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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【 5011・12号】教師委員会(2面)

2023年12月23日

▼教師委員会(神学校訪問)▲
神学生の確保、オンラインの充実、霊性の弱まり

 教師委員会は教規第43条1号により「教師養成機関に関する項目」を担っている。具体的には隔年で教師養成を委託している6つの神学校への問安を実施している。今年度は次のように神学校への問安を実施した。
 10月2〜3日にかけて、同志社大学と関西学院大学を訪問した。同志社大学神学部では、学内の学びのほかに、学外のあらゆる分野でフィールドワークを行っていることや、一般の学生へのアプローチなどについて伺った。
 関西学院大学神学部では、伝道者コースと思想文化コースがあり、社会人経験者も含め様々な背景を持つ人が集う学び舎となっているが、しばしば他コースから伝道者コースへ変わる学生があるという。
 11月14日に東京神学大学と農村伝道神学校を訪問した。東京神学大学では十字架の贖いを中心に据えた神学教育を重んじ、聖書学と共に、倫理面の学びに力を注いでいる。教会に仕え、教会を建てる教育を目指していると伺った。農村伝道神学校では、その特色である農業実習や解放講座について説明や、台湾での実習、キャンパスの環境保全などについて伺った。
 11月20日に東京聖書学校と日本聖書神学校を訪問した。東京聖書学校ではコロナ以降オンラインを積極的に活用し、遠方の学生が子育てをしながら学んでいるとのことであった。日本聖書神学校では唯一夜間に開講している教団の神学校として、働きながら神学を学ぶ意義を伺った。
 各神学校を訪問する中で印象に残ったテーマがいくつかあった。一つ目は「神学生の確保」である。以前に比べると神学校全体での学生数は大幅に減っている。献身者を生み出す祈りと働きは、神学校だけでなく全国の教会でこそ豊かにされなければならない。今回の訪問では、各校が伝統的な学びを重んじつつ、より多角的な学びと経験の場を提供していることを教えられた。その努力をぜひ全国の教会にも知ってほしいと強く思った。
 二つ目は「オンラインの充実」である。コロナという衝撃は大きかったが、反面、神学校にも学生にも思いもよらぬ恵みをもたらすことになった。対面は対面で大事だが、オンラインというツールは新しい風を感じさせるものがある。
 三つ目は「霊性の弱まり」である。複数の神学校から「霊性」というワードを何度も聞いた。コロナということもあり、全国の教会で祈り合ったり、交わり合う機会が減少している。教会も神学校も、霊性を豊かにするための取り組みを充実させていく必要があると感じた。

(兼清啓司報)

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