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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan
 
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【5050号】教区総会報告4 神奈川(2面)

2026年8月22日

「約4割の教会で収入増」と報告

 第157回神奈川教区定期総会が7月25日、清水ヶ丘教会にて開催された。6月27日に予定されていたが台風のためこの日に延期となった。開会時の正議員の出席者数は223名中143名だった。

 第1号議案は「『今回の教師試験が不当とまでは言えない』と決議する件」。議案本文は前回より大きく変更された。それに対して議案の根拠や一貫性、事実性に対する疑問やこの問題だけを特別扱いしている、という指摘があった。賛成意見として、教団問題に向き合いつつ教師を生み出す「教区の知恵」であり現実的な対応であるとの評価があった。

 なお、本議案の歴史的な役割は認めるが、将来を見すえた新しい声明文などを常置委員会で検討すべきという理由で、本議案を差し戻すという動議が出されたが、少数否決された。また原案に対する採決の際には、棄権を数えてほしいとの要望が出され、賛成(87票)、反対(11票)、棄権(37票)となり、可決された。

 その後、第2号議案「按手礼執行」が可決され、1名の按手礼式が行われた。按手礼式の前に、「教団信仰告白を告白しない」という動議の要望があったが、按手礼式は議案ではない、との理由で取り上げられなかった。

 決算報告において、2025年度の経常収入の全体額は減少したが、2024年度比で収入が増加した教会が約40%あり、財政状況から見るに教会の活動は上向き傾向との見解が示された。各委員会からの多くの交付金の返戻と予算以下の支出により、50万円程度の余剰金が出たが、もともと特別会計から繰入金が約160万円計上されているため、実質的には赤字であることが報告された。最後に、前回総会で取り上げられた、財政状況の悪化予測に鑑みた委員会数削減の検討の進捗が問われ、今年度の財務委員会で検討中との回答があった。また、辺野古での事故と関連して、様々な委員会がどのような団体と活動しているのかが見えない、との指摘があった。

 教団第36総会期に行われた戒規のプロセスに疑義があるため再審理を求める議案も可決された。

 教団総会議員選挙結果【教職】秋間文子(茅ヶ崎南湖)、平良愛香(川和)、小宮山剛(逗子)、飯田輝明(溝ノ口)、藤掛順一(横浜指路)、小倉仁史(本牧めぐみ)、宮川忠大(横浜本牧)、大澤正芳(栗平)、古谷正仁(横浜上倉田)、井殿準(翠ヶ丘)、孫裕久(川崎戸手)、加山真路(蒔田)、山﨑正幸(二宮)、佐野匡(横浜本郷台)

【信徒】荒木美智子(鎌倉雪ノ下)、大西誠(横浜指路)、川合重貞(橋本)、本城勇介(鎌倉雪ノ下)、沖田忠子(横浜港南台)、國永順子(田浦)、比企敦子(紅葉坂)、伊東永子(翠ヶ丘)、斉藤圭美(高座渋谷)、岩村悦江(横浜二ツ橋)、古賀健一郎(紅葉坂)、世安正明(衣笠病院)、髙橋信夫(新丸子)、阿部美子(鎌倉恩寵)

(長倉 基報)

伝道推進室より応援した教会・伝道所

福音のともしびを灯し続けたい

涌谷教会牧師  

布田 秀治

近くから52名の人たちが駆けつけてくださり、7年ぶりに牧師就任式が執行されました。2000年3月に、それまで教会附属保育園であった涌谷保育園を社会福祉法人として移行しました。その時「協定」を両者で交わし、涌谷教会牧師が保育園の理事長・園長となることを約されていますので、車の両輪のように対応して、牧師を招聘してきました。しかしとても残念なことに、2019年度から、「社会福祉法人と宗教法人は別々の法人なので、『協定は無効』、互いに干渉しないこと」と主張し、一方的に断ち切られてしまいました。そのため、涌谷教会では牧師を招聘できなくなっていました。地区・教区・教団に窮状を訴え続けてきましたが、教会が解消されていくのを待っているかのように、時間が流れてきました。しかし確実に、教会が訴えられた裁判を始めとして、一歩ずつ道が開かれてきています。

 涌谷教会には二つの歴史があります。一つはアメリカクリスチャン教会です。1887年9月25日に現在の日本基督教団石巻栄光教会がアメリカクリスチャン教会から宣教師として派遣されたデービッド・F・ジョーンズ師によって創設されました。その師により、翌1888年5月6日に涌谷教会が開設されました。ですから、2028年に教会創立140年を迎えようとしています。もう一つは組合教会です。1891年7月1日高橋由己牧師によって伝道が開始されています。それぞれ順調に教会活動が展開されました。1930年5月7日この二つの教会が合併しました。それが今日の「涌谷教会」です。会衆主義の伝統の中で教会が育まれてきました。

 紆余曲折がありましたが、2020年から代務者であった私が、この4月から主任担任教師として責任を負うことになりました。これまでの経緯をよく知った上で、そして、今置かれている状況も承知の上で、この涌谷の地に播かれた福音のともしびを灯し続けていこうと決意を新たにしています。教会員一同、心を合わせ、知恵と祈りを併せてスタート致しました。

 地方の教会は置かれた地域の中で、地道な営みを通し長い年月をかけて信頼関係が培われます。幸い、保育事業を通してかけがえのない信頼関係の中で教会活動が評価され、認知されてきました。しかし、悲しいことにその信頼が崩されてしまいました。一瞬のうちに。辛く、痛ましい限りです。誇りを持って保育園を卒園してくれた多くの方々の心に深い傷を負わせてしまいました。

 思いもかけない神さまの恵みと祝福の中で就任式を終え、原点に立ち帰って、一つずつ信頼関係を築いていこうと歩み始めています。本当に、全国各地の諸教会からたくさんの支援を寄せていただいています。地方の教会がこんなにも多くの皆さんから覚えてお祈りいただけていることに感動し、感謝しています。言葉に尽くせない励ましと慰めをいただき力付けられています。いつも、神さまが私たちの真ん中に立ってくださり、和解と平和の道が開かれることを祈り続けています。ヤーウェ・イルエ(主の山に備えあり)を信じ、希望に胸膨らませて歩み始めています。なお、続けて皆様からのお祈りのお支えをお願い致します。

一日目 教団総会への準備、着々と

 7月6〜7日にかけて、教団会議室にて、第43総会期第9回常議員会が開催された。開会時出席者は30名。

 書記報告では、口語式文について三役で協議がされたことが報告された。これは、信仰職制委員会からその位置づけの確認が必要だと提案された事項であり、三役としては、文語式文、口語式文それぞれが教団総会で作成の報告承認を受けているということだけを確認し、これで議論を終了したいと報告した。

 総幹事報告の中で、辺野古事故の対応について報告されたが、これについては議場から、インターネット上での日本基督教団への悪意ある言及について、教団として何か対応を考えているのかという問いがあり、網中彰子総幹事は、現時点では一方的に受け止めている状況であると答えた。雲然俊美議長がさらに、こちらの反応が悪意を持って利用されることを避けたいと考えているので、各教区総会への議長挨拶の文章で記した以上のことは言えないと述べた。

 信仰職制委員会報告では、同委員会における今総会期の中心の課題として、准允式、按手礼の誓約の文言を定めることを協議してきたことが報告された。具体的には、日本基督教団の全体教会としての一体性を確立するため、全ての教区で同一の誓約の言葉によって日本基督教団の教師を立てることが行われるようにする議案を、次教団総会に提案することを、常議員会に求めるということである。

 これに対して、三役の受け止めを問う声に応える形で雲然議長は「これを提案と受け止めて、三役として扱いを協議する」と述べた。

 伝道委員会報告では「祈りと賜物ネットワーク」の実施と「伝道推進を祈る日」推進の取り組みが報告された。

 その後、各教区総会議長より、教区総会の報告がされた。教団総会開催年度ということもあり、多くの教区から、教団総会への提出議案が可決されたことが報告された。

 一日目議事終了後に、協議会が開催された。今総会期第1回目の常議員会で、議長により「第43総会期常議員会運営方針および課題と取り組み」と題する発題がされ、10項目に及ぶ課題が提示されたが、それらの課題に対する取り組みの総括、評価を議長から聞くという形で進行した。能登半島地震支援のこと、出版局のこと、教団機構改定のこと、教団財政のこと、沖縄教区との関係回復のこと、教団の教師論のこと、伝道資金運用のこと、部落解放センター会計のこと、セクシャル・ハラスメント対応のこと、内外諸教会との関係のこと、以上10項目の進捗状況について議長の思いを共有した。(小林信人報)

財務関連 25年度決算、厳しい財務状況浮き彫りに

 常議員会二日目、財務関連議案を扱い、予算決算委員会報告、25年度決算、各センター決算、26年度第1次補正、伝道資金運用、出版局・年金局各決算等を承認した。

 予算決算委員会報告の中で宇田真委員長は、出版局の事業整理が今後の教団財政においても大きな課題を残すことになると強調した。出版局の業務は26年3月末日をもって終了しており、これに対応する2026年度第1次補正予算案では、出版局から事務局への職員9名の異動に伴い、収益事業会計の「人件費等」を7200万円増額補正した(今年度中の退職金支払い2200万円を含む)。また、株式会社アイ・パブリッシングへの業務委託費として4000万円を支出する。一方で、出版局からの「長期借入金」は昨年11月から返済はなく返済予定720万円より260万円少ない決算になった。よって、補正予算において借入金収入の計上を見送るなど、極めて厳しい財務状況が浮き彫りとなった。

 2025年度決算の審議では、教区負担金および伝道資金負担金が全額納入されたことへ深い感謝が表された。出版局決算は事業縮小と早期退職者への退職金支払いなどの影響で、約5843万円の大幅な損失となった。各センター決算についても、施設の老朽化などで収支が厳しい状況にあることが確認された。

 監査委員会からは教団の資金管理体制が厳しく指摘された。その一つは特別会計「ウクライナ救援募金」からウクライナへ残高以上の900万円が送金された件。この送金について事務局規定の稟議書による上申や、担当委員会の送金決定議事録が発見されなかったことが報告された。同特別会計は180万円の赤字となっている。内部統制の機能不全と関係者の処分について問われた。

 もう一つが、遺贈特別会計から出版局への多額の貸し付けについてで、これは限度額を大幅に上回り、結果として決算時には、当特別会計は216万円の差損(現在は解消)となっている。これにつき、「杜撰な資金管理であったと思料する」と厳しい見解が示され、事務局の返済見込みや資金管理が問われた。

 これらの指摘に対し、網中彰子総幹事は「このような事態が生じたことを責任者としてお詫びする」と謝罪した。ウクライナ募金については、年度末の慌ただしさの中で思い込みにより残高等の確認を怠り、また正規の手続きを経ずに送金してしまったと釈明した。関係者の処分については今年度内に総幹事の責任において行うと明言した。また、赤字分については、引き続きウクライナ救援の献金を募ることで補填していきたいとの意向を示した。出版局への貸付金については当初の見込みと状況が変わってしまったと釈明し、今後は返済計画を立て、見込みをもって貸付の判断をするとの意向が示された。(長倉 基報)

機構改訂 教団総会議員数削減案を次回総会に提出

「教団機構改定に関する件」では「教団総会議員数および常議員数変更並びに教規変更の件」の、第44回教団総会への提出が審議された。この議案は教団総会議員数を現行の370名から270名に、推薦議員を30名から6名以内に変更し、関連して常議員も30名から21名とし、さらに関連する教規を変更するもの。提案理由としては教団および各個教会における教勢と財政力の低下を背景に、機構改定の重要な課題が全体教会としての一体性の確立であること、目的が各個教会の負担軽減による伝道推進であること、さらに教団総会がキリストの主権のもとに開催される教会会議であることが挙げられた。

 教区選出議員数については、当初は教団総会が教会会議であることに鑑み教会数をベースとして教区ごとの定数現行、教職・信徒各3名をとらないことが機構改定検討委員会より提示され、常議員会でも議論されてきた。しかし雲然俊美議長は「小規模教区の減少幅が大きいことを懸念する声が、各教区総会をはじめ多く挙がった。これを受けて各教区に教師、信徒各1名をとることとする」と述べた。これにより教区ごとの議員数(教職・信徒の総数)は以下のとおりとなる。

 北海10(10)名、奥羽10(10)名、東北14(14)名、関東22(24)名、東京36(40)名、西東京16(14)名、神奈川18(18)名、東海16(16)名、中部16(16)名、京都12(12)名、大阪20(22)名、兵庫18(26)名、東中国8(8)名、西中国12(12)名、九州20(20)名、沖縄6(4)名。

※( )は定数をとらない初期案の議員数

 定数を1名とることについて議場からは「3分の2の賛成を得るためには妥当な修正」、「定数0では沖縄教区は1人の議員にかかる重みが他教区の6倍になるが、軽減できる」との賛成意見、「これでも沖縄教区だけ現行の60%になる」との反対意見が出た。また「このままでは3分の2の賛成を得ることは難しい。もう一期かけて取り組んではどうか」等の意見も出た。

 採決の結果、賛成多数で承認された。これにしたがい第44回教団総会に教団総会議員数と常議員数変更および教規変更が取り扱われる。 (新報編集部報)

多くの人たちの思いを受けて

佐治 一路さん

 株式会社アイ・パブリッシング社長の佐治一路氏は5代目クリスチャン。祖父・山北多喜彦牧師が牧会し、両親が属する三崎町教会に小学6年生まで通う。一時は教会を離れたが、叔父・山北宣久牧師に誘われ高校1年生で聖ヶ丘教会にて受洗。現在は再び三崎町教会で教会生活を送る。

 半導体事業を生業とし、国内と米国の企業に勤めた後、36歳でIT事業を立ち上げた。米国大手企業の技術サポートにも従事し、現在は20〜30人規模の事業体で大手の製品開発の黒子的役割を担う。

 60歳になり「今まで利益の追求に集中してきたが社会に還元できることはないか」との志が与えられる。そのさなか教団出版局の窮状を知らされた。助けを乞われ、一部を除いた出版局の事業を引き継ぐことを決断。当初は自身の会社の一部門にすることも考えたが、事業の公共性に鑑み、また様々な人が携わってこそよい出版物を生み出せること、それでこそ次代への継承もなされていくと考え、独立した新会社の設立に至った。

 今後の展望としてまず『信徒の友』『こころの友』の新しい形での継続を佐治氏は明言。地方の小規模教会から「『信徒の友』が唯一の情報源」という声も聞かれるという。そこで、現行路線を受け継ぎつつ、他教派に視点を広げる。また教会音楽などのキリスト教文化のコンテンツも盛り込んでいきたいと語る。さらには今秋に向けて新刊書籍発行の準備もしている。

 また新しい文書伝道の形としてデジタル化にも取り組む。他のキリスト教出版社も相乗りできるプラットフォームや、聖書と讃美歌を文字と音声で利用できる等さまざまな機能のアプリ「わたしの礼拝」(仮称)も開発中だ。

 多くの人々の思いを受け、リーダーシップをもって新たな文書伝道に仕えていく。

 

 第6回宣教委員会が7月16日にオンラインで開かれた。

 はじめに伝道・教育・社会の各常設専門委員会の報告、ならびに全国教会婦人会連合・全国教会幼稚園連絡会・日本キリスト教保育所同盟の各自主活動団体の報告、および「障がい」を考える小委員会・牧会者とその家族のための相談室委員会・教団カルト問題連絡会ほかの報告を受け、課題を共有した。

 3月に開催した今総会期の宣教方策会議の報告については、前回同様、経費節減のため紙媒体での諸教会ヘの配布はせず、教団ウェブサイト上での掲載とすることは決めていたが、7月中に掲載するよう整えることとした。ぜひご覧いただきたい。

第43総会期 日本基督教団宣教方策会議 報告書

 特に9月23日の開催まで迫ってきた「青年大会2026」について、実行委員会の報告を受け、準備の進捗状況について詳細な意見交換がなされた。今回は前回大会よりも一つ多い7会場が設定され、オンラインでつながれる。前回の大会後、諸教会では少ない青年がつながりを持ち教会活動に積極的になったケース等を踏まえ、多くの青年の参加を期待している。開催日までにさらに大会の周知と参加の呼びかけに努めることとした。

 また10月5〜6日に戸山サンライズで開かれる、第8回「障がい」を考える全国交流会についても、準備状況を共有した。

 宣教委員会のもとにある委員会の継続については、各委員会とも継続を求めることを決めた。その中で青年大会実行委員会については、単に大会の開催に留まらず継続性を持った青年伝道担当部署とする方向で一致し、名称変更や予算などを含めて詳細を詰めることとした。(小宮山剛報) 

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