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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan
 
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創世記24・52~67

2025年11月21日
 アブラハムの僕はこの言葉を聞くと、地に伏して主を拝した。 そして、金銀の装身具や衣装を取り出してリベカに贈り、その兄と母にも高価な品物を贈った。 僕と従者たちは酒食のもてなしを受け、そこに泊まった。
次の朝、皆が起きたとき、僕が、「主人のところへ帰らせてください」と言うと、 リベカの兄と母は、「娘をもうしばらく、十日ほど、わたしたちの手もとに置いて、それから行かせるようにしたいのです」と頼んだ。 しかし僕は言った。
「わたしを、お引き止めにならないでください。この旅の目的をかなえさせてくださったのは主なのですから。わたしを帰らせてください。主人のところへ参ります。」
「娘を呼んで、その口から聞いてみましょう」と彼らは言い、 リベカを呼んで、「お前はこの人と一緒に行きますか」と尋ねた。「はい、参ります」と彼女は答えた。
 彼らは妹であるリベカとその乳母、アブラハムの僕とその従者たちを一緒に出立させることにし、 リベカを祝福して言った。
「わたしたちの妹よ
あなたが幾千万の民となるように。
あなたの子孫が敵の門を勝ち取るように。」
 リベカは、侍女たちと共に立ち上がり、らくだに乗り、その人の後ろに従った。僕はリベカを連れて行った。
 イサクはネゲブ地方に住んでいた。そのころ、ベエル・ラハイ・ロイから帰ったところであった。 夕方暗くなるころ、野原を散策していた。目を上げて眺めると、らくだがやって来るのが見えた。 リベカも目を上げて眺め、イサクを見た。リベカはらくだから下り、 「野原を歩いて、わたしたちを迎えに来るあの人は誰ですか」と僕に尋ねた。「あの方がわたしの主人です」と僕が答えると、リベカはベールを取り出してかぶった。 僕は、自分が成し遂げたことをすべてイサクに報告した。 イサクは、母サラの天幕に彼女を案内した。彼はリベカを迎えて妻とした。イサクは、リベカを愛して、亡くなった母に代わる慰めを得た。

在日韓国朝鮮人連帯特設委員会編の冊子が出ました!
『多民族・多文化社会に生きる』(PDF
 日本基督教団は、在日大韓基督教会との宣教協約(1984年)に基づいて「在日韓国朝鮮人連帯特設委員会」を設置し、在日韓国・朝鮮人に関わる人権問題に共にとりくんできました。協約から40年を経て、近年は、在日韓国・朝鮮人だけでなく広く日本社会における外国人の人権が守られるための活動に共に携わっています。
 日本社会には、いま数多くの外国籍の人びとが住んでいます。外国にルーツを持つ人びとを含めると500万人を超えると推定されます。日本の社会で「外国人」は身近な隣人であり、共に地域社会を形作る仲間なのです。
 しかし、日本の法制度上、外国籍の人びとはきわめて不安定な立場に置かれているばかりでなく、日常生活の中で偏見や差別にさらされています。とりわけ、今年の参院選挙を機に「日本人ファースト」が声高に叫ばれ、在日外国人の人びとを不安に陥らせています。さらに、今秋に発足した新政権のもとで外国人への監視と圧迫が強まっていくことが懸念されています。
 こうした状況を踏まえ、在日韓国朝鮮人連帯特設委員会では、小冊子『多民族・多文化社会に生きる』を発行しました。これは、2024年11月に開催された「在日大韓基督教会新居浜グレース教会と日本基督教団四国教区との第40 回合同シンポジウム」での佐藤信行さん(在日大韓基督教会在日韓国人問題研究所RAIK前所長)の講演を元に、その後の情勢を踏まえて加筆されたものです。在日外国人をとりまく状況や懸念される課題、そして教会・キリスト者としてこれらの課題をどのように受けとめていくのか、考えるための資料として、各方面に配布します。なお、発行にあたり新居浜グレース教会および四国教区にご協力いただきましたことを感謝します。
 この冊子は、教会や地区・教区での研修、あるいは教会学校・青年活動、さらにはキリスト教主義学校などで広く用いていただきたく、無償で配布します。
 冊子はこちらからダウンロードできます。印刷した冊子が必要な場合は日本基督教団事務局までご連絡ください。
 また、冊子の本文中で触れられているパンフレット『カラフルな仲間たち』(マイノリティ宣教センター発行)が必要な場合も、教団事務局にお尋ねください。
 当委員会では、今後も冊子や資料を随時提供していくことを検討しています。
 今回の冊子の発行経費も含め、ご支援いただければ幸いです。どうぞ下記まで献金をお寄せください。

日本基督教団事務局 
169-0051 東京都新宿区西早稲田2-3-18-31
TEL:03-3202-0541 FAX:03-3207-3918 
MAIL:somu-b☆uccj.org
※☆を@にかえてください

献金送金先:00140-9-145275 日本基督教団 
通信欄に〈在日連帯委員会〉とご記入ください。

『多民族・多文化社会に生きる』(PDF

2025年11月20日
娘は走って行き、母の家の者に出来事を告げた。 リベカにはラバンという兄がいたが、ラバンはすぐに町の外れの泉の傍らにいるその人のところへ走った。 妹が着けている鼻輪と腕輪を見、妹リベカが、「その人がこう言いました」と話しているのを聞いたためである。彼が行ってみると、確かに泉のほとりのらくだのそばにその人が立っていた。 そこで、ラバンは言った。
「おいでください。主に祝福されたお方。なぜ、町の外に立っておられるのですか。わたしが、お泊まりになる部屋もらくだの休む場所も整えました。」 その人は家に来て、らくだの鞍をはずした。らくだにはわらと餌が与えられ、その人と従者たちには足を洗う水が運ばれた。
 やがて食事が前に並べられたが、その人は言った。「用件をお話しするまでは、食事をいただくわけにはまいりません。」「お話しください」とラバンが答えると、 その人は語り始めた。
「わたしはアブラハムの僕でございます。 主がわたしの主人を大層祝福され、羊や牛の群れ、金銀、男女の奴隷、らくだやろばなどをお与えになったので、主人は裕福になりました。 奥様のサラは、年をとっていましたのに、わたしの主人との間に男の子を産みました。その子にわたしの主人は全財産をお譲りになったのです。
 主人はわたしに誓いを立てさせ、『あなたはわたしの息子の嫁を、わたしが今住んでいるカナンの土地の娘から選び取るな。 わたしの父の家、わたしの親族のところへ行って、息子の嫁を連れて来るように』と命じました。 わたしが主人に、『もしかすると、相手の女がわたしに従って来たくないと言うかもしれません』と申しますと、 主人は、『わたしは今まで主の導きに従って歩んできた。主は御使いを遣わしてお前に伴わせ、旅の目的をかなえてくださる。お前は、わたしの親族、父の家から息子のために嫁を連れて来ることができよう。 そのとき初めて、お前はわたしに対する誓いを解かれる。またもし、わたしの親族のところに行っても、娘をもらえない場合には、お前はこの誓いを解かれる』と言いました。
 こういうわけで、わたしは、今日、泉の傍らにやって来て、祈っておりました。
『主人アブラハムの神、主よ。わたしがたどってきたこの旅の目的を、もしあなたが本当にかなえてくださるおつもりなら、 わたしは今、御覧のように、泉の傍らに立っていますから、どうか、おとめが水をくみにやって来るようになさってください。彼女に、あなたの水がめの水を少し飲ませてください、と頼んでみます。 どうぞお飲みください、らくだにも水をくんであげましょう、と彼女が答えましたなら、その娘こそ、主が主人の息子のためにお決めになった方であるといたします。』
 わたしがまだ心に言い終わらないうちに、リベカさまが水がめを肩に載せて来られたではありませんか。そして、泉に下りて行き、水をおくみになりました。わたしが、『どうか、水を飲ませてください』と頼みますと、 リベカさまはすぐに水がめを肩から下ろして、『どうぞお飲みください。らくだにも飲ませてあげましょう』と答えてくださいました。わたしも飲み、らくだも飲ませていただいたのです。 『あなたは、どなたの娘さんですか』とお尋ねしたところ、『ナホルとミルカの子ベトエルの娘です』と答えられましたので、わたしは鼻輪を鼻に、腕輪を腕に着けて差し上げたのです。 わたしはひざまずいて主を伏し拝み、主人アブラハムの神、主をほめたたえました。主は、主人の子息のために、ほかならぬ主人の一族のお嬢さまを迎えることができるように、わたしの旅路をまことをもって導いてくださいました。 あなたがたが、今、わたしの主人に慈しみとまことを示してくださるおつもりならば、そうおっしゃってください。そうでなければ、そうとおっしゃってください。それによって、わたしは進退を決めたいと存じます。」
 ラバンとベトエルは答えた。
「このことは主の御意志ですから、わたしどもが善し悪しを申すことはできません。 リベカはここにおります。どうぞお連れください。主がお決めになったとおり、御主人の御子息の妻になさってください。」
2025年11月19日
 アブラハムは多くの日を重ね老人になり、主は何事においてもアブラハムに祝福をお与えになっていた。
アブラハムは家の全財産を任せている年寄りの僕に言った。
「手をわたしの腿の間に入れ、 天の神、地の神である主にかけて誓いなさい。あなたはわたしの息子の嫁をわたしが今住んでいるカナンの娘から取るのではなく、 わたしの一族のいる故郷へ行って、嫁を息子イサクのために連れて来るように。」
 僕は尋ねた。
「もしかすると、その娘がわたしに従ってこの土地へ来たくないと言うかもしれません。その場合には、御子息をあなたの故郷にお連れしてよいでしょうか。」
 アブラハムは答えた。
「決して、息子をあちらへ行かせてはならない。 天の神である主は、わたしを父の家、生まれ故郷から連れ出し、『あなたの子孫にこの土地を与える』と言って、わたしに誓い、約束してくださった。その方がお前の行く手に御使いを遣わして、そこから息子に嫁を連れて来ることができるようにしてくださる。 もし女がお前に従ってこちらへ来たくないと言うならば、お前は、わたしに対するこの誓いを解かれる。ただわたしの息子をあちらへ行かせることだけはしてはならない。」
 そこで、僕は主人アブラハムの腿の間に手を入れ、このことを彼に誓った。 僕は主人のらくだの中から十頭を選び、主人から預かった高価な贈り物を多く携え、アラム・ナハライムのナホルの町に向かって出発した。
 女たちが水くみに来る夕方、彼は、らくだを町外れの井戸の傍らに休ませて、 祈った。
「主人アブラハムの神、主よ。どうか、今日、わたしを顧みて、主人アブラハムに慈しみを示してください。 わたしは今、御覧のように、泉の傍らに立っています。この町に住む人の娘たちが水をくみに来たとき、 その一人に、『どうか、水がめを傾けて、飲ませてください』と頼んでみます。その娘が、『どうぞ、お飲みください。らくだにも飲ませてあげましょう』と答えれば、彼女こそ、あなたがあなたの僕イサクの嫁としてお決めになったものとさせてください。そのことによってわたしは、あなたが主人に慈しみを示されたのを知るでしょう。」
 僕がまだ祈り終わらないうちに、見よ、リベカが水がめを肩に載せてやって来た。彼女は、アブラハムの兄弟ナホルとその妻ミルカの息子ベトエルの娘で、 際立って美しく、男を知らない処女であった。彼女が泉に下りて行き、水がめに水を満たして上がって来ると、 僕は駆け寄り、彼女に向かい合って語りかけた。
「水がめの水を少し飲ませてください。」
 すると彼女は、「どうぞ、お飲みください」と答え、すぐに水がめを下ろして手に抱え、彼に飲ませた。 彼が飲み終わると、彼女は、「らくだにも水をくんで来て、たっぷり飲ませてあげましょう」と言いながら、 すぐにかめの水を水槽に空け、また水をくみに井戸に走って行った。こうして、彼女はすべてのらくだに水をくんでやった。 その間、僕は主がこの旅の目的をかなえてくださるかどうかを知ろうとして、黙って彼女を見つめていた。
 らくだが水を飲み終わると、彼は重さ一ベカの金の鼻輪一つと十シェケルの金の腕輪二つを取り出しながら、 「あなたは、どなたの娘さんですか。教えてください。お父さまの家にはわたしどもが泊めていただける場所があるでしょうか」と尋ねた。 すると彼女は、「わたしは、ナホルとその妻ミルカの子ベトエルの娘です」と答え、 更に続けて、「わたしどもの所にはわらも餌もたくさんあります。お泊まりになる場所もございます」と言った。
 彼はひざまずいて主を伏し拝み、 「主人アブラハムの神、主はたたえられますように。主の慈しみとまことはわたしの主人を離れず、主はわたしの旅路を導き、主人の一族の家にたどりつかせてくださいました」と祈った。
2025年11月18日
 これらのことの後で、神はアブラハムを試された。
神が、「アブラハムよ」と呼びかけ、彼が、「はい」と答えると、 神は命じられた。
「あなたの息子、あなたの愛する独り子イサクを連れて、モリヤの地に行きなさい。わたしが命じる山の一つに登り、彼を焼き尽くす献げ物としてささげなさい。」
 次の朝早く、アブラハムはろばに鞍を置き、献げ物に用いる薪を割り、二人の若者と息子イサクを連れ、神の命じられた所に向かって行った。
 三日目になって、アブラハムが目を凝らすと、遠くにその場所が見えたので、 アブラハムは若者に言った。
「お前たちは、ろばと一緒にここで待っていなさい。わたしと息子はあそこへ行って、礼拝をして、また戻ってくる。」
 アブラハムは、焼き尽くす献げ物に用いる薪を取って、息子イサクに背負わせ、自分は火と刃物を手に持った。二人は一緒に歩いて行った。
 イサクは父アブラハムに、「わたしのお父さん」と呼びかけた。彼が、「ここにいる。わたしの子よ」と答えると、イサクは言った。
「火と薪はここにありますが、焼き尽くす献げ物にする小羊はどこにいるのですか。」
 アブラハムは答えた。
「わたしの子よ、焼き尽くす献げ物の小羊はきっと神が備えてくださる。」二人は一緒に歩いて行った。
 神が命じられた場所に着くと、アブラハムはそこに祭壇を築き、薪を並べ、息子イサクを縛って祭壇の薪の上に載せた。 そしてアブラハムは、手を伸ばして刃物を取り、息子を屠ろうとした。
 そのとき、天から主の御使いが、「アブラハム、アブラハム」と呼びかけた。彼が、「はい」と答えると、 御使いは言った。
「その子に手を下すな。何もしてはならない。あなたが神を畏れる者であることが、今、分かったからだ。あなたは、自分の独り子である息子すら、わたしにささげることを惜しまなかった。」
 アブラハムは目を凝らして見回した。すると、後ろの木の茂みに一匹の雄羊が角をとられていた。アブラハムは行ってその雄羊を捕まえ、息子の代わりに焼き尽くす献げ物としてささげた。
 アブラハムはその場所をヤーウェ・イルエ(主は備えてくださる)と名付けた。そこで、人々は今日でも「主の山に、備えあり(イエラエ)」と言っている。
 主の御使いは、再び天からアブラハムに呼びかけた。 御使いは言った。
「わたしは自らにかけて誓う、と主は言われる。あなたがこの事を行い、自分の独り子である息子すら惜しまなかったので、 あなたを豊かに祝福し、あなたの子孫を天の星のように、海辺の砂のように増やそう。あなたの子孫は敵の城門を勝ち取る。 地上の諸国民はすべて、あなたの子孫によって祝福を得る。あなたがわたしの声に聞き従ったからである。」
 アブラハムは若者のいるところへ戻り、共にベエル・シェバへ向かった。アブラハムはベエル・シェバに住んだ。
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