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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan
 
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【4635号】人ひととき 成松三千子さん

2007年9月22日

全国教会婦人会連合委員長に就任した

高齢化や若年層の空洞化はどこの教会でも直面している課題で、全国教会婦人会連合も例外ではない。成松さんによると「婦人会がなくなっている教会もある」という。その名が示すように教会婦人会の連合組織なのだが、教区によっては暫定的に個人としての加入を考慮せざるを得ない状況に立ち至っている。
「婦人会離れ」という言葉も耳にするようになった。成松さんは、その理由として「有職、趣味の多様化、介護」を上げ、教区、教団などへの関心が薄く、婦人会連合でも委員の成り手が少ない現状について、「自分の教会で満足している人が多いのではないか」と感じている。
婦人会連合に関わって二〇年になる成松さんは、「いろいろな集会、勉強会の場で他教会、他教区の人たちから多くの刺激、喜び、励ましを受けて来た。合同教会の難しさではなく、素晴らしさを知って欲しい」と願っている。
組織、財政の見直しを進める教団の中にあって、05年度から婦人会連合への教団交付金(04年度七〇万円)が打ち切りになった。その不足分を、「教会婦人」紙代値上げ、自主献金増額によって乗り切る対策を立てたが、06年度は自主献金増によって乗り切ることが出来た。
教団の状況を反映してか、九州、西中国教区が教区婦人会連合を解散し、離脱したまま修復出来ていない。「個人的にはコンタクトを取っている。いつの日か連帯出来ることを願っている。どの教会でも三分の二は女性。教会婦人がしっかりと連帯することが何よりも大切」と成松さんは持ち前の明るさでひるんでいない。
婦人会連合の基本姿勢の一つ、「個教会に仕え、全体教会に仕える」に加え、成松さんは「しなやかに、たおやかに、したたかに」を自らのモットーとして、さ来年の四〇周年記念事業、幕張メッセでの一七〇〇人全国集会に向かって準備を進めている。

高く晴れ上がった青空の下に、七夕の飾りが美しい七月七日(土)「隠退教師を支える運動」東北教区山形県推進座談会が、山形六日町教会で開催されました。
山形市役所前の道を渡ると目前に深緑の三角屋根に、淡緑の横羽目板を張った教会がありました。豊かな長い歴史を感じさせる佇まいは懐かしさと親しみに満ちていました。
遠く新庄・天童から四教会、山形市内からも二教会。加えて長谷川美子教区推進委員、櫻井淳子年金局業務室長、多田信一推進委員長、滝川英子書記の十七名が参加しました。
開会礼拝は、長谷川委員の司会により、柳谷明地区長がコリント二8章1節~7節から「その満ち満ちた喜びが極度の貧しさの中から溢れ出て、人に惜しまず施す豊かさは主の絶大な恵に応え、主の為に捧げる喜びを自ら喜びとしたのは、実に貧しさと試練の中に生きたマケドニア教会の信徒たちであった。そしてこのような献金の業に参加出来ることこそ神の恵みである」と説教されました。
午後は司会に滝川書記が立ち、参加者の自己紹介から委員長・業務室長の挨拶へと続きました。
発足二九年目を迎える信徒運動の歴史を共有し、運動のビジョンを唱和しました。
今年度から業務室長に就任された櫻井氏が初参加したことから、質問は教団年金の現状と将来に集中しました。室長は丁寧かつ的確に対応し新体制の理事会に信頼し期待して欲しいと説明しました。結果、年金制度を健全に維持する為にもこの運動を理解し協力することの大切さを参加者一同が理解して下さいました。
大切な土曜日をこの座談会の為にお捧げ頂いた五名の牧師先生と、熱心に協議に参加された八名の信徒の方々、細やかな心配りで会場を提供して下さった山形六日町教会に感謝します。
嬉しいことに早速参加された教会から、初穂が「隠退教師を支える運動」に献金されました。以上喜びと感謝を持ってご報告いたします。   (滝川英子報)

ACEFのこれまでの歩みとこれからの課題
ACEF事務局長 中川英明

アジアキリスト教教育基金(ACEF)が発足したのは、一九九〇年のことでした。国連が定めた「国際識字年」にあたるこの年には「万人のための教育世界会議」が開かれ、「二〇〇〇年までに全ての人に教育を」を合言葉に、各国政府、国際機関、NGOなどが、基礎教育の普及と充実に取り組む決意を新たにしました。
ACEFは設立当初から二つの目的を掲げています。ひとつは「バングラデシュに寺子屋を贈ろう」で、アジアで最も貧しい国において、現地のキリスト教系NGOであるBDPと共働し、初等教育の普及に貢献しようということです。もうひとつは、この運動を通じて、アジアに使命と責任を持つキリスト者青年を育成しようということです。
バングラデシュのNGOであるBDPの創始者マラカール先生は、熱心なキリスト者で、イギリスで勉強した女医さんでしたが、農村地域での公衆衛生に関わる活動を行なう中で、講習会に集まってくる女性たち、若いお母さんたちが、熱心に話を聞くばかりで、誰もメモを取っていないことに気づきました。読み書きができないからです。資料を読むことも出来ず、自分の記憶だけに頼った実践では、衛生や健康の普及活動にも限界があると考えたマラカール先生は、医師を辞めて教育の普及に専念することを決意しました。彼女の呼びかけに応えて、日本で活動を始めたのが、隅谷三喜男先生と船戸良隆牧師を中心に発足したACEFです。
マラカール先生たちは、一九九〇年に、首都郊外のスラム地区に女子中学生を先生とする寺子屋幼稚園を十校開設し、幼児教育を始めました。校舎もなく、民家の軒先を借りて授業が行なわれましたが、一六三名の子どもたちが集まりました。これはまた、成績が優秀でも進学できず、十四~十五歳で結婚させられてしまう女子に奨学金を与え、学業を続けることを可能にし、女性の自立と地位向上を支援するための試みでもありました。現在でも、BDPの方針に従って、教師たちのほとんどは女性なのですが、このことは、子どもたちの教育と農村における女性の地位向上の両面において効果をあげています。
十七年後の二〇〇七年には、BDPが運営する寺子屋小学校は七三に増え、三〇〇名近くの先生方と共に一万二千人あまりの子どもたちが学んでいます。また、ACEFの個人会員は一九九〇年の七四名から一二〇〇名余りに増えました。
これまでの活動の成果としては、BDPの活動地域における子どもの就学率が大きく改善されたことが挙げられます。ただ、小学校に通う子どもは増えてきたものの、五年間の初等教育課程を終えて卒業できる子どもは、全体の半数ほどしかいません。多くの子どもが義務教育を修了することができるための支援を行なうことが新たな課題として浮上してきています。
一九九〇年にACEFとBDPがこの活動を始めたときに、もし「十七年間で七三の小学校を作り、一万二千人の子どもに教育の機会を与えよう」などという計画をたてようとしていたら、関係者はみな、そんなことは不可能だと尻込みをしたことでしょう。しかし、感謝しつつ、その時にできることを地道にやり続けてきたことがこのような実を結びました。イエスを中心にして、感謝して五つのパンと二匹のさかなをわけあって食べた群衆がみな満腹したように、イエスを中心にして活動を続けてきたら、いつの間にか奇跡が起きていた。そんな気がします。

第三回「新潟県中越地震」被災教会会堂等再建支援委員会が七月十七日に教団会議室で開かれた。
(1)事務局報告
①当初の募金目標額一億五千万円に三千万円を増額し、一億八千万円とすることが七月の常議員会で提案可決された。②六月二八日現在の献金累計額は一六〇、六四七、四〇四円となった。
(2)関東教区報告
飯塚拓也関東教区被災支援センター統括主任から被災五教会の近況と再建の課題および昨日(七月十六日)に発生した「中越沖地震」の報告を受け協議した。
①小出教会 清心保育園の工事を先行させており、教会堂牧師館はその後となる。それまで少数の家族が中心になって魚沼産コシヒカリの販売等による献金活動を進めている。
②十日町教会 牧師館再建は懸案の園庭隣接地を教会債によって取得できたので、そこに七月以降着工の予定。十日町市から受けた義援金の配分は教区支援金としてささげた。
③見附教会 五月末に建築確認申請。六月に現地説明会。入札、業者の選定。七月に契約手続の段階に至った。大口の支払資金が必要となる。
④栃尾教会 被災建物、設備等の補修工事は完了している。ただし、長期的な教会財政再建の課題が残っている。今後、教区と相談して対応したい。
⑤長岡教会 中越地震関連の補修は完了している。その後についても、訪問等の支援を感謝している。
(3)「中越沖地震」の報告
昨七月十六日柏崎を中心に発生した地震被害の様子を現地入りした飯塚統括主任から報告を受けた。現地の柏崎伝道所は倒壊は免れた。教区は同所に新潟地区の教師を中心にボランティアセンターを設置した。
(4)支援計画 十日町、見附両教会への送金を協議した。    (樋田利明報)

第2回日本基督教団と在日大韓基督教会との宣教協議会
合 意 文 書

私たち在日大韓基督教会(KCCJ)と日本基督教団(UCCJ)は、2007年7月23日から24日まで、「第2回日本基督教団と在日大韓基督教会との宣教協議会」を、代表48名が参加する中、日本基督教団東梅田教会において開催した。主題「100周年を迎える在日大韓基督教会と日本基督教団の宣教協力の展望」のもと行われた。今回の協議会では、2008年に宣教100周年を迎えるKCCJの歴史やこれまでの両教会の宣教協力の事例に学びつつ、これからの両教会の協力関係のあり方について展望した。また、日本社会の現状、とくに憲法および教育基本法の改定の流れや、在日外国人をめぐる状況を踏まえつつ、共同の宣教課題について協議した。
私たちは、1984年に宣教協約を締結して以来23年間にわたり、個教会、教区・地方会、総会レベルにおいて豊かな交わりが与えられてきたことや、在日コリアンの人権の課題、とくに、外登法の指紋押捺撤廃運動や「外国人住民基本法案」の制定運動といった課題を共に担うことを通して、協約関係の実質化がなされてきたことを確認した。私たちは両教会の交わりを導いてくださった主に深く感謝する。これからの両教会の協力関係をより深化させるために「宣教協力にあたっての指針(1996年12月2日確定)」を確認し、具体化する。私たちは、この時代にあって主の召しに応え、福音宣教に励み、宣教協力をなす。主から与えられた共同の宣教課題を担うために、私たちは以下のことに合意した。

1. 両教会は共にKCCJの宣教100周年を祝い、KCCJの歴史を学び、深める。
◎UCCJは、募金活動などによってKCCJの記念事業を積極的に支援する。
◎両教会の歴史について、共同で資料収集し、研究を行う。
2. 両教会は、交流をさらに深める。
◎KCCJの教会のない地区においては、教区・地方会・地区間において交流を模索し、実践する。
◎神学生の夏期伝道などの実習交換を奨励する。
◎青少年を含む信徒間の交流を促進する。
3. 両教会は、平和といのちの主に仕える。
◎平和憲法を堅持するために祈り、さらに行動する。
◎両教会は、「平和メッセージ」を毎年8月に共同で作成し、各教会に発信する。
4. 両教会は、神の国を待ち望むものとして共生社会を目指す。
◎両教会は、在日外国人を排斥する言論および行動を批判しつつ、在日外国人に対する理解が深まるように努める。
◎両教会は、指紋制度の復活を含む外国人管理制度である「出入国管理および難民認定法」の問題点を共有し、その抜本的改正に向けて行動する。
◎両教会は、「外国人住民基本法案」の制定のために働く。個教会レベルでの学習会や国会請願署名運動を積極的に推進する。
5. 今後の課題
◎両教会の讃美歌から平和などをテーマとした讃美歌を選出し、韓日対訳の讃美歌集を編纂する。
◎「宣教協約の日」を設定し、共同の式文を作成して用いる。
6. 今後の宣教協議会の開催に関しては、宣教協力委員会に委ね、5年以内に開催するように努力する。

2007年7月24日
第2回日本基督教団と在日大韓基督教会との宣教協議会参加者一同

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