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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan
 
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【4651号】カルト問題で四教区合同の研修会 福島県南部に開設された施設で

2008年5月31日

東京地区原理問題連絡会(東京教区と西東京教区)、関東教区統一協会問題対策委員会、東北教区カルト問題対策特設委員会の合同研修会が三月三日(月)~四日(火)の両日、福島県南部に開設された「ケアハウスLetS」で行われた。
このケアハウスは統一協会等の破壊的カルトで心傷ついた人たちが滞在して心を癒す場所として竹迫之牧師(白河教会)が中心になって開設したもので、日本では三番目の滞在型としての施設である。
今回の合同研修会では、統一協会が清平(チョンピョン)修練所で行っている二泊三日と四〇日間の「修練会」について学んだ。この修練会の模様を写したビデオを観ながら、六回参加した元信者の方から生々しい証言を聞いた。
特に、二泊三日の修練会はスケジュールが決まっている。まず、到着すると受付で「先祖解怨(かいおん)式」として、たとえば一家系当たり一代から七代までの先祖の「解怨」が出来るとされて七〇万円を献金する。八代以降七代ごとに三万円の献金をし、更に修練会費として三七〇〇〇ウオンを支払う。父方、母方の先祖の解怨をしていくが、二一〇代まで行なうのが望ましいとされる。
この修練会には日本全国から出席させられ、まさに統一協会の資金源の一つである。
また、この修練会で「役事(やくじ)」と称する悪霊払いのようなことが行われる。
人間の細胞には悪霊がついていると言われ、歌を歌い太鼓に合わせて、指示に従って自分の体を叩き、また周りにいる人の体を叩くのである。スケジュールによると二日目の午前、午後、夜の三回行っている。元脱会者は、家庭の中で不幸があったことから先祖の解怨のために参加した、とのことであった。人の弱みにつけこんで多額の金銭を収奪する方法である。今回の研修会では元信者の参加があったことから有意義な会となった。

「二〇〇八年宣教師会議」が、三月二七日(木)から二九日(土)まで、ウェルシティ湯河原厚生年金会館において、「Hebrews 11 : A Tradition of Faith through Many Believers(先達から受け継ぐ信仰)」との主題のもとに開催された。二八名の宣教師の方々および十三名のご家族の他、木下宣世(世界宣教委員会委員長)・中村公一(代々木中部教会牧師)・大塚忍(永山教会牧師)、杉森耀子(全国婦人会連合)、宣教師支援委員会からは立花慎一、計四七名が参加した。
この「宣教師会議」は、毎年一回開催されているもので、昨年までは宣教協力協議会(CoC)のもとで開催されていたが、今回より教団の世界宣教委員会の主催で行なわれることとなった。
CoCに受け入れ宣教師が数百名所属していた頃には、それぞれが普段から顔を合わせる程の距離に住んでおり、宣教師同士の交流も活発だった。しかし、受け入れ宣教師が約八〇名という今日では、東京・横浜・神戸といった宣教師が比較的多い地域を除き、それが困難な状況になっており、宣教師同士が、地理的隔絶を克服し、学びと交わりの時を持てるのは、年一回の「宣教師会議」だけとなってしまっている。
この会議の企画は、宣教師の方々が毎年交代で委員を務めて進められているが、今回は、メリベス・ヴォス(遺愛女子高校)、ニコラス・ボーイズ(弘前学院聖愛高校)、エイブラハム・キスト-オカザキ(東京教区南支区)の各氏が担当した。
主題に基づいて、小グループや全体会などで親しく充実した話し合いがなされ、最終日の閉会礼拝では一同が聖餐に与かった。また、今回は特に、日本での四〇年間のお働きを終えて米国に帰国される、ロバート・タヒューン(青山学院女子短期大学)、ヘイゼル・タヒューン(合同メソジストミッション事務局)ご夫妻への感謝と送別の時を持った。
各地で宣教の業に真摯に取り組んでおられる宣教師の方々のお話を伺うことができ、宣教師支援委員会の働きの重要性を再確認させられた三日間であった。
(立花慎一報/宣教師支援委員会)

第66回四国教区総会は四月二八~二九日、琴参閣を会場として開催された。出席正議員は一五六名中一三三名。
開会礼拝の後、野村忠規教区議長より今総会の方向性が示され、教区各教会は互いの信頼を深めること、謝恩日献金のため祈りを結集すること、能登半島地震被災教会支援募金や沖縄教区との相互訪問などの教区の取り組みを進める重要性について語られた。
主な議事として、昨年度報告承認、教団総会議員選挙、山北宣久教団議長挨拶質疑など。
特に昨年度報告では、諸分区や各部、各委員会などいずれにおいても教区互助自立連帯献金推進によって引き続きなされる「祈り合い支え合う教区の取り組み」の重要性が再確認されていた。教団議長挨拶については活発な質疑応答が二日間にわたってなされた。「四国教区では未受洗者配餐教会について実感がないが、北村慈郎常議員退任勧告についてはそれ以外の選択はなかったのか」という質問に対し、「教団は信仰告白と教憲教規において土俵を一つとすべき。教会役員が教会規則違反をしていたら役員会が成り立たないように、常議員が教団規則違反をしていたら常議員会は成り立たない。北村氏は議論をする前に、まず教憲教規違反をやめるべき。再度勧告の返答を求めている」との回答がなされた。関連して他の未受洗者配餐教会への対応も含め、「正しい聖礼典の執行」についての確認を深めた。
第二日目もセクシュアルハラスメント問題への対応として教団窓口を設けることや教団委員会構成についてなど確認した。特に今回の総会は教区全体の取り組みの重要性を再認識すると共に教団問題への高い関心が感じられた。
総会の中で五名の准允式が執行された。さらに協議会として「教区形成への願い」と題し、歴代教区議長から楢本信篤・小島誠志、両牧師より発題がなされ、教区のこれまでの歴史を確認、これからの教区の取り組みについて対話がなされた。
教団総会議員選挙結果
【教職】小島誠志(松山番町)、野村忠規(松山城東)、黒田道郎(石井)、黒田若雄(須崎)、芦名弘道(近永)、木村一雄(琴平)、野村和男(高知)、寺島謙(新居浜西部)、岡本康夫(日和佐)
【信徒】長島恵子(鴨島兄弟)濱田康行(土佐)、堀池良明(須崎)、野田雅子(多度津)、赤松一郎(大洲)、竹村徳子(高知)、安宅登代子(石井)、井原裕子(三島真光)、寺岡恭仁子(屋島)
(松本のぞみ報)

第68回北海教区総会は、四月二九、三〇日、札幌教会を会場にして開催された。開会礼拝では、一名の正教師按手と二名の補教師准允が執り行われた。西岡昌一郎教区議長は二種教職制度について教団として一致をみていない中での執行であることに触れたうえ式を執り行った。
教区議長総括では、教区六四教会中十三教会・伝道所が「無牧師」の教会として07年度の歩みを終え、教区教勢、経常収入漸減には道内人口の減少、格差社会、高齢化など時代情勢が教会に反映されている、とした。しかし、その中で「革新・連帯・平和」を柱として「平和を生きる神の民」(第三次長期宣教計画標語)を目指して宣教の使命を果たすことを述べた。
教務報告では、昨年度教区総会にて提出された「訴願なるもの」の取扱いを常置委員会に付託した件の報告を巡って約一時間に亘って議論があった。訴願は、札幌教会が決定した処分対象となる信徒からの不服申し立てである。付託を受けて常置委員会は、訴願取扱いガイドライン策定、「訴願」としての認定、三役による調停、調査委員会設置、委員会報告に基づく当該教会役員会への勧告発行等の手続きを取ったことが報告された。
報告を是として不当な処分撤回を求めるべき、という意見があった一方、訴願内容が本年度の教区総会の約一ヶ月前にはじめて当該教会に開示されたことなど当該教会議員から反論が述べられた。また早急な解決ではなく教会の取組みを祈り支えてもらいたい、との訴えが願われた。
結果、多くの議論が交わされる案件となったが、昨年の教区総会報告(新報4627号)ではこの件の報告はされていなかった。
北海教区総会は議事運営で三読会方式を採用しており、全体に議案説明を行ない、第二読会で修正案を検討、第三読会にて決議を行なう。第二読会にて若干の修正を経たものもあったが、各議案とも概ね原案どおり可決された。主に可決された案件は、「二〇〇八年度活動計画」、「二〇〇八年度教職謝儀基準改定」、「謝恩日献金取組み」、「アイヌ民族権利回復」、「靖国・天皇問題取組み」等。
第二日目午前には、協議会を開催し、「教団機構改正について」(後宮敬爾氏)、「教師退任勧告に関する教区見解表明について」(久世そらち氏)の発題があり協議が行なわれた。また、小林眞教団副議長は、問安使としての挨拶だけでなく、この協議会にも参加し教団の取組みを直接、教区総会議員に伝えた。
常置委員選挙結果(半数改選)
【教職】佐藤幹雄(岩見沢)、清水和恵(新発寒)、【信徒】相馬述之(札幌北光)、島崎康広(千歳栄光)
教団総会議員選挙結果
【教職】西岡昌一郎(旭川六条)、後宮敬爾(札幌北光)、久世そらち(札幌北部)、西岡裕芳(月寒)、佐藤幹雄(岩見沢)、清水和恵(新発寒)、山本光一(教区事務所)、斎藤成二(札幌富丘)、【信徒】相馬述之(札幌北光)、島崎康広(千歳栄光)、稲垣正策(函館千歳)、浦部浩行(新発寒)、今多正行(札幌元町)、荒木とみえ(岩見沢)、鈴木順一(美唄)、沼田進(旭川六条)。
(渡邊義彦報)

第58回九州教区総会は、五月六~七日、九州キリスト教会館を会場に、開会時正議員二四三名中一七五名が出席し開催され、盛沢山の議案が審議された。
教団問安使挨拶では、山北宣久教団議長は、弾劾調とも言える厳しい内容をもった常置委員会からの質問状に対し、「この場で初めて見た」と、予め準備が出来なかったことを断りながら、「北村慈郎教師に対する退任勧告」など三項目について、事柄の経緯、事情、基本的な姿勢と今後の取組について一時間がかりで詳しく説明した。
最も時間を割き議論が白熱したのは、「按手礼執行方法に関する件」。前総会から継続審議になっており、総会前日の夜に行われた議員研修会の主題でもあった。
六項目の改革案が示されたが、特に「按手は司式者のみが行う」ことと、「『議長談話』を按手礼式の中に位置づけ…略…このことを反映させた九州教区按手礼式文を作成する」という点に疑問・反論が相次いだ。二種教職制の問題を内容としている『議長談話』については、按手礼と二種教職制を同じ地平で論じることの是非を巡り大きな議論となった。また按手の様式に関しても、按手の歴史的意味に言及する意見があり、更に「教師を立てるのは教団であって教区ではない」と、常置委員会の提案理由に反論が述べられるなど、教職論にも発展した。
他の議事との兼ね合いもあり、研修会を含め三日間にわたり議論されたが、結果、常議員会で議案を再検討することとなった。
議案Ⅳ.「聖餐についての自由な協議の場を設定することを教団に求める件」を巡っては、教憲教規は陪餐者を明確に規定しているかどうかで議論があり、「信仰告白が共有できない現状で唯一残る聖餐での一致が失われたら合同教会の実体がなくなる」との反論があったが、一五三名中一〇三名の賛成で可決された。
議案Ⅴ.「日本基督教団における会議制の回復を求める件」が、次のように提案された。
教団において教会会議にふさわしい内実を形成するために、以下の三点の課題の回復に努める。1.特定のグループの不当な介入を排し、会議における組織的な枠組みを回復する。2.議事法に基づかない恣意的議事運営を改善し、適法な議事運営を回復する。3.相互の忍耐に基づいて、自由で充分な議論を回復する。
事実認識を誤っているとの強い反論があったが、賛成多数で可決された。
「群山老会との宣教協約に関する件」が可決成立し、総会の中で、第3次宣教協約の調印式が行われた。
次の二つの建議案が可決された。①「同性愛者差別問題」に九州教区として取り組む件。②日本基督教団が2009年に開催の準備をしている「日本伝道一五〇年記念行事」に対して、九州教区としての見解を明らかにし、取り組みを実施する件。
②では、「ベッテルハイムの沖縄伝道」を考慮しないのは合同とらえ直しの観点からも問題ありとする意見が述べられた。
教団総会議員選挙結果
【教職】深澤奨(佐世保)、東島勇気(門司大里)、西畑望(大分)、梅崎浩二(大牟田正山町)、戸田奈都子(川内)、吉武二郎(別府野口)、福島義人(小倉東篠崎)、本多香織(直方)、丸山邦明(喜界)、青山実(徳之島)、山下慶親(熊本草葉町)、明石義信(都城妻ヶ丘)
【信徒】川畑馨(佐世保)、浅野直人(福岡警固)、伊津見七生子(若松浜ノ町)、多田玲子(中津教会)、東隆義(田川)、千葉昌秋(熊本草葉町)、松山萠子(武蔵ヶ丘)、大石隆興(佐賀)、渡 勝之(宮崎)、熊江雅子(長崎平和記念)、白蓋勉(志布志)、植木宣博(小倉日明)
(新報編集部報)

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