妹尾活夫氏(隠退教師)
九月四日、逝去。九三歳。愛知県に生まれる。一九三九年関西学院大学神学部卒業後、大阪八幡屋教会に赴任。その後廿日市、広島南部教会を牧会し、五八年から六〇年まで関西学院大学教務教師、七六年まで東梅田教会、八二年から八九年まで御影教会牧師を務め、九〇年、隠退した。遺族は息の正和さん。
加藤 照氏(隠退教師)
十月十一日、逝去。九七歳。東京都に生まれる。一九四一年青山学院大学神学部女子部卒業後、阿佐ヶ谷教会に赴任。八一年まで同教会伝道師を務め、隠退した。
主にある一致と前進のために
向井希夫
大阪教区では今年度、総会準備委員会が推薦した開会礼拝説教者を四月度常置委員会で「ふさわしくない」と否決してしまいました。しかし、新しく総会で選ばれた常置委員会は、その誤りを認め、当該教師に謝罪する決議をしました。わたしたちは謝罪文で「信仰の在り方を軽々しく評価したり、断定することが、どれほど主に対して罪深く、人に対して愛に欠けることであるかを心に刻み、物事を判断する際には断じて人間存在を軽んじることのないよう、留意してまいります」とのべ、新しい会議の在り方を模索しています。
この謝罪を生み出したのは、『「3号議案」の精神』と呼ばれているものです。その精神を継承するために今年度総会で「大阪教区の主にある一致と前進のために」という文章が決議されました。その文章は、途中で「わたしたちは、隣人の労苦を思い、互いを受け入れ合い、対話を深める教区形成を目指しています」と記し、そして以下のように結んでいます。「わたしたちは、主イエスと隣人の前に謙虚に立つこと、聖書の御言葉に聞くことこそが、人間の生死にかかわる福音理解の一致、宣教・伝道の前進へとつながると信じ、相互理解と対話による主の平和の実現のために『「3号議案」の精神』に堅く立った歩みを進めていきます。」
このように大阪教区は、だれ一人として排除されることのない、主の愛に満たされた教区形成を強く祈り、求め続けています。
(大阪教区総会議長)
去る十月八日、岡山教会を会場にして、「東中国教区・第一回伝道協議会」が開催された。テーマは「礼拝-今、礼拝を問い直す-」であった。
協議会の目的は、伝道の中心である私たちの礼拝を見直し、また確認しよう、ということにあった。そのため、午前中に礼拝を行い、午後にはその礼拝をもとにシンポジウムを行なう計画を立てた。
礼拝は、私たち自身の礼拝を客観的に見るために、教団以外の教会に依頼できないだろうかということになった。賛否があることは承知の上で、岡山市内キリスト教連合の仲間で、三年前に開拓伝道を三人から始め、現在平均十五名ほどにまで成長した、日本アッセンブリーズ・オブ・ゴット教団、津高リバーサイドチャーチの牧一穂教師に依頼したところ、快く引き受けていただけた。
礼拝は、青年たちを中心に、ギターやドラムによる讃美に導かれる形で守られた。同席した子供たちがうれしそうに体を動かしていたことが印象的であった。讃美の言葉や聖書、また教師のメッセージの要点もプロジェクターによって映し出されるなどした。
午後のシンポジウムでは、やはり、礼拝の様式の違いに驚いたとの発言が多かった。
しかし、宮川経宣教区副議長の流暢な司会に導かれて発言や対話が発展すると、これまでに経験したことのない礼拝から考えさせられたこと、心新にされたこと、自分たちの立場を確認できたことなどが話し合われた。
活発に討論が進んだため、時間が足りなくなるほどであった。そのため、私たちの礼拝にも様々な形がどれほど可能になるか、という点は深められなかったが、一応のまとめとして、礼拝は、それぞれの教会の伝道の願いの集大成であるから、今この時に喜んで礼拝をささげることが伝道の中心としての礼拝と言えるのではないかということを確認して会を閉じた。異なる形式に触れたことで、礼拝や伝道への形ではなく、心づもりが改めて問われたように思われた。
参加者は、十八教会八一名(うち教区内は十七教会七〇名)であった。
(服部修報)
第35総会期第二回信仰職制委員会が十月十一日(木)~十二日(金)に教団会議室で行われ、まず前期委員会からの申し送り事項について検討を継続した。
①教団教会暦行事についての問い合わせの件(出版局より)
「教会暦」の制定は「式文」の第一部に定められているように礼典に関する重要な事項であり、教規四四条の信仰職制委員会がつかさどる事項の⑶「礼拝、礼典および諸儀式に関する事項」に属する。この重要事項をこれまで出版局に委ねてきたことを反省しつつ、制度の見直しを検討する。
②教規の検討点に関する件 「教規施行細則」第八条の二「教規第一二八条⑤にいう無任所教師」は、第18回総会(一九七四年)に教規と細則の変更が議案として提出された際から誤記されていたことが判明した。この訂正を総会議案とすることを検討する。
次に総幹事からの諮問、「『信じる気持ち-はじめてのキリスト教』についての要請」を審議した。
これは「東海連合長老会二〇〇七年度第一回会議議長・馬場康夫」および「第三二回全国連合長老会会議議長・藤掛順一」の両団体からの要請であり、同書の内容が教団信仰告白に照らして問題があり、教団出版局がこれを出版したことは出版局規定第一条「日本基督教団の必要とする出版業務」に抵触すると指摘し、信仰職制委員会がこれに関する見解を表明するようにとの要請である。当委員会が直接諮問を受けるのは教団・教区の機関からであるが、これは教団内任意団体からの「要請」を総幹事が受けとめて諮問したものである。
藤掛委員長は当事者であるため大村書記を仮議長とし、二日目の冒頭には内藤総幹事の陪席を求めて議事を進めた結果、諮問の内容を整えて再度提出することを総幹事に申し入れると共に、出版局に対して、書籍出版における意思決定の仕方を問い合わせることとした。
次回委員会は二〇〇八年二月十四~十五日に行う。
(大村栄報)
第35総会期第三回宣教委員会が、去る十一月五日(月)~六日(火)、千葉県館山にあるにじのいえといこいの村館山を会場に行われた。
先ずにじのいえのチャペルで篠浦千史委員の説教により開会礼拝が行われた。マルコ八章二二~の盲人の癒しの記事から、「見るべきもの」を徐々に見えるようにされる主イエスの配慮に満ちた奇跡が語られ、町の喧噪に入らず、身に起こったことを主の御前に静かに受け止める大切さが示された。
議事では、先ず諸報告。常議員会報告では、当委員会から「要望書」を出した未受洗者陪餐の問題について「北村慈郎牧師に対し日本基督教団の教師退任勧告を行う件」が可決されたこと、「日本伝道一五〇年記念行事を開催する件」が可決され、そのための五人の委員に宣教委員長と伝道委員長が選ばれたことが報告された。
教育委員会からは聖和大学が関西学院大学との合併を進めていることで、キリスト教教育主事の養成がどうなるか今後の課題となることが報告された。その他の常設専門委員会の報告は新報にあるので割愛する。
全国教会婦人会連合からは、教団の自主活動団体としての理解を深めてもらうために各教区の婦人の集いに中央委員を派遣することが報告された。
障害者差別問題小委員会からは、ホームページ『障がいを考える』を開設すること、「『障がい』を考える全国交流会」を二〇〇八年六月十七日(火)~十八日(水)、戸山サンライズ(東京)で行うことが報告された。これに合わせて宣教委員会の日程を変更した。
協議では、障害者差別問題小委員会の名称変更について、設置時の趣旨、『障がい』という言葉遣いを更に検討することになった。
また、宣教方策会議の概要とプログラムを決めた。かつての「宣教基本方策」策定について内藤留幸総幹事の話を聞く。伝道協力の発題を三氏に、三教区からの報告を依頼する。
夕食時、「にじのいえ」に入居しておられる方々と交流の時をもった。伝道者の気概に触れ、教会婦人会連合の祈りと働きを実感した。
(小出望報)
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