▼「おばさんは…マリア様の絵の前にひざまずいた。お祈りをするのではなく、マリア様におしゃべりするためだ!ぼくは、おばさんが村のうわさをくりかえしたり、近所の人の悪口をいっているのを聞いたことがある。…H.C.ホガード『小さな魚』富山房」▼ホガードの登場人物を、信仰的だとか不信仰だとかと一概には言えない。一人ひとりが生きて、神さまに向かい合っている。或いは背を向けている。▼S.ツヴァイクは『トルストイ伝』で、登場人物の全てが彼の自画像だと言った。ホガードでも、あらゆる作品のあらゆる登場人物が、著者の信仰を投影しているのではないかと想像する。▼他の作品には、神様をごく自然に素直に受け入れ、神様と親しんでいる老夫人が描かれる。このおばさんと重なる。同じ人物の裏と表かも知れない。▼昼の部の祈祷会は年配の人の出席が多い。お祈りの時間がだんだん長く、一人五分平均にもなってしまった。厳しい見方をすれば、……
アジアキリスト教教育基金(ACEF)は、一九九〇年一〇月、隅谷三喜男氏を中心に発足した。この年は、国連による「国際識字年」にあたり、世界のすべての子どもたちに初等教育をとの呼びかけが行われた年でもあった。
ACEFは、二つの目標を掲げた。ひとつは、「バングラデシュに寺子屋を贈ろう」。アジアで最も貧しい国に、その国のキリスト教系NGO(BDP)と共働して初等教育を普及させようということである。次に、この運動を通じて、「アジアに使命と責任を持つキリスト者青年を育成しよう」ということである。
・寺子屋学校では
バングラデシュのBDP創設者であるマラカール女史は、熱心なキリスト者で、イギリスで学位をとった女医さんでしたが、地域医療を進めているうちに、国民の識字率の低さ(30~40%)に直面し、医師を辞めて初等教育に専念しました。当初、首都ダッカの郊外にあるスラム地区で、一六三名の幼児……
「敬神奉仕」でキリスト教保育にチャレンジ
「敬神奉仕」。この標語は、東洋英和女学院の建学の精神だが、片山知子さんは、今でも常にここに立ち帰るという。
子どもの頃から近くの鳥居坂教会の教会学校に通い、東洋英和女学院の高校一年生の時に洗礼を受けた。
「あこがれの人たちが周りにたくさんいました」。この頃、世も教会も紛争の時代に突入するが、教会学校や東洋英和女学院の多くの教師たちと接しながら、キリスト者としての確かな歩みを自然と見せられた。そうして、キリスト教保育への道が備えられた。
東洋英和女学院の保育科を卒業して、付属幼稚園に七年間奉職する。
後に立教大学に編入学し、あらためて教育学を学んだ。結婚してからは保育の現場から離れるが、二男一女を与えられ、その間、恩師のいる横浜の蒔田教会に移って教会教育プログラムにもかかわらせてもらった。
「親の立場で教育に接するチャンスが与えられた……
四五九〇号二面、全国財務委員長会議欄、開催日、「九月二六日午後四時三〇分から二七日正午まで」を「九月一九日午後四時三〇分から二〇日正午まで」に訂正いたします。
御名を讃美いたします。
2005年10月8日パキスタン北部を中心に襲ったマグニチュード7・7震源の深さ約10kmの地震の被害はインド、アフガニスタンにも及んでいます。
犠牲者の数はパキスタンだけで2万人を超え、国連によると4万人に達する恐れもあるといわれています。また250万人もの人々が家を失ったと推定されています。
WCCとルーテル世界連盟でつくる人道支援組織ACT(Action by Churches Together)、世界の教会に救援募金を呼びかけました。現地での救援はACTのメンバーであるChurch World ServicePakistan/Afghanistan(CWS-P/A)、Norwegian Church Aid(NCA)、Church's Auxiliary for Social Action (CASA)が関わっています。
私達も祈りを以てこれに応じた……
大型ハリケーン「カトリーナ」による大きな被害はご存知のとおりです。日本基督教団では米国の諸教会を通して私たちの祈りと援助を届けたいと思います。出資多端のこととは存じますがよろしくご協力下さい。
募金の果実はPCUSA(合衆国長老教会)、CGMB(合衆国合同教会・クリスチャンチャーチ)、UMC(メソジスト合同教会)、RCA(米国改革派教会)の教団と交わりのある教会を通して届けます。
2005年9月7日
日本基督教団
総会議長 山北宣久
日本基督教団社会委員会
委員長 小出 望
〒169-0051 東京都新宿区西早稲田2-3-18-31
日本基督教団社会委員会
記
◆募金期間/2005年10月末(まだ受付ています)
◆目標額/特に定めず
◆送金先/加入者名 日本基督教団、郵便振替/00140-9-145275
◆通信欄に「ハリケーン募金」とご記入下さい。
内閣総理大臣小泉純一郎様
私たち日本基督教団は、このたび10月17日の靖国神社の秋季例大祭にあなたが参拝されたことに強く抗議し、反対を声明します。先日、大阪高裁が首相の靖国神社参拝は、憲法の政教分離の原則に照らして憲法違反の疑念があると判決を下しました。このことは首相として深く受け止めていただきたいと思います。まして、現在の靖国神社には平和条約11条で戦犯と日本が国際的に認めたA級戦犯14名も合祀され、英霊として祭られているのです。私たち日本基督教団も第二次世界大戦のとき、日本の国体に協力し、日本が行ったアジアでの植民地支配と侵略戦争に加担しました。この私たちの罪責を1967年「第二次大戦下における日本基督教団の責任についての告白」において言い表してきました。この点からも私たちは首相の靖国神社参拝に反対してきました。従いまして、首相が先日の閣議決定された首相談話で植民地支配と侵略戦争を謝……
これからの教会、形成中
使徒教会
使徒教会は、今年六六周年を迎えた。閑静な住宅地の教会である。
鹿児島で失明の宣告を受けた、大塚富吉牧師が救世軍を退会、ただ神だけを頼りに上京して、世田谷区北沢で開拓伝道を始めたのがきっかけだった。
伝道開始直後から、困難は多かった。大戦も経験し、迫害を受けた。しかし、不思議と支えられ、伝道が続けられてきた。後に富吉の妻、リツ牧師にキリスト教の啓発を与えた小学校教師、稲垣氏の遺族も加わって教会が支えられて来た。その頃の使徒教会をふり返って、創設者の令嬢である大塚野百合姉は「まさに捨て身の戦法、火の玉のような情熱で伝道が行われた」と述懐する。
古くからの教会員は、今もその、使徒教会の命とも言うべき「神の守りを命がけで信じる」信仰を守り続けている。無牧の期間、教会が支えられてきたのも、その信仰に負うところが大きい。今でも、特別伝道集会などで、礼……
主 題 「現代における『神の像』の問題」
日 時 二〇〇六年一月十日(火)~十二日(木)
会 場 国立オリンピック記念青少年総合センタ―
開会礼拝 学 長 山内 眞
主題講演 「現代における『神の像』の問題」
教 授 棚村 重行
シンポジウムⅠ 教 授 大住 雄一
教 授 関川 泰寛
教 授 小友 聡
助教授 中野 実
シンポジウムⅡ 教 授 芳賀 力
助教授 神代真砂実
教 授 ヘイスティングス
助教授 ジャンセン
特別講演 「加齢と認知症をめぐって」(仮題)
聖マリアンナ医科大学理事長 長谷川和夫
シンポジウムⅢ 教 授 近藤 勝彦
教 授 山口 隆康
教 授 朴 憲郁
閉会礼拝 助教授 神代真砂実
会 費 二五、〇〇〇円
申 込 案内が届いていない場合は、郵便振替(00160-5-18894……
近頃思うこと
北 紀吉
再度「教区コラム」の依頼を受けた。前回は副議長として、ということであったが、今回は議長として、教区の活動を中心に日頃考えていることを書けとのこと。つれづれに思う所を述べよう。
今や教区のあり方は様々である。共通していることは財政と互助であろうか。互助については何のためにかを考えなければならない。単に牧師の謝儀の支えであってはならない。伝道拠点の確保は御心と信じる。しかし、同じ地域に複数の教会がある場合は、互助ではなく、どうなるか、御心に任せてよい。
財政については、教団がそうしたように収入に見合った活動を考えるべきである。活動先行では最早持たない。伝道の停滞は、教会の力を大きくそいでいる。担い切れないものを無理には担えない。
何よりも、教団が教区を置くのであるが、各教区は独自の歩みをしつつある。今や教区議長の中には未受洗者への陪餐をしている者もある。教……