12月2日に行われた、四国教区本年度第3回常置委員会において、関西学院大学神学部と四国教区との間で、神学生の研修プログラムに関する協定が結ばれた。
今回の協定締結に繋がったのは、四国教区の「神学校との対話」という取り組みである。四国教区では、神学校を卒業してすぐの教師を迎える場合が少なくない。そのような形で赴任する教師を支えることが、教区の重要な役割である。そのため、神学校との対話を通し、今の神学生の状況を受け止め、地方教区の現状を伝える機会を持っている。
本年3月に、四国教区は関西学院大学神学部長中道基夫氏を招き、教会で奉仕の機会を設け、教区三役との対話の時を持ち、協議を行った。この協議の中で、関西学院大学神学部から神学生の研修プログラムを四国教区で行えないかとの提案があった。同神学部はかねてより教区等と連携して伝道者育成の実践的な機会を神学生に提供できないかと考えており、その設立教会である南メソジスト監督教会が、瀬戸内海沿岸で伝道を展開し、四国の多くの教会の設立に関わってきた歴史的経過を踏まえての提案であった。その後四国教区でも協議を重ね、協定を結び、具体的な取り組みを開始することになった。
協定で確認した目的は、「神学部の学生が、教会での伝道応援の機会を得ることを通して、四国教区の宣教の課題に触れ、将来教会・地区・教区の宣教の課題を担う伝道者となる基本的な経験を得ることを目的とします」である。この目的で、本年度は来年2月か3月に若干名の神学生を受け入れ、四国教区で研修の機会を持つ予定である。
教区と神学校が牧師養成の働きに僅かでも協力できることは、牧師養成にとって重要なアプローチである。四国教区と関西学院大学神学部はこの研修プログラムを積み重ね、育てていくことによって、宣教推進に寄与していきたいと願っている。(黒田若雄報)