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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan
 
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【5003・04号】伝道のともしび(4面)

2023年8月26日

祈り合う一つの体として

荒尾教会牧師・荒尾めぐみ幼稚園園長
佐藤 真史

 荒尾教会は、一人の女性信徒・宮崎貞子が、1946年秋に自宅を開放し家庭集会を始めたことに端を発する。専従牧師がいない中で、宮崎の祈りと尽力は並々ならぬものだった(柚木麻子著『らんたん』では宮崎の人柄が垣間見える)。宮崎のヴィジョンは教会創立に留まらず、400坪の土地を取得し、1952年の荒尾めぐみ幼稚園創立にまで至った。
 けれども、それからの道のりは順風満帆ではなかった。礼拝出席10名の地方教会で3年から5年で牧師は入れ替わり、炭鉱町であった荒尾自体も斜陽化していく中で、園児が集まらず苦労した。無牧の期間は特に苦しく、園児20名にも届かない時期もあった。閉園までも話し合ったというが、大切な宣教の業として幼稚園を文字通り死守していったのだ。
 1970年代に入り、幼稚園は安定していったが、2000年代に入ると少子高齢化の波に、共働き世帯の増加が加わり、再び園児数が減少していく。そのような中で、2015年に幼稚園を幼保連携型認定こども園に移行し、園舎も新築した。一時は30数名だった園児数も、いまは約60名で推移している。その内、幼稚園型園児は10名で保育園型園児は50名。つまり、幼稚園のままだったら立ち行かなくなっていたのだ。けれども、荒尾市の人口もこの春にはいよいよ4万人台に減少し、共働き世帯増加による待機児童も解消し、「需要と供給」が逆転した。当園を含め市内の各園は定員を埋めることができなくなりつつある…。
 牧師園長として日々直面する課題はこれに尽きず多岐にわたる。2017年春に遣わされた際、幼児教育に関してはまったくのド素人であり、最初は「大嵐」となってしまった。課題にぶつかる度に、教会役員会で話し合い祈った。ここ数年は、毎月第1主日礼拝後すぐに学法理事会そして教会役員会を開催している。これらの積み重ねが、荒尾教会と荒尾めぐみ幼稚園が一つのキリストの体として歩むための「命綱」だと実感している。
 また、他園を訪問し、出会い、研修を通して学び、教職員とtry and learnを繰り返す中で、キーワードが浮かび上がってきた。「陽だまりのような温かいキリスト教保育」、「遊びを中心とした子ども主体の保育」、「インクルーシブ保育」、「異年齢保育」。実はどれもこれまでの歴史の中で挑戦してきたことであり、それをいま再び着目し深めようとしていることに、神の不思議な導きを感じている。
 いま教会と園に必要なのはまず「祈り」だと信じ、週報の祈りの課題に必ず園のことを加えている。さらに園でも毎週最初の朝の祈りで、教会員の方たちを覚えている。信徒数よりも職員数の方が多い現実の中で、園生活において課題や苦難は、組織的にも個人的にも尽きない。そんな時、教会の〇〇さんが自分のことを祈ってくれていることを知り、どれだけ励まされるだろうか。そして、子どもたちと喜びあふれる出会いが与えられた時に、この出会いのために、祈ってくれている人がいることに気付かされる時ほど、神の愛を実感することはない。

挽地茂男(千歳丘教会主任担任教師)
 23年6月9日逝去、73歳。大阪府生まれ。04年受允、07年受按。04年より上倉田伝道所(08年より横浜上倉田教会)、千歳丘教会を牧会。遺族は妻・挽地佳子さん。

渡辺 泉(無任所教師)
 23年6月24日逝去、91歳。滋賀県生まれ。61年同志社大学大学院修了。58年より守山、草津教会を68年まで牧会。遺族は息・渡辺言さん。

鎌倉孝安
(隠退教師)
 23年6月24日逝去、94歳。長野県生まれ。58年青山学院大学大学院修了。59年より青山学院教会を牧会し、静岡英和女学院に務め、11年隠退。遺族は娘・波多野由賀里さん。

深瀬 忠(隠退教師)
 23年7月16日逝去、90歳。福島県生まれ。58年東京神学大学大学院修了。同年より江刺、一関、福島新町教会を牧会し、シアトル日本人長老教会、陸前古川、碧南、八郎潟教会を経て08年隠退。遺族は息・深瀬務さん。

 


補教師登録

渡邉憲英(2023・5・21受允)


教師異動

国際基督教大学 就(教)焼山満里子

那須塩原 就(担)マッカーリー・ジョナサン

深谷西島 辞(担)塚本 望

鳥取信和 辞(主)廣田崇示
 〃   就(主)塚本 望

米子錦町 辞(兼主)廣田崇示
 〃   就(主)廣田崇示

津山城西 辞(担)田中直子

美作落合 辞(兼主)田中寛也
 〃   就(主)田中直子
 〃   就(兼担)田中寛也

津山城西 就(兼担)田中直子

大阪聖光 就(担)朴 恩姫

広島女学院中学・高校 辞(教)刀祢館美也子

静岡英和学院大学 就(教)佐々木謙一

上下  辞(代)後藤 慧
 〃  就(代)石原 等

ベテル辞(主)大久保一秋
 〃  就(代)中西康之

京都上賀茂 辞(担)粟津原淳

広島女学院大学 就(教)粟津原淳

宮田  辞(代)茶屋明郎
 〃  就(代)池上信也

飫肥  就(代)山口英希

御所  辞(主)深瀬 務
 〃  就(代)兼子洋介

浜北  就(主)深瀬 務

大森めぐみ 就(担)渡邉憲英

大和榛原辞(主)菅野正夫
 〃  就(代)田中牧人

長府  辞(主)清田勝成

浦河  辞(兼主)五味 一
 〃  就(代)山本光一

元浦河 辞(主)五味 一

利別  辞(代)柴田もゆる
 〃  就(主)金 鍾九

今治  辞(担)吉川庸介

下石神井 就(代)北 紀吉


教師隠退

寺田 彰、清田勝成、五味 一


隠退より復帰

山本光一


伝道所開設

甲和北 〒133−0051東京都江戸川区北小岩7−14−12


教会種別変更

使徒(第一種から第二種へ)

ひと息いれにきませんか?

兵庫教区議長
若林 一義

 当教区は兵庫県が範囲で、110教会・伝道所、現住陪餐会員は6034名(21年度)です。教区には4地区が置かれていてその内訳は、阪神地区2565名、神戸地区2326名、播州地区1070名、但馬地区73名です。播州、但馬それぞれに地区活動が活発で信徒・教師のつながりが深く強い存在です。うち2地区計で8割を占める阪神と神戸の活動が停滞気味となっています。しかし、地道に活動を継続し今後はより充実したものとなると思います。
 さて、当教区には教区事務所が入る「兵庫教区クリスチャン・センター」があります。同センターは「女性、障がい者、子ども、青年、高齢者を主体とした宣教的課題に資する活動を行う」ことを目的として1991年に建てられ、設立の理念に示されている方々を主体とした宣教的課題を担っています。2013年度から「クリスチャン・センターフェスティバル」が開催されています。フェスティバルに込められた願いは「出会い」です。当センターを利用されている教区の委員会以外の諸団体、運営するマンション「リメノス」にお住いの方々、地域の方々、教区内の教会・伝道所に連なる一人一人が出会っていくことを通して新たなつながり、発見、喜びが生まれることを願っています。今年の開催は9月9日です。「出会い」の場で皆さんとお会いできることを楽しみにしています。そして、同センター、諸教会・伝道所を覚えてお祈りください。
 また当教区は地図で分かるように瀬戸内海から日本海までの一県一教区です。本州を陸路で縦断するには決して避けて通れないのが兵庫県と言われます。陸路で移動される際に兵庫の各地区内にある教会・伝道所でひと息つかれてみませんか?

2023 年 8月1日
内閣総理大臣 岸田文雄 様

〒169-0051 東京都新宿区西早稲田2-3-18-31
日本基督教団社会委員会委員長 柳谷知之

日本国の軍拡に反対し、武力によらない平和構築を求める要望書

 2022年12月、岸田政権は安保関連3文書(「国家安全保障戦略」、「国家防衛戦略」、「防衛力整備計画」)の改訂を閣議決定し、2023年6月、「防衛力強化2法」(「防衛財源確保法」、「防衛生産基盤強化法」)を成立させました。今、私たちの国は、防衛費倍増、敵地攻撃能力保有という「軍拡」への道を突き進んでいると考えられます。しかし、この「軍拡」には以下のような大きな問題をはらんでいます。

1.敵地攻撃能力は、東アジアの軍事的緊張を増大させます。

 敵地攻撃能力の保有は、九州・沖縄から台湾、フィリピンを結ぶ「第1列島線」に沿って対中国ミサイル包囲網を構築しようとする米軍の計画に呼応するものです。政府は、これを「反撃能力」と言い換え、専守防衛の範囲内と説明していますが、敵による武力攻撃開始の判断は難しく、標的もミサイル基地だけに限られない以上、これは先制攻撃能力に等しいものであり、かえって地域の軍事的緊張を増大させます。

2.資源のない日本は、ミサイル防衛では国を守ることはできません。

 日本は食料の約6割を他国に頼り、エネルギー資源のほとんどを自国で調達することはできません。ウクライナ−ロシア戦争においても、食料やガソリン等の物価は高騰しました。ましてや日本が戦争状態に入れば、食料やエネルギーの確保はできず、国民の生活は困窮を究めることになります。どんな最新鋭の武器を擁したとしても、国民を守ることはできません。

3.防衛力強化のために国民の生活が脅かされます。

 岸田首相は、2022年5月の日米首脳会談で「防衛費の相当な増額」をバイデン大統領に誓約し、GDP比2%を宣言しました。「5年間で総額43兆円」という防衛費の支出規模ばかりが先行し、内容と財源の根拠は示されていません。防衛費の拡大は、暮らしに必要な財源の不足を招き、国民の生活はますます脅かされます。

4.日米安保により米国に同調することによって、際限のない軍拡にと進みます。

 この軍拡はアメリカの対中国戦略の変容に対応して、日本の軍事的役割を強化するものです。米中の衝突が起きた場合、アメリカと一体となって中国を攻撃するための軍拡である以上、それは際限のない軍拡へと突き進み、米中間、日中間の緊張は一層高まります。

5.軍拡は、戦争協力を求め、民主主義を破壊します。

 「防衛生産基盤強化法」は、軍需・武器輸出産業への財政支援、貸付促進、事業継続が困難な企業の国有化等が定められ、これにより武器輸出の促進と、軍需産業の実質的「国営化」が進められます。さらに、「装備品等機密」という曖昧な指定により、軍需産業従業員に対する「守秘義務」と刑事罰が定められていました。「軍拡」のための法整備により、民主主義と平和主義は破壊されます。

 私たちの信仰の基となっている聖書は武力と暴力に頼ることについて、次のように警告しています。「剣を取る者は皆、剣で滅びる」(マタイ26章52節)、「暴力に依存するな。搾取を空しく誇るな。力が力を生むことに心を奪われるな」(詩編62編11節)。さらに、「剣を打ち直して鋤とし、槍を打ち直して鎌とする。国は国に向かって剣を上げず、もはや戦うことを学ばない」(ミカ書4章3節)と、武器が平和の道具に変えられるビジョンを打ち出しています。この平和のビジョンは、日本国憲法の「平和主義」とも響き合っています。

 以上のことから、私たちは岸田内閣によって進められている「軍拡」に抗議するとともに、安保関連3文書(「国家安全保障戦略」、「国家防衛戦略」、「防衛力整備計画」)ならびに、「防衛力強化2法」(「防衛財源確保法」、「防衛生産基盤強化法」)の撤回を強く求めます。そして、日本国憲法の「平和主義」に基づく外交努力を第一とし、武力によらない対話による平和構築の推進を求めます。

以上

現代の伝道への問いとしてのカルト

 8月1日、教師継続教育研修会がオンラインで行われ、34名が参加した。講師の川島堅二教授(東北学院大学)が「“カルト”−いま私たちに問われていること」と題して講演を行った。
 川島教授は、「宗教リテラシー」の普及がカルト問題の解決に資するとし、宗教リテラシーを三つのレベル、⑴情報提供、⑵参加・傾倒、⑶研究・調査で考える必要性を指摘した。
 ⑵参加・傾倒においては、英国の神学者ジョン・ヒックを主唱者とする「宗教多元主義」に立つあり方を提示。これは宗教団体に属さず達観する宗教哲学的主張ではなく、特定の団体に所属しながら他宗教との関係を考える中でたどり着く神学的立場であるとしつつ、宗教の変更や複数所属を認める立場である故、伝統宗教に対しても挑戦となるものであると指摘した。
 ⑶研究・調査では、日本の宗教学の基礎を築いた姉崎正治の「宗教病理学」を再評価しつつ、カルトと向き合う時、「正信と迷信」(正統と異端)という視点からではなく、病理学の視点に基づき、「宗教的意識の一部に、偏重の亢進あるいは減退を生じ、あるいはその社会的進化に停滞不調を生じる病態」があるかどうかによって判断するあり方を示した。
 休憩をはさんで持たれた後半のセッションでは、川島教授の歩みを紹介しつつ、「現代の伝道への問いとしてのカルト問題」との題で話した。
 教会の他宗教に対する関わり方についてジョン・ヒックによる3類型(①排他主義、②包括主義、③多元主義)を踏まえ、19世紀までは、排他主義がキリスト教の多数派であったが、シュライエルマッハーが「あらゆる宗教に宗教的直観がある」として排他主義に否を唱えたことに触れ、自身が排他主義・包括主義から多元主義に至った経緯を述べた。その上で多元主義は、排他主義を取るカルトと向き合い、また、カルトから抜けることに躊躇している人を説得する際に、最も有効な立場となるとした。一方で、多元主義の立場を取った時に生じる、「出入り自由で良いのか」、「洗礼は取り消せるのか」、「複数宗教所属は可能なのか」といった課題があることを指摘した。
 質疑応答では、宗教多元主義については、「主イエスを救い主と信じることが多元主義ではどのように乗り越えられて行くのか」、「聖書を中心に啓示を受け取りつつ、排他的にならないようなあり方があるのでは」等の問いがあった。川島教授は、弁証法的な考え方に立てば、自分の中にある矛盾を簡単に解決しなくて良く、矛盾を無くそうとするとカルト化することを指摘した。また、洗礼については、「洗礼は取り消せないが、教会を離れることはあり得る」、「離れることもあり得ることを告げて行くことも必要」等の意見があった。「宗教2世の問題が取り上げられている中で、信仰継承についてどう考えるか」との問いがあり、川島教授は、戦後に多くの人々が教会に集い、その2世・3世が、親世代が担って来た教会を維持することで疲弊してしまっている現実を紹介し、教会がキリスト教の背景が無い人々に向かって行くことの重要さを指摘した。

(新報編集部報)

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