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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

教団新報:一覧

【4897・98号】♦東京教区五支区共催教会教育研修会♦ 「かわった群れをつくりだすわざ」

2019年3月2日
 1月27日、松戸教会を会場に2018年度の東京教区五支区共催教会教育研修会が開催された。これは、教会学校教師など教会教育に関わる信徒向けの研修会として毎年開催されるものであって、今回は平野克己氏(代田教会牧師)を講師に、「主を誇りつつ、神の言葉を語ろう—説教・かわったこども、かわった群れをつくりだすわざ」と題して行われた。  東京教区には、その中に支区を置いて教区の教務の一部を分担しているという特徴がある。そのため、教区の教育部は、各支区の教育部の連絡調整に関する事項を取り扱うこととされている。しかしながら、教区全体での学びや信徒同士の交流の場も大切なので、各支区が順に担当しながら五支区共催という形で教会教育研修会を開催し、教区内の全教会・伝道所に参加を呼び掛けるという方法で、研修の場を設けている。今年度は千葉支区の担当であった。  一昨年度は「わくわくいっぱい!CSアイディ……

【4897・98号】消息

鈴木 實氏(隠退教師)  18年10月31日逝去、88歳。台湾・台北市生まれ。62年東京神学大学大学院卒業。同年より郡山細沼、弘前南、南国教会、南国教会大津伝道所(93年より高知東教会)を牧会し、03年隠退。  遺族は妻・鈴木純さん。   板橋満男氏(隠退教師)  18年12月28日逝去、86歳。栃木県生まれ。62年日本聖書神学校卒業。同年より馬見労祷、祖師谷教会を牧会し、06年隠退。  遺族は妻・板橋朝子さん。

【4897・98号】宣教師からの声

日本初期における宣教師の働き ~仙台神学校(東北学院大学の前身)を設立した米国ドイツ改革派教会の宣教師たち~ 野村 信 (東北学院大学宗教部長・文学部教授)  鎖国とキリスト教禁令政策によって2世紀半に亘り日本を統治した徳川幕府の時代は、ペリー総督の率いるアメリカの軍艦の来日によって終わりを告げた。新たに登場した明治政府が1873年にキリスト教禁令の高札を撤廃すると、米国を中心とした国々からの宣教師たちが日本各地で公に福音伝道を開始した。各地にできた伝道の拠点には、志のある日本の若者たちが集まった。  その中でも、早くから外国と交渉が行われた横浜は、後に横浜バンドと呼ばれる主要な伝道拠点が出来、ここに押川方義という松山藩出身の英学を志す若者がいた。彼は22才で洗礼を受けてキリスト者となり、伝道者を志し、まだ伝道が手薄な東北地方へ向かい、仙台を中心に布教活動を開始した。 ……

【4897・98号】人ひととき 阿川小夜子さん くすしき恵み

 小夜子さんは、1926年に上海で生まれ、その後、青島に移って生活をしていたときに、母親を病気で亡くしたことから人生が大きく変わった。女学校に行くことが出来なくなり、19歳の時に家族のために萩の夫の所に嫁いで来た。家業の米屋ではオートバイで重い米を配達した。大変きつい仕事だった。  夫が病気を患い長い闘病生活を送ることになり、男の子を一度も抱くことがなかった。どうすることも出来なかったと涙した。水子地蔵に熱心に罪の赦しを祈って来たが、何十年たっても心は暗闇に閉ざされたまま大きな重荷となっていた。  そんな折、キリスト者となった娘からイエス・キリストの福音を聞くようになった。夢の中でイエスさまが現れ、その手には丸々とした男の赤ちゃんが抱かれていて、自分の腕に抱かせてくださった。「その子どもの重みとあどけない顔を一生忘れられない」という。イエスさまが自分の長年の苦しみをわかってくだ……

【4897・98号】厚い交わり

 新しく教団の役についたことを知った北海教区の信徒の方々が「大変ですね」と声をかけてくれる。教団の事情に関心のある方々からは「教団はどうしてごたごたしてるんでしょうかねえ」とも尋ねられる。「北海教区のような教会の交わりが、教団全体としては乏しいのも一因と思いますよ」と答えたが、あまりぴんとこない様子だった。  1月、毎年恒例の北海教区の「年頭修養会」に、子どもたちや教区外からも含め340名余が集まった。北海教区の全礼拝出席者数の約2割にあたる。一泊二日の集会に厳寒の北海道各地から時間とお金をかけて集まり、会場のあちこちで「一年ぶり!」「元気だった?」とあいさつが行き交う。北海教区の七つの地区が持ち回りで実行委員会を担当し、もう数十年になる。  何年か前の年頭修養会で、クイズコーナーの企画があった。北海教区の諸教会にかかわる楽しい質問に、参加者全員が「〇」「×」で答える。最後に「……

【4896号】メッセージ すべての民をわたしの弟子に 久世そらち

2019年2月16日
さて、十一人の弟子たちはガリラヤに行き、イエスが指示しておかれた山に登った。 そして、イエスに会い、ひれ伏した。しかし、疑う者もいた。イエスは、近寄って来て言われた。「わたしは天と地の一切の権能を授かっている。だから、あなたがたは行って、すべての民をわたしの弟子にしなさい。彼らに父と子と聖霊の名によって洗礼を授け、あなたがたに命じておいたことをすべて守るように教えなさい。わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたと共にいる。」 《マタイによる福音書 28章16~20節》 すべての民  「あなたがたは行って、すべての民をわたしの弟子にしなさい」と命じられたとき、弟子たちは戸惑い、むしろ反発すら覚えたことでしょう。  「すべての民」とは「すべての民族」という意味です。復活の主イエス・キリストは、「ユダヤ人だけでなく、他民族つまり異邦人たちのところに行って、彼らをあなたがたと同じ仲間とし……

【4896号】西日本豪雨災害 報告 《広島県呉地区、岡山県西平島地区・真備地区》 豪雨から半年を経て各地区の支援

《呉地区》冬を過ごすため  18年7月の西日本豪雨災害により呉も大きな被害を受けた。5年前の広島の土砂災害で災害支援の働きをした広島宣教協力会広島災害対策室は、呉の諸教会と協力して超教派による「キリスト教会広島災害対策室呉ボランティアセンター」を立ち上げ、災害発生直後より災害支援のボランティア活動を行った。  まず4週間に限り宿泊を伴うボランティア活動を行った。被災地の教会や牧師が支援活動で疲れ果て倒れることがないように予め期限を設けた。呉平安教会も宿泊場所の一つとなった。北海道から九州まで、更に海外からも教派を超えキリスト者・求道者が多数来てボランティアに参加した。被災した教会、教会員、教会員家族や知人、教会の建つ地域の順で要望に応えていくこととした。  呉市内で被害が大きかった地域の一つ天応では、社会福祉協議会と協力しながら、ショベルカーやダンプカーなど重機も投入しての活……

【4896号】2・11メッセージ

 毎年2月11日は国民の祝日に関する法律によって「建国記念の日」とされ「建国を偲び、国を愛する心を養う」と規定されている。紀元前660年2月11日に神話上の人物とされる神武天皇が橿原にて即位したことを以て、従来この日は「紀元節」と呼ばれてきた。天皇制を中心とする統一国家成立の根拠とされるこの建国神話は、かつてのアジア太平洋地域への侵略戦争を正当化することに用いられ、国内へは、天皇を現人神として祭り上げ、国民を皇国臣民とし、その宗教的枠組みたる国家神道への帰依を促すための宮城遥拝を強い、皇国史観の養成と戦争協力のための挙国一致体制をつくりあげる役割を果たしたのであった。  日本基督教団は1967年よりこの日を、「信教の自由を守る日」としている。何故ならば、戦前戦中を通して、天皇制の名のもとに信教の自由が抑圧されてきた歴史があるからである。敵性宗教とみなされてきたキリスト教会は国家の懐柔……

【4896号】▼牧会者とその家族のための相談室委員会▲ 3月より相談受付を開始

 「牧会者とその家族のための相談室」の相談電話が、2019年3月4日(月)に開始されることとなった。この相談電話は、毎週月曜日午前10時から午後4時まで(午後0時から1時は休憩時間)、電話によるカウンセリングの経験を重ねた方々が相談の窓口となる。  1月15、16日、鎌倉黙想の家において、相談員のガイダンスミーティングと委員会を相談電話開始に向けての準備として開催した。  この相談室は、2009年より、『「障がい」を考える小委員会』において、牧会者とその家族の自死や精神的疲労、それに伴う教会の崩壊的状況、その深刻な問題を協議し、設置が検討されてきた。協議の中で、精神的ケアの取り組みが急務であることの重要性が確認され、「牧会者とその家族のための全国交流会」を3回開催し、2018年、ようやく、「牧会者とその家族のための相談室委員会」の設置に至った。  相談室の目的は、牧会学的……

【4896号】教区議長コラム ♦四国教区♦ 黒田 若雄 教会間の協力・伝道のネットワーク

 四国教区では、ここ数年、今後の四国伝道をどう進めていくのかについての協議を行っている。それは、様々な統計的指標が示しているように、人口減少や高齢化率の上昇が他の地域以上に激しい四国で、神がどのような歩みを求めておられるかということを考えることであると思う。その中で、更に課題として受け止めさせられてきたのは、教会間の協力の重要性である。四国教区は、教区互助制度を教区活動の根幹と位置付けてきた。その意味で、教会間の連携を大切にして歩んできている。しかし、この少子高齢化が急激に進む中で、これまでの思いを超える、新しい意識に基づく教会間の協力体制の必要性を思わされている。  四国教区では、いくつかの教会が、互助受給教会との協力の中で、新しい地域への伝道に取り組んでいる。その姿は、互助を受給する教会が単に支援を受けているだけではなく、伝道の重要な拠点として働きを担っていることを明確に示してい……
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