本紙4574号で『信徒の友』創刊四〇周年記念感謝会の報告が掲載された。二回にわたってその四〇年の歩みを概観したい。
特設委員会として定期刊行物研究委員会が発足したのは、第12教団総会期の一九六三年のことであった。当時定期刊行物としては、「基督教新報」「教会婦人」「こころの友」「働く人」「礼拝と音楽」「聖書の世界」「教会青年」等が発刊されていた。これらとの関連を視野に入れながら、信徒雑誌を月刊で刊行する準備が進められた。
これにそって信徒雑誌刊行準備委員会が組織されて、以下の確認がなされた。(1)教団の信徒の連帯性を強める。(2)教会において信徒の信仰生活に役立たせる。(3)「日毎の糧」のように、毎日の信徒の信仰生活を実用的に助ける。(4)宣教基本方策の目指しているところを内容的に推進する。(5)楽しんで読みうるもの。
発足当時の編集委員は、ぜひ信徒に委員長をとの大村勇議長の意向もあり……
二月一七日、第34総会期第一回教育委員会が教団会議室において開催された。今期の委員は岸憲秀(招集者)、池上信也、加藤誠、久世そらち、真壁巌、宮田登喜子、石丸泰樹(CoC関係学校推薦、ただし三月まで)の七名である。
まず委員会の組織がなされ、委員長に岸憲秀、書記に加藤誠が選出された。続いて前委員会からの申し送り事項が確認された。今期は半数以上が新しく選出された委員ということもあり、委員会の活動についての説明を勝山健一郎担当幹事より受けた。教育委員会の活動は実務委員会の要素が強く、その働きは『教師の友』の教会教育プログラム作成、キリスト教教育主事に関する事項、教区担当者会の開催、クリスマス献金依頼など多岐にわたり、各委員が複数の実務を担当する必要があることを確認した。
昼食後協議に入り、実務担当者を選任した。また委員会から関係団体、委員会に派遣される委員を選任した。
次に二〇〇五年三月八……
去る二月二四~二五日、教団会議室にて第34総会期第一回社会委員会を開催した。出席は、招集者・小出望、上地武、小森宏(日本キリスト教社会事業同盟)、難波幸矢、張田眞、村田元、山本光一の七名。担当幹事の今泉幹夫、職員の新名知子である。
招集者の奨励により開会礼拝をもった。第32総会期より慣例となっている。自己紹介の後、委員会組織に入り、委員長に小出委員を、書記に張田委員を互選。諸報告の後、前総会期委員会よりの申し送り事項を確認した。
主な協議事項は下記のごとくである。
▽靖国・天皇制問題小委員会委員長、委員の選任。村田委員を委員長に選任し、委員五名を選考した。委員就任の承諾を得てから氏名を公表したい。
▽委員の担当を決めた。「働く人」編集委員に難波委員、日本キリスト教社会事業同盟理事に張田委員、日本キリスト教保育所同盟理事に上地委員、「社会委員会通信」担当に山本委員が当たる。
▽〇四……
第34総会期第一回伝道委員会が、二月二八日~三月一日に教団で開催された。選出された七名のうち一名の欠席で行われた。まず招集者の北紀吉委員によって開会礼拝が行われた後組織が編成され、委員長に北紀吉委員、書記に白砂誠一委員が選出された。そして前期委員会報告ならびに申し送り事項が確認された。
その後、今期委員会の方針及び計画について協議がされ、前期伝道委員会の申し送り事項に関する事柄の継続を尊重しながらも、同時に今期の委員会による新しい視点を加えて、一年後にまとめることとした。
また、関係委員会の担当者は次の通りとなった。宣教委員会・北紀吉委員長、「信徒の友」「こころの友」編集委員・渡辺和史委員、大見川昭子委員、「働く人」編集委員・白砂誠一委員、農村伝道担当者・辻中明子委員、深澤奨委員、刑務所伝道担当者・渡辺和史委員、土肥聡委員が選ばれた。
尚、開拓伝道協議会担当者は選出しないこととした。……
▼真冬・厳冬とまで評された就職状況に好転の兆しがあるそうだ。しかしそれは大学新卒しかも男子学生の場合。未だ未だ春は遠い。▼D・ウェストレークに『斧』という小説がある。斧・axは、首切り・馘首の意味があるそうで、発想は日本語と同じだ。主人公は、自分と専門が似通っていて再就職のライバルになりそうな失業者を、偽の求人広告で呼び出しては殺していく。最後に、狙いを定めていた技術者を葬り、その後釜を襲う。小説はその過程と心理を克明に描いたもの。▼ウェストレークらしいユーモアむしろドタバタ喜劇を期待して読んだのに、最後までドストエフスキーばりにシリアスなままだった。米国の通俗小説に描かれた光景は、日本では一〇年後二〇年後に現実となる場合が多い。『斧』は九七年の刊、不況がこれ以上長引くようだと。▼牧師の世界では五〇代・六〇代での転任も珍しくない。退職金も貰うことだし、世間の目から見れば、退職であり再就職だ……
神学の基本的学びを問う
二〇〇五年春季教師検定試験は、三月一日~三日、東京と京都の両会場で行われた。今回の受験者総数は七八名であった。試験直後の委員会での学科試験判定によると、補教師試験全体では七三名が受験した。うち合格者は四四名、保留者八名、不合格者二名であった。Cコース受験者二二名のうち一八名が、またBコース受験者一名が継続となった。また昨年秋の正教師試験で科目が残った五名が再受験し、一名が合格、二名が保留、二名が不合格となった。保留者については、改めてレポートが課された。委員会で後日、再判定する。また今回は他教派よりの転入志願者はなかった。
前回春季試験ではA、B両コースの受験者の中から多数の不合格者が出たが、今回は概して良い準備がなされ、不合格者が少なく、また保留者も比較的少なかったことは喜ばしい。検定試験では、教師となる上でどうしても理解しておく必要のある基本的な神学の学……
一月末の大雪の中、新潟県内の教会を問安する機会が与えられた。
それは、「新潟県中越地震被災教会会堂等支援委員会」を現地で開催する前に、小橋孝一委員長と共に全委員が、関東教区三役等の案内で、被害を受けた五教会の実際の被害状況を見るためでもあった。
しかし今回、考えさせられたことは、地震被害のことではない。
ある教会を訪れた時、その牧師館を見て、本当に驚き、正直なところ、私を含め何人かの方が「ここに住んでおられるのか」と声が出たくらいにその牧師館は狭く、古かった。
私も幾つかの牧師館に住み、多少の苦労も経験してきたが、この牧師館は…。
関東教区も配慮し、地震被災を期に、近くのアパートに住んで戴くように配慮されたようだ。
私たちは、教団信仰告白で「教会を信ず」と告白するが、勿論、それは建物ではなく、「全体教会」への告白でもある。
しかし、現状はどうだろうか。
パウロが、エルサ……
キリストを土台とする建築士
大きな身体に柔和な笑顔がトレードマークの松下さん。
二年前、さいたま市から児童養護施設の基本計画策定を依頼された彼は、キリストの愛の精神を活かした施設を設計建築しようと試みた。養護施設よリ家庭的養護の場としてのノーマライゼーションを設計方針として取り組んだ。既存のキリスト教施設や、牧師の意見を参考にしながら設計を完成した。しかし、従来の行政指導の施設運営では、設計理念が生かされるか危惧していた。
このような時に、主の不思議な導きにより施設長が民間から浦和東教会員の九里氏に決定し、キリストの愛に根ざした運営がなされた。子供達がいきいきと生活する様子に県内外から注目と、多くの期待が寄せられた。
超過密スケジュールの中から十一月、中越地震のボランティアの一員として小出・見附へと出向き、被災された教会や教会員の建物を調査。耐震診断士としての専門的知識を活かし……
二月八日~十六日迄、津波で甚大な被害を受けたインド洋の海岸に面したタミール州のダリット村を訪問した。五日間かけて南インド合同教会の津波現地救援スタッフ三名、谷本の計四名で津波に襲われた地域十二の村々を訪問した。
チェンナイ市から一六〇キロ離れたクドリア村。村は津波によって跡形もなく、ただここに昨年十二月二六日午前八~九時、津波が押し寄せて来るまで家があったという家の敷石の跡が残っているだけ。
この村の生業は漁業。辺り一面、無残にも津波によって壊れた船の残骸。網の散乱。海辺で茫然と立ちつくす人々と話し合う。彼らは「津波によって全ての物を失った。死者六一七人。負傷者一九八人。家屋一五、二〇〇軒が一瞬に消えた。全ての船が使えなくなり、網を失った。家財道具、水飲み場、子どもたちの学校も無くなった。政府は一家族に一、二〇〇円の見舞金、五〇キロの米、二セットの服を支給してくれただけ。NGOは三日間……
雪国の牧師館日記
荒瀬 典子
(喜多方教会員)
一月〇日 今日は幼稚園のソリ滑りの日。昨日までの吹雪が止んで青空に銀世界が眩しい絶好の雪遊び日和。近くの公園の雪山まで三十人の園児、二人の先生のお手伝いとして私もお供。時々ノリコセンセイとなるのも大事な務めだ。
一月〇日 冷え込みが厳しい礼拝堂、早くからストーヴに火を点け、お湯を沸かし、主日の準備をする。温かさが何よりの歓迎、CSにはホットココア、昼食用にはうどんの用意をする。宿屋のおかみさんの気分だ。時にはトイレの排水まで凍結しているので、お湯を溶かすなど雪国ならではのこともある。
一月〇日 礼拝後役員会もあって夫も疲れた様子なので、夕方、町の「道の駅」の温泉に誘う。車で十分。入湯料三百円というのも嬉しい。贅沢な豊かな楽しみに感謝。雪見の露天風呂は最高!
一月〇日 雪があまりにも美しいので写真を撮ることにした。十二年前、牧師……