昨年の12月初旬に、病床での洗礼式があった。その方は、末期のがんによって自宅療養中で、この時を聖書の言葉に支えられたいという思いが与えられたとのことであった。
最初の訪問の時、「出来れば、洗礼を受けたいのですが…」と言われた。その言葉に驚くと共に、その意思を確認し、必要な準備を行い、約10日後、洗礼式を行った。約1か月の信仰生活を歩み、1月上旬に、神の御許へ召されることになった。葬儀に出席したご家族は、神の支えに深く感謝しておられた。
これまで教会との関わりが全くなかった方が、なぜ受洗を希望されたのか、不思議に思った。準備会でお聞きすると、これまで何名かのキリスト者との出会いがあり、特に「読み聞かせ」の活動を一緒にした人の姿が心にあり、いつか教会に行きたいとの思いがあったと話された。そうして、信仰の道を歩んでいた一人の姿は、その方の心の中に強く残り続けたのであろう。
今回のこ……
主は羊飼い
静岡草深教会員
杉山 千代さん
千代さんは71歳のときに受洗した。
大正生まれの夫の一與さんは両親共にクリスチャンであり、幼児洗礼を受けていた。夫は学徒動員で海軍航空隊に入り、訓練官の少尉として任務にあたり、特攻隊を送り出す立場であった。戦後は高校教員として働いたが、夫が教会に行くことはなかった。千代さん自身も高校は静岡英和女学院に通っていたが、晩年になるまでキリスト教に深く関わることはなかった。
夫ががんになり、自身の最期のことを思うとき、「寺の墓には入りたくない」と言い出した。教え子であった鎌田登美さんに誘われて静岡草深教会に行き、現住陪餐会員となった。ただ病状の進行により、夫が晩年、教会に出向いて礼拝生活ができた期間は長くはなかった。
夫の自宅療養中、夜の早い夫が就寝した後、千代さんは夕拝に足しげく通った。特別に何かがあったわけではないそうだ。ただ、牧……
◎日時 2024年7月30日(火)14時〜8月1日(木)12時
◎場所 関西セミナーハウス(京都市左京区一乗寺竹ノ内町23)
◎参加対象 准允後3〜10年までの教師、他教派から転入後10年までの教師、その他教師委員会が承認した者(最大准允後15年まで)
◎主題 「続・説教と牧会」
◎講師 講演1=越川弘英、講演2=小泉 健
◎参加費 15,000円(10,000円を超えた交通費を援助します)
◎申込 kyoshi-c☆uccj.org ※☆を@にかえてください
日本基督教団教師委員会まで。
申込書に必要事項をご記入の上、6月14日までにお申込みください。
2024教師継続教育研修会要項(PDF)
2024教師継続研修会プログラム(PDF)
2024年度教師継続教育研修会参加申込書(word)
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伝道報告 伝道推進室より応援した教会・伝道所
主に導かれて
和歌山新生伝道所牧師
松田 光代
和歌山新生伝道所は、1994年4月3日谷口章牧師によって創立、当初のメンバーは、谷口牧師のご家族、妹さんご夫妻のご家族で、日曜日は妹さんの経営されていた美容室で礼拝が守られていました。普段は美容室ですが、日曜日になると、教会に早変わりです。谷口牧師は、友人も多く皆から頼られる存在でした。特に統一協会に悩まされていた人の相談にも真剣に取り組み、多くの時間を割かれていました。その後美容室移転に伴い、美容室跡を改装し会堂としました。
谷口牧師が牧師を志されたのは、ホーリネスの群れの一つである丸の内教会時代です。市役所務めをしながら独学で学ばれ、1983年に准允、奈良教会に伝道師として招聘されました。牧師館が整備されていなかったので、市役所務めをしながら半年間と1年後に市役所を辞めるまで、日……
教師検定試験公告
2024年秋季教師検定試験を左記の要領で行います。
一、受験要綱の申し込み
受験要綱と教団指定の願書用紙は165円切手を同封し、正教師受験志願者か補教師(A、B、Cコースの別も)受験志願者かを明記した上、封書でお申し込みください。4月1日以降にお渡しします。
二、受験願書の提出
受験願書と必要書類を整えて、受験料とともに所属教区に提出してください。
①教区締切 2024年6月7日(金)
(教区により締切が異なりますので、教区事務所に確認してください)
②教団締切 2024年7月4日(木)
(各教区から教師検定委員会に提出する際の締切です)
*受験料は正教師1万3千円、補教師1万円。
三、正教師「説教」「釈義」の課題テキスト
①旧約 ホセア書2章16〜25節
②新約 ガラテヤの信徒への手紙2章15〜21節
四、正教師の「神学……
川島貞雄(隠退教師)
24年1月31日逝去、89歳。東京都生まれ。58年青山学院大学卒業、同年より大塚平安、江東、田園調布教会を牧会し、日本聖書神学校に務め、青戸教会を経て10年隠退。遺族は息・川島裕さん。
池田玲二(無任所教師)
24年2月5日逝去、71歳。埼玉県生まれ。79年東京聖書学校卒業、88年より津山城西、宇都宮上町、志木、大三沢教会を12年まで牧会。遺族は息・池田恵太さん。
安増幸子(隠退教師)
24年1月29日逝去、92歳。福島県生まれ。90年日本聖書神学校卒業、同年より松戸、冨貴島教会を牧会し、10年隠退。遺族は娘・早川祐子さん。
小久保達之佑(隠退教師)
24年2月20日逝去、91歳。埼玉県生まれ。59年東京神学大学大学院修了、60年より喜界西、65年より宮城仙北(現田尻)教会を47年間牧会し、12年隠退。遺族は息・小久保達信さん。
平塚幹……
【兵庫教区】
「パレスチナが見えないのは、なぜ」
はりま地域で毎年開催される2・11「信教と思想の自由を守る集会」は55回目となった。扱うテーマはその年ごとに話し合いで決められ、昨年は「カルト問題」を取り上げて開催した。2023年11月半ばに行われた実行委員会でテーマについて協議していた折に、委員の一人が「ガザで起きている虐殺という最大の人権侵害を脇に置いて、他のテーマで開催するのはいかがなものか」という意見に賛同し、村山盛忠さんをお招きすることになり、「パレスチナが見えないのは、なぜ〜ガザの現状から」というテーマでお話いただいた。
準備し始めた頃は、「集会当日には状況は落ち着き、停戦しているだろう。破壊されたアハリー・アラブ病院の再建も始まっているだろうから、カンパを送れたら」と楽観的に考えていたが、当日になっても攻撃が続き、終わりが見えない中での開催となった。
講演では以……
「教会の共育と教育」について学ぶ
2月20・21日、「教区教育担当者会」が4年ぶりに開催された。各教区から15名の参加者を得た。初日は蒔田教会を会場に、開会礼拝の後、古谷正仁牧師(蒔田教会、日本聖書神学校教授)により「教会の共育と教育」と題して講演がなされた。古谷牧師は自身のアメリカ留学や牧会経験を踏まえて教会学校における「共育」の意義と重要性を語られ、大人を完成形とする「上からの教育」であったアメリカの教会教育が、共同体の中で大人と子どもが共に育つことを目指す「共育」に変遷していった経緯や、日本においても奥田和弘氏によって「繁栄のための教育」や「成功のための教育」を目指す現代の教育姿勢に対し「人間の弱さを知る教育」を目指すキリスト教「共育」が提唱されてきたことなどを紹介された。
質疑応答の後、各教区教育担当者から教区報告がなされ、さらに4分団に分かれて発題をもとに話し合い、各地区……
センターの働きを自ら問いつつ、解放に向けて歩む
第4回臨時運営委員会および活動委員会との合同協議会を11月28日に東梅田教会にて開催、第5回定期運営委員会を2月14〜15日に日本キリスト教会館会議室にて開催した(すべてオンライン併用)。主な協議事項として、継続して取り組んできた①センター対外業務において発生した問題については、教団総幹事の扱いとなったことの報告を受けた。②教区総会挨拶は各教区運営委員が担うこと、③「部落解放センター奨学金」規定変更、細則制定、④関係神学校へ「神学校等人権教育懇談会、部落解放センター奨学金・奨学生募集についての報告」をすること、⑤「運営委員の役割」である教区とのパイプ役と教区での取り組みの推進のために各教区常置委員会へ運営委員陪席の依頼状を送付することなどが決議された。併せて「今井数一記念解放講座」も案内し、各教区での部落差別問題への取り組みを促すこととし……
愛と希望と喜びの経験を運ぶため
2024年元旦、16時10分、能登半島地震が発災。すぐに、全学院での学校関係者の安否確認、校内点検に入りました。校舎の被害もありましたが、数日で整理のできる範囲でした。調理室、理科室、図書室、職員・研究室、ロッカーなどから備品の散乱や破損があり、パイプオルガンはパイプのゆがみが何本も確認されました。しかし、すべて数日か数週間で整備できました。ただ、教職員・生徒の実家で被害を受けた方もあり支援を必要とされています。
発災後しばらくは、ずっと体が揺れているような感覚がありましたし、心の後遺症のようなものもあります。また、若い人たちは大きな揺れを体感し、日々のニュースによって心に重圧を感じているでしょうから、学内では礼拝から始まる安定した日常を取り戻し、中高では「ほっとかふぇ」を開催して校内で安心できる空間をつくってみたりもしています。
地震1週間後、……