共に集う
大阪教区議長
尾島信之
私が牧会する教会の礼拝堂は、著名な建築家による設計のため、多くの見学者が訪れる。中には大学で建築を学ぶ若い人もいて、独特の丸みを帯びた壁、珍しいドアの取っ手等を熱心に写真に収めていかれる。各地から足を運んでくださるのは嬉しいが、残念なのは礼拝堂が寂しいこと。「建築士を志しているのに、使われていない建物を見て学びになるのか。建物の美しさだけでなく、機能的に使われているか知ることも大切ではないか。そのためには、日曜日に来るべきでは」との私の意地悪な言葉は、そっと飲み込む。
私たちの教会は、礼拝堂を使えない経験をした。「コロナ禍」が始まってから、断続的に合計1年間、教職者とその家族が礼拝をささげる様子を、インターネットを用いて配信した。文字通り礼拝を守ったことは確かだが、会衆がいない礼拝堂に、その都度なんとも言えぬ違和感を覚えた。先日、数年ぶりに来た……
『宣教の未来』、研究テーマについて協議
7月10日に教団会議室において第2回宣教研究所委員会が行われた。
開会祈祷・議事録承認・議事日程確認の後、メインテーマである「研究に関する協議事項」について話し合った。前回委員会で、前総会期に引き続き『宣教の未来』(パート2、仮称)の刊行を計画することとなり、今回は研究テーマや全体の構成について事前に意見を提出し合っていたものに基づき、5本の研究テーマを同書に掲載する前提で協議を行った。以下、委員会の議論の様子を反映するように仮テーマの略述を行う。
「全体教会の一体性:信仰告白の連続性」連続性とは、信仰告白が「積み重ね」であることを示唆している。「積み重ね」が教会と個人の両方の成長につながることをイメージしつつ、教団信仰告白の意義や制定の経緯の再確認がなされると良い、という意見が出された。
「部制解消と二種教職制の導入」歴史的な事柄に……
経費の抑え込みにより、22年度決算は差損を回避
第2回予算決算委員会を監査委員会と合同で6月20日に開催した。網中彰子総幹事、道家紀一総務幹事、大三島義孝財務幹事より幹事報告がなされた。
はじめに22年度決算に関する件を扱った。経常会計の当期収支差額は、717万3572円 の差益となった。本体事業の状況を示す事業活動については収入が2億6734万5146円、支出は2億6532万9893円となり、収支は201万5253円の差益であった。また収益事業会計の事業活動収入は1345万7101円となり、執行率78.6%と大きく目減りした。未収になったままの「会館室料」は、収益事業会計のキャッシュフローの状況を厳しいものとしている。未収金対応を前提に、決算報告を承認した。
次に、23年度補正予算に関する件を扱った。出版局業務改善のための支援シュミレーションソフト導入費用の2200万円を、特……
免 職
日本基督教団正教師
阿部義也
上記の者、教規第一四一条並びに戒規施行細則第四条第二号に基づき、『免職』に付す。
2023年6月28日
日本基督教団教師委員会
委員長 古旗 誠
戒規執行に至る経過
2023年6月28日付けで奥羽教区から「阿部義也」教師(東奥義塾高校教務教師)の戒規適用の要請がなされた。当委員会はこれを受理して、委員会内に調査員会を設置し、申し立て内容の事実関係の調査を開始した。当該教師は既に勤務先から懲戒免職されており、弁明を聞く機会を得られなかったが、調査員会は戒規適用に該当するとの報告を当委員会に行った。
当委員会は、慎重に検討した結果、同教師は教規第141条及び戒規施行細則第4条2号に抵触するとして免職相当との適用を決定した。
(教師委員長)……
関東大震災朝鮮人虐殺百年を迎えて
6月19日、教団会議室において、第55回在日大韓基督教会と日本基督教団との宣教協力委員会を、「両教会の宣教課題と宣教協力〜関東大震災朝鮮人虐殺百年を迎えて」のテーマで開催した。
在日大韓基督教会からは、中江洋一総会長、梁栄友副総会長、張慶泰書記、鄭守煥副書記、趙永哲宣教委員長、金迅野教育委員長、金容昭関東地方会長、金柄鎬総幹事が出席した。
日本基督教団からは、雲然俊美議長、藤盛勇紀副議長、黒田若雄書記、岸憲秀宣教委員長、宮本義弘在日韓国朝鮮人連帯特設委員長、大久保正禎牧師(講演者)、網中彰子総幹事、大三島義孝宣教幹事、嶋田恵悟教団新報主筆、星山京子職員が出席した。
雲然議長の説教による開会礼拝の後、出席者紹介、前回記録確認、両教会の近況および課題について報告がなされた。
昼食の後、大久保牧師(西片町教会)より、「関東大震災における朝鮮人……
主はこう言われる。正義と恵みの業を行い、搾取されている者を虐げる者の手から救え。寄留の外国人、孤児、寡婦を苦しめ、虐げてはならない。またこの地で、無実の人の血を流してはならない。(エレミヤ書 22章3節)
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)は、日常の私たちの生活を揺るがし、身体に危険を及ぼしたばかりでなく、社会構造や経済構造の弱い部分に打撃を与え、矛盾や不平等を露呈させ、孤立と分断を増長させました。その不安や対立が暴力や戦争まで引き起こし、感染症が収束に向かう中でも、世界が未だに大きな混乱の中にあります。
主イエス・キリストは、ご自身の十字架によって敵意の中垣を壊し、二つのものを平和の中で一つにしてくださいました。私たちは主イエス・キリストこそ和解と平和の主であることを信じ、主が私たちに求められる隣人愛を心に刻み、この愛から生まれる平和だけが、この世界の危機を克服出来る……
3つの小委員会を開催
第2回世界宣教委員会と、3つの小委員会が開催された。
第1回韓国・台湾・スイス協約委員会を、6月7日にオンラインで合同開催した。開会祈祷と自己紹介の後に委員会組織を行った。委員は5名。合同委員長に台湾担当の村山盛芳(南山)、書記に韓国担当の長尾有起(王子)を選出。尹成奎(中川ぶどうの木伝道所)は韓国、高橋真人(会津坂下)は台湾、戸根裕士(蒲生)はスイス担当となった。
北海教区受入宣教師であるディヴァン・スクルマン宣教師(台湾長老教会)の任期延長に伴う今後の人事について、北海教区より書面で報告を受けた。台湾協約委員会、北海教区、台湾長老教会の三者で連絡をとりながら、今後のスクルマン宣教師の働きを共有することを確認した。
コロナ禍で中止となっていた台湾基督長老教会主催ユースミッションの「I Love Taiwan」への青年の派遣について報告を受けた。
……
引き続き対策をとりながら、全教区で無事に開催
神奈川・総幹事総括
教師検定試験は「不当とまでは言えない」ことを決議【神奈川】
6月24日、第151回神奈川教区総会が清水ヶ丘教会を会場に開催された。開会時の出席人数は議員226名中156名だった。
開会礼拝、組織会、教区形成基本方針朗読を経て「補教師の准允執行に関する件」が上程された。まず4名の志願者が所信表明を行った。それを受けて議場から「負の歴史の象徴である教師制度によって立てられることをどう思うか。神奈川教区の中で一緒に反対してくれるのか」という質問が出た。それに対して別の議員は「一議員の意見に賛同するかどうかを問う場ではない。新任教師に圧力をかけるべきではない」と述べた。
神奈川教区では准允・按手礼の執行に際し「今回の教師検定試験は、不当とまでは言えない」との決議を重ねてきた。古谷正仁議長はその経緯を説明した上……
各教区総会の報告を共有
第7回常議員会が7月3〜4日、教団会議室で、開会時、常議員30名中29名が出席して開催された(第6回は5月22日に書面で開催、出版局に新システム導入費用を用立てることを決議)。
書記報告では、黒田若雄書記が、東京神学大学との懇談会を行ったこと、三役が教団関係の各神学校卒業式に出席したこと等を報告した他、三役、総幹事、総務幹事が各教区総会を問安しての感想を述べた。
総幹事報告では、4月に着任した網中彰子総幹事が報告。教団機構改定について、「第43総会に向けて、全教団的に更に議論を深めていただきたい」と述べた他、教団メディア戦略について、今年度中に「スタディオ」を設置するべく進めていること、出版局の新しいシステムの導入のため、教団のために献げられた遺贈献金から2200万円を10年返済で貸し付けること等を報告した。
東北地方地震被災教会会堂等再建支援委員会……
お知らせ
「教団新報」今号を5001・02合併号とし、次号は8月26日に発行します。
なお、夏期休暇は、教団事務局と年金局は8月2〜4日、出版局は8月3〜4日となります。
総幹事 網中彰子
お詫び・訂正
新報5000号3面、「カルト問題連絡会」文中、「約1万2000人の日本人のうち」を削除、「教区議長コラム」欄、題名内の「言(ことば)」を「言葉」に、お詫びして訂正いたします。……