わたしは歌おう、わたしの愛する者のために
そのぶどう畑の愛の歌を。
わたしの愛する者は、肥沃な丘に
ぶどう畑を持っていた。
よく耕して石を除き、良いぶどうを植えた。
その真ん中に見張りの塔を立て、酒ぶねを掘り
良いぶどうが実るのを待った。
しかし、実ったのは酸っぱいぶどうであった。
さあ、エルサレムに住む人、ユダの人よ
わたしとわたしのぶどう畑の間を裁いてみよ。
わたしがぶどう畑のためになすべきことで
何か、しなかったことがまだあるというのか。
わたしは良いぶどうが実るのを待ったのに
なぜ、酸っぱいぶどうが実ったのか。
さあ、お前たちに告げよう
わたしがこのぶどう畑をどうするか。
囲いを取り払い、焼かれるにまかせ
石垣を崩し、踏み荒らされるにまかせ
わたしはこれを見捨てる。
枝は刈り込まれず
耕されることもなく
茨やおどろが生い茂るであろう。
雨……
ほかにも、二人の犯罪人が、イエスと一緒に死刑にされるために、引かれて行った。 「されこうべ」と呼ばれている所に来ると、そこで人々はイエスを十字架につけた。犯罪人も、一人は右に一人は左に、十字架につけた。 〔そのとき、イエスは言われた。「父よ、彼らをお赦しください。自分が何をしているのか知らないのです。」〕人々はくじを引いて、イエスの服を分け合った。 民衆は立って見つめていた。議員たちも、あざ笑って言った。「他人を救ったのだ。もし神からのメシアで、選ばれた者なら、自分を救うがよい。」 兵士たちもイエスに近寄り、酸いぶどう酒を突きつけながら侮辱して、 言った。「お前がユダヤ人の王なら、自分を救ってみろ。」 イエスの頭の上には、「これはユダヤ人の王」と書いた札も掲げてあった。
十字架にかけられていた犯罪人の一人が、イエスをののしった。「お前はメシアではないか。自分自身と我々を救ってみろ。」……
主は、その朝から定められた日数の間、イスラエルに疫病をもたらされた。ダンからベエル・シェバまでの民のうち七万人が死んだ。 御使いはその手をエルサレムに伸ばして、これを滅ぼそうとしたが、主はこの災いを思い返され、民を滅ぼそうとする御使いに言われた。「もう十分だ。その手を下ろせ。」主の御使いはエブス人アラウナの麦打ち場の傍らにいた。 ダビデは、御使いが民を打つのを見て、主に言った。「御覧ください、罪を犯したのはわたしです。わたしが悪かったのです。この羊の群れが何をしたのでしょうか。どうか御手がわたしとわたしの父の家に下りますように。」
その日ガドが来て、ダビデに告げた。「エブス人アラウナの麦打ち場に上り、そこに主のための祭壇を築きなさい。」ダビデは主が命じられたガドの言葉に従い上って行った。アラウナが見ると、王と家臣が彼の方に来るのが見えた。アラウナは出て行き、王の前で地にひれ伏して、言……
主の怒りが再びイスラエルに対して燃え上がった。主は、「イスラエルとユダの人口を数えよ」とダビデを誘われた。 王は直属の軍の司令官ヨアブに命じた。「ダンからベエル・シェバに及ぶイスラエルの全部族の間を巡って民の数を調べよ。民の数を知りたい。」 ヨアブは王に言った。「あなたの神、主がこの民を百倍にも増やしてくださいますように。主君、王御自身がそれを直接目にされますように。主君、王はなぜ、このようなことを望まれるのですか。」
しかし、ヨアブと軍の長たちに対する王の命令は厳しかったので、ヨアブと軍の長たちはダビデの前を辞し、イスラエルの民を数えるために出発した。 彼らはヨルダン川を渡って、アロエルとガドの谷間の町から始め、更にヤゼルを目指し、 ギレアドに入って、ヘト人の地カデシュに至り、ダン・ヤアンからシドンに回った。 彼らはティルスの要塞に入り、ヒビ人、カナン人の町をことごとく巡ってユダの……
以下はダビデの勇士たちの名である。
ハクモニ人イシュバアル。三勇士の頭。槍を振るって一度に八百人を刺し殺した。
次にアホア人ドドの子エルアザル。三勇士の一人。ダビデに同行してペリシテ人に屈辱を与えたとき、ペリシテ人が集結して戦いを挑んで来た。イスラエルの兵は退いたが、 エルアザルはペリシテ人に向かって立ち、手が疲れ、手が剣にはり付いて離れなくなるまで彼らを討った。主はその日、大勝利をもたらされ、彼の後に戻って来た兵士には略奪することのみが残った。
次にハラリ人アゲの子シャンマ。ペリシテ人がレヒに集結したとき、そこにはレンズ豆が豊かに実った畑があった。民はペリシテ人を前にして逃走したが、 シャンマは畑にとどまってこれを救い、ペリシテ人を討った。主は大勝利をもたらされた。
三十人の頭の中の三人が、刈り入れ時にアドラムの洞窟にいるダビデを訪ねて来たことがあった。ペリシテ人の一隊……
以下はダビデの最後の言葉である。
エッサイの子ダビデの語ったこと。
高く上げられた者
ヤコブの神に油注がれた者の語ったこと。
イスラエルの麗しい歌。
主の霊はわたしのうちに語り
主の言葉はわたしの舌の上にある。
イスラエルの神は語り
イスラエルの岩はわたしに告げられる。
神に従って人を治める者
神を畏れて治める者は
太陽の輝き出る朝の光
雲もない朝の光
雨の後、地から若草を萌え出させる陽の光。
神と共にあってわたしの家は確かに立つ。
神は永遠の契約をわたしに賜る
すべてに整い、守られるべき契約を。
わたしの救い、わたしの喜びを
すべて神は芽生えさせてくださる。
悪人は茨のようにすべて刈り取られる。
手に取ろうとするな
触れる者は槍の鉄と木を満身に受ける。
火がその場で彼らを焼き尽くすであろう。……
ギレアド人バルジライはヨルダン川で王を見送るためにロゲリムから下り、王と共にヨルダン川まで来ていた。 バルジライは高齢で八十歳になっていた。彼は大層裕福で、マハナイム滞在中の王の生活を支えていた。 王はバルジライに言った。「わたしと共に来てくれないか。エルサレムのわたしのもとであなたの面倒を見よう。」
バルジライは王に答えた。「王のお供をしてエルサレムに上りましても、わたしはあと何年生きられましょう。 わたしはもう八十歳になります。善悪の区別も知りません。この僕は何を食べ何を飲んでも味がなく、男女の歌い手の声も聞こえないのです。どうしてこの上主君、王の重荷になれましょう。 わたしにはお供をしてヨルダン川を渡ることさえほとんどできません。王はそれほどにお報いくださることはございません。 どうか僕が帰って行くのをお許しください。父や母の墓のあるわたしの町で死にたいのです。ここにあなたの僕……
王は帰途につき、ヨルダン川まで来た。ユダの人々は王を迎え、ヨルダン川を渡るのを助けようとして、ギルガルまで来ていた。 バフリム出身のあのベニヤミン人、ゲラの子シムイもユダの人々と共にダビデ王を迎えようと急いで下って来た。 シムイはベニヤミン族の千人を率いていた。サウル家の従者であったツィバは、十五人の息子と二十人の召し使いを率い、ヨルダン川を渡って、王の前に出た。 彼が渡し場を渡ったのは、王の目にかなうよう、渡るときに王家の人々を助けて川を渡らせるためであった。ゲラの子シムイは、王がヨルダン川を渡ろうとするとき、王の前にひれ伏し、 王に言った。「どうか、主君がわたしを有罪とお考えにならず、主君、王がエルサレムを出られた日にこの僕の犯した悪をお忘れください。心にお留めになりませんように。 わたしは自分の犯した罪をよく存じています。ですから、本日ヨセフの家のだれよりも早く主君、王をお迎え……
イエスは民衆にこのたとえを話し始められた。「ある人がぶどう園を作り、これを農夫たちに貸して長い旅に出た。 収穫の時になったので、ぶどう園の収穫を納めさせるために、僕を農夫たちのところへ送った。ところが、農夫たちはこの僕を袋だたきにして、何も持たせないで追い返した。 そこでまた、ほかの僕を送ったが、農夫たちはこの僕をも袋だたきにし、侮辱して何も持たせないで追い返した。 更に三人目の僕を送ったが、これにも傷を負わせてほうり出した。 そこで、ぶどう園の主人は言った。『どうしようか。わたしの愛する息子を送ってみよう。この子ならたぶん敬ってくれるだろう。』 農夫たちは息子を見て、互いに論じ合った。『これは跡取りだ。殺してしまおう。そうすれば、相続財産は我々のものになる。』 そして、息子をぶどう園の外にほうり出して、殺してしまった。さて、ぶどう園の主人は農夫たちをどうするだろうか。 戻って来て、この……
王がアブサロムを悼んで泣いているとの知らせがヨアブに届いた。 その日兵士たちは、王が息子を思って悲しんでいることを知った。すべての兵士にとって、その日の勝利は喪に変わった。 その日兵士たちは、戦場を脱走して来たことを恥じる兵士が忍び込むようにして、こっそりと町に入った。 王は顔を覆い、大声で叫んでいた。「わたしの息子アブサロム、アブサロム。わたしの息子、わたしの息子よ。」
ヨアブは屋内の王のもとに行き、言った。「王は今日、王のお命、王子、王女たちの命、王妃、側女たちの命を救ったあなたの家臣全員の顔を恥にさらされました。 あなたを憎む者を愛し、あなたを愛する者を憎まれるのですか。わたしは今日、将軍も兵士もあなたにとっては無に等しいと知らされました。この日、アブサロムが生きていて、我々全員が死んでいたら、あなたの目に正しいと映ったのでしょう。 とにかく立って外に出、家臣の心に語りかけてく……