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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

教団新報:一覧

【4944・45号】人ひととき 荒井忠三郎さん

2021年2月27日
キリストに生きる 荒井忠三郎さん 戦争が終わって「人生やり直し」との思いから夜学に通っていた荒井忠三郎さんは、年若いクラスメイトから渡された新約聖書を開いて読むようになった。誘われて伝道集会に出席し、キリストを信じる決心へと導かれた。 やがて、伝道チラシを受け取り、聖和教会の礼拝に出席するようになる。昭和29年のイースター、臼井義麿牧師より受洗した。 しばらくして長老に選ばれた荒井さんの自宅兼職場に、臼井牧師が訪ねて来た。工場の広い敷地と周囲の様子を見て言った。「君、ここは伝道に最適だよ。是非、開拓伝道をやり給え」。戸惑いつつも、促されるままに伝道計画書を作成。すぐさま臨時総会が開かれて、伝道所開設となった。 工場倉庫での礼拝。労苦はあったが、伝道の勢いは凄まじいものだった。教会学校も開かれた。ひたすらに福音を宣べ伝えた。 開拓伝道は10数年続いたが、工場の倒産により閉じられる……

【4944・45号】第41総会期第11回常議員会

「日本基督教団の教師論」を可決 第41総会期第11回常議員会が2月8日、オンライン会議で、常議員30名中29名が出席して行われた。 総幹事報告において、秋山徹総幹事は、コロナ禍への対応について報告する中で、「延期した第42回教団総会は、21年10月26〜28日となったが、状況によっては検討の余地も残している。教区選出議員は、7月開催予定の常議員会で承認する」と述べた。また、「教団のメディア戦略」として、専門家に相談しつつ、カナダ合同教会からの伝道指定献金を用いて、スタジオ設置構想の検討を開始したことを報告した。教団三局については、「機構改定、コロナ以降の体制に鑑み、適正な職員の配置数を図って行きたい」と述べた。 質疑応答の中で、教団総会を開催しなかった場合にホテルに払う1千万円前後の違約金について問いがあった。道家紀一総務幹事は、これまでは違約金を決めることはなかったが、コロナ禍で、……

【4944・45号】社会委員会

行政支援が行き届かない人々を支援 第7回社会委員会は、1月26日にズームによるオンライン会議として開催した。森下耕委員長による聖書朗読と開会祈祷の後、前回議事録を承認。担当委員、担当幹事、秋山徹総幹事からの諸報告の中で、特に災害募金について、「2018年諸災害救援対策献金」と「台風19号豪雨緊急救援募金」を2021年3月末で閉じて双方の繰越金を「救援対策基金」に繰り入れることが報告された。 協議では、クリスマス献金をもとに実施している社会福祉施設への援助について取扱い、各教区より推薦された4施設について提出された申請書類を審査し、それぞれの運営状況や支援の必要性などに鑑み、各10万円を送ることを可決した。 また、秋山総幹事からの提案で、コロナ禍の中で社会委員会として教会のみならず社会の課題に対してなし得る働きについて協議し、各教区社会委員会を通して行政支援が行き届かない外国人労働者や……

【4944・45号】東日本大震災から10年を迎えて

「あのことがあって今がある」 教団総会議長、越谷教会牧師 石橋 秀雄 2011年3月14日、石巻に入った。凄まじい津波に破壊され、ヘドロで埋まった地に立ち、衝撃を受け言葉を失ってトボトボ歩く心に「わたしたちの助けは、天地を造られた主の御名にある」(詩編124・8)との御言葉が示された。この御言葉を掲げて、直ちに「東日本大震災」の議長メッセージを書き、さらに、この御言葉を掲げて東日本大震災災害救援基本方針を定めて活動して来た。 大震災発生後の最初のイースターを迎えることになるが、その前の日の23日のことは忘れられない。23日は「土曜日のキリスト」だ。死んで墓に納められた主イエスを見つめる日だ。この日の朝日新聞の天声人語に被災者を思ってと島田陽子氏の詩「滝」が掲載されていた。 「滝は滝になりたくてなったのではない/…まっさかさまに/落ちて落ちて落ちて/たたきつけられた奈落に/思いがけな……

【4944・45号】伝道委員会

開拓伝道援助金、申請額の6割を援助 第7回委員会は、感染症拡大防止対応として、2月1日、オンライン会議の形式で行った。冒頭、秋山徹総幹事と委員にて教団・常議員会の動静について意見交換した。その後、おもに開拓伝道援助金および建築資金貸出の審査を行った。 開拓伝道援助金については次の5教会・伝道所の申請を受理・審査した。西東京教区・八王子ベテル伝道所(千原創教師)、関東教区・菖蒲教会(東海林昭雄教師)、東中国教区・久世教会(宮本裕子教師)、中部教区・中川ぶどうの木伝道所(尹成奎教師)、沖縄教区・石垣農村伝道所(川﨑正志教師)。審査の結果、開拓伝道援助資金の現状を鑑み、一律、申請額の6割援助を行うこととした。 なお、近年、申請額に対して満額支援ができていない。同資金の原資は「教会創立記念日献金」と「開拓伝道援助献金」となるが、改めて同献金の趣旨を全教団的に訴える必要性を確認した。 建築資……

【4944・45号】教区議長コラム 九州教区 日下部遣志

支え合う中で 九州教区議長 日下部遣志 昨年5月開催予定だった定期総会はコロナの影響により書面による総会となりました。その後も様々な会議や集会が中止や延期、オンライン開催になった1年でした。 当たり前だった総会が如何に貴重な時、場であったか、ボディブローのように効いてきています。九州教区は7県10地区に渡る広域教区です。地区が違えば、年に一度しか顔を合わさない方々もいます。だからこそ一堂に会し、1年の歩みを報告しあい、意見を交わし、開会礼拝、逝去教師追悼礼拝、閉会礼拝でみ言葉に励まされ、各地に戻っていくのです。総会中は奄美地区を支える物産バザーや教師互助のための古本屋が盛況です。沖縄宣教連帯献金などの募金箱も置かれます。休憩時間にはホームレス支援のための1杯100円のコーヒーで一息つきます。もちろん、二晩ある福岡の夜も元気をもらう一時です。 総会という貴重な場。今年も開催は不透明で……

【4942・43号】教団出版局の財政危機と改善に向けて

2021年1月30日
教団出版局の財政危機と改善に向けて 日本キリスト教団出版局は、営利事業を行う教団の一部局ですが、信徒向けのキリスト教書や牧師や研究者のための神学書、讃美歌、「信徒の友」や「こころの友」などの定期刊行物の出版を通して、キリスト教出版業界の中心的な役割を担い、日本の社会全体にキリストの福音を伝える重要な働きを担っています。この出版局の財政状況が年々厳しさを増してきており、ここ数年間は赤字経営の状態が続いています。 出版局の売上高は2000年には7億1000万円余でしたが2015年には3億4000万円に半減し、2019年には3億1000万円余とさらに減少してこの傾向はとまりません。これに対して製造原価や人件費等は大幅な減少をはかることは容易ではなく、最近6年間の当期純利益は、2015年:−1218万6千円、2016年:−651万6千円、2017年:−2355万3千円、2018年:−3843万……

【4942・43号】礼拝の場が心地よい

待降節の礼拝を捧げた次の日から付属幼稚園では「ページェント礼拝」が始まる。練習ではなく「ページェント礼拝」を積み重ねてクリスマスを迎える。 最初の「ページェント礼拝」の日、幼稚園を休園せざるを得なかった。保健所から「家庭内感染者が出たのでPCR検査を」との連絡が入り、保護者、園児、保育者30名が検査を受けた。結果は全員陰性で翌日から通常保育、「ページェント礼拝」が始まった。 やりたい役をしながら、クリスマスの一週間前に役を固定する。この役決めが大変、やりたい役への思いが強い。ヨセフ役が案外不人気だ。ヨセフがいないと成り立たない。重苦しい時間が流れるが、保育者は子どもが真剣に考える時間を大切にしている。皆のために「僕がやる」と手を挙げる子が現れる。 「クリスマス・ページェント礼拝」が始まった。環境の変化に敏感なAちゃんは、「ページェント礼拝」では大きな声で泣いていたが、今日……

【4942・43号】新春メッセージ 「神の時」に生かされる 詩編90編9節〜12節 石橋秀雄

「神の時」に生かされる  詩編90編9節〜12節  石橋秀雄(越谷教会牧師) 「人の時」に生きる者の虚しさ 新型コロナウイルスの感染拡大が深刻化し不安と恐れが膨らむ中で新しい年を迎えた。新年の挨拶も力が入らない。 越谷教会の新年最初の礼拝後、礼拝堂の真ん中の通路を挟んで向き合い新年の挨拶をするのが恒例となっている。今年は「主にあって新年おめでとうございます」と特に力を込めて挨拶をした。「主の時」、「神の時」の支配の中にある一年の歩みが始まるのだ。 新型コロナ感染の不安と恐れを吹き飛ばす希望が「神の時」に生きる者に示される。 神は時を超え、時を支配される永遠なる存在者だ。この神の前に人間は「塵」に過ぎない。神が人を塵に返し、「人の子よ、帰れ」(詩90・3)と仰せになったら、あっけなく死んでしまう存在だ。 神の「御顔の光」(8)の中に置かれたらその罪が暴露され、「わたしたちの生……

【4942・43号】伝道報告 戦後の佐世保に繰り広げられた奉仕と伝道のわざ ワールドミッションと光の子福祉会と東部伝道所

戦後の佐世保に繰り広げられた奉仕と伝道のわざ  ワールドミッションと光の子福祉会と東部伝道所 佐世保東部伝道所牧師 末瀬昌和 いろいろ問題を抱えながらも、戦後の佐世保の町はアメリカ海軍の佐世保基地とともに歩んできたといえるでしょう。1950年代に、休戦協定が結ばれて朝鮮戦争が一応の終結を見るとともに、町には帰還したアメリカ軍兵士があふれました。同時に、日本女性との間に子供がたくさん生まれたのです。 この状況を知ったアメリカの「ワールドミッション・トゥ・チルドレン」という宣教団体が、この子どもたちの養育とキリスト教伝道のために、宣教師を派遣してきました。 この活動は2001年まで続けられ、約100人に及ぶ子供たちを引き取って養育し、成人前に多くはアメリカの家庭に養子として送り出されました。また佐世保はもとより、周辺の町々、さらに佐賀、唐津、長崎などに伝道を展開し、教会を生み出しまし……
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