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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan
 
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【4646号】キリスト教精神に基づく「隣人愛」を 第4回社会委員会、聖隷事業に学ぶ

2008年3月22日

二月七日~八日、第35総会期第四回社会委員会が遠州栄光教会(浜松市)を会場に開催された。
今回は社会事業同盟関係の研修を兼ねた委員会であり、礼拝奨励も日本キリスト教社会事業同盟からの選出委員である長沢道子委員が担当した。
礼拝後、社会福祉法人聖隷福祉事業団の諸施設見学に移り、遠州栄光教会の森田恭一郎牧師より聖隷クリストファー大学構内の聖隷歴史資料館にて聖隷事業の歴史や基本理念、教会との関わりを伺った。その後、聖隷三方原福祉タウンにて知的障害児施設小羊学園や聖隷三方原病院ホスピス礼拝堂を見学した。翌日は特別養護老人ホーム十字の園にて共に朝礼拝に出席し、同施設の見学も行った。
総じて聖隷事業団の業は、キリスト教精神に基づく「隣人愛」を医療、保健、福祉、介護サービス等で実践している事が強く感じられるものであり、また懇談することのできた前聖隷福祉事業団理事長長谷川力氏、小羊学園理事長稲松義人氏、十字の園理事長平井章氏、聖隷厚生園讃栄寮寮長三輪尚士氏らからは、現場からの声として貴重な意見や感想等を伺うこともでき感謝であった。
協議では西之園路子委員による「東海教区・中静分区における教会と社会事業」の報告や土井しのぶ委員による「性差別問題」の発題があり各教区の取り組みを分かち合った。
なお、今回の委員会では、社会福祉施設援助金の送付先を①寿地区センター(神奈川教区)②あいあいネット(兵庫教区)③なかよし学級(九州教区)に決定し、別件では「その他の救済資金」を適切に運用するための委員会内規を承認した。また全国社会委員長会議(六月十六日~十七日)の詳細を協議し、その他業務報告(地震関連、クリスマス献金関連、死刑執行への抗議等)や委員の各担当報告を受けた。  (上地武報)

第35総会期・第四回伝道委員会が二月四~五日、岡山教会で開催された。
今回の主な議案は六つ。一つ目は、教区伝道委員長会に関する件。今年六月十一~十二日に、「高齢者の課題と伝道」との主題の下、岡本知之牧師(西宮教会)を講師に開催される予定の同会について、会場を大阪教会とし、そのプログラムを協議・決定した。
二つ目は〇八年度開拓伝道援助金申請に関する件。土佐嶺南教会(三〇〇万円)、西宮名塩伝道所(二〇〇万円)、宮城野愛泉教会(三〇〇万円)の申請があり、協議の結果、前二者は申請通りの援助額を決定。後者は書類不備につき保留。後日、委員長、書記の判断に一任となった。
三つ目は、〇七年度後期分会堂貸出金申請に関する件。宮城野愛泉教会から三〇〇万円の申請が出されていたが、右の理由で決定を保留した。
四つ目は、同教会からの〇八年度分エクロフ基金貸付金申請五〇〇万円。この件も同扱いで、エクロフ委員会に推薦することとした。
追加議案として、教団の会堂貸出金制度の上限額が五百万円であったものを、よりニーズに応えることができるようにと一億五千万の貸出枠があることから、一千万円に引き上げることが決定された。
最後は、放送伝道資金残金の使途に関する件。教団の伝道ホームページの開設について協議したが、他にも教団ホームページを検討している委員会があるとのことで、継続審議となった。
四日夜は、岡山教会で伝道講演会を開催。「私の伝道」と題して東岡山治牧師(上下教会)をお迎えし、熱のこもった話から、伝道の意気が伝わってきた。 五日は和気教会に移動。延藤好英牧師に教会の歴史と伝道の様子を伺い、質疑応答の後、竹井眞人委員の奨励により、信徒の方々と祈祷会を共にした。     (山岡創報)

「母は出産を控えて重病にかかり、母子共に危険だからと医者に妊娠中絶を勧められた。しかし自分が死んでもと、周囲の反対をはねのけ私を生んでくれた。母が自分の体を第一にしていたら、私はここにいない」「これを知った村のお母さん方が、毎晩お乳を下さった。このお母さん方は、被差別部落の人々であり、私もそうだった」。
二月四日(月)、岡山教会を会場に開催された教団伝道委員会主催の「伝道講演会」で、東岡山冶牧師(上下教会)は、内容的には大変に重い、時に辛いエピソードの数々を、笑みを見せながら淡々と語った。否、涙も見たし、怒りの表情も見た。しかし講演は明るく、赦し・希望が基調であった。
大学三年時、神学部に編入したため勘当され、絶望のあまり線路を枕に電車を待ったが、終電が過ぎていた。その時、不思議に「我キリストと偕に十字架につけられたり。最早われ生くるにあらず。キリストが我が内に在りて生くるなり」という言葉が浮かんだ。…人生の重大な局面で、御言葉に導かれた。それに応えて祈った。貧しい神学生時、礼拝で感動し財布を逆さにして献金したため、食べるに窮した。それを見ていたのか、牧師が家庭教師の口を世話してくれた話など、単純・素朴に信仰に生きる姿勢が伝わって来た。
卒業後、部落解放(伝道)に取り組む教会への赴任を志すも、そのような教会は無く、広島で社会館を建て部落の子ども達への伝道を行うという計画のもとに、赴任、以来苦労の数々、しかし、苦労話ではなく、如何に豊かな出会いがあり、恵まれ、支えられ、感謝であったかという話に展開する。そこでも、御言葉と祈りが、彼を導いた。
実に多くの固有名詞が現れる。CMで若い人にも人気の某大物俳優など有名人も、無名の人も、聴衆からすればエピソードが多く登場人物が多過ぎて、ちょっと混乱させられる。しかし、そこにこそ東岡牧師の伝道が存在するのだろう。
数々の教会での働き、そこで起こった困難且つ恵みに溢れた出来事を、漏らさず紹介する紙数は無い。講演の後半部分は、レジメを端折って掲載しよう。
私が主張してきたこと。
⑴贖いの信仰 罪深き私の身代わりになって下さった主の恩に報いるため生涯を捧げました。何も求めず働きたい。
⑵十字架と復活 十字架を負いたい。甦りの信仰により光が照ると信じたい。
⑶聖霊の働き 祈りの中で聖霊をいただいて来た。
⑷十一献金 堅田と彦根では十一献金を強調した。マラキ3章10節は真実で偽りではない。溢れる祝福された例を知った。
⑸アシュラム運動 信徒は朝夕聖書を読まなければならない。
⑹部落伝道・部落解放 私は部落に生まれたことを誇りにし感謝している。
最後 日本基督教団は素晴らしい。部落出身者を名乗る牧師に多くの役目を下さり、特にこの伝道講演会に用いて下さった。

去る2月10日、沖縄県北谷町で起こった米軍海兵隊員による14歳の女子中学生への暴行事件について大きな衝撃を受けています。まことに慚愧にたえません。
再発防止の声も虚しく繰り返される暴行事件に憤りを感じ、強い抗議を米軍はじめ関係者に送ります。
被害を受けた中学生の癒しを祈ると共に、根にある基地の撤去のために、沖縄に住む人々と力を合わせていくことをもって痛みの共有と致します。

2008年2月18日
日本基督教団総会議長
山北宣久

前回の常議員会で「日本伝道150年記念行事を開催する件」が可決され、常議員会の下に設置された。委員構成は三役に一任され、今回の常議員会において小林貞夫委員長より報告がなされた。
まず委員会の役割は、「二〇〇九年に迎える日本伝道150年を記念する行事を日本基督教団が行う委員会である。教団として行う行事を検討し、常議員会に答申することが求められている。また、他の教派、団体の情報を集め、連携を協議することも求められる」とされ、二〇〇七年度の予算は五〇万円とされる。
行事を行う基本理念については「記念行事全体の標題を『キリストこそわが救い』とし、聖句をコリントの信徒への手紙一第1章18~25節とすることを決定した」とされ、また二〇〇九年を「日本伝道150年」の年として記念する理由については、①「『日本基督教団成立の沿革』において、一八五九年をわが国における福音主義のキリスト教伝道開始の年としている」②「ベッテルハイムの沖縄伝道を『日本伝道開始の時』とすべきではないか、との意見があるが、その時点では沖縄は琉球であって、日本国の一部ではなかった」③「日本の諸教会が一八五九年を起点として宣教50年、100年を祝ってきた歴史を踏まえる必要がある」等と報告された。特に沖縄伝道の件について知花正勝沖縄教区議長より、「『合同のとらえなおし』との関連、教団沿革問題について考えないのか」との質問があり、その他「アジア諸教会と共に祝えるように」との意見もあり、結果、さらに丁寧な協議が必要との見解が示され、報告受理として承認された。また関連して記念行事、出版計画等についての提案も同時に出されたが、こちらは継続審議となった。
(松本のぞみ報)

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