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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan
 
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【5017号】伝道のともしび(4面)

2024年4月27日

伝道報告 伝道推進室より応援した教会・伝道所

主の栄光のために

津久見教会牧師
野口 春夫

 昨年創立70周年になる津久見の伝道開始は1927年であるが、戦前、男性は戦死、女性は病死で数名に、教会は消滅状態だった。敗戦後、救世軍の故恩村吉重兄が教団に移り、再建を始めた。国鉄(当時)津久見駅前で年末に「慈善鍋」が置かれ、楽器が奏でられている写真が津久見市の歴史資料にある。
 1953年教団は教会を認可、教区は津久見を「特別開拓伝道地」に指定、借家料を保証した。1966年臼杵教会との兼牧を解消、鈴木(旧姓原田)恭子牧師を迎え、8名で新教会が設立した。牧師は朝起きると、部屋を礼拝堂に変えた。警察署の柔・剣道場跡を買取、会堂建築を始めた。地元の応援、教団と他教会の支援で会堂を完成させたのが1970年。後、有田典生牧師から3代までは専任牧師が続き、後、北隣の臼杵教会に代務、兼務を委ね、遂に礼拝は月1回となり、他の日は臼杵教会の礼拝に出席し礼拝堂2階の牧師館に教会員一家が生活し臼杵まで通っていた。
 2001年、私は福岡での教員生活を終え、西南学院大学の神学部3年に編入、4年で教師試験に合格、専攻科在学中に故東島勇気議長より招聘の話があり、2003年6月に赴任し土曜日は臼杵教会保育園に宿泊し聖日に津久見で、CS、公同の礼拝を終え、福岡に戻る生活だった。議長に「謝儀はない、互助も5年間はない」と言われたが、神学部で「教会に招かれたら一度は行こう」と申し合わせていたので守った。教会には、無届の建物、部屋には「陶芸窯」が設置され、数年後に除去して頂いた。就任式後、少し謝儀が出始めたが、今も額は殆ど変わらない。教会員原簿不明のままで、夫婦で教会を知ってもらうために案内ビラを配りポスターも貼って行った。ポスター貼り4年目に、「屋外広告物条例」違反で教会の隣は署長宅だが警察に捕まるというエピソードもある。クリスマスに招待状を入れた案内を配ると、CS生徒が増えた。その時、小6だった田中優至(まさみち)兄が今は教会の役員や大分地区青年部長である。赴任2年目に南隣の佐伯教会の協力牧師となり聖研、代務者、今も協力牧師である。2010年に癌を患い、連れ合いが教師試験を受け始め、3年で合格、佐伯の主任と津久見の担任と兼牧で奉仕している。毎年1回は伝道礼拝をし代田教会の平野克己牧師には、先方の費用で来て頂いた。私も同じ様に説教させて頂いたことがある。教会からは「こころの友」を50年程贈呈を受け感謝している。
 東日本大震災で被災し、保養で教会に宿泊し、海水浴等を楽しんだ小学生の一人「警察官になる」と宣言、今、警視庁の交番に立つ。「海上保安官になる」と宣言した一人は、大学で学んでいる。大友宗麟の像、公園、お墓、おまけに「宗麟音頭」まであるが、伝道は難しい所だ。2023年の5月に二人の会員が召天、現住陪餐会員は一桁に。赴任時から物心両面で応援し支えて下さる高校生会時代の指導者氏原淳一兄(林間つきみ野教会)、全国の支援者、元同僚、出身教会関係者には、感謝に絶えない。エアコンが設置出来る電気配線、老朽化した礼拝堂の改築等課題を背負っている。21年前赴任した時の原点に戻り、体が続く限り伝道し、今後の課題を担う牧師に引継ぎ出来るようにと二人で自覚している。自分の信仰の成長のために、多くの小教会のために、主の栄光のために。

 

お詫び・訂正

 新報5016号2面「神奈川教区総会報告」タイトル「150回」を「152回」に、「2024教区総会日」欄、東京教区の開始時刻を「10時30分」に、終了時刻を「19時」に、お詫びして訂正いたします。


教師検定委員会よりお知らせ

 「教師検定試験受験の手引き」を改訂しました。情報を刷新し、新たな節を加えるなど増頁し、頒布価格も220円に変更しました。
 問い合わせは、電話03−3202−0546、教師検定委員会までお願いします。

 

田主忠信(無任所教師)
 23年1月15日逝去、90歳。岡山県生まれ。57年関西学院大学大学院修了、同年より八尾教会を85年まで牧会。遺族は妻・田主靖子さん。

石井勝男(無任所教師)
 24年2月17日逝去、60歳。神奈川県生まれ。09年日本聖書神学校卒業、同年より14年までひの木教会を牧会。遺族は父・石井勇さん。

安井 潤(隠退教師)
 24年2月29日逝去、94歳。大阪府生まれ。57年東京神学大学大学院修了、58年より本宮教会を牧会し、20年隠退。遺族は息・安井徹さん。

宮越文次郎(隠退教師)
 24年2月6日逝去、96歳。秋田県生まれ。54年日本基督教神学専門学校卒業、同年より宮内、二宮、佐賀、高松、石巻山城町教会を牧会し、98年隠退。遺族は息・宮越信哉さん。


教師異動

昭島  辞(主)関口 康
 〃  辞(担)秋場治憲
 〃  就(主)秋場治憲

足立梅田辞(主)髙橋陽一
 〃  就(主)関口 康

浜北  就(代)松田 伸

日本基督教団 就(教)大三島義孝


 伝道所廃止

藤沢ベテル

 

 

 主の御名を讃美いたします。
 4月3日、台湾東部を中心に、マグニチュード7.2の地震が発生し、最大震度6強を観測した花蓮県を中心に、多くの被害が報告されています。台湾基督長老教会に属する玉山神学院の建物をはじめ、複数の教会の建物に被害が生じたほか、教会員にも死者・負傷者が出ています。
 社会委員会では、緊急救援募金を開始しましたので、祈りをもってご協力をいただきますようお願い申し上げます。

2024年4月12日
日本基督教団社会委員会委員長 柳谷知之

 

◎募金期間 特に定めず

◎目標額 特に定めず

◎送金先 加入者名 日本基督教団社会委員会

◎郵便振替 00150−2−593699
(通信欄に「台湾地震緊急救援募金」とお書きください)。
〒169-0051東京都新宿区西早稲田2-3-18-31
日本基督教団社会委員会
(電話03-3202-0544、Mail shakai-c☆uccj.org)
※☆を@にかえてください

「日本基督教団の未来のために〜機構改定で出来ること」

 

雲然俊美議長が主題講演

 3月4〜5日、教団会議室およびオンラインで宣教方策会議が行われた。教団四役、委員会・教区・神学校・関係団体からの参加者等74名(対面49名、オンライン25名)が参加した他、常議員の有志もオンラインで参加した。
 雲然俊美議長が「日本基督教団の未来のために〜機構改定で出来ること」と題して、主題講演を行った。冒頭、雲然議長は、「この講演の目的は、学ぶということもさることながら、皆で協議することが主目的である」と始め、以下のように語った。
 「教会の機構とは、福音宣教のために整えられるものであり、そこから宣教のために伝道者が派遣されていく。これが聖書的な教会であり、またその教会の秩序を保つために職制が整えられた。その上で組織としての教会は、絶えず変わり続ける必要がある。それは、日本基督教団が、日本基督教団として変わらないために変わり続けなければならないという言い方になるのではないか。1968年以降、日本基督教団は大きな機構の改定がなされていない。それで教団が生きていると言えるだろうか。
 一般的な組織の機構改定は、業務の効率化などを目途としてなされるが、教会の機構改定は、福音伝道推進のための体制づくりを目途とする。それは、キリストの身体なる教会として一体であることの確認から始められる。一体である教会としての日本基督教団は、機構の改定によって、各個教会の伝道推進や、伝道協力に資する教会として整えられる。
 今回の機構改定で出来ることは、教団が、キリストの身体なる教会としての一体性を土台として、教団及び教会伝道所等が神より託された福音宣教の務めを果たし続けるための体制を整えることである。常議員会は、議案『日本基督教団の一体性を確認する件』を可決し、教団総会に提案する。規模と体力に見合った教団の運営のために、財政、諸活動の適正化によって、伝道に集中する体制を構築していきたい」。
 講演後、「今回の機構改定は、40総会期以降論じられている機構改定のことなのか」という質問に対し「現常議員会では、踏まえてはいるが、2018年に出された教団機構改定案骨子には基づかないということで議論している」と議長が答え、「仕切り直した上で体制を整えると時間を要すると思うがどう考えるか」という問いに対し、「財務関係は切り離し、委員会の活動の適正化等出来ることを進めていってはどうかと個人的には考えている」と答えた。

(小林信人報)


主題について2名が発題

 一日目の夜のセッションでは菅原力教師養成制度検討委員長が「教会をたてるために」と題し、小林克哉宣教委員が「教会を強めるために」と題してそれぞれ発題を行った。なおこれらのテーマは宣教委員会が提示したものである。
 菅原委員長は自身の教師養成制度検討委員としての働き、日本基督教団の教師論の策定に携わった経験を振り返った。その上で、教会をたてるために日本基督教団という教会が聖なる公同の教会だと受け止めることが不可欠だと述べた。教憲や教団成立の経緯にも触れ、「聖なる公同の教会を信ず」(使徒信条)ことが教団の根本、それは今遣わされている欠けも破れもある地上の教会を公同の教会と信じること、見えない公同の教会を見える教会として形成することで「聖旨を成しとげることを志す」(教憲前文)ことへ我々は召されていること、その使命に仕えるのが教団の教師であること等が語られた。
 小林委員の発題ではまず教団機構改定について財政面ばかりピックアップされる現状があるとして、教会を強めるにはお金ではなく御言葉と聖霊の力が不可欠というところから始めなくてはならないと述べた。また信仰告白を共にできなかったり未受洗者陪餐を行ったりしている教会の存在が、教会が強くなることを妨げ地域的な互助や伝道協力の意欲を削ぐ要因になっていると指摘。教団の分裂の現実を認めて悔い改めなければならないと訴えた。その上で教会が強くなるためには機構改定素案(2020年)にこだわらず、教区の垣根を払った「見える関係」での互助や伝道協力の構築、それぞれの地の礼拝共同体を守るために「一教会一牧師」「一教会一役員会」「一法人一教会」の前提から自由になること等を提案。また教会を教会たらしめる御言葉と聖礼典にあたる教師が活き活きとして働くことが信徒を慰め、求道者を救い、教会を強くするとも述べた。

(米山恭平報)


二日目に分団・全体協議

 二日目、対面6グループ、オンライン3グループに分かれての分団協議の後、全体協議では各分団からの報告を聞いた。
 教団の一体性、信仰告白を巡っては、「信頼し合うためには、どこに立つのかを確認しなければならない」との意見、「信仰告白を基盤とする時、信仰告白の拘束性をどう受け止めるのか」との問いかけがあった。機構改定については、「68年の機構改正の総括なしにはできない」、「議論が後戻りし、結局実らない教団の在り様を脱すべき」等の意見があった。また、「会堂を建てることが伝道方策の第一」との意見がある一方、「何が何でも会堂を維持しなければという姿勢から脱すべき」との意見もあった。宣教方策会議の在り方については、「各地域の取り組みが聞ければよかった」、「多様な参加者を求めるべき」、「沖縄が距離を置く中で教団のことを協議する姿勢に抗議する」等。
 分団の報告を踏まえて、様々な意見が出された。「当初、総会議員の半減等が議論されていたが、後に、一体性の確認に舵を切った背景を言葉で表現して欲しい」、「教団は何を残すかが重要、機構を考えるだけでなく、御言葉を伝えるという根本が問われており、教師を支えて行くことは大切な課題」、「各地における伝道の拠点である教会を孤立させないための機構改定をやって行くというメッセージを発することが大事」等。

(新報編集部報)

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