【4693号】人ひととき 野坂 和子さん

 

わが恩なんぢに足れり

 

笑顔の絶えない野坂さんは、小さい頃から成績優秀の人気者だった。そんな野坂さんを突然の病気が襲ったのは、女学校に入学してまもなくだった。体育の授業中に意識を失って倒れ、相当の時間を経て意識が回復してからも、猛烈な頭痛に苦しめられた。しばしば同様の発作が起こり、本人は癲癇と思ったが、医師の診断と病名は変遷し結局確定しなかった。ただし発作による危険を回避するため登校は控えざるを得ず、定期試験だけで成績を判定されたが、常に首席を占め続けていたとのこと。

自宅療養の毎日は、読書に費やされた。悶々とする日々の中で、叔父の所有する聖書を手にする。コリント後書12章「わが恩惠なんぢに足れり、わが能力は弱きうちに全うせらるればなり」の御言に捉えられた。60年以上過ぎた今でも、その箇所だけには栞がはさまれている。けれども戦時下、教会へ行くことは叶わなかった。

女学校卒業後は女子栄養学園に進学。クリスチャンである香川綾先生の熱心な指導に触れ、栄養士の資格も取得した。社会人となってからは様々な職場を経験し、感銘深い信仰者との出会いもあったが、受洗には至らなかった。やがて母校の女子栄養学園に勤務することとなり、学部新設申請、大学院設置申請等の業務を中心に28年間勤めた。そして最後の職場である武蔵丘短期大学でも設立申請を担当、開設校の最寄り駅がある東松山に居を定めた。

このことが人生に決定的転機をもたらした。東松山教会へと導かれ、50年間に亘る求道を経ての洗礼を受けた。「振り返れば自覚の有無にかかわらず、主の御手により最善を歩ませられてきた」と語る。若い時分は激しい性格で「闘牛場の牛」と称せられたそうだが、今は穏やかな「牧場の牛」と自称する。ガルニエ・オルガンの響く礼拝堂で一礼拝者として、心の平安を与えられて過ごす日々。その喜びが笑顔に溢れていた。

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