全国教会婦人会連合 牧師夫人研究委員会
同労者の交わり
横山 利江 (牧師夫人研究委員会委員)
◎各教区内「牧師夫人会」の現状
今回、教団十七教区中十四教区の三二地区(支区、分区)にアンケートを依頼し牧師夫人会の現状について七つの設問を試みた。この機会に各地の牧師夫人会の様子に目を向け関心を持っていただければと願う。
1.教区、地区に牧師夫人会が
(ある)九教区二二地区
(ない、不明)五教区十地区
2.開かれる回数は?
殆ど年一回~二回(三回~六回の分区もある)二年に一回の一泊研修会一教区
3.教区、地区からの援助金が
(ある)八教区十九地区(二地区で婦人部、教区婦人会連合より)
(金額)五千円~十万円
(なし)三地区
4.お世話役は?
輪番(一年~二年交代、地域毎)
話し合いで可能な者が受ける
5.内容は?
教会に集い礼拝、懇談、近況報告、会食、テーマのある学び、施設訪問、音楽会、観光、家族会、歓送迎会、一泊研修会
6.参加人数は?
六人~四〇人(最多十人前後)
7.牧師夫人、牧師夫人会について感じていること、考えていること
○教会外で働く方が多い
○子育て中、教会の用で忙しく牧師夫人会の参加も出来ない
○牧師夫人のあり方は益々多様化している
○夫を牧師として尊重し自分の立場を自覚している方は同志との交流を願っている
○自然に謙虚にパートナーを支え教会に仕えている方が多い
○牧師と共に牧会する立場を取ることが良いと考える。教会の業に参与させていただき感謝
○若い牧師夫人方と考え方の違いを感じる(対教会、教会員)
○牧師を単なる職業と考えて欲しくない
○一般の信徒として牧師、長老会に従い必要に応じ牧会的フォローもする
《牧師夫人会について》
○共通の課題を語り合える会
○牧師夫人会は必要と思う
○あせらず細く長く存続を
○牧師夫人会という言い方に抵抗感、違和感がある、牧師夫人て一体何?
○牧師夫人会の別称を持って運営している(例オリーブの会、ベタニヤ会、牧師のパートナーの会等)
○高齢化、伝道不振で危機的状況の今、共に宣教をテーマに祈り求めて行きたい
「全国牧師夫人の会」については遠い存在と感じている方もいらっしゃるようだが、明るく活気に満ちた集いであるので可能な限りチャンスがある時には是非ご参加されるようお勧めしたい。
最後に何より記したいことは教団新報に牧師夫人会の現状を取り上げていただいたことへの感謝である。アンケートに現れているように多様化の時代は確実に来ている。又一方で各地から届いた回答の向こう側から伝わってくるのは微かながら確かに息づく歩みである。同労の仲間と出会い語り合い心を癒し、力を得ることが出来るのならこの歩みは絶やしてならないと考える。
各地の教会に生きる牧師のパートナーのお働きを覚えつつこの報告を終える。
原 まさ氏(隠退教師)
十月十日、逝去。八四歳。滋賀県に生まれる。一九四八年ホーリネス聖書神学校卒業後、聖都教会に赴任。その後聖心、小松川、柏旭町各教会を牧会し、五六年から九八年まで小松川教会牧師を務め、隠退した。遺族は夫の登さん。
細川 覚氏(石巻栄光教会主任担任教師)
十月十四日、逝去。六三歳。岡山県に生まれる。一九七二年同志社大学大学院修了後、七三年石巻栄光教会に赴任し、同教会牧師を務めた。遺族は妻の富代さん。
★教団年鑑刊行のお知らせ
このたび、日本基督教団年鑑二〇〇八年版を刊行いたしました。今回も新たな情報を満載しておりますので、是非、最寄りのキリスト教書店もしくは当方に直接お買い求めください(定価三六〇〇円+税)。また、ご購入いただいた方には、是非アンケートハガキにお答えいただき、当年鑑についてのご感想やご批判をいただければ幸いです。来年三月発行予定の追録を送ります。なお、直接お買い求めの際は、〇三-三二〇二-〇五四一事務局総務部にお電話ください。
二〇〇七年十二月
日本基督教団総務部年鑑係
主の御名を賛美致します。
さて、去る11月15日、超大型サイクロン「シドル」がバングラデシュのベンガル湾沿いの低地一帯に大きな被害を与えました。20日現在、死者3,500名を超え、最終的には1万人に達する恐れがあり、被災者は数百万人に上ると報じられています。道路網寸断の中でヘリコプター輸送援助が行われていますが、到着しないヘリを多数の被災者が待ちわびる状態です。
社会委員会は すでに被災者支援活動をはじめたAction by Churches Together (ACT) International の呼びかけに応えて緊急救援募金を行います。ご協力をお願いいたします。
2007年11月22日
日本基督教団社会委員会委員長 張田 眞
記
◎募金期間 2008年3月末
◎目標額 1,000万円
◎送金先 加入者名 日本基督教団社会委員会
◎郵便振替 00150-2-593699
(通信欄に「バングラデシュ-サイクロン救援募金」とお書きください)
〒169-0051 東京都新宿区西早稲田2-3-18-31
日本基督教団社会委員会
十一月五日(月)午後、教団会議室において第二○回神学校等人権教育懇談会が開催された。参加者は発題者、関西学院大学神学部、聖公会神学院、同志社大学神学部、東京聖書学校、東京神学大学、農村伝道神学校、東京教区部落解放五支区代表者会、主催者の計十一名であった。
今回は先ず、発題者である浦本誉至史さん(部落解放同盟東京都連合会執行委員)より「連続大量差別はがき事件」についての報告を聞いた。
この事件は、二○○三年五月より一年半の間、東京を中心に全国の被差別部落出身者や、ハンセン病元患者、在日韓国・朝鮮人、障がい者など被差別少数者に対して、極めて悪質な差別はがきが大量に送り付けられたものであった。
発題者の浦本さん自身が全体で四○○通以上にも及ぶ差別はがきの四分の一を受け取る被害者であった。はがきの内容も悪質極まりないが、その手法も浦本さんの名前を語ってハンセン病元患者への差別を行うなど卑劣なものであった。浦本さんはこの世の生き地獄を体験したと、その苦衷を述べられた。
犯人は逮捕され、裁判の結果懲役二年の実刑判決を受けて服役し、本年二月に出所しているが、この事件の問題の深刻さは、被差別部落出身者に関する情報を得た周辺住民も被害者を追い出そうとしたこと、判決報道後に、浦本さんに対する差別発言が大量にネット上に流されたことである。
犯人の青年の特殊な問題としてしまうことはできず、日本社会に巣食っている部落差別意識の潜在的な根深さをこれ以上ない仕方で示される事件である。
浦本さんは事件の背後にある最大の問題は無知であると明言された。その無知とは、単なる差別問題の知識獲得によって解決されるものではなく、具体的な出会いによって人間の温もりが伝わる理解によらなければならないことを示された。
神学教育の現場でそのような「理解」をもって無知を克服して行く努力を積み重ねて行かなければならないことを強く思わされ、今後の懇談会の方向性について協議し、次回の予定を決めて散会した。
(高柳富夫報)
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