九月三日(月)午後二時より、第三回宣教師人事委員会が開かれた。
今回は、委員五名と陪席者のジャンセン宣教師に加え、七月九日より教団総幹事として就任されている内藤留幸教師が同席した。
そして、自己紹介の際に、今総会期で世界宣教部が常設となったことの責任を再確認し、宣教師人事委員会と宣教師支援委員会の相互協力によって、受け入れ宣教師の働きを更に充実させることを期待するなど抱負を語った。
当委員会の当面の課題は、すべての受け入れ宣教師の人事手続きを統一し、任期中のサポートのあり方なども再検討することが最重要と考えられている。
その認識の上で、当委員会は、個々の宣教師の人事事項の検討以外に、「受け入れ宣教師人事手続きに関する件」について多くの時間を割いて検討した。
特に、任期中の任務評価のあり方全般について話し合われた。元来CoC(宣教協力協議会)の受け入れ宣教師は、三~五年毎の任務評価が実施されていた。
その一方で、CoC以外の宣教師(例えば、欧州やアジア諸国)は、そのような規定がなかったため、全く任務評価が実施されなかった。
このような背景の違いから、今総会期の世界宣教委員会発足に当たり、全ての受け入れ宣教師について平等で統一した取り扱いが求められている。
ただ、任務評価のあり方次第で、受け入れ宣教師へのインパクトが大きく変わる。「評価」という表現についても委員会の意図が消極的に理解される可能性も指摘された。
他方で任務評価後のアフターケアも必須となる。さらに、受け入れ宣教師派遣元の経緯や動機などが多種多様である現状で、任務評価が適切に実施されうるのかなど課題も多い。
宣教師の働きをよく知り、相互理解を深める体制作りを通して、教団と派遣元教会や宣教師との豊かな関係を結ぶことが望まれる。
そのためにも、評価のあり方について集中的に検討し原案を作成する作業部を結成した。木下宣世委員長、棟居勇委員(好善社理事長)、ジャンセン宣教師(陪席)が担当する。
全ての受け入れ宣教師が、使命を十分に果たし、日常の生活面でも豊かな学びを経験することを願ってやまない。
(上内鏡子報)
絶望のあるところに希望を、憎しみの代わりに愛を
JOCSは、タンザニアに九月下旬から新しく清水範子ワーカー(看護師・助産師・保健師)を派遣します。同国中央部、ダルエスサラームから約1000キロ離れたタボラにある大司教区の母子保健活動がミッションです。タンザニアの人口は3500万人。宗教はイスラムが約三割、キリスト教も約三割、他約四割が伝統宗教。周辺八カ国は紛争が絶えず、アフリカの最貧国の一つでありながら、難民庇護国として難民を受け入れてきました。(大江は、調査と実務折衝のため、七月初旬に現地入り)
タンザニアの保健指標-出生時平均余命46歳、乳幼児死亡率67(出生1000対)、5歳未満死亡率122(出生1000対)、妊産婦死亡率1500(出生10万対)、成人推定HIV有病率(15歳以上)6.5%-ユニセフ2007より-となっており、母子保健に関しては深刻な状態にあります。清水ワーカーは、タボラ大司教区イプリ・ヘルスセンターをベースに、地域での保健医療活動に従事する予定です。マラリアに加え、HIV/エイズなどの感染症の問題も地域のかかえる深刻な問題です。
清水ワーカーは、八年前、看護学生の時代にJOCS元タイ派遣ワーカーの大森絹子さん(少数山岳民族の村でのエイズプロジェクトの活動を続け、二〇〇一年十二月に病気のため召天)の活動に感銘を受けて、国際保健の道を目指されました。「静かに御言葉をもって語り示してくださる神様の行く手の光を感じることができました」と、その召命観に突き動かされ導かれたのでした。
タンザニアにおける保健医療施設の45%は教会の運営で、他の55%は政府によるもの、とのこと。保健医療面だけではなく、教会がコミュニティの中心にあり、生活と密着し、命と教育、つながりと救済の要となっています。JOCSは、ささやかながらもタボラ大司教区の働きに協力することを通して、命と平和が大切にされる世界を目指していきたいと思っています。微力ではあっても、「Pea-ceはPiece(一つのかけら・一人の人間)」から。地道な努力を重ねていきたいと思います。
最後に、タンザニアの国父と言われるニエレレ元大統領(故人)の言葉をご紹介します。
「私たちタンガニーカの人々は、キリマンジャロ山の頂に灯りを点そう。それは国境を越え、絶望のあるところに希望を、憎しみの代わりに愛を、侮蔑しかないところに尊厳を届けよう。・(中略)・私たちは他の国々のように月にロケットを送ることはできない。しかし、私たちはどこであれ、同胞である人間がいるところに愛と希望のロケットを送ることができる。」(「タンザニアを知るための60章」:明石書店)
私たちは、日本から現地で活動する清水ワーカーを通して、私たちの働きを求める人々へ「愛と希望のロケット」を送りたいと思います。
(大江 浩報・JOCS総主事)
二〇〇八年春季教師検定試験を左記の要領で行います。
一、受験要綱と受験願書の提出期限
受験要綱と教団指定の願書用紙は一六〇円切手を同封し、正教師受験志願者か補教師(A、B、Cコースの別も)受験志願者かを明記した上、封書でお申し込みください。願書と必要書類を整えて、受験料とともに所属教区に提出してください。
なお、正教師受験志願者は「教師検定規則第十二条②」によるものに限ります。
①教区締切 十一月十六日(金)
(教区により締切が異なりますので、教区事務所に確認してください)
②教団締切 十二月三日(月)
(各教区から教師検定委員会に提出する際の締切です)
*受験料は正教師一万三千円、補教師一万円
二、補教師について
①「説教」「釈義」の課題テキスト
旧約 ヨシュア記 一章一~九節
新約 ローマの信徒への手紙 五章一~五節
②コースによって「説教」「釈義」の提出内容が異なりますので、必ず受験要綱でご確認下さい。
③補教師(CⅢコース)の牧会学の課題
『牧会とは何か』について論述してください。
三、正教師について
受験志願者は、直接教師検定委員会までお問い合わせください。
四、提出物(説教、釈義、牧会学)締切について
当委員会への提出締切日、二〇〇七年十二月十四日(金)必着です。
五、学科試験と面接について
学科試験は二〇〇八年二月二六日(火)、面接は二月二七日(水)、二月二八日(木)に東京・日本キリスト教会館ビル内(教団会議室)にて実施します。詳細は受験志願者に通知いたします。不明な点は直接、当委員会へお問い合せください。
二〇〇七年十月一日
日本基督教団教師検定委員会
〒一六九-〇〇五一
東京都新宿区西早稲田二-三-十八-三十一
電話 (〇三)三二〇二-〇五四六
林原泰樹宣教師派遣式が七月三一日、木下宣世世界宣教委員会委員長の司式と説教により教団会議室で執り行なわれた。 林原氏はドイツ、ラインラント州のケルン・ボン日本語キリスト教会に派遣される。
同教会は一九七七年にボン聖書集会として歩みだし、今年で創立三〇周年を迎える。毎聖日ケルン市郊外のボンヘッファー教会で礼拝を持ち、地域の日本人伝道を担ってきた。
これまで八名の宣教師が派遣され、伝道、牧会にあたった。この間EKU(福音主義合同教会)と教団との宣教協力により当教会は支援され、EKUに所属しているラインラント州教会が財政を負担してきた。
しかし、二〇〇三年にEKUはUEK(福音主義教会連合)と改組され、EKD(ドイツ福音主義教会)の傘下組織となった。ラインラント州教会、UEK、EKD、教団の四者協議により、ラインラント州教会が財政的支援を含めた宣教協力を継続することとなった。けれども、宣教協力関係を保ちつつではあるが、この財政支援もすべてのドイツ教会に共通する財政逼迫により、二〇一二年に終了することがラインラント州教会ですでに決定されている。
この様に厳しいドイツ教会の事情の中にあっても林原宣教師への期待は高い。
ラインラント州教会の他、EKD、DOAM(ドイツ東アジアミッション)、EMS(南西ドイツ福音宣教会)等の会議への出席や、それらの団体と教団との協力体制強化への橋渡しが望まれている。
式後にもたれた茶話会では、出席者から激励のスピーチがなされた。また、林原宣教師は、厳しい状況の中にあっても、これが神の召しであると確信してドイツで力の限り奉仕したい、祈りを持って支えていただきたいと述べた。
第35総会期第二回教師検定委員会が、八月二〇日(月)~二一日(火)、教団会議室において、委員七名全員が出席して行われた。
最初に、内藤留幸新教団総幹事からの挨拶があった。
委員長・事務局報告において、第二回常議員会(七月九、一〇日)で決定された、日本キリスト教会館四階の教団会議室の模様替え(改修)工事について説明があった。
次いで、二〇〇七年秋季教師検定試験の準備を行った。先ず、補教師受験志願者二三名と正教師受験志願者六九名の受験資格が確認された。なお、補教師としての在籍期間の不足な者一名について、受験資格がないことを確認した。
更に、試験について次のように協議をし、決定した。先ず、提出物(釈義、説教、神学論文等)の採点結果を突き合わせ、それぞれを確定した。次いで、学科試験問題の決定、学科試験当日の責任分担、試験日程、時間割、全体会と面接の持ち方、試験会場である大阪クリスチャンセンターの部屋の用い方等を協議し、決定した。面接の持ち方については、受験者の居住地に配慮すると、第一日目の方が大人数となり偏りができるが、そのままの配分で行うこととした。
受験費用援助に関して、今回申請書を提出した十九名について、これを検討し、承認した。
兵庫教区 常置委員会から出されている、幾つかの質問について協議をし、回答を作成した。
二〇〇九年春季教師検定試験について、次の通り検討し、決定した。①会場については、今般教団四階会議室の改修工事をすることになり、教師検定試験会場として使用可能となったので、最大限これを活用することとした。②教師検定試験の教区締切日をこれまでより若干早めることとした。これは、各教区での受験者面接終了後に、受験者の提出物が教団に提出されるようにするためである。③補教師検定試験の「説教」「釈義」の課題テキスト(旧約、新約)を決定した。
今回も多くの受験志願者が与えられたことを感謝すものである。
(倉橋康夫報)
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