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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【5025号】第43回日本基督教団総会 キリストの体なる教会の形成(1面)

2024年11月23日

機構改定等、課題に具体的に取り 組む総会期に

 第43回教団総会が10月29~31日、ホテルメトロポリタンで、開会時、議員総数400名中367名の出席で開催された。
 冒頭、雲然俊美議長が挨拶し、沖縄教区からの議員がいないことを痛みに覚えると告げると共に、前総会で選出できず、常議員会で選出した網中彰子総幹事を紹介した。網中総幹事は、「全ての教会、伝道所の礼拝が祝福され、平安の内に礼拝を捧げ続けて行けるよう力を注いで行きたい」と挨拶した。
 議事日程承認の中で雲然議長が、北村慈郎教師の戒規についての再検討を求める2議案について、教憲教規に再検討を可能とする規定がないこと、再検討をした場合、審判委員会での決定を最終決定とする施行細則と齟齬を来すこと、上程した場合、前例となり、教団の活動の混乱が予想されること等を理由に上程できないことを告げた。「公正、中立でなければ、やり直さなければならない」等の反対意見がある一方、「審判委員会の決定後、常議員会、教団総会にも諮られており、これを超えて議案を上程することはできない」等の賛成意見があった。「全ての議案を上程する」との動議が出され、364名中166名の賛成で否決、原案を200名の賛成で可決した。
 議長報告に対する協議では、機構改定について、今総会で審議するのが全体教会としての一体性の確認だけとなっている状況に対する議長の意見が求められ、雲然議長は、機構改定と切り離して財政削減に取り組んでいること、機構改定については、危機感は共有したが理解は深められなかったことを説明した。沖縄教区との関係に対する取り組みが問われ、雲然議長は、「教区にも人格のようなものがあり、子細に報告できないこともある」と告げ、理解を求めた。福島原発の核事故と核の脅威に対する教団としての姿勢が問われ、雲然議長は、東日本大震災以降、3回出された議長声明を受け継いでいること、昨今は核兵器が使用されかねない状況や海洋汚染等の新たな課題が生じていることを述べ、「教団としての在り方を議論して行きたい」と述べた。
 総幹事報告で、網中総幹事が、2008年に発表された、教団50年データに基づく予測の通りに教勢が低下していることを指摘し、「経費削減は目標を達成している。DX化(デジタル技術による効率化)等により更なる削減を進める」と述べた。協議では、全ての教師に、ハラスメントに関する講習をすることを求める意見があった。
(新報編集部報)


三役再選、選挙方法について協議

 諸報告がなされた後、順次、教団三役、常議員選挙が行われた。

 教団議長選挙においては、予備選挙を行わず本投票で選挙することが提案された。これに対し予備選挙を行い、上位5名が所信表明を行った上で本選を行うとの修正動議が出された。363名中132名の賛成で否決、原案を賛成多数で可決した。議長選挙では、1回目の投票で雲然俊美議長が再選された。

雲然俊美  205票

久世そらち 145票

(投票総数364票、無効3票)

 雲然議長は、「神の御心と信じ受け止め、地方教会、小規模教会には大きな喜びがあるということを伝えながら仕えて行きたい。機構改定、出版局の課題を優先して取り組みたい。各地の教会、伝道所、学校、団体、施設、それぞれの働きに仕え、互いに仕え合うキリストの体なる教会となることを願う」と挨拶した。

 副議長選挙では、1回目の投票で藤盛勇紀副議長が再選された。

藤盛勇紀  198票

久世そらち 151票

(投票総数366、無効2票)

 藤盛副議長は、「『一期だけ』と囁きながら歩んで来たが、教団の課題に取り掛かったところであることを踏まえ、もう一期、議長を支えて、取り組んで行きたい」と述べた。

 書記選挙については、議長・副議長の合議により、黒田若雄書記が推薦され、議場は承認した。

 黒田書記は、「少子高齢化、人口減少が激しい高知県で牧師をしている。地方教区の思いが教団の中に伝わることも意味があると思い仕えて行きたい。2年前の高知教会長老会の『私たちも覚悟を決めましょう』との言葉が心にある。教会の祈りに支えられて2年間励みたい」と述べた。

 常議員選挙では、予備投票を行わず、全数連記の投票で選出することが提案された。この議案と共に、今井牧夫議員が35名の賛同者と共に提案した、常議員選挙を半数連記(信徒、教師共に7名連記)で行う議案を協議した。

 今井議員が提案理由の中で、教団総会が二つに割れ、互いに相手の意見に耳を傾けない状況があり、主イエスを中心とする教会の交わりとなっていないことを指摘、「お互いに対する敵意が満ちていることこそが教団問題」と述べた。

 教団の歴史の中で制限選挙が信仰の秩序の混乱や放漫な財政を招いた、信仰による一致がないままに半数連記をすべきではない等の反対意見がある一方、全部を自分たちの意志で選ぼうとするのは傲慢であり、神の御心を尋ね求めるならば、手を放すべき等の賛成意見があった。

 368名中165名の賛成で否決、原案を賛成多数で可決した。

(新報編集部報)

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