【4952号】新型コロナウイルス 感染拡大の渦中で社会での奉仕者の声に聞く 社会委員会が支援した活動の中から

京都の夜回り 《京都府》

他人事が我が事に

京都の夜回りは週に2回、夜10時頃から京都駅周辺や市内の繁華街周辺を回ります。お茶と紙コップ、毛布、カイロ、下着や防寒具、時にはおにぎりや非常食を持って野宿している人に会いに行きます。新型コロナウイルス感染防止のため、マスクなしでは立ち入れない場所もあり、必要な方にはマスクも配布しています。

そこで野宿している人の生活の様子や体の具合を聞くのですが、聞くためにはそれなりの覚悟が必要で、例えば具合が悪いと聞けば「ではどうするのか」が問われます。相手が話してくれたことに応えようとする時に、他人事が我が事になるのだと思います。

体の具合を聞いて、場合によっては救急車を呼ぶこともありますが、私たちはひとり一人の要望に応じて病院に付き添ったり、施設の入所や生活保護の申請のために福祉事務所に行ったりします。入院すればお見舞いに、施設に入所したと聞けば面会に行き、アパート生活を始めた人の自宅を訪問することもあります。もちろん相手の了解を得た上でですが、可能な限りそばにいることに努めます。できない場合はよく分かっているメンバーに頼むようにしています。

私たちは自分が苦しくて辛い時、寂しい時に誰かがそばにいてくれることで安心でき、慰められ、それが生きていく支えになることがあります。しかも技術や知識を持っていれば誰でもいいというのではなく、人格をもって関わってくれる人を必要とします。私たちも「夜回りの人」ではなく、名前を持った信頼できる人として相手に認められ、受け入れられているかを自問しながら活動に取り組んでいます。

私たちの生きる社会は、野宿している人を「自立」できない人と見なして認めようとしません。一般的に自立とは他力に頼ることなく生きていくことを意味し、私たちもそうでなければ社会では通用しないと思いがちです。けれども、自立を強要する社会は人を能力主義へと駆り立て、過重な自己責任を迫る社会となっていくのではないでしょうか。むしろ、私たち自身が多くの人の支えによって生きていることを自覚し、支え合う交わりを築いていきたいと思います。(桜井 希報/同志社中学校・高等学校聖書科)

子ども食堂・三本松 《千葉県》

地域に開かれた教会として

子ども食堂・三本松は、市川三本松教会(千葉県市川市)を会場に子ども食堂(以下食堂)をしたいという有志で2018年12月から準備を始めました。

当初の動機は、子どもの貧困に対して、キリスト者として何ができるかということでした。一方超高齢化の教会に子ども、若い人を招きたいという思いもありました。従来の礼拝、教会学校、オルガンコンサート、バザーなど以外に、地域に開かれた教会となる手立ての一つとして食堂を考えました。その上で、教会に属さない地域の方々が来やすいように、無宗教の団体としました。

実施のために、他の食堂、保健所、社会福祉協議会などから、資金調達、食中毒対策、行事保険、募集方法、学習支援などの情報を集めました。見学先の食堂では、親子以外に孤食の高齢者などの成人が来る例もあり、その受け入れでトラブルも想定、回避策も考えました。

2020年春の教会総会で承認を得る前に、新型コロナウイルス感染拡大で、教会活動を自粛(2月末〜)することとなりました。

既存の食堂の中には、食材や弁当の配布をしている所がありました。そこで、食堂の開始時期が読めないまま、当面は食材配布を行うという新たな目標を立てました。予約制で感染対策をして外で配る計画です。

5月の公開礼拝開始後、説明会を経て、8月の臨時総会で承認を受け、9月から月1回の食材配布を実施しています。チラシを作りメール、電話、ラインで予約を受け付けます。市内の先輩食堂、民生委員のサポートもあり、第1回目は10世帯に配布し、その後の緊急事態宣言発令中も毎月十数世帯に配布を続けています。食材は、教会関係者、地域の方、先輩食堂、フードバンクから頂き、購入もします。3団体からの助成も受けています。

今年4月、フードバンクでお米の需要が増え、提供を受けられませんでした。5月からは目処が付きましたが、長期のコロナ禍で、困窮世帯が増えていると痛感しました。

明るい見通しもなく始めた食材配布ですが、資金や食材調達のことで心配事があっても、いつも助けが与えられていることに感謝しています。(古澤とき子報/市川三本松教会員)

 

入国管理局での面会 《東京都》

手を差し伸べる隣人となる

イエスは、困っている人が近くにいたら憐みの心をもって手を差し伸べることが隣人を自分のように愛することだと言われました。自分のことで精一杯と思うこともありますが、神に愛され赦され憐れみ頂いているわたしたちは身近で困難の中にいる人に手を差し伸べたいと思うのです。

わたしは2009年から入管に収容されている人たちとの面会を始め今に至っています。そこに収容されている人たちは無期限収容と劣悪な医療、何よりも「犯罪人」のように扱われて傷つき、多くの自由を奪われ心身的なストレスに苦しんでいます。入管収容所から一時的に解放される「仮放免」という制度があり、条件が整えば申請し許可されてようやく外に出ることができます。

しかし、2018年頃から仮放免許可がほとんど出なくなり、収容期間が以前よりも長期化するようになりました。1〜2年以上もの間、一歩も外に出られずに閉じ込められるのです。そこで許可が出ないことへの抗議として収容中の多くの人がハンガーストライキを2018年頃から始め、ナイジェリア人男性がハンストで餓死する事件が起きました。また、今年の3月には33歳のスリランカ人女性が入管で亡くなるという痛ましい事件も起きました。

前者の事故をきっかけとして始められた国の専門部会が2020年6月に入管法改正案として提言し、今年5月には国会で入管法改正案が審議されました。長期収容を解消するために打ち出されたこの改正案にはいくつもの問題があります。これまでは難民として認められるまでに何度も申請でき、また申請中は強制送還されることはありませんでしたが、この改正案では3回目の申請以降、強制送還することが可能となるのです。これは明らかに難民条約違反ですし、何よりも難民申請者の生死にかかわる問題を引き起こしかねません。

幸い5月18日に改正案は取り下げとなりました。しかし、未だ入管には人を人と扱わないような問題が山積しています。コロナ禍によって経済的貧富の差がますます広がり、特に国に帰ることができない外国籍の人たちにとって今まで以上に厳しい状況となっています。苦しむ人の隣人になりなさいとのイエスの声がより強く響いてきています。(宮島牧人報/原町田教会牧師)

こども食堂天使のミールgo-on 《大阪府》

人を良くする食事を続ける

私自身は阿倍野教会の隣にある保育園から引き続き、生野区の保育園に関わり、退任後こども食堂天使のミールgo-onに関わるようになりました。

子ども食堂の運営は大阪市社会福祉協議会地域子ども支援ネットワーク事業登録団体で、名称は、こども食堂天使のミールgo-onです。ゴーンとは続くという意味を持ち、日本語では御恩(ごおん)です。協力団体は女性のいろいろな発信を行っている特定非営利活動法人ゆるんです。

子ども食堂のポリシー

⑴子育て支援が大きな目的です。母子家庭(一人親家庭)でなくても、お母ちゃんと子どもが保育園の帰りに夕食として食べて帰れる。またお弁当をテイクアウトとして持ち帰り、家ですぐに食べられる。スタッフは仕事を持ちながら子育てをしてきたメンバーたち、「そんな大変な時期にこんな子ども食堂があったら、どんなにか助かったやろう」という思いから始まりました。

⑵小麦粉及び小麦粉加工品不使用のグルテンフリーの体に優しい献立で、20品目の食材を使っており、野菜中心の献立です。

⑶「食」という字は人を良くすると書きます。食べることは生きていくことの基本であり、人生の土台です。食を通して人間は心の豊かさや落ち着きが持て、人との交わりができます。生きていく意欲はまさに食を通して与えられるものです。特に子どもには、安全な食べ物を口にしてもらいたい、そして食材の本来持っているおいしさを知り、食べることの楽しさを知って育って欲しいと願っています。現代はコンビニ、スーパーでいくらでも簡単に出来合いのものが食べられます。でも味覚は子どもの時代に作られるものです。そして食べ方は生き方にも通じます。

⑷5月からコロナ対策として、特に居場所が狭められてきている子どもたちの居場所確保のため、土、日曜日だけだった子ども食堂を月〜日曜日の一週間開いています。食事代「大人500円、高校生400円、中学生300円、小学生200円、未就学児100円」だった代金を小学生以下を無料としました。そして生活環境のしんどい方は無料です。地域柄、年配の方で夜間中学校、通信高校に通っておられる方も学生ということで割引です。現実は多少の助成金はありますが、「台所は火の車」といったところですが、子ども食堂を支えてくださる多くの方々からの食材などの支援にも助けられています。

⑸小さなイベント「お楽しみ会」を毎月行っていますが、コロナ対策ということで6月からはしばらくお休みしようかと検討中です。小さなイベントは、もちろん子どもにとっても楽しみの一つですが、年配の人、若い人を問わず誰でも「こんなことをしているがそれを紹介する場、披露する場が欲しい」という方を支えていく、応援していく場でもあります。(木村妙子報/教団教師)

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    10

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