七月二〇日〜三〇日、ドイツより一八〜二四歳の青年五名を含む計七名のグループを迎え、全国教会婦人会連合(以下、婦人会連合と記す)主催による「ユースミッション二〇〇五」-日独教会青年交流-が持たれた。
彼らは、ベルリン・ブランデンブルク領邦福音主義教会の旧東ドイツ側にある、ヴィッツシュトック・ルピン教区より派遣された。日本基督教団内に同教区から青年を迎えるのは、今回が二回目になる。
初めてドイツから青年たちが来日したのは、三年前の夏。この時は、婦人会連合の有志による実行委員会が作られ、ドイツから二〇名の青年たちを迎えて日独教会青年交流が持たれた。〇三年八月には、ドイツ側からの招待を受け、日本から二〇名を同教区へ派遣している。
このような交流が行われることになったきっかけは、一九九八年、この年の六月に開催されたベルリン・ブランデンブルク領邦福音主義教会婦人部大会および協議会へ婦人会連合を代表して杉森耀子さんが出席した折りに、協議会プログラムの中で彼女がヴィッツシュトック・ルピン教区と交流を持ったことに始まる。その後、二〇〇〇年六月に訪独した折りに、再び有志で同教区を訪問。婦人たちや教会の方々と交流を深める中、日独の婦人たちの中に「青年たちの交流をいつか実現したい」との願いが生まれた。その願いを実現させたのが、「二〇〇二年日独教会青年交流」である。
この夏に行われた交流は、小田原十字町教会での開会礼拝に始まり、前半は神奈川教区・東海教区の二手に分かれてのホームステイ及び各教区内での青年交流が持たれた。七月二五日〜二七日は御殿場東山荘を会場に「日独教会青年合同リトリート」が行われた。主題は「Mission Net-working: A Branch to the World Church of Tomorrow」。
その後、青年たちは西東京・東京・関東の各教区内でホームステイし、近隣教会の諸集会に出席するなどした。二九日には、教団会議室にて「歓送会」を行った。
今回の交流は、初めて日本基督教団世界宣教協力委員会ならびに教育委員会協賛で行われたことも特筆すべきことであろう。
また、これまでの交流は婦人会連合の有志による献金で支えられて来たが、今回は教団世界宣教協力委員会、学生キリスト教友愛会、そして今回の交流のために準備段階から関わって来られたクリスチャン・ゼブリー宣教師の母教会、スワスモア長老教会の婦人たちからも献金が寄せられた。
「若い人たちに福音を伝えたい、広い世界を見て欲しい」という婦人たちの願いが、この青年たちの交流を実現させた。
「青年伝道に取り組む」ことを総会で決議した教団は、これから具体的にどのように青年たちに関わり、福音を伝えて行くのだろうか。そのことが問われているように思う。
(西之園路子報 「ユースミッション二〇〇五」日独教会青年交流プログラム協力牧師)