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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan
 
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【4991号】 ▼年金局理事会 ▼(4面)

2023年2月11日

3年ぶりに集って開催

 第1回年金局理事会が、1月20日キリスト教会館会議室(一部オンライン参加)で開催され、教区代表理事、監事、総幹事、東京教区支区代表、隠退教師を支える運動推進委員長ら総勢27名が3年ぶりに集った。
 今総会期には北海、奥羽、東京、神奈川、中部、九州、常議員会推薦の7名の理事と監事1名の交代があった。まず、招集者中川義幸理事が年金局理事長に推薦され、満場一致で承認された。また金刺英雄(関東)、渡邊義彦(東京)、籔田安晴(常議員会)、髙花富夫(常議員会)各理事が常任理事に推薦され、理事長、秋山徹総幹事と6名で常任理事会を構成することが提案、承認された。
 この3年間コロナ禍の中で、教区総会を始め、各集会等の開催が難しく、また実施されてもオンライン開催や規模の縮小により、年金局からの報告やアピールがままならないこと、そのような状況での知恵や工夫などの報告が教区代表理事から伝えられた。
 未加入教師への教団年金加入への働きかけと年金制度を支える謝恩日献金への参加教会拡大の呼びかけが課題である。そのことに向けて、徐々に再開される教区総会や教師オリエンテーション、信徒の集会の場に併せて、各教会に向けて個別の声かけなどを、教区代表理事が中心となり、要請に応じて理事長等も出向いてアピールしていくことを確認した。
 献金と共に制度の支えとなる資産運用は、引き続きコロナ禍やウクライナ侵攻などの影響により厳しい状況ではあるが、年度の目標は達成できる見通しである。年金制度の面では、2年に亘って制度設計の見直しについての検討を重ね、試案がまとまりつつあること、2017年以来の第7回財政検証が現在行われており次回理事会ではその結果を説明する予定であることが報告された。
 なお、昨年、一昨年に比して芳しくない謝恩日献金状況について、年度末までの2ヶ月半、まだ献げられていない教会を中心に呼びかけに努めることを確認して、半日の理事会を終えた。

(村山めぐみ報)

キリストの妥協なき眼差しに導かれ

石動教会牧師・幼保連携型認定こども園石動青葉保育園園長
井幡 清志

 富山県下でも人口減少著しい小矢部市。公立園は統合、他の私立園も定員を下げ始めた中で当園は数億円を借りて新園舎を建築。地域の子育て世代に「園児の生き生きした姿」が少しずつ伝わり165名の園児と充実した日常を送っています。「うまくいっている」ということでなく、託された務めを見極め、自分たちの働きを磨き、共に担う保育者の人生を大切にして、小さなこと一つ一つに立ち止まってきた今の姿です。
 カナダ人キリスト者による明治期の創立ですが、今日の保育の難しさは当時の比でなく子育ての孤立化、地域子ども社会の衰退、夜型生活の低年齢化、ゲームや動画サイトの影響など厳しい状況が山盛り。その中で命を深く捉え、生きる幸いを心の奥にまで伝え、『子供の育ちを救う』ことは保育に与えられた務めです。そこで真に子どもを主体とする保育を求め、保育者が深く自分を見つめながら自信と誇りを持って子どもの傍に立てる者となるとの思いを共有して歩んできました。「幼子のように」と人々の目を子どもの姿に向けた主イエスのお考えによる実践を、正攻法でやれる保育者集団を作ることが力になると実感しています。
 今、働いている職員40名の半分近くが保護者出身。子どもに向かう保育者の姿勢に共感し園を守る一員となってくれました。職員から礼拝に繋がる者も少なからず、今は23名が石動教会員です。勤めて初めて聖書を読んだ人が大部分、そこから信仰へと導かれる道筋は実に様々ですが一つ言えるのは、使命である保育を探求する営みそのものが大切だということ。神は保育を通して命の可能性・かけがえのなさに向き合う課題を与え、保育者自身の人間性を保育の中で深く問われます。御言葉がその課題や問いへの導きとなり、力を与え、慰めを与える…それらが合わさって今に繋がっていると見ています。
 信仰が職員の関係も深く真摯にします。問題があれば共に立ち止まり、大人の事情でなく子どもにとっての最善を真っ直ぐ求め、互いの保育を率直に語り合える…なぜそうできるか。同じ御言葉の響く中に身を置いていることが大きいと職員たちは実感し自覚しており、これは教会にまだ繋がっていない職員への証です。保育のあり方も含め石動で起こっていることは、キリスト教園や教会に一つの可能性を示す実践ともなっていると思いますが、どうでしょう。
 2021年秋に完成した新園舎は、園での豊かな日常を保障するため保育環境に関わる既成概念を打破し、幾つもの挑戦を含んだものです。これは子どもたちの最善をブレずに求め、自分たちが変わることを厭わない保育者たちがいるからこそ実現できたこと。保育者による虐待のあった園があり、十字架を頂く園舎の映像が全国に流れました。園舎を建てて人を雇えば保育ができるのか、キリスト教団体がやればキリスト教保育になるのか。大事な課題です。私たちは、キリストの妥協なき眼差しに導かれた豊かな保育の内実をこそ希求したいのです。

大久保教道(隠退教師)
 22年1月18日逝去、94歳。東京都生まれ。88年受允、94年受按。88年より小金、長生教会を牧会し、04年隠退。遺族は息・大久保教宏さん。

大串 肇(仙川教会主任担任教師)
 23年1月8日逝去、65歳。東京都生まれ。85年東京神学大学大学院修了。同年より東中通、仙川教会を牧会。遺族は妻・大串浩子さん。

風間直次郎(隠退教師)
 23年1月12日逝去、82歳。東京都生まれ。71年日本聖書神学校卒業、72年より赤磐、小石川白山、七里教会を牧会し、14年隠退。遺族は妻・風間トモ子さん。

平居 讓(隠退教師)
 23年1月14日逝去、90歳。京都府生まれ。58年同志社大学大学院修了、同年より五泉、津川、原市、王子教会を牧会し、教団事務局幹事を務め、97年隠退。遺族は子・平居進・いずみさん。

德永五郎(隠退教師)
 23年1月16日逝去、92歳。山口県生まれ。58年東京神学大学大学院修了、同年より鳴海、城西、相知教会を牧会し、08年隠退。遺族は姉・石黒妙さん。


教師異動
八王子栄光 辞(代)本多峰子
  〃   就(主)本多峰子

美祢  辞(代)菊田行佳
 〃  就(兼主)渡辺健一

糸満  就(担)柳 宗佑

東梅田 就(担)鄭 詩温

広島福島町 就(代)松木田博

小月  辞(代)清田勝成
 〃  就(代)小畑太作

教師隠退
久保良行、上林順一郎

教会所在地変更
置戸 〒099−1100 北海道常呂郡置戸町置戸14−7

教師改姓
米田満瑠→和田満瑠


お詫び・訂正

 新報4990号3面「《第42総会期》常設委員会等委員選考結果」欄、《年金局理事》近藤康夫氏の所属教会名「土佐」を「新居浜西部」に、《隠退教師を支える運動》鈴木秀信氏を招集者に、お詫びして訂正いたします。

2・11に思う
〜“自由”こそ人権そのものです〜

 私にとって長らく、2月11日は「両親の結婚記念日」でした。子どもの頃より「紀元節」に結婚したのだと、何度も両親から聞かされてきたためです。生きていれば今年で100歳を迎えていたはずの母は、2代目のキリスト者として、それは熱心に聖書に基づく子育てに徹した人でした。しかし、母の口からは、なんの抵抗もなく「紀元節」の言葉が発せられていたのです。日本神話を基として定められた「紀元節」は、1948年に廃止されますが、1966年、同じ日が「建国をしのび 国を愛する心を養う」ことを目的とする「建国記念日」として制定されました。教団では、この日を「信教の自由を守る日」としています。
 個人の思想や信仰に対する国の動きを振り返ると、1939年、第二次世界大戦の前夜、宗教団体を国家の統制化に置くことを目的とした宗教団体法が公布され、信教の自由は大きく制限されました。1945年、宗教団体法の廃止、宗教法人令の公布により、神社を含めた宗教団体が法人格を取得することとなり、1948年、信教の自由、政教分離を明確に定める日本国憲法が施行されたことを受けて、1951年、宗教法人法が制定・施行されました。この変換は「信教の自由」を謳うことの法による表明なのだと私なりに解釈していました。
 しかし、昨今、様々な場面で、自由が脅かされていると思えてなりません。政治の領域では2022年12月、日本の安全保障及び防衛政策「戦略3文書」を用いた大幅な防衛費の増額と、それを巡る増税計画が進められています。社会では、コロナウイルスへの対応がなされる中、「同調圧力」も手伝い、個人の自由な行動が過度に制限されている側面があることも否めません。「何かがおかしい」と感じさせられる事態が展開していて、国家的思想統制を受けた時代と変わらない社会の再来を恐れています。個々人の意思による選択の幅を狭め、情報操作を駆使し続ける圧力には、どんな時代であっても断固として異議を唱え続けます。
 「信教の自由」は憲法によって保障されている大切な権利であり、神に造られた人間が、神の呼びかけに応え、隣人と互いの人格を尊重し合うことで、人間の尊厳を保っていく上で欠かせないものです。私たち一人ひとりが、信教の自由を守り、自己を決定し行動を選択するという自由を行使することこそが、まさに基本的人権そのものなのだということを、2・11を前に、改めて受け止めたいと思います。全国で開催される2・11集会と共に、主にある自由を強く祈り求めます。

2023年2月11日
第42総会期日本基督教団
社会委員 金子直子

伝道・連帯・奉仕を柱に

西東京教区
岩田昌路

 西東京教区は1999年4月に旧東京教区西支区が独立して設立された新しい教区です。教区が近くなり総会や諸集会を主日の午後に開催できる利点も生まれました。設立当初より「積極的に福音伝道を行う教区」、「諸教会が互助に努め、連帯する教区」、「社会の課題に取り組み、地域に奉仕する教区」が教区形成の三つの柱とされています。
 戦後、東京教区の諸教会が西へと開拓伝道して設立された諸教会が多くあり、親教会群による開拓伝道で設立された諸教会があります。そして「教会を生み出す」という教区設立の理念により、教区による開拓伝道が志向され、再開発計画地・アジア最大の大学密集地の立川で展開することへ導かれ、2013年に立川からしだね伝道所が開所されました。やがて土地建物が購入され、現在は借入金完済の目途も立ち、新たな段階に進む時期を迎えています。
 一方、現代社会に立つ諸教会・伝道所は、コロナ対応をはじめ、さまざまな困難を抱えて苦境の中にあります。教区が互助と連帯に力を入れて共に歩み続ける時であることを自覚させられています。
 SCF(学生キリスト教友愛会)との共働は、青年活動を中心に救援対策、他教区との交流、伝道構想等、多方面の意味と可能性をもっています。将来伝道構想のために共同プロジェクトチームが設置されましたが、思いがけず、コロナ対応として諸教会・伝道所のインターネット環境整備の応援や青年派遣が最初の奉仕となりました。
 西東京教区は、教団信仰告白と教憲教規に現われる教会のかたち、洗礼から聖餐への聖礼典の理解と執行を重んじます。私たちはその信仰の一致の基盤のもとに多様な賜物が生かされる地域的共同体の形成に励みたいと願います。

(西東京教区議長)

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