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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan
 
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【4648号】お知らせ

2008年4月19日

☆日本基督教団年鑑二〇〇八年版の追録を発行いたしました
教団年鑑二〇〇八年版におきまして、ミスが多少あったことについてお詫び申し上げます。
そこで、当年鑑の正誤表を内容とする追録を、年鑑をご購入された方々に差し上げます。
年鑑を購入された書店、もしくは教団事務局総務部年鑑係(☎03-3202-0541)に直接お申し出ください。

小玉洋之助氏(無任所教師)
一月五日、逝去。七九歳。兵庫県に生まれる。一九五七年同志社大学大学院修了後、日向福島教会に赴任。その後天草平安教会牧師を務め、七八年から八四年まで明石愛老園教務教師を務めた。遺族は妻の裕子さん。

洗礼を受けていない者にも開かれた聖餐(以下開かれた聖餐)を執行しているということで、私は山北議長の提案によって常議員会から教師退任勧告を受けた。しかしこの私への教師退任勧告は明らかに不当である。まず私のような開かれた聖餐を執行している教師は、礼拝出席者が少なく、さまざまなしがらみで洗礼は受けられないが礼拝には毎週出席している方を排除できないという理由で、数は少ないが教団の成立時からいたと思われる。
一九六〇年代後半からは、いわゆる最後の晩餐の記事だけではなく、五〇〇〇人の共食、被差別者とのイエスの食事などにも聖餐との関わりがあるという聖書学の知見や神-世界-教会というミッシオ・デイによる宣教論、教会論の知見により、開かれた聖餐を自覚的に執行する教会や教師が出てくるようになった。
そのことは一九八七年発行の日本基督教団宣教研究所編による『聖餐』によって明らかである。同書所収の論文で村山氏は、「宣教の現場の闘いから出てきている聖餐の問題を、始から秩序の乱れとして切り捨てては真の対話は生まれない。 ここにこそ今日の宣教の課題が具体的に提示されているのであるから、今後相互批判による対話を深めていく必要があろう」と言って、今後の課題として以下の問題を挙げている。①サクラメントとは何かの問題。②未受洗者陪餐の問題。③礼典執行に絡む二重教職制の問題。④聖礼典に介在する国家権力の問題(「救世団」合同加入時の問題を踏まえつつ、今日の課題として考える)。⑤式文改訂問題である。
ここに挙げられている五つの問題は、少なくとも聖餐に関わる教団教会の本質的な問題である。私たち教団に所属する教会、信徒、教職は、各個教会の現場での取り組みを重んじながら論議を積み重ねていく中で、戦時下戦争協力という誤りを犯し戦責告白においてその誤りを反省した合同教会としての日本基督教団の教会建設を共有するために招かれているのではないか。少なくともそのような形成途上の教会として日本基督教団は存在していると私には思われる。
ところが、山北議長をはじめ私の教師退任勧告に賛成する方々は信仰告白・教憲教規遵守違反としか言わない。開かれた聖餐について話すのはいいが、執行はいけないの一点張りである。それでは山北議長及び山北議長を支持する方々が、今までどれだけ議論の場を誠実に作ってきたかと言えば、ほとんど皆無である。聖餐についての自由な懇談会だから記録もとらないと昨年七月の常議員会で私に発題させ、十月の常議員会で教憲教規違反だからと私に教師退任勧告を山北議長は出してきた。今の教団常議員会は驚くべき強権政治の場となっている。丁寧な議論によってお互いの意見にある真理性に耳を傾けつつ一つの道を決断するというのではなく、意見は言わせるが、最初から方向は決まっている。民主主義の原則である少数者の意見が重んじられるということはほとんどない。すべてが多数決の論理で事が進められている。
「正しい聖礼典の執行」を繰り返し主張している山北議長への私の根本的な問いは、そう簡単に正しい聖礼典の執行というようなことが言えるのかということにある。私は第35合同後20回教団総会で行われた聖餐式の陪餐には与からなかった。沖縄教区との関係の修復がなされ沖縄教区から教団総会議員が出席できるようになってこそ、教団総会で行われる聖餐式がふさわしい聖餐式だと考えたからである。山北議長は正しいとは信仰告白、教憲教規に則っていることだと言う。信仰告白、教憲教規に則り、沖縄教区を切り捨て、また私のような開かれた聖餐を執行する教師を切り捨てて成立する日本基督教団が、果たして教団成立以来の歴史にきちんと責任を負える合同教会としての日本基督教団になり得るのであろうか。私にははなはだ疑問に思えるのだが。
(教団常議員・紅葉坂教会牧師)

第35総会期第三回靖国・天皇制問題小委員会が、二〇〇八年二月二五日(月)〜二六日(火)、日本キリスト教会館六階会議室で開催された。沼田和也委員による開会礼拝の後、議事日程が承認され、報告・協議が行われた。
事務局からは、2・11集会について報告を受け、全国で実施された集会の様子等について情報交換がなされた。
社会委員会報告では、西之園路子委員より、二月六日(木)~七日(金)に開催された社会委員会で聖隷事業団を訪問したこと等の報告を受けた。
NCC報告では、須賀誠二委員より、「千鳥ヶ淵戦没者墓苑」諸問題に関するQ&Aを作成中であること、首相の伊勢神宮参拝に対する抗議文を出したこと等について報告を受けた。
今回の委員会二日目は、古屋安雄氏(聖学院大学大学院教授)を講師に迎え、「国家と教会-戦争をめぐって-」を主題に講演が行われた。古屋氏は、第二次世界大戦終了後、日本は、非キリスト教国でありながら、戦後の憲法(第九条等)において、最もキリスト教らしい「平和憲法」を持っている(この憲法は日本のみならず世界の宝である)とし、ここに神の「意志(御心)」が在ると語り、「神の国」宣教をこれからの課題とすべきであると述べた。講演要旨は、「社会委員会通信四四号」に掲載予定。
今後の委員会だが、六月九日~一〇日に開催される第四回委員会では、「沖縄から見た天皇制」をテーマに、芳澤信委員が発題する。各委員は、「二七度線の南から」(日本基督教団出版局)と「戦さ場と廃墟の中から」(沖縄教区)を各自入手し、事前に学ぶこととした。また、第四回委員会の中で、教団総会に向けての委員会報告ならびに評価と展望について協議する。
第五回委員会は九月十一日~十二日に開催。一日目に塩入隆氏(長野県短期大学名誉教授、日本聖書神学校講師)を講師に招き、靖国神社の歴史について講演いただく。また二日目は須賀委員の案内で、靖国神社にて現場研修を行う予定である。
(芳澤信報)

■奥羽教区報告
三つの教区の報告が行われ、最初に、邑原宗男教区議長が奥羽教区の報告を行った。膨大・詳細な資料が提示されたが、「大切な所だけ抜き出して」と断り、伝道の歴史とそこで働いた信徒教職が抱えた問題に焦点を当て、詳しく説明がなされた。
最初に、東北教区からの分離独立という独特の歴史に触れ、『「一つなる教会」を標榜することを宣教基本姿勢として教会間の交わりを大切に教区形成に努めてきた』ことが述べられた。
次に、報告資料の小見出しに「日本基督教団の方式伝道の課題(挫折の中から-特に東北地方特別開拓伝道)」とある通りに、次々と打ち出された方式伝道の問題点が指摘された。その中で、特に、伝道経験豊富な人材こそ適任と思われる開拓伝道に、何故神学校を出たばかりの若い伝道者が遣わされたのか、期限内経済的自立という事実上のノルマが課されプレッシャーを与えたのかという疑問が投げかけられ、その果てに教職が失意の内に教会を去るという状況に、「痛みを今なお持ち続けている」という痛烈な指摘がなされた。
配布された資料では、奥羽教区長期宣教基本1期~5期の文面が紹介された。この方針がどこから生まれ何を課題としているのかを考えさせる説得力豊かな発題であった。

■東海教区報告
東海教区の報告には西之園路子常置委員が当たった。先ず、伝道委員長を含めた四役制度、伝道部のもとに婦人・青年・農伝の三専門委員会が置かれる東海独自の組織体制が紹介された。
特筆すべきは資料にも上げられた教区レベルの各種集会のことだろう。伝道協議会一〇二名、信徒修養会一七一名、婦人研修会四三二名、青年修養会六三名、農伝協議会六六名、その集会数と参加者数に圧倒される。数が全てではないと言いながら、将来を悲観せざるを得ない材料が多いこの宣教方策会議に於いて、疲労回復剤に優る清涼感があった。勿論この数字は偶然ではなく、教区の歴史を通じての働きの結果であり、教区・地区・各部がいかに連帯協力しているかが、縷々語られた。
最後に「今後の課題」として、「謝儀互助制度の全面的見直しが検討されている」ことが紹介され、このことが「教区として伝道をどう考えていくかという問題と深く結び付いている」と説明がなされた。

■東中国教区報告
宮川経宣教区副議長が演壇に立った時には、全体に時間が押しており、二〇分の筈の持ち時間は半分となっていた。この限られた時間ぴったりに、しかもジョークを交えて、東中国教区の報告はなされた。
最初のジョークの部分、添付資料の教区地図が人間の横顔を連想させる。「顔の見える関係」が東中国教区のキーワードであり、そのことを地図が雄弁に語っている。五〇教会の小教区、にも拘わらず地域間格差は激しい。高齢化が著しい地域で、ことは深刻になっている。「教区の現状報告」の③では、会計に於ける「教師謝儀の比率が75%以上の教会が多くある」と指摘され、「教会強化特別資金の充実」など教区独自の取り組みが紹介された。
資料の「最後に」の項目にも、「伝道圏伝道という概念を教区全体が共有し、『この地域の伝道は、この教会が、この教師が、そしてこの信徒が担っているのだ』ということを互いが理解しあう『顔の見える関係づくり』を何より大切にしている」と記されている。
「互いに学び協力しあう関係により、小規模教会、地方教区と呼ばれながらも、合同教会の豊かさを実感できるものと思われる」と、報告は結ばれた。

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