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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【4952号】伝道報告 バット博士の願い 〜子どもたちと共に〜

2021年6月26日

バット博士の願い 〜子どもたちと共に〜

社会福祉法人基督教児童福祉会バット博士記念ホーム 園長 宮本 和武

バット博士記念ホームの創立は65年前、バット博士記念センター(世田谷区玉川中町)に遡る。

1947年頃、米国CCF(現ChildFund International)は、児童福祉施設への援助を開始し、1952年9月、社会福祉法人基督教児童福祉会(以下、「本会」という)が誕生した。バット博士が援助を組織的計画的に遂行するよう懇願し実現した。CCFは26年間に渡り、援助児童総数19万2899人、援助金額25億円を投じた。終結と同時に、今度は私たちがアジアの子どもたちのために、国際精神里親運動部(現ChildFund Jap-an)を開始した。援助を受けた日本キリスト教児童福祉連盟が後押しした。バット博士はララ物資の配分責任者として尽力し、ララ終結や本会創立を見ないで召された。

本会成立後、そこに働く職員の資質向上こそ根本的急務であるという米国CCFおよび援助施設からの要請により訓練講習会(バット博士記念養成所、玉川保母専門学院、後の学校法人和泉短期大学)と実験モデル施設のバット博士記念センターが開設された。1956年4月、愛隣団育児部の子どもをもっと健全な環境にとのバット博士の願いを受けて、本会により新築された建物に移転した。1957年5月30日付で愛隣団育児部は廃止され、本会は児童福祉法による児童養護施設「バット博士記念ホーム」を設置した。世田谷の地で20年間事業展開をし、米国CCF援助終結と同時に学校法人和泉短期大学は相模原市、本ホームは町田市へ全面移転をした。本ホームは、開設以来小舎制養護を堅持してきている。

本ホームの理念は、第1は、個の尊厳である。キリスト教の隣人愛の実践で、子どもの権利を守り、不幸な子どもたちが立ち直って希望をもち、誇りをもって一人の人間として成長していけるようにと教育し精神的な支えをする。第2は、小舎制養護である。子どもたちは、住むべき適切な家庭がない、養育に当たるべき適切な親がいない、虐待を受けたなどの理由によって入所をしてくる。ホームは、子どもたちの住む場所である園内の家庭舎・グループホーム(分園)での担当保母との恒常的な人間関係を通して信頼関係を築きながら、人間性の回復・形成をしていくことに務める。子どもと職員の生活は、起居を共にすることにより子どもの養護が実現できると考えられるので、職員は住み込みで勤務をする。第3は、クリスチャン、専門職による支援である。

本会の事業は、児童養護施設バット博士記念ホーム、グループホーム、ファミリーホーム、子どもショートステイの家「マルガリータ」である。ホームスタートいずみ、子育て広場いっぽいっぽが、現在行われている。時代のニーズに合わせて事業は拡大され、施設から在宅への支援へと向かっている。何よりも、子ども中心の福祉を目指したい。

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