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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan
 
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【4627号】議長総括巡り盛んに意見のやりとり 北海

2007年5月26日

第67回北海教区定期総会は、四月三〇日(月)から五月一日(火)まで、札幌教会を会場に行われた。まず、開会礼拝では、高橋眞衣子(余市)、髙塚和彦(江差)の按手礼式と、清水明次(札幌北光)の准允式が執行された。
議事冒頭の議長総括では、特に次の三箇所について盛んな意見のやり取りが行われた。
すなわち、①前年度の教職講座で聖餐をめぐる学びを行ったことに関連して、排他的、対立的に論議するのではなく、さまざまな角度から聖餐を考える場が保障されることが大切であること、②「合同のとらえ直し」に関連して、教団信仰告白再検討の課題がある以上は、教団執行部が信条主義的に教団を一元化しようとすれば、合同教会としての教団形成を断念していると受けとめられかねないこと、③第35回教団総会の議長総括報告で過去四〇年間の教団の歩みを「荒野の四〇年」とし、十二項目からなる問題点を挙げたことと関連して、北海教区は不十分ながら時代の宣教の使命を担うことをめざして、苦闘してきたゆえにそのような総括を受け入れられないこと、である。結果的に、議場は拍手をもって議長総括を了承した。
二〇〇六年度教務関係報告、各部各委員会並びにその他報告が承認されると共に、歳入歳出決算、教区宣教方針に基づく二〇〇七年度活動計画案、歳入歳出予算案(付分担金配分)、教職謝儀基準改定案が、分科会での審議を経て、原案どおり承認・可決された。
特別決議は「教区機構および財政の改変に向けての作業の継続に関する件」、「アイヌ民族の権利を回復する運動の推進決議に関する件」、「『指紋押捺』の入管法施行、入管法再改悪・外登法改悪に反対し抜本改正を求めることに関する件」の三つが可決された。
このうち最初のものは、前年度の総会で決議された①二〇〇七年度総会への具体的改変案の提案、②二〇〇八年度からの実施、に基づき機構財政検討委員会が作成した改変原案について、なお教区内に意見の相違が残っていることを踏まえ、作業を継続し、取り組みを進めるための決議である。
教区総会議長、副議長、書記選挙が行われ、それぞれ西岡昌一郎(旭川六条)、久世そらち(札幌北部)、西岡裕芳(月寒)を再選した。
教区常置委員選挙結果
(半数改選、任期二年)
【教職】安部一徳(厚別)、後宮敬爾(札幌北光)
【信徒】荒木とみえ(岩見沢)、稲垣正策(函館千歳)
(西岡裕芳報)

五月三日(木)〜四日(金)、第71回/「合同」後41回京都教区定期総会が行われた。開会礼拝では「チムグリサ(沖縄の言葉で『断腸の思い』に近い言葉)」と題して説教が行われ、聖餐式が執行された。
一日目の選挙において、議長に望月修治氏(大津)が、副議長に井上勇一氏(洛南)が再選された。書記は議長に付託された。
多くの時間を割いて議された「『京都教区宣教基本方策』一部改訂に関する件」では今までの方策に加えて「教会の父権性支配構造を問い直す」、「憲法二十条改悪に反対する」、「各個教会・伝道所の連帯を深め、互助の充実を図る」等が盛り込まれた。「同性愛者差別問題をはじめとする性的少数者差別問題と取り組む」という表記について「今まであった『性同一性障害』の表記がなくなった経緯」について質問がなされ、関係委員から「同性愛者と性同一性障害とが混同される事を避け、区別を明確にする。」という説明がなされた。また、問題への取り組みが、教団内の差別問題と深く関わっており、それが同性愛者に対するものであることについても言及された。また、宣教基本方策の意味付けに対しても「最終的に各法人に任せるというのでは意味がないのでは」という質問が寄せられ、活発な議論がなされた。最終的に宣教基本方策は「教区が取り組んでいく問題や、進んでいく方向性を明確にしたもの」との説明がなされ、一部修正を条件に承認された。
「第35回(合同後第20回)教団総会における『総会議長総括報告』に対して抗議する件」では、議長の文章に対して「抗議するのではなく削除を求めるべき」「『教区総会への挨拶』にも、『総括』の内容に触れた部分があり、そちらにも触れておくべき」との見解が示された。添付する別紙にその見解を反映することとして、教団総会議長に抗議することが承認された。
建議として「第71回(合同後第41回)京都教区総会は『戦争のできる国づくり』が急速に進行する中で下記の態度表明を教区内外に示す件」では、過去に京都教区総会が「戦争の放棄」「政教分離」の改悪について反対の姿勢を表明してきたことを踏まえ、「改訂教育基本法」「新憲法草案」を憂慮する意図から提出された。議場では活発な討論がなされ、大枠として承認された。
今総会では准允式・按手礼式が執行された。三人の受按者、五人の受允者が与えられ、議場で「按手はキリストの業であること」「議長は議場の総意を受けて手を置くこと」が確認された上で執行された。
その他の主な議題では「同性愛者差別問題への取り組みを推進する件」が可決された。
教区常置委員選挙結果
【教職】山田真理(上鳥羽)、大澤宣(紫野)、入治彦(京都)、美藤章(近江八幡)、竹ヶ原政輝(丹波新生)、関雅人(大津東)、奈良いずみ(西が丘)
【信徒】志賀勉(紫野)、奥野カネコ(膳所)、谷口ひとみ(八幡ぶどうの木)、原田潔(大津東)、平田眞貴子(平安)、田中義久(洛西)、造田弘司(水口)
(辻順子報)

第56回西中国教区定期総会が、四月三〇日(月)~五月一日(火)、東広島市の西条グランドホテルを会場に開催された。
冒頭から質疑が相次いだのは、前回に引き続き今回も教団問安使に関してであった。議事においては、常置委員会よりの推薦准議員の承認の際である。
総会直前に開催された常置委員会は、送付されてきた教団総会議長による「2007年度教区総会への挨拶」の特に「2.正しい聖礼典の執行」に対して批判的「見解」を現すと共に、教団問安使の准議員推薦に当たっては、この「挨拶文」に沿った挨拶は受けないことと「挨拶文」に関する議論もしないことを条件に議場に推薦した。
議論は直接にはこの提案を巡って為されたが、これまでの経緯として前回教区総会は教団問安使の准議員を認めなかったことや、その直後に帰ってしまった教団問安使の振舞い、また直前の常置委員会に出されていた《准議員として推薦しない》《挨拶を受けない》《「挨拶文」の取り扱いを慎重にする》を主旨とした「要請書」の関連において質疑や意見が相次いだ。
時間的制約につき准議員推薦は一括承認が求められ、一旦は承認されたものの、教団問安使に関してはその挨拶の段になり再び議論は再燃した。
紙面の都合上、これ以上記すことはできないが、結果、常置委員会の提案通り議場は、教団問安使の教団総会書記の《儀礼的挨拶》を受け議論を控えた。
定例議案以外で可決された議案としては、「『西中国教区教職謝儀互助資金』制度改正に関する件」、「教区事務所の所在地を2009年度に固定化するよう準備する件」、「『憲法「改正」に反対する決議』をおこなう件」(以上、常置委員会提案)、「2006年12月25日及び2007年4月27日に7人の死刑囚の死刑が執行されたことに抗議し、西中国教区として改めて死刑制度の廃止を求める為に具体的に取り組む件」、「西中国教区として『ウラン兵器全面禁止と被害者支援・被害調査』を日本政府に求める件」、「西中国教区が宣教の課題として『農』とのかかわりを改めて確認する件」、「第35回日本基督教団定期総会で起こった『同性愛者に対する差別発言』について、西中国教区として『差別発言』であるという認識にたち、教区内であらためて同性愛者差別についての認識を深め、諸教会・伝道所での同性愛者に対する差別をなくす為に具体的な取り組みをおこなう件」、「4月23日より行われている沖縄・辺野古における米軍新基地建設の事前調査に強く抗議し、新たな基地建設を阻止するために教区として引き続き具体的に取り組みをおこなう件」(以上、議員提案)。
同じく定例以外で常置委員会附託となった議案は、「イラクからの自衛隊即時撤退を求める件」、「西中国教区として、米軍再編に伴う岩国基地の機能強化を断固阻止すべく更に取り組みを推進する件」、「上関原発建設計画の中止を求める件」、「西中国教区は、教会内で引き起こされているセクシュアル・ハラスメントをいのちと尊厳に関わる事柄であるとの認識を深め、教区常置委員会として具体的な取り組みを行う件」。
准允は海老原佳奈子(広島流川)、按手は小川文子(秋鹿)と金子健(安来)がそれぞれ受領。
議長・柴田もゆる(廿日市)、副議長・東島勇人(益田)、書記・小畑太作(周陽)をそれぞれ選出。
教区常置委員選挙結果
【教職】高橋敏通(下松)、西嶋佳弘(広島牛田)、宇佐美節子(神辺)
【信徒】西澤宏(広島牛田)、島敞史(宇部緑橋)、浦部頼子(小郡)
(小畑太作報)

▼数年前のこの欄に、寄席に閑古鳥が鳴いている話を載せた。昼席では私ども夫婦を含めて五~六人ということもあった。▼いかにも素人臭い前座は、何度もトチリ、客種が悪いとまともな噺は出来ないと愚痴をこぼしてから、高座を下りた。もう一人の若手は、肝心の噺には入らず、客いぢりに終始した。あたかも妻に世間話を仕掛けているという形で、即興噺を作り、少ない客から爆笑を引き出した。その後に登場する噺家は皆、これを踏まえて妻に挨拶し、さんざんからかい、いぢってから噺に入った。客も少しずつ増えたが、人数以上に盛り上がった。上手いものだ。▼私ども夫婦は、貸し切りのお座敷で接待を受けたような気分で、懐に余裕があったらご祝儀をはずみたいところだった。▼別な機会。矢張り一〇人足らず、この時、いぢりのその同じ噺家が、客の入りなど意に介せず、淡々と古典に取り組んだ。上手い。うなった。▼今、寄席の前には若者が行列をなしている。テレビ番組の影響か。教会もそのうち…守り続けていさえすれば。

第57回九州教区総会は、五月一~三日、福岡中部教会を会場に開催された。
開会礼拝では、宣教協力している在日大韓基督教会西南地方会、宣教協約を結んでいる韓国基督教長老会群山老会の皆様と聖餐式を共にできたのも喜びであった。礼拝後、正議員二四六名中一七二名、准議員十九名の出席が確認され、開会が宣言された。
主な議案では次の六件が審議された。①受允者承認に関する件。議場での承認後、六名の准允式が執行。②現在設置されている「原理運動=統一協会」問題特設委員会とセクシュアル・ハラスメント対策特設委員会を継続設置することが提案、可決された。③九州教区宣教基本方針制定に関する件。前回総会で提示された案通りの方針案(〇七~十六年度)が提案され可決された。④九州教区宣教基本方策制定に関する件。共生、連帯、平和を柱とする二一項目からなる〇七~〇八年度の同方策が提案され原案通り可決された。⑤按手礼式執行方法に関する件は継続審議となった。⑥教団の宣教課題に九州教区として取り組みを続ける件。第35回教団総会で否決や廃案とされた「合同のとらえ直しと沖縄教区との関係回復」「同性愛者差別問題」等の諸議案を教団・教区の重要宣教課題と位置づけ、次期教団総会への再提案を視野に入れて九州教区の取り組みを継続してゆくことを決議する旨の提案がなされ可決された。
教区総会議長選挙、副議長選挙が行われ、議長に西畑望教師(大分)、副議長に深澤奨教師(佐世保)が選出された。議長、副議長とも二期目となる。書記には福島義人教師(小倉東篠崎)が選出された。
山北宣久教団問安使挨拶に対して質疑がなされた。第35回教団総会についての抗議と要望、議長総括報告「所見」の撤回要求、セクシュアル・ハラスメント防止ガイドラインについての疑義と要望、が九州教区議長名の質問状として出された。また、当教区で起こったセクシュアル・ハラスメント事件への教団の対応を求める要望について、教団から担当幹事が当該教会に出向く予定であることが述べられた。
さらに富田正樹著「信じる気持ち はじめてのキリスト教」について、教団議長名で教団出版局に宛て回収、出版停止、廃刊を求める文書が送付された事に対して、この文書の撤回を要求する厳しい指摘が議場よりあった。
教区常置委員選挙結果
【教職】梅崎浩二(犀川)、戸田奈都子(川内)、原和人(長崎銀屋町)、吉武二郎(別府野口)、本多香織(直方)
【信徒】浅野直人(福岡警固)、川畑馨(佐世保)、伊津見七生子(若松浜ノ町)、今村泰子(長崎銀屋町)、松山萠子(武蔵ヶ丘)
(沖田康孝報)

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