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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

教団新報:一覧

【4916号】荒野の声

2019年12月7日
 インフラが充分に整っていないアフリカ・ケニアでもインターネットが普及し、マサイの戦士は、ソーラーパネルでスマホを充電する。ITがもたらした情報革命は、世界を一つにしたのだろうか。▼「コミュニケーションだけが進んでしまうと、根本がないだけに、悲惨な事態を招くんじゃないですか。人々の共通性をもとにした形で、安全、経済、福祉等の問題を共有していかなければならないんですよね」(緒方貞子『共に生きるということ』PHP研究所)。▼日本人女性初の国連公使となり、国連難民高等弁務官として人道支援に貢献した緒方貞子さんは、価値を一定程度共有することなしに情報だけが行き交うつながりは、人々の理解を深める一方で、分断を顕在化し、亀裂を深めるきっかけにもなり得ることを見抜いていた。今、世界では、その懸念が現実になっている。▼教団は、『信徒の友』やHPに載せられた教会を覚えて祈り、献金を送る取り組みを始めた。これ……

【4916号】天皇代替わり、教区の取り組み

 日本基督教団は、「天皇の退位および即位の諸行事に関する声明」を出しました。教区の取り組みとして、今号で西中国教区、大阪教区、次号で東京教区、北海教区、兵庫教区を取り上げ、報告します。   ♦西中国教区♦ 学習を越える取り組みを実施  現状において天皇制の問題は二つに分けて考える必要がある。一つは、法的な問題。つまり象徴天皇制は残念ながら憲法と関連法規がある。しかし、その運用が超法規的に為されている問題である。それは違憲・違法行為であり司法が糺すべきところを政治権力に流され、まともな判断ができない。  前回の代替わり直前の88年、山口自衛官合祀拒否訴訟最高裁不当判決もその一つである。教団信徒によって提起されたその裁判支援の繋がりは、判決後も毎年開催する不当判決抗議集会を通じてあり続けている。  今回の代替わりに際しては、この繋がりを基に教区靖国天皇制問題特別……

【4916号】▼教師委員会▲ 「教師継続教育研修会」、来年度は見送り

 第3回教師委員会は10月28日、神学校問安のあと、関西学院教会にて開催された。  はじめに報告事項を扱ったが、その中で「神学校日献金」の現在の経過報告がなされた。ここ数年、献金が減少する傾向にあるのに加えて、今年は神学校日が台風であったこともあり、さらに厳しい予想であることが報告された。教団の教師養成にとって大切な献金であるので、引き続き献金が満たされるように祈って待ちたい。  今回、特に重要な審議事項は、「教師継続教育研修会」と「教師検定規則第4条および第5条変更」に関する件であった。  教師の継続教育を求める声が高まる中で「教師継続教育研修会」の積極的な意義と長期継続の必要性を受け止めながらも、来年度はオリンピック開催時の混雑等を予想し、開催を見送ることにした。その間、財政的なことも踏まえ、開催場所についても検討を重ねて行くことを決めた。  「教師検定規則第4……

【4916号】♦部落解放全国会議♦ 「SAYAMAからの解放~さらなる広がりへ」

 第14回日本基督教団部落解放全国会議㏌関東教区が10月29〜31日に大宮教会を主会場に行われた。テーマは「SAYAMAからの解放〜さらなる広がりへ〜」。全17教区より150名の出席が与えられた。  狭山事件から56年。石川一雄さんは80歳をすぎた今も無罪を訴えている。部落差別が背景にあるこの事件は、様々な新証拠の開示と科学的な鑑定によって、その無罪はますます明らかとなっている。石川さんご夫妻を迎えてのこの会議は、まずそのことを学び、再審無罪の時が一日も早く訪れることを祈り、闘う時となった。また和田献一部落解放同盟栃木県連合会執行委員長(氏家教会信徒)より部落解放運動の歴史とその表舞台でのマイノリティーについての講演を聞き、国際人権基準の視点を持って様々な人権問題に取り組んでいくことを学んだ。  二日目は部落差別問題と共に様々な人権問題を学び分かち合った。性差別を山下明子世界人……

【4916号】♦エキュメニカルプロジェクト♦ 違いから学び、一つになって礼拝

 「えきゅぷろ」をご存知だろうか。正式名はエキュメニカルプロジェクト。超教派の青年たちによる集いである。ある時カトリック教会の青年たちが「自分の教会しか知らないので他教派の青年たちと交わりを持ちたい」と願ったことから始まった。  毎回有志の青年たちが実行委員会を組織し、実にきめ細やかな準備を重ねている。実行委員会代表は仙台北教会会員で大学生の三浦洋人さんである。  三浦さんによると、カトリック教会でプロテスタントについての勉強会が始まると集った青年間で交流が生まれ、宗教改革500周年に向け教派を超えて一緒に何かしようとの機運が高まり2017年に最初の集まりがスタートした。初回は約150名の青年が参加。フェイスブックのページには開始当初の熱い思いが記されている。「クリスチャン人口1%弱のこの国で、『イエス・キリストのもとに一致しよう!』と集まった複数の教派(現時点ではカトリック教……

【4916号】♦第2回全国信徒大会♦ 「若者と献げる喜びの礼拝」を求めつつ

 10月14日、富士見町教会で開催、教師、信徒155人が出席した。  第1部記念礼拝では、石橋秀雄教団総会議長が「伝道の命と力の回復」と題して説教した。「教団の歴史に主が憐れみを注ぎ、導いてくださったことに感謝と共に希望を抱いている。『共に祈ろう、共に伝えよう、共に献げよう』、教団伝道推進基本方針の展開を一つになって進めよう」と力強く結んだ。  礼拝後、開会挨拶で望月克仁全国信徒会会長は「二人が一人の未信者を教会に招こう」と訴えた。  第2部講演・フォーラムでは、大会主題「青年伝道」について増田将平牧師による主旨説明の後、「若者と献げる喜びの礼拝」と題して大嶋重徳KGK総主事が登壇した。「私たちの歴史の中で、伝道はしてきたが、私たちの子どもたちに信仰を繋いでくることを怠ってきたのではないか」と問いかけた。  「学生時代に長老から自分のために祈ってほしいと言われ、祈る……

【4916号】事務局報

佐々木 茂氏(鹿島栄光教会主任担任教師)  19年11月6日逝去、82歳。台湾・台南市生まれ。72年日本聖書神学校卒業。同年より酒田、鹿島栄光教会を牧会。  遺族は妻・佐々木容子さん。   尾崎風伍氏(隠退教師)  19年11月4日逝去、89歳。長野県生まれ。86年受允、88年受按。86年より海老名、井草、久我山伝道所(90年教会設立)を牧会し、08年隠退。  遺族は妻・尾崎マリ子さん。

【4916号】伝道のともしび 「福祉の心」を宣教力へ 

神奈川教区・横須賀基督教社会館理事長 佐藤 千郎  富国強兵を柱に据えた国家が、昭和20年敗戦により崩壊、占領下にあった時、軍都横須賀の文化都市への転換を志した人物が、米海軍横須賀基地司令官デッカー大佐です。キリスト者デッカーは着任直後の1946年、市内にある旧海軍施設を使い、教育、医療、福祉の事業を始めるよう、キリスト教関係者に呼びかけました。「戦争の落とし子」と言われる所以です。  この時、日本基督教団は、学校(現横須賀学院)、衣笠病院、横須賀基督教社会館、3施設の開設に責任を持ち、教団総会議長も含め牧師、信徒らが、それらの運営を担いました。  横須賀基督教社会館は杉浦義人牧師の着任を待って活動を開始、間もなくして地域青年の希望により聖書研究会が開かれ、後に田浦教会に発展します。  1948年2月着任の初代館長エベレット・トムソンは戦前、米国メソジスト教会宣教師とし……

【4916号】♦千葉支区TCUキャンパスツアー♦ 魅力的な教会となるために

 11月2日、東京教区千葉支区主催で、東京基督教大学(TCU)キャンパスツアーが開催された。ツアーの副題として「魅力的な教会となるために」と題され、特に次世代の若い信徒をどのように教会へ繋げていくかを意識する会となった。  この会は、日本基督教団の伝道資金を用いる会で、千葉支区としては伝道資金を用いた3回目の会である。また、TCUは千葉支区内にある福音派の神学校であり、千葉支区の伝道の視点が、他教派との協働という視点を持ち合わせていることを表すものでもあり、そのようなプログラムに伝道資金が用いられる意義は大きいだろう。  参加者総数は、16教会、71人であった。  プログラムはまずTCU教授である岡村直樹氏による「青年へのミニストリーと宣教のビジョン」と題された講演から。日本基督教団の、教区青年担当者会でも講演の経験がある講師である。「若者が、つい心を開きたくなる教会の大……

【4916号】人ひととき 鈴木由味子さん 弱さという賜物

 「生まれてからずっと神様に導かれてきたと気付いたんです」。そう受洗のきっかけを振り返った通り、幼いときからキリスト教が近くにあった。教会幼稚園、教会学校、ミッション系の高校、短大と過ごした。卒業後は教会付属幼稚園の先生に。結婚後退職し、夫の駐在先バンコクへ同行。そこで、以前勤めていた幼稚園を運営する教会の事務員と偶然再会。日本人宣教師の開く集会に誘われて通った。異国の地での生活、特に出産と子育てに孤独を感じたが、集会の人々が支えてくれた。しかし信仰には至らなかった。  帰国後、今度は夫が単身で海外へ。3人の子供を抱え、夫の両親と隣同士の生活に。慣れない環境で家族を守るため、良い母親であろうと目の前の課題を必死にこなした。苦しくても我慢すれば報われる日が来ると信じ、自分の思いに蓋をした。でも誰も認めてくれない。そればかりか乳がんも患った。空しかった。周りへの恨みが募った。誰かに救って……
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