四国教区では、自立連帯献金の充実を願い、7月を「自立連帯献金推進月間」としている。この教区の呼びかけを受け、高知教会では毎年、二つの取り組みをしている。「自立連帯献金推進」を覚える祈祷会と「四国伝道を覚える日」礼拝である。
まず「自立連帯献金推進月間」を覚える祈祷会では、自立連帯献金推進に関わる信徒の方に奨励をしていただいている。今年度は、財務部委員長にお願いした。改めて、自立連帯献金を用いて互助制度を運用することから見える今後の展望をお伝えくださり、感謝な時となった。
そして、7月の1回の礼拝を「四国伝道を覚える日」とし、これまで主として教区互助を受けている教会の牧師に説教を担当していただき、礼拝後、教会の報告をしていただいている。このことが、それぞれの教会の実際の姿に触れ、四国全体の伝道の大切さを受け止めることに繋がっているように思う。また、今後高知教会がどのように歩んでいく……
主の支えを受け止めて
大和郡山教会員
大川桓史(たけし)さん
教会付属幼稚園の教諭として働いていた母に育てられ、幼少期から教会に通っていた大川桓史さん。伝道熱心だった母に訪問伝道に連れられて行ったこともあった。自然と信仰を養われて行く一方で、心で信じていれば洗礼を受ける必要はないと思っていた。高校2年生の頃、イースター早天礼拝に向かう途上、母が語った「イエスさまも洗礼を受けたよ」との言葉に背中を押され、洗礼を受けた。
野球少年として育ち、高校ではテニスに打ち込んでいたため、受洗後はなかなか礼拝に出席できなかったという。高校卒業後は、コンプレッサーの製造を行う町工場に就職。パソコンの表計算ソフトを独自で学びつつ、製造業務の事務を整えて行った。
また、働きながら教師となるべく、大阪キリスト教短大の夜間に通った。教師になることはなかったが、この時期に最も勉強に励んだという。
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教会とのあるべき姿を模索し
教会がキリスト教社会福祉施設とどのような関係を築けるのかという点は、多くの教会が考えていることと思うが、教団と同じ信仰に立つ社会福祉事業団体及び同分野のキリスト者の組織が日本キリスト教社会事業同盟(以下「社事同」と略)であり、教会との相互理解と協力を推進する活動がなされてきた。また教団も社事同と協力するよう「教団社会活動基本方針」(1966年)に掲げて以来、踏襲してきた。
社事同は1949年に設立され、現在、団体会員62法人・160施設、協力会員10名、個人会員10名。
社事同総会が7月7日、レンブラントホテル東京町田にて開かれた。
開会礼拝では雲然俊美教団議長が「あなたがたが与えなさい」と題してマタイ18章13〜21節の説教をされ、主よりの励ましを頂いた。
総会に先立つ研修会では、源流である教会とのあるべき姿を探るため、2講演が行われた。
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祈り合う一つの体として
荒尾教会牧師・荒尾めぐみ幼稚園園長
佐藤 真史
荒尾教会は、一人の女性信徒・宮崎貞子が、1946年秋に自宅を開放し家庭集会を始めたことに端を発する。専従牧師がいない中で、宮崎の祈りと尽力は並々ならぬものだった(柚木麻子著『らんたん』では宮崎の人柄が垣間見える)。宮崎のヴィジョンは教会創立に留まらず、400坪の土地を取得し、1952年の荒尾めぐみ幼稚園創立にまで至った。
けれども、それからの道のりは順風満帆ではなかった。礼拝出席10名の地方教会で3年から5年で牧師は入れ替わり、炭鉱町であった荒尾自体も斜陽化していく中で、園児が集まらず苦労した。無牧の期間は特に苦しく、園児20名にも届かない時期もあった。閉園までも話し合ったというが、大切な宣教の業として幼稚園を文字通り死守していったのだ。
1970年代に入り、幼稚園は安定していったが、2000年代に入る……
挽地茂男(千歳丘教会主任担任教師)
23年6月9日逝去、73歳。大阪府生まれ。04年受允、07年受按。04年より上倉田伝道所(08年より横浜上倉田教会)、千歳丘教会を牧会。遺族は妻・挽地佳子さん。
渡辺 泉(無任所教師)
23年6月24日逝去、91歳。滋賀県生まれ。61年同志社大学大学院修了。58年より守山、草津教会を68年まで牧会。遺族は息・渡辺言さん。
鎌倉孝安(隠退教師)
23年6月24日逝去、94歳。長野県生まれ。58年青山学院大学大学院修了。59年より青山学院教会を牧会し、静岡英和女学院に務め、11年隠退。遺族は娘・波多野由賀里さん。
深瀬 忠(隠退教師)
23年7月16日逝去、90歳。福島県生まれ。58年東京神学大学大学院修了。同年より江刺、一関、福島新町教会を牧会し、シアトル日本人長老教会、陸前古川、碧南、八郎潟教会を経て08年隠退。遺族は息……
ひと息いれにきませんか?
兵庫教区議長
若林 一義
当教区は兵庫県が範囲で、110教会・伝道所、現住陪餐会員は6034名(21年度)です。教区には4地区が置かれていてその内訳は、阪神地区2565名、神戸地区2326名、播州地区1070名、但馬地区73名です。播州、但馬それぞれに地区活動が活発で信徒・教師のつながりが深く強い存在です。うち2地区計で8割を占める阪神と神戸の活動が停滞気味となっています。しかし、地道に活動を継続し今後はより充実したものとなると思います。
さて、当教区には教区事務所が入る「兵庫教区クリスチャン・センター」があります。同センターは「女性、障がい者、子ども、青年、高齢者を主体とした宣教的課題に資する活動を行う」ことを目的として1991年に建てられ、設立の理念に示されている方々を主体とした宣教的課題を担っています。2013年度から「クリスチャン・センターフェ……
2023 年 8月1日
内閣総理大臣 岸田文雄 様
〒169-0051 東京都新宿区西早稲田2-3-18-31
日本基督教団社会委員会委員長 柳谷知之
日本国の軍拡に反対し、武力によらない平和構築を求める要望書
2022年12月、岸田政権は安保関連3文書(「国家安全保障戦略」、「国家防衛戦略」、「防衛力整備計画」)の改訂を閣議決定し、2023年6月、「防衛力強化2法」(「防衛財源確保法」、「防衛生産基盤強化法」)を成立させました。今、私たちの国は、防衛費倍増、敵地攻撃能力保有という「軍拡」への道を突き進んでいると考えられます。しかし、この「軍拡」には以下のような大きな問題をはらんでいます。
1.敵地攻撃能力は、東アジアの軍事的緊張を増大させます。
敵地攻撃能力の保有は、九州・沖縄から台湾、フィリピンを結ぶ「第1列島線」に沿って対中国ミサイル包囲網を構築しようとする米軍の計……
現代の伝道への問いとしてのカルト
8月1日、教師継続教育研修会がオンラインで行われ、34名が参加した。講師の川島堅二教授(東北学院大学)が「“カルト”−いま私たちに問われていること」と題して講演を行った。
川島教授は、「宗教リテラシー」の普及がカルト問題の解決に資するとし、宗教リテラシーを三つのレベル、⑴情報提供、⑵参加・傾倒、⑶研究・調査で考える必要性を指摘した。
⑵参加・傾倒においては、英国の神学者ジョン・ヒックを主唱者とする「宗教多元主義」に立つあり方を提示。これは宗教団体に属さず達観する宗教哲学的主張ではなく、特定の団体に所属しながら他宗教との関係を考える中でたどり着く神学的立場であるとしつつ、宗教の変更や複数所属を認める立場である故、伝統宗教に対しても挑戦となるものであると指摘した。
⑶研究・調査では、日本の宗教学の基礎を築いた姉崎正治の「宗教病理学」を再評価しつ……
月一度のオンラインミーティングを開催
第2回「牧会者とその家族のための相談室委員会」が、教団会議室とオンラインで、7月19日に行われた。
電話相談の数は決して多いとは言えないが、相談内容も重要且つ、深刻な内容を含み、これまで以上に牧会の現場で起こっている課題が相談電話において出てきている。今までこのような問題を、教団の委員会として取り扱ってきたことはなく、この相談電話から見えてくる牧会者とその家族の現状を教団として受け止めていくことの重要性を感じ取っている。
半年に一度、対面で相談員とのミーティングを行い、相談内容について、その対応について、話し合い意見を聞き合う機会を持っているが、今後はそのミーティングだけではなく、月に一度、相談員と委員長とのズームミーティングを行うことになった。相談員と委員会の連携を深めていき、この課題により良く取り組んでいくことを願っている。
牧会者……
「按手礼」式文について協議
7月12日、オンラインにて第2回信仰職制委員会が委員全員の出席で開催され、先ず田邊由紀夫委員長より6月27〜28日に行われた新任教師オリエンテーション出席報告、7月3〜4日開催の教団常議員会報告がなされた。
続いて答申集Ⅱ発行に向けて進捗状況を確認し、文章精読の担当者を決めた。
また、今期の重要課題である「按手礼」式文について小泉健委員の研究報告を受けた。教団の三種の式文と他教派(海外含)の構成要素分析、誓約文言の比較検討の上、「式文使用の手引き」の提言がなされ、それを基に協議した。その中で、「手引き」ではなく「按手礼式文」を新たに作成すべきではないか、常議員会でも課題を取り上げてもらうべきではないか、そもそも教団における「按手礼」とは何か等々、各委員の経験なども踏まえつつ状況把握と共に様々な意見が出された。
次回更に小泉委員に「按手礼とは何か」……