第34総会期の最初の靖国・天皇制問題小委員会が四月一九日から二〇日まで教団会議室で行われた。村田元委員長による開会礼拝に引き続いて委員の自己紹介、委員長による書記指名があり、深井智朗委員を選出した。
まず、第一回目の小委員会では、村田元委員長より、本小委員会設置の経過、これまでの活動の継承ということの意味、さらに前総会期からの継続課題についての説明(特に「教育基本法」の問題。「日の丸・君が代」の問題等)、また今後取り組むべき課題についての説明があり、それらをめぐって議論をした。
さらに、議論の中で、これまでの教団の設置機関でのこの問題との取り組みと各個教会におけるそれとの認識のズレを認識し、それを埋めて行く努力が必要なのではないかという意見が出され、この委員会の活動の性格は、それぞれ状況の違う各個教会の活動に益となる、より基本的な事柄の整理や提示にあるのであって、委員会としての直接的な……
第34総会期の第一回教師検定委員会が、四月四日(月)~四月五日(火)、教団会議室で委員七名全員が出席して行われた。二〇〇五年春季教師検定試験は、準備の都合上から前総会期の委員会が担当してきた。従って、今回が新委員による最初の委員会となった。
最初に各委員が自己紹介をし、竹前総幹事の代理として愛澤幹事が挨拶した。今期は、前期より継続の委員四名と、新たに委員となった三名の計七名で構成される。互選により委員長には菅原力委員を、書記には、小堀康彦委員を選出した。
まず、教規と教師検定規則等に基づき、当委員会の任務について確認した。委員会の性格をふまえ、実務についての基本的な共通理解を持つための話し合いがなされた。
また、前委員会からの申し送り事項を確認し、これらの検討を行った。特に、試験会場を一会場にすること(ただし、春季と秋季は同一地域ではなく)については、危機管理等を考慮し早い時期に実現……
第六五回北海教区定期総会は、四月二八、二九の両日、札幌教会を会場に、正議員一二二名中、開会時で九八名が出席して開かれた。
議長総括では、宣教計画について「革新・連帯・平和」を柱に取りまとめ、教区財政については、「教区活動連帯金」の減額措置によって厳しい環境となること、アイヌ民族・台湾原住民(ユエンツーミン)の宣教に関するパートナーシップについては、台湾基督長老教会より原住民(ユエンツーミン)の宣教師が派遣され、具体的な歩みを始めたことは特筆されると報告された。
今年は教区三役の改選期にあたり、議長には西岡昌一郎氏(旭川六条)、副議長には久世そらち氏(札幌北部)が選出され、書記には西岡裕芳氏(月寒)が選出された。
午後には分科会(第二読会)が開かれ、宣教計画に基づく活動計画を中心に審議が進められた。
その後、会場を礼拝堂に移して総会礼拝が行われ、礼拝の中で二名の按手礼が執行された。
……
第六三回四国教区定期総会は、四月二九日から三十日まで、松山・ホテル椿舘を会場として開催された。議員一五七名中一三三名(開会時)が出席した。
開会礼拝・組織会の後、議長メッセージがなされた。野村忠規議長は、困難の中を歩む各教会を支えてくださる主を見上げて、共に祈り合いつつ教区の歩みを進めいていきたいと述べた。
第一日目は主として昨年度の報告がなされた。議事と並行して教区三役の改選がなされ、議長に野村忠規氏(松山城東)、書記に黒田若雄氏(須崎)が再選された。副議長には黒田道郎氏(石井)が新たに選出された。また、常置委員の選出も行われた。
第一日目の議事の後、「信徒が展望する四国伝道の明日」との主題で、西澤邦輔氏(安芸教会)・矢野嗣夫氏(新居浜西部教会)を発題者として協議会が行われた。西澤氏はキリスト教と関わりのない環境でキリスト者となったことを通し、復活の信仰こそが人を新たにし、復活の記……
第五五回九州教区総会は、五月二日から四日の三日間、福岡中部教会を会場に開会時、正議員二五〇名中一六七名が出席して開催された。
東島勇気議長は第五四回教区総会後の各宣教課題と活動を中心に九ページにわたる議長報告を行った。九州教区が抱える問題の深刻さ、課題の豊富さ、取り組みの多彩さが伺われた。
最後に一九九七年五月より四期八年間、教区議長として、多くの方々の支えにより働くことができたことを感謝し、「新しい議長が今総会で選出され、教区の益 々の発展を願う」と挨拶を述べた。
この後、議長選挙が行われ、二回目の投票で西畑望氏(大分)が選出された。
副議長には決選投票で深澤奨氏(佐世保)が選出され、書記は沖田康孝氏(長崎馬町)が選任された。
九州教区宣教基本方策に関する件では、前文及び以下の三項目が提案された。
【共生】…キリストに従う教会として、すべての命を大切にする。
【連帯】…互い……
第六九回京都教区定期総会が、五月三日、四日、京都葵教会を会場として開催された。開会時、出席正議員は一六七名中一二二名。 総会直前に佐原英一議長(京都葵)が過労により入院となり、今総会の議長を務められなくなった。議事は、選挙までを後藤正敏副議長(平安)が、選挙後を望月修治新副議長(大津)が議長代行として進めた。 議長報告は副議長の代読によった。特に教団との関係について、常議員会での教区からの各種要望の取扱いに改善が見られない点、沖縄教区議員欠席の中で「強行」開催された教団総会への抗議等、「今後も現教団執行部との間では厳しい姿勢で臨んでゆくことが必要」とした。この点を鮮明にするため、昨年に続き今総会も教団問安使を拒否。沖縄教区と共に問安使拒否の教区となった。
三役選挙では、欠席の中で佐原英一議長が再選された。副議長には望月修治氏を新たに選出。書記は、議長、副議長の合議による新書記選任まで……
五月三日から四日、大阪女学院ヘールチャペルを会場に第五〇回大阪教区総会が行われた。「台湾基督長老教会との協約改定20周年を覚えて」として開会礼拝・聖餐式が行われた後、正議員三一〇名中二三二名の出席で総会は成立した。
議事日程の承認に際して、山田謙議員より「緊急議案」として「大阪教区が日本基督教団に対し、教団内で起きたセクシャル・ハラスメントの加害者(教師)に戒規の適用を求める件」が提案された。緊急議案の扱いについて教規や教区規則に規定がないことから、議論の後に議場に諮られ、議案として上程された。
この議案は二日目の午後に審議され、九州教区での事案について大阪教区が提訴できるのか、そもそもこれは提訴なのか、判決の内容や事実確認をしないまま戒規の適用を求めるのはどうかなどの議論を経て、賛成多数で可決された。なお、この議案の趣旨は提訴ではなく要望であることが明らかになるよう文言を整えることと……
教会の根幹に関わる課題が前面に
大阪教区では、いわゆるフリー聖餐をめぐって激しい議論が交わされた。京都教区では、按手礼の執行に関連して教師の制度が根本から問われ、司式者一人だけによる按手が行われた。一方、四国教区では、「信徒が展望する伝道の明日」の主題で力強い証がなされた。九州教区・北海教区では、それぞれ「共生・連帯・平和」 「革新・連帯・平和」と似通った宣教方策、宣教計画が掲げられた。何れの地でも、教会の根幹に関わるような重大な事柄が取り上げられ、活発な議論がなされている。
卒業式のシーズンも終え、新しい伝道者が各地に遣わされていった。送り出した教会、迎える教会の恵みともども卒業生の健闘を主にあって祈りつづけたい。
今年から一つの教団立神学校、五つの認可神学校に教団三役、幹事らが教団代表として卒業式参列を申し出て、みなお迎えいただいた。「なにを今頃」と言われそうだがそれすらも出来ていなかった。ということは、ようやくそこまで教団も本来あるべき姿に戻りつつあると言えなくもない。
私は農村伝道神学校と東京神学大学の卒業式に出席することができた。各々の特徴があって、歴史的経過と共に味わい深さを感じさせられたものである。
特に東神大機動隊導入、35年目当日にあっての卒業式に、教団総会議長が「励ましの辞」を述べさせていただいたことは感慨深さと同時に、今後の東神大と教団の関係正常化への決意を与えられた。
農村伝道神学校の経済的苦労の一端をも知らされ、いろいろな面で認……
信仰と「本物」にふれて描き続ける
日本が太平洋戦争に突入する一九四一年の春、一四歳の福島さんは家業の理髪を継ぐため信州飯田から東京へ修行に出た。「三笠館」の若主人、後藤三男さんが迎えに来てくれた。車中で師匠は終始、一冊の本を読んでいる。主人がトイレに立ったすきに、福島少年は座席に置かれた本を開けてみた。聖書との初めての出会いだった。
三笠館に入店してすぐに渡されたのは聖書と讃美歌。「今度の日曜日の朝から日曜学校へ行きなさい」。師匠から言われて行った東京・芝教会。これが教会生活の始まりだった。
しかし、その師匠も先輩達も間もなく応召。昭和一九年戦時体制により、理髪のような平和的職業に携わる男子の就業も禁止。業を離れざるを得なくなり、主人の長兄の書生となった。夜間中学から明治学院専門学校を卒業、茅ヶ崎市にある平和学園に七年間奉職した。
終戦後、軍隊から帰った師匠は理容学校の創設に関……