崩された時に残るもの
大学を出て、外食産業に勤めることになった。二四時間労働の厳しさの中、燃え尽きる寸前になり、体調も崩した。結局四年で退職せざるを得なかった。
それまでは学生、会社員、と肩書きがあった。しかしそれらが無くなった時、自分には何もないように感じた。プライドが崩され、自分の居場所まで無くなった気がして不安だった。そんな時、友人にクリスマス礼拝に誘われ参加した。高校卒業後「もう教会に行くことは二度と無い」と思っていたが、その礼拝の中で、自分の居場所が教会にあるような思いを与えられた。
次の聖日から母が在籍する教会に出席した。自分もかつて教会学校に通った教会だった。その日の礼拝で語られた「あなたはそのままで愛されている」という言葉が自然に染みこんできた。今まで自分しか信じるものがなかった。でも本当は弱くても、惨めでも、愛されている。そう思った時、今までの自分が一気に崩され……
●新刊から
『〈第三世界〉神学事典』〈V・ファベリア/R・S・スギルタラージャ=編 林巌雄/志村貢=訳〉欧米の神学者中心から各地の民衆中心へ。「民衆の神学」「先住民の神学」「エコロジー」「アパルトヘイト」「脱植民地の神学」「平和」「和解」など、〈第三世界〉の視座から綴られる一一八項目にわたる記述は、現代を共に生きる私たちの信仰に深さと広がりを与える。A5判・三二二頁・五八八〇円
『かみさまはひつじかい─しへん23』〈ターシャ・テューダー=え〉世界のキリスト者に愛され、深い慰めと励ましを与えてきた詩編のことば。この世界を、日本でも広く愛されている絵本作家が、美しく愛情にあふれた水彩画で描く。神さまへのたしかな信頼を子どもや動物たちの絵に託して高らかに歌いあげる。B5判変形・二八頁・一二六〇円
主の御名を讃美いたします。
新しい主の年もさらに主のご委託に応えて福音宣教の業にお励みのことでありましょう。
さて、突然のことではありますが、報告をさせていただきます。
竹前昇総幹事が病気で倒れられたことをめぐってであります。
総幹事は十二月二六日、体の不調を訴えられ正月明けに病院に行き、一月四日に入院されました。病名は、解離性大動脈瘤です。長期の療養が見込まれるところから、一月十二日付けで総幹事辞任の意向が総会議長に伝えられました。
十六日の役員会で祈りつつ協議した結果、辞意を重く受け止めつつも、現時点では下記の決定をなしましたのでお伝え申し上げます。
一、 竹前昇総幹事を休職とし、しばし様子を見る。
一、 愛澤豊重幹事を総幹事職務代行に任ずる。
一、 役員で役割を分担し、内外の情勢に対応する。
どうか竹前昇総幹事のためご加祷下さい。
二〇〇七年一……
福音の音色
七飯(ななえ)教会牧師 藤崎 裕之
二〇〇七年零時三八秒、自宅の窓を開けると、新年を告げる汽笛が聞こえて来ました。北海道の寒い夜空に響く汽笛は新しい希望を抱かせてくれます。
北海道の道南の中心は函館です。その函館港に停泊している船が新年と同時に一斉に汽笛を上げるのです。そして三八秒後に七飯の地にその凛とした音色が届くというわけです。
しかし、福音の実りは三八秒では届きません。道南に最初の教会が出来たのが一二〇年程前、函館の港のそばに建てられました。そして七飯の地に教団の教会が創立されたのは十一年前です。福音が実を結ぶのに百十年の歳月が費やされました。何と福音の伝達には時を要するのか、でもそれゆえにこの七飯の町に教会があることの責任の重さを感じています。
さて七飯町は道南の中域に位置する人口三万人の町です。主要産業は農業と牧畜です。町の面積は広く、また近隣の町村……
山上寿氏(西条栄光教会牧師・休職教師)
昨年十二月二四日、逝去。五八歳。兵庫県に生まれる。一九八三年関西学院大学大学院終了後、御影教会に赴任。その後羽咋、東梅田、鴨方各教会を牧会し、二〇〇三年から西条栄光教会牧師を務め〇六年休職した。遺族は妻の翠さん。
米田勝氏(吐田郷教会牧師) 一月五日、逝去。六三歳。奈良県に生まれる。一九六六年関西学院大学神学部卒業後、吐田郷伝道所に赴任。八〇年から高槻教会を牧会し、八三年から吐田郷伝道所の牧師を務めた。八九年同教会を設立した。遺族は息子の道嗣さん。
主を讃美する群れ
米倉美佐男
昨年の十月、「東支区の集い」を銀座教会で致しました。
メインゲストは韓国のソウルにあるイエス教長老会統合派のセムナン教会青年部のハンギリム讃美隊、スタッフも入れて総勢九〇名の大部隊でした。
彼らは、美しく、澄んだ、参加者の心に染み渡る讃美の歌声を献げてくれました。同行されたイー・スーヨン主任牧師の説教も会衆の心に良いメッセージを与えてくれました。
ハンギリムは古い韓国語で「心を一つにして神さまを讃美する群れ」という意味があります。国籍は違っても主にある交わりの素晴らしさを味わえた一時でした。
参加してくれた青年たちは自費で日本伝道のため福音を運んでくれたことを知り、胸が熱くなりました。伝道のために献げる喜びを知っているのです。
三宅島伝道所再建のために全国の諸教会に献金をお願いしました。再建費用総額は三千万円を越えます。二千万円は二〇〇〇年、……
一年中で一番寒い頃、中予分区の最初の行事として信徒大会が、今年も一月二一日(日)午後二時から松山教会を会場に、十四教会から一五二名の参加を得て、開催されました。
今回は「主よ、おいでください」というテーマを掲げ、二部形式で行いました。
第一部は、昨年十二月の臨時教区総会で按手礼を受けられた広瀬満和氏(松山城北教会牧師)と義平雅夫氏(松山ベテル病院チャプレン)の証詞を中心に礼拝形式で行ないました。
広瀬氏は十二年前、神戸で阪神大震災に遭遇し、ご自分がかかわられた復興ボランティアを通して召命を感じ、献身したことを、義平氏はご自身が二〇代後半に病を得て、神との出会いを経験し、特に病院伝道を志されたことを、それぞれ語られました。
豊かな霊の糧をいただいた後、松山教会婦人会手作りのお菓子に舌鼓を打つティータイムが持たれました。心と肉の美味しい糧をいただき、教会間の楽しい交わりの時となりました……
JOCS 日本キリスト教海外医療協力会
人々の命を守る。
なすべきことが「そこに」。
前号に続き、私が訪れたJOCSの活動現場の紹介です。
まずは、ネパール。ヒマラヤの国ネパールは、ヒンズー教国。ネパールでの活動は、一九六一年に二名の看護師-上田喜子さん・川島(現姓:島田)淳子さんを派遣したことに始まります。あの故岩村昇医師は、その人生を十八年間にわたり山間地域での保健医療活動に捧げられました。受け入れ団体は、UMN(UnitedMission to Nepal)。人々の命を守る、それはキリスト教医療ミッションに他ならないのでした。
人口の八割は山間部で生活しているため、多くの人々が保健医療サービスを受けることができません。現在JOCSが派遣している楢戸健次郎ワーカー(家庭医)は、カトマンズから遠く離れたルクム(注)という地域で一定期間活動を行っています。地方では……
入試の季節になりました。もうすぐ学校は新入生を迎える時期になります。教団のある早稲田もこの時には新入生で溢れ、サークルの勧誘が大きな声で毎年なされます。カルトの勧誘も、この時期と秋の学園祭時期に最も盛んに行われます。
昨夏にマスコミで一斉に報道された「摂理」も、あの報道で衰退することはなく、この新人勧誘の時期に更なる「伝道」の強化を狙っているでしょう。
さいわいにも、入管法違反で告発していた件で、警察の強制捜索がこの一月に行われました。報道が続くことによって、学生たちの予備知識が持続していくことこそ最高の予防になります。
実際、入信してから気づいて脱会するのは非常に困難です。この強制捜査の対象になっている日本人支援者である会社社長二人の内の主導者である社長は、その息子が摂理のメンバーである関係で支援を始めたのでした。その問題について、私はすでに一昨年、その会社の取締役になっている母親……
一月十九日(金)、第35総会期第一回年金局理事会が開催された。
出席者の自己紹介後組織会に入り、理事長に髙橋豊氏が選任された。今総会期に限り副理事長をおくこととし籔田安晴氏を選任。常任理事として理事長、副理事長、池田浩二、中林克彦、疋田國磨呂、総幹事の六名を選任、書記は池田浩二常任理事が担当することとなった。
第30総会期以降、年金局理事は、各教区代表十七名を含む二一名になった。この「教区代表」について、理事会の意を反映して教区に持ちかえる必要はあるが、理事個人としての発言を制約するものではないこと、理事会運営については、①全体理事会は、財政上の問題もあり、年二回程度しか開催できないので、日常業務は常任理事会と業務室長に委任する、
②理事会開催のつど、理事は教区常置委員会で報告する、
③記録と資料の扱いについて、等々を、理事会の共通理解として了解した。
ついで「年金局資産運用規則……