日常の中で基本的な学びを
二〇〇五年秋季教師検定試験が九月二七日(火)~二九日(木)、東京・京都の両会場で行われました。受験者総数は一一〇名。試験直後に行われた委員会での学科試験判定によると、正教師試験は七三名が受験(教師検定規則第十条適用者二名を含む)し、うち合格者が二九名、保留者が二六名、不合格者が一八名となりました。補教師試験は三七名が受験し、うち合格者が一〇名、保留者が二名、不合格者が三名であり、Cコース受験者の二二名が継続となりました。他に一名の他教派からの教師転入のための審査が行われ、承認されました。保留者というのは、学科試験の結果が合格点にわずかに及ばなかった場合に、受験者にレポートが課せられ、後日そのレポートによる再判定を受ける者のことです。
秋季の教師検定試験は、正教師試験の受験者が多いのですが、前述のように結果は厳しいものとなりました。正教師試験を受験する者は、……
九月中旬、遅い夏期休暇を戴き、N教区・A教会の礼拝と修養会を担当させて戴いた。
A教会は、戦後の農村教会で、普段は一〇人余の礼拝出席。しかしこの日は、会員の祈りを主が祝し、倍以上の出席。
午後の修養会には、近隣教会からの出席もあり、終了後は明るくその教会を辞した。
翌日は、あるキリシタン殉教遺跡を訪ねたが、その遺跡近くの狭い道に面してB教会があった。少し立ち寄ったが玄関は開かず、何となく居住感がなかったが、ポストに「祝福を祈ります」と書いた名刺を入れさせて戴いた。
帰宅後、教団年鑑を見ると、無牧で、統計除外の教会でもあった。しかし、日曜午後には礼拝が守られていることを後で聞き、少し安心した。
その翌日は、この三月で牧師が隠退され、無牧となった私の母教会であるO教区・C教会を訪ねたが、教会案内板の前牧師の名前は当然としても、祈祷会の時間までが、白ペンキで塗り消されていた。つまり、祈……
海岸侵食に警鐘を鳴らす魚博士
千葉県水産試験場に四〇年近く勤め、魚博士、イワシ博士の異名をもつ平本さんは、海岸侵食で砂浜が激減し、美しい海浜の景観が失われつつあることに危機感を抱いている。
「九十九里浜は全国の海岸侵食の典型例。コンクリート化で、砂の出どころを塞いだから、砂浜が急激に減って来た。砂の消失は年間二〇万トンに達する。消滅する海水浴場もある。このまま放置すれば、六〇キロに及ぶ九十九里浜の砂浜は数十年でなくなるだろう」という。
平本さんの住む館山市は鏡ケ浦の名のある館山湾に接しており、全国一のウミホタルの棲息地として知られている。その中央部に巨大桟橋、コンクリート堤防と人口浜のビーチ利用促進モデル事業が始まって景観は一変した。
バブル崩壊とともに工事は三分の二ほどで中断しているが、平本さんは、「潮流や沿岸流の流れを変えないために、堤防で囲ってはいけない。自然の仕組みを変……
★新刊から
暴力に対しては非暴力
憎悪に対しては愛
『キング牧師フォト・ドキュメント 私には夢がある』(C・ジョンソン/B・エイデルマン=編 山下慶親=訳)一九六〇~七〇年代アメリカで、非暴力の抵抗によって人種差別政策と闘い、ノーベル平和賞を受賞し一発の凶弾に倒れたキング牧師の生涯を、全米図書賞受賞作家の文章と、その闘いを世界中に発信し続けた報道写真で描出。ニューヨーク・タイムス紙絶賛。写真三六五点収録。
〈推薦のことば〉
緒方貞子(元国連難民高等弁務官)この本は日本と日本人に歩むべき道を示す。
姜尚中(東京大学教授)いまこそ、キング牧師の魂の叫びを思い起こそう。
B4変形・二八八頁・八、九二五円
★東京教区原理問題相談会/時=11月18日(金)13時~15時
/所=日本キリスト教会館4階会議室
/問合せ=東京教区事務所TEL 03-3203-4270
まもなく「新潟県中越地震」から丸一年が経とうとしています。二〇〇五年一〇月の第四聖日は、あの日と同じ二三日。過日開催の第34総会期第二回常議員会において「『新潟県中越地震』被災教会・被災地を覚える主日」が制定されました。各教会で被災教会の皆様に思いを寄せつつ礼拝が捧げられることと思います。当日は十日町教会において、地震の起きた時刻に合わせ記念礼拝が持たれることになっています。
七月二〇日発行の「支援ニュース」№2で被災地からの声をお聞きすることができました。大きな課題を前に、自らも被災したなかで祈りを合わせ歩む信徒の方々、またこの苦難の時が地域への証の時に変えられたことの感謝等々が伝わってきました。それぞれの事情から、二教会は新しく土地を求め、建築することを考えています。その幻を実現させるため、なお一層のご支援をお願い致します。
八月末現在目標額四分の一弱の献金が献げられていますが、工……
牧師館に住んで35年
田中 道世
(土師教会員)
牧師を父に持つ夫が赴任して二年目の教会で結婚しました。
やがて子育ても加わり、私の予想していたよりもはるかに上回る力を必要とされる生活でした。
喜びも楽しさもありましたが、「助け人」と記入された結婚のための教会転籍表の言葉の重みもさることながら、一番困難に思ったのは、子育てです。教会の多くの事に受身で接することを要求される中で、自分だけではなく家族にまで影響を受けないようにすることは、とても大事な事です。さらに転任ともなれば、単に転校に留まらず、生活の中まで揺さぶられます。
先日、近くに住む小一の孫娘が会食懇談会で共に食事をした後、私の耳もとで「みんなのところで食べるのはいや、わたしのことばっかり言うもン」。娘に話すと「私の幼い時と同じ事感じてる」。
さまざまな困難の中で、いよいよ出口が見えない闇の中に置かれ、相談できる誰……
関 慶子氏(大津東教会牧師)
八月一三日、逝去。六八歳。東京都に生まれる。一九六六年東京聖書学校卒業後、小松川教会に赴任。その後茅野教会を経て、七一年から大津東教会牧師を務めた。遺族は夫の雅人さん。
教団の宝
藤原寛人
東中国教区は四八教会・伝道所からなる。教会数からいうと小規模教区である。それはつまり、一教会の存在が際立っているということだ。例えば、他教区と同じ宣教の働きを担っていくにしても、比較して一教会、一教師、一信徒の担うべき分が大きい。一教会の行事参加、不参加がどれだけ大きな影響を持つことか。また、一教師が地区、教区の多くの役割を同時に担わなければならないこともしばしばだ。結果、体調を崩してしまわれる教師も少なくない。
このような現状では、一教会、一教師、一信徒の信頼関係、協力関係が非常に大きな意味をもつ。財的協力はもちろん、人的協力も不可欠となる。その為、東中国教区は何よりも「顔の見える関係作り」を目指して教会間の連帯強化に力を入れている。教区交換講壇の実施、教会強化資金の活用、常置委員による問安、そして毎年各教会から「一年をふり返って」と題する文章を出して頂き、……
七月二〇日〜三〇日、ドイツより一八〜二四歳の青年五名を含む計七名のグループを迎え、全国教会婦人会連合(以下、婦人会連合と記す)主催による「ユースミッション二〇〇五」-日独教会青年交流-が持たれた。
彼らは、ベルリン・ブランデンブルク領邦福音主義教会の旧東ドイツ側にある、ヴィッツシュトック・ルピン教区より派遣された。日本基督教団内に同教区から青年を迎えるのは、今回が二回目になる。
初めてドイツから青年たちが来日したのは、三年前の夏。この時は、婦人会連合の有志による実行委員会が作られ、ドイツから二〇名の青年たちを迎えて日独教会青年交流が持たれた。〇三年八月には、ドイツ側からの招待を受け、日本から二〇名を同教区へ派遣している。
このような交流が行われることになったきっかけは、一九九八年、この年の六月に開催されたベルリン・ブランデンブルク領邦福音主義教会婦人部大会および協議会へ婦人会連合を代……