有能な妻を見いだすのは誰か。真珠よりはるかに貴い妻を。夫は心から彼女を信頼している。儲けに不足することはない。彼女は生涯の日々/夫に幸いはもたらすが、災いはもたらさない。羊毛と亜麻を求め/手ずから望みどおりのものに仕立てる。商人の船のように/遠くからパンを運んで来る。夜の明ける前に起き出して/一族には食べ物を供し/召し使いの女たちには指図を与える。熟慮して畑を買い/手ずから実らせた儲けでぶどう畑をひらく。力強く腰に帯し、腕を強くする。商売が好調かどうか味わい/灯は夜も消えることがない。手を糸車に伸べ、手のひらに錘をあやつる。貧しい人には手を開き、乏しい人に手を伸べる。雪が降っても一族に憂いはない。一族は皆、衣を重ねているから。敷物を自分のために織り、麻と紫の衣を着ている。夫は名を知られた人で/その地の長老らと城門で座に着いている。彼女は亜麻布を織って売り、帯を商人に渡す。力と気品をまとい……
蛭の娘はふたり。その名は「与えよ」と「与えよ。」飽くことを知らぬものは三つ。十分だと言わぬものは四つ。陰府、不妊の胎、水に飽いたことのない土地/決して十分だと言わない火。父を嘲笑い、母への従順を侮る者の目は/谷の烏がえぐり出し、鷲の雛がついばむ。わたしにとって、驚くべきことが三つ/知りえぬことが四つ。天にある鷲の道/岩の上の蛇の道/大海の中の船の道/男がおとめに向かう道。そうだ、姦通の女の道も。食べて口をぬぐい/何も悪いことはしていないと言う。三つのことに大地は震え/四つのことに耐ええない。奴隷が王となること/神を知らぬ者がパンに飽き足りること憎むべき女が夫を持つこと/はしためが女主人を継ぐこと。この地上に小さなものが四つある。それは知恵者中の知恵者だ。蟻の一族は力はないが/夏の間にパンを備える。岩狸の一族は強大ではないが/その住みかを岩壁に構えている。いなごには王はないが/隊を組んで一……
ヤケの子アグルの言葉。託宣。この人は言う、神よ、わたしは疲れた。神よ、わたしは疲れ果てた。まことに、わたしはだれよりも粗野で/人間としての分別もない。知恵を教えられたこともなく/聖なる方を知ることもできない。天に昇り、また降った者は誰か。その手の内に風を集め/その衣に水を包むものは誰か。地の果てを定めたものは誰か。その名は何というのか。その子の名は何というのか。あなたは知っているのか。神の言われることはすべて清い。身を寄せればそれは盾となる。御言葉に付け加えようとするな。責められて/偽る者と断罪されることのないように。二つのことをあなたに願います。わたしが死ぬまで、それを拒まないでください。むなしいもの、偽りの言葉を/わたしから遠ざけてください。貧しくもせず、金持ちにもせず/わたしのために定められたパンで/わたしを養ってください。飽き足りれば、裏切り/主など何者か、と言うおそれがあります……
愚か者は自分の感情をさらけ出す。知恵ある人はそれを制し静める。支配者が偽りの言葉に耳を貸すなら/仕える人は皆、逆らう者となる。貧しい人と虐げる者とが出会う。主はどちらの目にも光を与えておられる。弱い人にも忠実な裁きをする王。その王座はとこしえに堅く立つ。懲らしめの杖は知恵を与える。放任されていた子は母の恥となる。神に逆らう者が多くなると罪も増す。神に従う人は彼らの滅びるさまを見るであろう。あなたの子を諭すなら、安心していられる。彼はあなたの魂に楽しみを与える。幻がなければ民は堕落する。教えを守る者は幸いである。僕を言葉で諭すことはできない。理解したとしても、答えないであろう。軽率に話す者を見たか。彼よりは愚か者にまだ望みがある。僕を幼いときから甘やかしていると/後には手のつけられないものになる。怒りやすい人はいさかいを引き起こし/激しやすい人は多く罪を犯す。驕る者は低くされ/心の低い人は……
神に従う人々が喜び勇むと輝きは増し/神に逆らう者が興ると人は身を隠す。罪を隠している者は栄えない。告白して罪を捨てる者は憐れみを受ける。いかに幸いなことか、常に恐れを抱いている人。心の頑な者は苦難に陥る。獅子がうなり、熊が襲いかかる。神に逆らう者が弱い民を支配する。指導者に英知が欠けると搾取が増す。奪うことを憎む人は長寿を得る。流血の罪の重荷を負う者は、逃れて墓穴に至る。だれも彼を援助してはならない。完全な道を歩む人は救われる。二筋の曲がった道を歩む者は直ちに倒れる。自分の土地を耕す人はパンに飽き足りる。空を追う者は乏しさに飽き足りる。忠実な人は多くの祝福を受ける。富むことにはやる者は罰せられずには済まない。人を偏り見るのはよくない。だれでも一片のパンのために罪を犯しうる。貪欲な者は財産を得ようと焦る。やって来るのが欠乏だとは知らない。人を懲らしめる者は/舌の滑らかな者より喜ばれる。父母……
信仰によって、アブラハムは、試練を受けたとき、イサクを献げました。つまり、約束を受けていた者が、独り子を献げようとしたのです。この独り子については、「イサクから生まれる者が、あなたの子孫と呼ばれる」と言われていました。アブラハムは、神が人を死者の中から生き返らせることもおできになると信じたのです。それで彼は、イサクを返してもらいましたが、それは死者の中から返してもらったも同然です。信仰によって、イサクは、将来のことについても、ヤコブとエサウのために祝福を祈りました。信仰によって、ヤコブは死に臨んで、ヨセフの息子たちの一人一人のために祝福を祈り、杖の先に寄りかかって神を礼拝しました。信仰によって、ヨセフは臨終のとき、イスラエルの子らの脱出について語り、自分の遺骨について指示を与えました。
信仰によって、人々はまるで陸地を通るように紅海を渡りました。同じように渡ろうとしたエジプト人……
愛する人の与える傷は忠実さのしるし/憎む人は数多くの接吻を与える。飽き足りている人は蜂の巣の滴りも踏みつける。飢えている人には苦いものも甘い。鳥が巣から飛び去るように/人もその置かれたところから移って行く。香油も香りも心を楽しませる。友人の優しさは自分の考えにまさる。あなたの友人、父の友人を捨てるな。災いの日に、あなたの兄弟の家には行くな。近い隣人は遠い兄弟にまさる。わが子よ、知恵を得てわたしの心を楽しませよ。そうすれば/わたしを嘲る者に言葉を返すことができる。思慮深い人は災難が来ると見れば身を隠す。浅はかな者は通り抜けようとして痛い目に遭う。他国の者を保証する人からは着物を預かれ。他国の女を保証する人からは抵当を取れ。友人への祝福も、早朝に大声でするなら/それは呪いと見なされる。降りしきる雨の日に滴り続けるしずくと/いさかい好きな妻は似ている。彼女を制する者は風をも制する。彼は香油をそ……
夏の雪のように、また刈り入れ時の雨のように/愚かな者に誉れはふさわしくない。渡り行く鳥のように、飛び行くつばめのように/呪いが理由もなく襲い来ることはない。馬には鞭、ろばにはくつわ/愚かな者の背には杖。愚かな者にはその無知に合わせて受け答えをするな/あなたがその人に似た者とならないために。愚かな者にはその無知に合わせて受け答えせよ。/その人が自分を知恵ある者と思い込まないために。愚かな者に言葉を託す者は/自分の足を切り、暴虐を吞み込む者。愚かな者が口にする箴言は/歩けない人の弱々しい足。愚かな者に誉れを与えるのは/石投げひもに石を縛りつけるようなもの。愚かな者が口にする箴言は/酔いどれが手に振るあざみ。愚かな者を雇い、通りすがりの人を雇う者は/敵味方の見境なく射抜く射手のよう。犬が自分の吐いたものに戻るように/愚かな者は自分の無知な行いを繰り返す。自分に知恵があると思い込む者を見たか/そ……
時宜にかなって語られる言葉は/銀細工に付けられた金のりんご。聞き分ける耳に与えられる賢い懲らしめは/金の輪、純金の飾り。忠実な使者は遣わす人にとって/刈り入れの日の冷たい雪。主人の魂を生き返らせる。雨雲が垂れこめ風が吹くのに雨が降らない。与えもしない贈り物について吹聴する人。忍耐強く対すれば隊長も誘いに応じる。穏やかに語る舌は骨をも砕く。蜂蜜を見つけたら欲しいだけ食べるがよい。しかし食べ過ぎて吐き出すことにならぬように。友人の家に足を運ぶのはまれにせよ/飽きられ、嫌われることのないように。こん棒、剣、鋭い矢/友人に対して偽証を立てる者。悪い歯、よろめく足/苦難の襲うとき、欺く者を頼りにすること。寒い日に衣を脱がせる者/ソーダの上に酢を注ぐ者/苦しむ心に向かって歌をうたう者。あなたを憎む者が飢えているならパンを与えよ。渇いているなら水を飲ませよ。こうしてあなたは炭火を彼の頭に積む。そして……
悪事を働く者に怒りを覚えたり/主に逆らう者のことに心を燃やすことはない。悪者には未来はない。主に逆らう者の灯は消える。わが子よ、主を、そして王を、畏れよ。変化を求める者らと関係を持つな。突然、彼らの不幸は始まる。この両者が下す災難を誰が知りえよう。これらもまた、賢人の言葉である。裁判でえこひいきをするのは良くない。罪ある者を正しいと宣言するなら/すべての民に呪われ、すべての国にののしられる。罪ある者を懲らしめる人は喜ばれる。恵みと祝福がその上にある。正しい答えをする人は、くちづけをする人。外ではあなたの仕事を準備し、畑を整え/それから、家を築くがよい。いいかげんに友人の証人となってはならない。自分の唇で惑わされたいのか。「人がわたしにするように/わたしもその人に対してしよう。それぞれの行いに応じて報いよう」とは/あなたの言うべきことではない。怠け者の畑の傍らを/意志の弱い者のぶどう畑の……