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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan
 
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【5007・08号】年金特集(4面)

2023年10月28日

教団年金へのご支援に心から感謝します

日本基督教団年金局理事長
中川義幸

 教団年金に関しましては、日頃から皆様の篤いご支援を頂き、心から御礼申し上げる次第です。おかげさまで2022年度は2561万円の収支差額を計上し、これを退職年金積立金の積増しに回すことができました。積立金の総額は未だ必要とされる額の半分程度にしか達しておらず安心できるレベルではありませんが、少しずつでも前進できていることを感謝したいと思います。

 退職年金勘定の決算内容につきましては、別掲のとおり業務室長から詳細にご報告致しておりますが、当年度も掛金収入総額と年金給付総額との差(いわゆるワニの口)は縮小することなく、その不足額を、皆さまからの尊い献金、教団からの繰入金とそして資産運用益でカバーしたという収支構造は全く変わっていません。教団からは厳しい財政状況の中でも暖かなバックアップを頂いておりますし、各教区及び全国の各教会からは謝恩日献金ないし年金協力金の形で多くのお支えを頂きました。また「隠退教師を支える運動」からは昨年と変わらぬ多額の献金を頂戴いたしました。皆様の御支援に対しあらためて深甚の謝意を表しておきたいと存じます。

 数度の財政検証でも指摘されましたように教団年金はすでに成熟状態に達しており、上記のような収支構造は当分の間大きく変わることはないと推定されます。これは年金の財政は今後も各教会からの謝恩日献金と隠退教師を支える運動(100円献金)に大きく依存していかざるを得ないということを示しています。年金局としても年金加入者の増加、資産運用益の拡大等に力を尽くして参りますが、皆様におかれても今後とも変わらぬご支援を賜るよう衷心よりお願い申し上げます。

 なお、長い間関係者のご支援を頂いてきた「謝恩金制度」は、最後の受給者の逝去によりその役目を終えましたので昨年9月30日をもって廃止いたしました。これまでのご支援に厚く御礼申し上げる次第です。

免 職

 日本基督教団正教師 柴田 実

 上記の者、教規第一四一条並びに戒規施行細則第四条第二号に基づき、『免職』に付す。

 2023年10月2日
 日本基督教団教師委員会
 委員長 古旗 誠


 

戒規適用にいたる経過

 2023年5月31日付で神奈川教区から「柴田実」教師(無任所教師)の戒規適用申請がなされた。当委員会はこれを受理し、調査員会を設置して、申請内容の事実関係の調査を行った。神奈川教区議長及び副議長と当該教師から詳細な聴き取りを実施した結果、戒規適用に該当するとの報告を当委員会に行った。
 当委員会は、慎重に検討した上で、同教師は教規第141条並びに戒規施行細則第4条第2号に抵触すると判断し、免職適用を決定した。   (教師委員長)


 柴田実氏による性暴力被害にあわれた方に対し、心身共に多大な苦痛を与えてしまいましたこと、被害の訴えに対する教団の対応が不十分であったことを心よりお詫びいたします。
 また、被害にあわれた方に対して、SNS上で誹謗中傷と受け取られ得る発信があったことも確認しました。このこともまことに遺憾であり、今後、誠実に対応してまいりたいと思っております。

日本基督教団総会議長 雲然俊美

教区伝道委員長会議の内容を協議
宣教委員会

 第3回伝道委員会が9月12日にオンラインで開催された。委員全員が出席。開会礼拝の後まず関係委員会・担当者の報告を受けた。第3回委員会の主な協議事項は3点。

 ⑴教区伝道委員長会議開催の件。日程=2023年10月18〜19日、会場=西早稲田教団会議室、テーマ=「これからの伝道協力を考える」、発題者=久世そらち師(札幌北部教会)・岡田真希師(三宅島伝道所)・黒田若雄師(高知教会)。どのような方向性で発題してもらうかを始め細かな内容や委員の役割分担を確認した。
 ⑵第12回「農村伝道」に関する協議会に関する件。開催は2025年2月であり時間的余裕があるため、今回も主題と開催場所について前回までの協議をさらに深めた。
 ⑶開拓伝道援助運用に関する件。2022年度に開拓伝道援助申請のあった5教会・伝道所の問安報告を共有してから伝道委員会に委ねられた今後の運用について協議した。

 申請締切は1月末であるため、2月委員会にて協議し援助額を仮決定。4、5月に問安を実施し、状況を確認する。その上で委員会を開いて最終決定することとした。
 原資となる開拓伝道援助献金・創立記念日献金の依頼に関しても、従来の依頼方法だけではなく、教団新報や「信徒の友」にも依頼文を掲載できないかを検討。
 依頼内容もこれまでの援助教会・伝道所からの感謝の声など、届く言葉を検討する。

(山口紀子報)


神奈川教区からの戒規申請を可決
教師委員会

 第3回教師委員会が10月2日、同志社教会会議室において開催された。
 教団関係の諸報告に続いて、6月26〜28日に4年ぶりに対面で開催された新任教師オリエンテーションの報告がなされた。召命に至った背景や神学校の違いを超えて、参加者同士の良き交わりが与えられた。参加者からは、「豊かな三日間だった」、「ハラスメント講習が勉強になった」、「教団を身近に感じた」、「信仰告白、教憲教規の理解の違いを感じた」などの声が聞かれた。一方「機構図の説明を丁寧にしてほしい」、「教務教師が参加しやすくして欲しい」との意見もあったので、今後の課題としたい。参加者は21名で、教師となる者の減少傾向は続く。教師を生み出す教団、教会、神学校となるために、それぞれが祈り、力を合わせていく必要がある。
 8月1日に行われた教師継続教育研修会(オンライン)では、社会問題となっている「カルト」と教会がどのように関わるのか深く考えさせられた。講演の中で、「カルト」と向き合う上では「宗教多元主義」がキーワードになる、といった説明あり、質疑応答でもそのことが大きな話題となった。アンケートでは「タイムリーな内容だった」、「排他主義→包括主義→多元主義への移行が興味深かった」、「多元主義に立たなくてもキリストによって啓示された教えを伝えることでカルトに向き合えると思う」などの意見があった。
 神奈川教区からの戒規適用申請について、調査員会(3名)からの報告を受けて審議に入った。当該教師ならびに神奈川教区への聞き取り調査、またその他さまざまな資料によって慎重に検討した結果、本件は戒規施行細則第4条第2号(免職)に抵触すると判断し、全会一致でこれを可決した。

(兼清啓司報)

ワカチアイの途上

西中国教区議長
小畑太作

 西中国教区には67の教会・伝道所(以下「教会」)があり、その内、主任担任教師が代務者となっているのは19教会、兼務となっているのが6教会です。つまり、専任の担任教師のいない教会が25教会であり、全体の4割近くに上ります。
 一応付言しておくと、「兼務」とは本来は複数教会を一人の教師が担任している「状態」であって、その意味では、兼務の教会数は前記した倍以上あるというのが正しいわけです。しかしここでは、一つを本務とし、その他を兼務とするというおかしな本教団の制度を前提に記しました。
 話を戻して、当然、教会は自身の専任の担任教師を求めているわけですが、これほどまでに得られないのは、総じて言えば教勢の問題があるからです。それは一つには、謝儀を賄いきれないということですが、近年はこれに、そもそも教師が足りないということが加わっています。
 当教区も、前者についてはかねてから謝儀互助制度の拡充で対応してきましたが、後者の実情に鑑みて、今年度より兼務体制を推進する方向へと舵を切ることとしました。具体的には兼務の場合の謝儀支援を手厚くすることです。現在、新互助制度を設計中です。加えて、制度上の申請要件を満たせなかった教会も申請できるようにもすることも新制度には盛り込もうとしています。
 当然、伴う課題は財源の確保です。当てに出来る特別な資産があるわけでも、教勢の回復の見込みがあるわけでもありません。信じて見出している方途は、まだまだワカチアエルということです。
 『教団年鑑』2023によれば、教団全体の経常収入計と経常支出計の差は約25億円。無任所教師は約600名。教団はまだまだワカチアイの途上と言うべきでしょう。

(西中国教区議長)

I Love Taiwan
7月5〜19日

 大学入学後、聖書を学術的な視点から見つめキリスト教という「宗教」を学ぶ機会が十分に与えられてきたものの、相反して環境の変化や忙しさの中で毎日曜日の教会生活を中心に置くことを忘れ、主に対する信仰心が薄れていることに常に不安や後ろめたさを感じていた。そのような現状の変化を願い、台湾青年との信仰の交流と教会への奉仕であるこのプログラムへの参加を望んだ。
 学んだこととして、台湾と日本の教会の社会的な立ち位置がかなり違うことに気づかされた。台湾におけるキリスト教人口は約3%、1%未満である日本と似た状況であるため、台湾と日本の教会の在り方も同じようなものではないかと思っていた。しかし台湾の教会は日本と比べて、より社会に積極的に貢献しようとしているという印象を受けた。
 例えば私が派遣された教会には子供たちが遊べる広いスペースが用意され、地域の子供であれば教会員かどうか関係なく集って遊べるような、いわば「保育園」のような役割を果たしていた。また、日曜以外にも教会員が集う場をほぼ毎日設けてあり、常に誰かが教会にいる状態を作っておくことで地域の人々が困ったときに頼れるようにしている。というように、地域に対して積極的に開かれ、教会の方から関わっている様子だった。だからこそ「教会」とその地域や自治体との関係が非常に良好で、教会に対するイメージもよりよいものになっていくのだと感じた。
 台湾の教会の在り方を学び、日本の教会の在り方や可能性を再考しつつ、一クリスチャンとして私がどのように社会に貢献していけばよいかを考える機会となった。また私は、台湾での出会いと体験の中で、言い表せないほどの安心感と人々のぬくもり、そして信仰の深さ豊かさを体感し、最終日の礼拝の中で、私は主への賛美を唱えながら台湾での10日間を振り返り思わず涙した。この約2週間の台湾での滞在で、私は計り知れないほどの恵みと台湾で出会った人々からの大きな愛に包まれてたくさんの学びを得た。
 私を台湾という地に導いてくださった神に心からの感謝をささげたい。

(木戸みゆき報/浜寺教会員)

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