【4589号】明治期の「国家と宗教」問題を協議 第二回靖国・天皇制問題小委員会

去る九月六日から七日にかけて教団会議室において第二回委員会が開催された。
「昭和の日」制定反対についての要望書が北海教区からきたので、各教区に取り組みを要望する文書を発送した。
「靖国・天皇制問題に関する各教区の取り組みの担当組織とその活動状況」について現状報告がなされた。また、NCC靖国問題委員会の「国立追悼施設問題」への取り組みと、その問題性についての報告があった。
2・11メッセージの起草は須賀誠二委員に依頼した。次回委員会では「国旗・国歌法」の法制化の問題、関連する人権問題、教育行政の問題に関する専門家に発題を依頼する。また、委員会二日目に靖国神社、千鳥ヶ淵、昭和館の現地研修を行うこととした。
今委員会では深井智朗委員により「『神道は宗教ではない』とはどのような意味なのか-明治期の日本における『国家と宗教』の問題-」と題しての発題がなされ、問題理解と当委員会としての課題の取り組みについて協議した。
【発題要旨】
◎「教派神道」と「国家神道」の区別が一般的に定着しているが、歴史的には明確な区分はない。
◎「神社は宗教ではない」という命題は宗教学的には明治期のReligioという言葉の翻訳において「神道」がReligioに該当する宗教ではなかったことに起因する。
◎政治的文脈では伊藤博文の憲法制定調査で学んだプロイセンのビスマルク憲法の基本的な考えかたの踏襲において、国体を維持するものとして神道を考えた。が、国教とするのではなく、宗教の問題と切り離して、国体保持のために必要なものとして「神社非宗教説」を法的に確立する道を備えた。
◎経済学的には明治一八年の「神社改正の件」により国営のものとして例外的に神宮と靖国神社が生き残った。
◎明治憲法の制定において、国教に関する規定を曖昧にするという仕方で、信教の自由を条件付で認めた。このことで、どのようにも解釈可能なシステムを生み出した(詳細は社会委員会通信に掲載)。
(村田 元報)

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