主の年2020年を迎えた。教団で「問題」となっている「2030年」まで10年だ。しかし、思い返せば数年前、「2020年には財政が行き詰まる」と言われていた。2030年になれば「2040年問題」を論じていることだろう。▼教会が世にある以上、教勢が低下している時も拡大している時も、常に問題はある。それを危機的状況として認識しやすいかどうかにおいて差があるだけだ。▼それ故、どのような時にも、問題が無いかのように振舞い、現状に安逸とすることは出来ない。問題に早急に取り組むことをせず、根拠のない希望を語る時、聞き心地の良い言葉を語って他人からの評価を得る偽預言者のようになってしまう。一方で、問題を強調し、現状を嘆くべきではない。人間が思い描く理想的解決をもたらそうとして危機を喧伝する時、煽動する言葉によって他人からの支持を得るデマゴーグのようになってしまう。▼どちらにも傾かずに、「待ちつつ急ぎつつ……
1月29・30日、第3回「牧会者とその家族のための相談室」ミーティング・委員会を開催した。
「相談室」第一の活動として、「牧会者とその家族のための相談電話」がある。電話相談には豊かな経験を持った信徒たちが、ボランティアで、窓口となって対応している。そのため、企画運営等を行う委員会を開催するだけでなく、相談員とのミーティングを行っている。
ミーティングは、守秘義務を厳守する中で、寄せられた相談内容について話し合い、精神科医・臨床心理士等のアドヴァイスを受けながら、課題や相談の対応について話し合うものである。また、相談員は重い相談を聴き、精神的な重圧も受けるので、そのサポートの意味もある。さらに、毎回、学びの時を持ち、より良い対応ができるように努力している。
2019年3月4日から相談電話が開始された。毎週月曜日10時から、昼の休憩を1時間取り、16時まで相談を受け付……
第3回部落解放センター運営委員会を1月23・24日、教団会議室にて開催した。運営委員長・各教区運営委員16名の出席と東京5支区やNCC代表者ら13名の陪席があった。
センター活動報告、活動委員会の報告に続いて、昨年10月に大宮教会(関東教区)で開催された「第14回部落解放全国会議in関東教区」の振り返り報告をした。144名の参加者を得て、狭山事件と性差別問題学習という大切な主題を学ぶ時となった。反省としては、講演の時間が多く消化不良だった点や、諸団体との調整が充分でなく、三日目のキリスト者前段集会が2箇所に分かれての実施となった点が挙げられ、今後の課題とした。
次に2019年度経常・特別会計中間報告と同中間監査報告を承認した。その後「部落解放奨学金規定」について協議した。これは人材育成を願ってセンターに献げられた資金を有効活用し、適切に運用していくためのものである。担当者……
「第34回外キ協全国協議会」が1月30・31日に在日大韓基督教会名古屋教会において開催された。主題は、「20世紀歴史課題と21世紀移民社会の宣教課題を考える」で60名余の参加があった。
協議会では、基調報告が佐藤信行氏によって行われ、「『移民社会』に向かう日本の惨憺たる現実」、「政府提唱『多文化共生』政策の労働力搾取・管理・排除」、「国連自由権規約委員会の特別注文」、「日本の歴史責任」、「『歴史に向き合う移民社会』の実現に向けて」と題して報告があり、現在外国人住民300万人と言われるが、日本社会の労働力不足と外国人技能実習生が労働力として利用される中で生活環境の改善、賃金搾取、差別などの改善が求められていることが報告された。
続いて、以下の方々から発題や特別報告があった。「ベトナム人支援活動」シスターマリア・ラン氏、「朝鮮学校支援」原科浩氏、裵明玉氏、「福島移住女性支援ネ……
第57回西日本五教区合同宣教研究協議会は1月27・28日、高知教会を会場に行われた。参加者は4教区より9名であった(沖縄教区からの出席者はなかった)。今回は「西日本五教区合同宣教研究協議会のこれから」を主題として四国教区宣教研究委員会が担当して開催された。
本会は1964年より教区の研究機関及び、それに準ずる機関による情報交換の場として回を重ねてきた。当初4教区(中国、西中国、九州、四国)であったが、2000年より、沖縄教区が正式にメンバーとして参加し、5教区による会となった。しかし、回数を重ねていく中で、その目的や位置づけが曖昧になり、各教区においても取り扱いが異なってきた。それゆえに今後も継続するためには、もう一度、この会の目的と参加者の資格などを定め、また酒席を構えるなどの懇親を目的としたプログラムを排するべきではないかという意見が四国教区宣教研究委員会より出されていた。そ……
年頭修養会は今回で69回目を迎えた、北海教区の一大イベントである。今年は1月13・14日、函館の花びしホテルで、テーマは「始める一歩が道を拓く−初代秘書の見た三浦綾子さんの歩み」と題して、講師に宮嶋裕子氏を迎え、参加者は約270名(内こどもは約20名)だった。
北海教区には7つの地区があり、毎年各地区が担当し、その地区ならではの地域性や独自性を発揮した内容の年頭修養会が開催される。10年以上前は400名を越える参加者があったが、現在は平均して300名前後を推移している。
年頭修養会はその名の通り、年頭つまり1月初旬に一泊二日で開催される。雪で閉ざされる北海道、何も凍てつく道を走って集まらなくても、夏に開催すれば?という意見があったり、あるいは紅葉の時期にドライブがてら集まるのも良し、と考えてしまうのだが、直接間接的に農業・漁業に携わる方々が多い故、農閑期や漁に出ることが少……
胸に迫るものの中で
2013年10月から東北教区放射能問題支援対策室いずみの活動が始まりました。その活動の一つとして北日本3教区(北海・奥羽・東北)の主催する親子保養プログラムが毎年行われています。今年の3月に第14回目が実施されます。多くの人々の祈りと支えがあり、続けられてきました。感謝の思いでいっぱいです。
今回は沖縄で3月26日から四泊五日の日程で行うことになりました。1月上旬には募集した人数の倍以上の応募が寄せられ、申し込みの締め切り日を待たずに締め切ることになったのです。参加者は抽選によって決めました。
振り返りますと、2011年3月の東京電力福島第一原子力発電所の事故を受けて2012年3月に第1回の親子保養ブログラムが北海道で行われました。放射能のことは私の住む福島市でも話題になることはあまりありません。しかし、このように親子保養プログラムが企画されるとすぐ……
2019年は前年に引き続き自然災害が多発し、特に台風は9月から10月にかけて連続して同じ地域を襲い、さらに豪雨が後追いするかのように襲い、被害が大きくなった。
会堂共済組合では、事故報告の連絡が入り次第、罹災届の用紙を送付した。前回は大阪教区の被害が最大だったが、今回は東京教区が最大である。修理見積の提出をし、保険金の支払いを受け修理を行った後に、さらに被害に遭ったという教会もあった。
2020年1月31日現在52組合員に総額5012万円の支払いを実行した。教区別の被災・支払い実績は下記の通り。
まだ加入されていないところはぜひ問い合わせてもらいたい。現在の保険料との比較を勧めたい。教会・学校の財政の役に立ちたいと願っている。
(辻井秀雄報/会堂共済組合常務理事)
台風10号・15号・17号・19号および豪雨災害
(2020年1月31……
阿部雄次氏(玉島教会主任担任教師)
20年1月21日逝去、73歳。東京都生まれ。00年日本聖書神学校卒業。同年より大町、松前、平塚、玉島教会を牧会。
遺族は妻・阿部光子さん。
相浦和生氏(隠退教師)
20年2月3日逝去、79歳。兵庫県生まれ。65年関西学院大学大学院卒業。同年より広島流川、山崎、神戸平安、名古屋中央、神戸栄光、主恩教会を牧会し、11年隠退。
遺族は妻・相浦恵子さん。
婦人宣教師たちの足跡
大川 義
(学校法人共愛学園 学園長)
現在共愛学園(小屋原キャンパス)には、一棟の洋館が残されている。群馬県指定重要文化財「旧アメリカン・ボード宣教師館」である。学園の資料館として活用され、学園の歴史と宣教師たちの足跡を現在に伝える語り部としての役割を果たしている。
共愛の創立とアメリカン・ボード
共愛学園は前橋英学校を前身として前橋英和女学校の名称で1888(明治21)年に開校した。設立の動きは、前橋英学校女教師で神戸女学院出身の不破清、村山雪、東京原女学校出身の笹尾縫らの強い呼びかけにより始まり、深澤利重、高津仲次郎、不破唯次郎ら教会有志、新島襄の助力、地元諸教会の支え、アメリカン・ボード宣教師の協力があり創立された。
この年、アメリカン・ボードは前橋に活動拠点(後に前橋ステーション)を設置、最初の宣教師ミス・シェッド……