教区青年担当者会
「青年とカルト」と題する講演を聞く
第15回教区青年担当者会が9月8日オンラインで開催された。2009年から始まったこの会は、2014年より毎年開催されている。テーマは昨年、一昨年の「青年担当者は何をする?」から引き続いて、今年も青年担当者に焦点を当て、「共に学ぶ青年担当者」とした。各地で青年たちのための活動を支え、共に歩む担当者の学びと励ましになるようにと願ってのことである。
担当者会は横山ゆずり委員長の開会祈祷とオリエンテーションがなされた後、講師の豊田通信氏(日本基督教団カルト問題連絡会世話人、小田原教会牧師)より「青年とカルト」と題して講演がなされた。豊田氏はまず今、注意すべきカルト団体・運動をトピックに語られ、具体的にキリスト教福音宣教会「CGM・JMS・摂理」、新天地イエス教証しの幕屋聖殿「新天地」、世界平和統一家庭連合「旧統一協会・家庭連合」、その他の団体名、活動を紹介した。それらの特徴としては、教義の面で聖書の権威あるいはキリスト教会の信頼を利用し、また聖書には比喩的、象徴的表現のゆえに難解な箇所が多いと印象づけ、それらの箇所に対して繰り返し独自の解説をし、ある程度コントロールできたところで教祖を登場させることが挙げられた。加えて、戦後から現代までの社会の変遷に触れられ、その中で青年たちの置かれてきた状況も変化したこと、特に今の青年たちが自分が選び取った事柄に満足できず、ゆえに悩む自分を受け止め、語りを聴いてくれる人を求め、それに応じてくれないものには批判的になる特徴があることにも触れられた。それらを受け止めた上で、青年たちを教会へと招くには、SNSの利用が必須であること、加えて聖書の講義だけでは青年に響かず、個の密なつながりを求めていて、なぜ生きる?何のために?何をする?などの問いに教会が答え、生活の中に信仰の実践を示す必要があること、いわゆる信徒の「証し」が青年に響くのではないかと語られた。
講演の後は質疑応答の時間も持たれ、その後、6つのグループに分かれて、1時間程度グループディスカッションの時がもたれた。各グループでは、参加者の自己紹介、講演を受けての感想、また事前に寄せられた各教区、支区での活動の報告を受け意見交換もなされた。その後、全体ディスカッションとまとめでは各グループの報告を受け、講師の豊田氏もコメントを加え、担当者会のまとめがなされた。最後に中島あずさ委員が祈祷をささげ閉会となった。新たな出会いと再会の時、また何より豊かな学びと交わりの時になった。
参加者は各教区支区からの青年担当者20名、講師1名、主催者側8名の計29名であった。
(堀川 樹報)
教育委員会
クリスマス献金の送付先を確認
第3回教育委員会が、9月9日にオンラインにて開催された。
報告事項では事務局より幼稚園融資金募集の申請が今回はなかったこと、2024年度のクリスマス献金は5か所に550万円が送金されたこと、加えて、8月19〜26日に行われた台湾ユースミッション2025は戦後80年を覚えて広島、長崎で実施されたことが同行した担当の石田真一郎委員、横山ゆずり委員長によって詳細に報告された。
協議事項では2025年度クリスマス献金の献金先、また関連して広報紙「みんなで生きよう」の準備状況を確認した。教会学校応援セットの枠には能登半島地震の復興のための支援を従来の枠に加えて、別枠で設けることとし、表彰状、バッジに関してはバッジの製作費が上昇したことを受け、販売単価を1個250円から300円に値上げすることとした。
またキリスト教教育主事認定試験に関しては、大阪クリスチャンセンターを会場に2026年3月13日を実施予定日とし、10月教団新報に掲載する。また受験希望者からの問い合わせ内容と経緯が報告され、準備を重ねた。
「教区教育担当者会」に関しては、2026年1月19日、20日に仙台にて開催すること予定し、訪問学校は東北学院榴ケ岡高校とし準備を重ねている。
(堀川 樹報)
本年も、前年度分のクリスマス献金を社会福祉施設援助金に充当いたします。教区において下記の条件に該当し、援助を必要とする施設がありましたら、別紙にて推薦くださいますようお願いいたします。
*「教団の教会または教区が何らかの形で関係し、無認可の法人格を持たない開拓的社会事業で、経済的援助を必要としている」(原則1教区1施設)。
申込締切 2025年12月末日(期日厳守)
(教団HPのダウンロードコーナー参照)
第43総会期社会委員長 真壁 巌
教師検定委員会では、教師検定規則第6条⑥に基づき、同規則第3条6号対象者(所謂Cコース受験者)に対する認定面接を左記のように実施します。
2026年秋季試験以降に新たにCコース受験を志願される方は、本委員会の指定した書類を 2026年1月16日(金)までにご提出いただき、左記日程の面接にご参加ください。
なお、面接要領・提出書類用紙については、110円切手を同封の上、本委員会事務局に直接お申込みください。
★認定面接
日時 2026年2月26日(木)午後
場所 日本キリスト教会館
なお、認定面接予定者には、書類受付後、案内通知を送付します。
2025年10月25日
日本基督教団教師検定委員会
〒169−0051 東京都新宿区西早稲田2−3−18−31
(電話03−3202−0546)
主なる神が地と天を造られたとき、 地上にはまだ野の木も、野の草も生えていなかった。主なる神が地上に雨をお送りにならなかったからである。また土を耕す人もいなかった。
しかし、水が地下から湧き出て、土の面をすべて潤した。 主なる神は、土(アダマ)の塵で人(アダム)を形づくり、その鼻に命の息を吹き入れられた。人はこうして生きる者となった。 主なる神は、東の方のエデンに園を設け、自ら形づくった人をそこに置かれた。 主なる神は、見るからに好ましく、食べるに良いものをもたらすあらゆる木を地に生えいでさせ、また園の中央には、命の木と善悪の知識の木を生えいでさせられた。
主なる神は人を連れて来て、エデンの園に住まわせ、人がそこを耕し、守るようにされた。 主なる神は人に命じて言われた。
「園のすべての木から取って食べなさい。 ただし、善悪の知識の木からは、決して食べてはならない。食べると必ず死んでしまう。」
主なる神は言われた。
「人が独りでいるのは良くない。彼に合う助ける者を造ろう。」
主なる神は、野のあらゆる獣、空のあらゆる鳥を土で形づくり、人のところへ持って来て、人がそれぞれをどう呼ぶか見ておられた。人が呼ぶと、それはすべて、生き物の名となった。 人はあらゆる家畜、空の鳥、野のあらゆる獣に名を付けたが、自分に合う助ける者は見つけることができなかった。
主なる神はそこで、人を深い眠りに落とされた。人が眠り込むと、あばら骨の一部を抜き取り、その跡を肉でふさがれた。 そして、人から抜き取ったあばら骨で女を造り上げられた。主なる神が彼女を人のところへ連れて来られると、 人は言った。
「ついに、これこそ
わたしの骨の骨
わたしの肉の肉。これをこそ、女(イシャー)と呼ぼう
まさに、男(イシュ)から取られたものだから。」
こういうわけで、男は父母を離れて女と結ばれ、二人は一体となる。
人と妻は二人とも裸であったが、恥ずかしがりはしなかった。
選択箇所:
補教師10名、正教師31名が受験
問われているのは、牧会者としての姿勢
9月16〜18日にかけて大阪クリスチャンセンターを会場に秋季教師検定試験が行われた。まず開会礼拝がささげられ、春原禎光教師検定委員長より日本基督教団の聖書日課に従い詩編第15編の説教がなされた。「主よ、どのような人が、あなたの幕屋に宿り/聖なる山に住むことができるのでしょうか」(15・1)から、私たちの知識と経験が教師としての召しを可能にするのではなく、キリストに贖われ、神の自由な選びと慈しみによって御前に教師として召し出されていることが語られた。
礼拝に続いて、早速、筆記試験が行われた。今回はすべての教区から補教師10名、正教師31名の計41名の受験者が与えられた。最終的な合格者は、今後の委員会を経て教団常議員会での承認をもって確定されるが、特に正教師に関しては、追試レポートを課された受験者が多かった。
筆記試験そのものは特段に難解なものはなく、全体として基礎的な理解を問う問題であった。教憲教規・宗教法人法では、教会法と世俗法の違いや、役員選挙、代務・兼務の手続きについてなど実用性のある問題であった。教会史も、日本基督教団が受け継いでいる公同信仰に関する問題、また宗教改革の歴史等、いずれも教会史における基本的な知識が問われていた。聖書神学では「アブラハム契約」「神の似姿」「召命」「人の子」等、聖書において鍵となる言葉が出題された。日々の説教作成においてもよく取り上げられる事柄だろう。
提出課題の説教・釈義に関しては、釈義としてなすべきことが身に付いていないものが多く見受けられた。委員会では、改めて釈義の手引きのようなものが必要であることを痛感している。また語り手の思いが先行してしまい、聖書そのものが語ろうとしていることまで黙想が深められていないことを感じた。受験者はもっと聖書と真剣に向き合って格闘してほしい。
面接試験の前に行われた全体会で春原委員長は、教師検定委員は神学教師ではなく牧師であると語った。実際、その通りである。受験者は、検定試験が、全て牧会の現場から問われていることであると理解してほしい。試験で問われたことと日々の牧会は直結している。正教師であれば、数年の牧会経験はあるだろう。その経験こそ一番の試験対策である。例えば、教会員や求道者から教理や教会に関する質問を受けることがあるだろう。その時に何と答えるだろうか。
礼拝説教をする際に教師は講壇からただ一方的に聖書の説明をしている訳ではない。語りかける教会員がいて、それぞれの心に届くように言葉を紡ぎ出す努力をするのではないだろうか。そのような牧会者としての姿勢が問われている。
(川島直道報)
講評
旧約聖書神学と新約聖書神学の筆記試験では聖書を貸し出しているが、問いに対して適切な聖書箇所が挙げられていない答案が毎回目立つ。聖書を読み学ぶ日常において、すぐにネットで検索したり、聖書日課もアプリで済ませたりなどで、聖書との関わりが浅くなっていないだろうか。
「ポスト真実」の現代は、個人の主観や感情が優先され、客観的な事実さえ歪められる時代である。伝道牧会者でさえその影響を免れえず、説教において聖書テキストより説教者の思いが前面に出る傾向が否めない。
今やAIを使えば、洗練された文章は簡単に作り出せる。だからこそ、より一層テキストに肉迫し、説教者自身がそこから聴き取った言葉を語ることが重要である。説教と釈義の課題に深く向き合うことが求められる。
第43総会期 教師検定委員会
委員長 春原禎光
2025年秋季・正教師検定試験問題
教憲教規および諸規則・宗教法人法(60分)
次の2題について答えてください。
1.教会法と世俗法(宗教法人法)との違いを簡潔に述べてください。
2.主任者たる教会担任教師の代務と兼務の違いについて、その手続きの仕方も踏まえて述べてください。
旧約聖書神学(60分)
次の3題のうちから2題を選んで答えてください。
1.ヘブライ語聖書の成立過程を述べてください。
2.旧約聖書中の召命記事をひとつ取り上げ、その特徴を述べてください。
3.神の民の形成過程について、旧約中の特定の時期を挙げて述べてください。
新約聖書神学(60分)
次の2題に答えてください。
1.共観福音書におけるイエスの自己理解としての「人の子」について、聖書箇所を挙げつつ述べてください。
2.パウロの語る「弱さ」について、聖書箇所を挙げつつパウロの宣教との関わりで述べてください。
教会史(60 分)
次の2題に答えてください。
1.カルケドン公会議の信仰定式について、その特徴を述べてください。
2.次の3問のうちから1問を選んで答えてください。
⑴ドナトゥス主義とアウグスティヌスの論争について述べてください。
⑵ウィクリフとフスが宗教改革の歴史に及ぼした影響について、その特徴を述べてください。
⑶カルヴァンの予定論について述べてください。
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