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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

教団新報:一覧

【4761号】解放劇『希望を生み出す』 さまざまな課題に希望を生み出すことを問う

2012年11月24日
総会2日目夕食後、休会中には、恒例の解放劇が上演された。隔年の総会毎に上演されてきた解放劇は、今上演で10作目、20年続いたことになる。演題は「希望を生み出す」。ロマ書5・3〜5をテキストとする劇である。 5年間無牧だった教会がやっと女性の牧師を新しく迎えることができた。無牧を忍耐した教会にとって松井牧師は希望である、と役員は語るが…。 就任から半年が過ぎた、ある日の役員会で、松井牧師は、教会で行なった前回の部落差別の研修に続いて、今回は性的少数者差別についての学習会を行ないたい、と提案する。だが、役員の受け止めは積極的ではない。差別の問題は重要だとしつつも、教会にはもっとすることがあると、教勢を伸ばして経済的にも余裕を持たせることがまず大切だと、やんわりと牧師に意見する。 この教会には、牧師を目指して神学校に進もうという谷田青年と、被災地ボランティアに励んできた山口青年がいる。二人……

【4761号】復興までの道はまだ遠く 東日本大震災に関する報告会

総会2日目午後のセッションの冒頭、東日本大震災に関する報告会がおよそ2時間にわたって行われた。 報告会は、震災被害の大きかった奥羽教区、東北教区、関東教区、東京教区報告を各教区議長、支区長が行い、最後に会津放射能情報センターの活動報告がされるという順序で行われた。奥羽、東北、関東の3教区からは詳細な報告書が提出されており、その報告書を土台としてなされた。全ての報告者が報告の冒頭で、震災以降のさまざまな形での援助に対して感謝を述べ、報告を始めた。 奥羽教区の報告として邑原宗男教区議長は、被災した教会の多くが応急処置を完了し、本格的な復興に向かっている状況であると述べた。しかし、完全復興までの道はまだ遠く、特に具体的な復興ビジョンをめぐり、教会内での意見の相違等の問題があり、道を定めるためになお時間が必要であることが語られた。 続いて宮古教会から森分和基牧師が報告に立ち、教会付属のひかり……

【4761号】礼 拝 『涙から慰めへ復興』

総会中3回の礼拝が捧げられた。 開会礼拝では、エゼキエル第37章1~10節、ヘブライ人への手紙第5章7~10節より、高橋和人牧師(仙台東六番丁教会)が「涙から慰めへ復興」と題して説教した。 東日本大震災が残した情景、死と滅びの力の中に、私たちは世界全体の本質を見る。悲しみの残骸の中で、神はエゼキエルに、「これらの骨は生き返ることが出来るか」と問われる。エゼキエルには答えがなく、立ち尽くすしかなかったが、神は、そこから語り始めることを命じられる。震災の後、何度も、立ち尽くしながら語らなければならない状況におかれた。しかし、そこに霊が風のように吹き込んで来る。主イエスは、涙と祈りの中で従順を学ばれた。我々の激しい涙と叫びがあるところに主イエスが、大祭司として立ち、とりなして下さる。とりなしを受けている人は、涙の中にこそ主が近いと知ることが出来る。復興には人の力が必要であるが、霊による復興、……

【4761号】洗礼、聖餐の〈一体性・秩序〉確認議案は常議員会付託に

総会最終日、残り30分で、常議員会提案「『信仰告白』と『教憲・教規』における洗礼と聖餐の〈一体性と秩序〉とを確認する件」(議案第32号)が上程された。東神大との関係回復議案修正案の採決、無記名投票開票の間を縫って審議が始められた。 教団信仰告白と教憲教規の諸規定は、洗礼を受けた後に聖餐に与ることを告白し規定していると確認することを提案している。提案理由の中で「受洗者を生み出すという教会の使命にいよいよ全力を挙げて取組むためにも」洗礼と聖餐の一体性と秩序を確認することが必要であるとした。 反対、賛成各1名が意見を述べた。 宮崎達雄議員(東中国)は「信仰告白と教憲教規には提案のような秩序は明文化されていない、との見解もある。信仰告白、教憲教規制定以降の聖餐理解の変遷があり、理解、変遷について全教団的学びが必要である。 提案は教憲1条の公同教会を取り上げているが、1条が冒頭に定めているの……

【4761号】荒野の声

▼この原稿を記しているのは、永眠者記念礼拝・墓前礼拝の終わった夜。大きな行事を無事に守った安堵もあるが、寂しい気持ちの方が強い。今年ついに、永眠者名簿の人数が、現住陪餐会員数を上回った。▼数年の内には、直接見知っている人の数が永眠者全体の半分を超えるかも知れない。一つ教会に長くいれば、避けられないことだ。また、このことは教団内の多くの教会に共通することではないだろうか。戦後直ぐに立てられた教会の年齢が、70歳に達したのだ。勿論、教団そのものが。▼信仰に堅く立つならば、死によって会員を失ったことを嘆くのは間違いで、多くの人を天国に送ったことを感謝すべきなのだろう。▼とは言うものの喪失の悲しみが積み重なり、限度を過ぎたのか、こたえる。喪失を埋める何かがなければ、教会全体が喪に服したように沈み込み、うら寂しく魅力のないものになるだろう。▼どのように対応すべきか、答えは初めから分かっている。この時……

【4761号】第38回教団総会 伝道する教団の建設

「伝道に熱くなる教団」から「伝道に燃える教団」へ 復興への道は遠くとも 今総会は、東日本大震災後最初となる。当然、震災被害からの復旧・復興が最大の関心事であった。幸いと言うべきなのだろう、基本的な方針については、大きな異論がなく、今後も全教団一丸となって取り組むことが確認された。一方、教団世論を全く二分する、東京神学大学との関係正常化を行う趣旨の議案が可決された。賛成派反対派ともに、時代が大きく流れたことを思わされたのではないか。同じく意見が分かれる聖餐正常化を進める趣旨の議案は常議員会付託となった。 新副議長に伊藤瑞男氏、 新総幹事に長崎哲夫氏 第38回教団総会は、10月23日から3日間、東京・池袋のホテルで開催され、総会議員400人中、開会時376人が出席した。沖縄教区は34回総会以来、連続して議員を選出しなかった。 石橋秀雄議長は、「①37総会期に伝道方策……

【4759・60号】世界宣教の熱い思いを共に

2012年10月27日
9月17~20日、大韓イエス教長老会(PCK)と韓国基督教長老会(PROK)の各総会に出席した。日程の都合でどちらも部分的な参加ではあったが、それぞれの教団の取り組みの一端にふれ、大きな励ましを与えられた。 PCKが有する神学大学においては、その規模の大きさ(学生数2、600名)と豊富なカリキュラムに驚き、また、教会訪問においては、一教会が、行政からの支援が無い中で始めた、モンゴルからの移住者を対象とした教育と生活支援活動の様子を見ることができた。 夜には、全体で2時間半におよぶ、PCK創立百周年記念礼拝と祝賀会に参列したが、特に礼拝において、世界各国からの来賓と共に聖餐に与かることができたことは大きな喜びであった。 PROK総会においては、新旧総会長交替の場に立ち合い、教団からのメッセージを読み上げることができたことは感謝であった。 以前から聞いていたことではあったが、韓国の教会……

【4759・60号】第52回「キリスト教教育主事」   認定試験公告

第52回(2013年)「キリスト教教育主事」認定試験を次のとおり行います。 ◆受験願書提出期限 2012年12月10日(月) (提出物1~7を教区に提出) ◆論文提出期限 2013年2月8日(金) (試験科目ハの論文・教団教育委員会に提出) ◆試験期日 2013年3月8日(金)      午前11時~午後2時 ◆試験場所 〒540-0004大阪市中央区玉造2-26-47 TEL06-6761-8562 大阪クリスチャンセンター会議室 ◆試験科目 イ.筆記試験  日本基督教団教憲、教規および諸規則(60分) *試験時間に日本基督教団「教憲教規および諸規則」を貸し出します ロ.面  接 ハ.論  文  400字詰原稿用紙 15~20枚 「日本におけるキリスト教教育の歴史と展望」 ◆提出物 ◎以下の書類を整え必ず期限までに教区事務所に提出する。 1.受験願書……

【4759・60号】西中国教区 「部落解放現場研修会」報告

9月2日(日)夕方から、3日(月)昼にかけて、西中国教区・広島北分区にある三次教会および「高暮ダム」において、「西中国教区・部落解放現場研修会」がもたれた。参加者は講師を含めて28名で、今回は「強制連行」という「国家」による差別と迫害の現場を歩く旅であった。 高暮ダムは、広島県北部、島根県との県境に近い、神之瀬川をせき止めて貯水湖を造り、そこからトンネルを通して、下流に建設する神野瀬・君田・森原の各発電所に水を供給し発電する目的をもって建設されたダムである。着工は1940年3月、貯水開始は1944年……泥沼の日中戦争からアジア太平洋戦争にかけての国内労働者不足の時代であり、それを補う目的で、朝鮮半島から強制的に労働者を連行し工事に従事させた。その数は2、000人とも4、000人とも言われており、実数や犠牲者の数は明らかになっておらず、作業現場や宿泊所(飯場)の様子も、現地の人たちが垣間見……

【4759・60号】課題説教を旧新二編とすべく 第8回教師検定委員会

第37総会期8回教師検定委員会が9月13日、14日の2日間、大阪クリスチャン・センターにおいて行われた。出席は委員7名全員と担当幹事、担当職員各1名。 東野尚志委員長より議事日程の説明があり、2日目に2013年春季教師検定試験問題を集中的に検討し決定するため、それ以外の議事は1日目に全て取り扱うことを了承。第7回委員会議事録の確認の後、委員長より教師養成検討会議の報告がなされ、これを承認した。 2012年秋季教師検定合否結果を確認し、筆記試験の判定が保留されている受験者の最終的な合否決定に至る今後のスケジュール(課題レポート提出締切、各委員への発送、事務局への判定連絡、委員会における合否の最終確定、等)を検討し決定した。今試験の合格者は、第38回教団総会(10月23~25日)で報告承認され、10月29日に合格通知が送付される。 今試験を顧みての自由な懇談が行われた。その流れでこのとこ……
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