インスタグラムアイコンツイッターアイコンyoutubeアイコンメールアイコン
日本基督教団 The United Church of Christ in Japan
 
newaccount

【4652号】愛の負債への返済

2008年6月14日

四月十四日から二三日まで退任宣教師への感謝ツアーが実施された。一行十七名は明年のプロテスタント伝道開始一五〇年に先立って、日本に福音の種を播くべく米国教会から派遣され来日した奉仕に対して改めてお礼を言うため、教団を代表して渡米した。
まずはカリフォルニア州クレアモントに赴き、四〇名の退任宣教師と再会と出会いを与えられ早速感謝のひとときを持った。
その後A・B二つのグループに分かれて各々の集会を意義深く持った。詳細はやがて新報紙上でも報告することとするが、幾つか感想を述べさせていただく。
まず何よりもこんな遠くより、よくぞ日本に伝道に来られたということだ。飛行機とバスで十五時間かかって移動できる現代と違って幾多の困難をも越えて大変な時間をかけて来日した。その目に見えぬ労苦に対する感覚というか想像力をいやがうえでも掻立てられる。宣教師の奉仕はあたりまえのことでは決してなかった。
多くの犠牲があり、祈りがあり、何よりも愛があった。
そしてまた、犠牲を犠牲とも思わぬ宣教師の信仰、そして祈りを以て支え切った教会の存在がある。教会だけでなくキリスト教主義学校、社会福祉施設を設立し運営しつづけてきた米国のキリスト教会に生きた福音の力を尽きぬ感謝の思いとともに、圧倒されるものとして、感じた。
教団は多くの愛の負債を有する。伝道により返済せねばならぬ。
(教団総会議長 山北宣久)

生かされゆく
パッションと喜び

この人の、この体のどこに、これだけの力が秘められているのだろう、と思わされる。それほど大柄ではない。むしろ小柄なほうだ、と思う。しかし、久保さんが二〇年にわたり制作に取り組んできた壁画群は、北海道から九州、アイスランド、オーストラリアなどに描かれ、総計三千メートルに達した。とにかく作品が大きい。壁画だけでなく、博覧会パビリオンの高さ四六メートルにも及ぶテント、瀬戸大橋開通の祝砲に模した高さ十五メートル、幅十一メートルの祝い旗など、手がけるものが大きいのだ。
もととも芸大では日本画を専攻。描くことが好きで進んだ道だったが、在学中、既に画家になる気持ちが萎えていた。教授陣からの評価も芳しくなかったのだが、むしろ師に拘らないことがのちの自由な作品につながったのだろう、と久保さん。
描くことは結婚を機に中断してしまったが、しばらくのちに再開。制作に大きな転機をもたらしたのは、夫、勝彦さんの転勤に伴う、四年ほどのニューヨーク住まいである。八〇年代前半、晩年のA・ウォーホールらが活躍していた。南海代さんの日本画の枠は全く取り払われてしまった。壁画など大作の取組みもこののち始まってゆく。
小さい頃から負けん気が強かった。右の頬を打たれたら左の頬を、などとんでもないことだった。企業家の祖父がよく魚港に連れていってくれて大漁旗を掲げ戻ってくる漁船を見せてくれた。喜びの中を帰ってくることと大きな旗がつながって作品の潜在的なモチーフになっているのかもしれない、という。
教会で出会い結婚した勝彦さんを四年前に天に送った。画家としての南海代さんの良き理解者だった。死はなかなか受け入れ難い。これを振り切るように制作に没頭した。この春、ニューヨークで個展を開いた。赤を基調とする作品群は、生かされるゆえの苦しみと、そして喜びを叫んでいるかのようだ。

二〇〇八年四月二二日(火)十一時より十五時まで、日本基督教団の会議室で「隠退教師を支える運動・第35総会期第三回推進委員会」を開催した。
出席者は多田信一(委員長)、井上昌保、大杉弘、奥野カネコ、瀧川英子、宮澤淳子の委員六名。陪席者として内藤留幸総幹事、髙橋豊年金局理事長、櫻井淳子年金局事務室長、黒沢咲子隠退教師を支える運動事務担当者の一〇名であった。
開会礼拝で「ヘブライ人への手紙13章7~8節」による内藤総幹事の説教を伺った。多田委員長、髙橋理事長の挨拶、櫻井事務室長の「教団年金の現況報告」と続いて議事に入った。
まず瀧川書記が二〇〇七年度の活動事業報告をして異議なく承認。黒沢事務担当者が、二〇〇七年度「一〇〇円献金」の明細表を提示。参加教会数八六〇教会であったこと、そして献金総額が七五、九〇六、九一五円であったことを説明。また二〇〇七年度の会計決算報告をして、全委員がこれを承認した。
次に瀧川書記は二〇〇八年度の事業計画案について、七月一日(火)~二日(水)に全教区推進委員会を開催すること、今年は「隠退教師を支える運動」が教団として推進活動を始めてから三〇年になるので、七月二日午前中に「三〇年記念感謝礼拝」を行い、午後には委員(常任)と関係者八名による「記念座談会」を行う旨等を説明して承認を得た。
黒沢事務担当者は二〇〇八年度の会計予算について計画額(案)を読み上げた。「一〇〇円献金」の目標額が実績より下回ることについては如何?との意見もあったが、協議の結果、提示された計画額を賛成多数で可決した。
三〇周年記念に関して大杉委員より、多田、瀧川、大杉の三名に加え森啓一、鈴木秀信の二名(東京五支区推進委員)の五名により「三〇年史」を発行する準備を始めたこと等を説明、これを承認。以上協議の後、奥野カネコ委員の祈祷を以て閉会した。
(多田信一報)

ゴールをめざして
グレイ・恵子
(英国メソジスト教会《MC》からの派遣宣教師)

引っ越しの荷物の中から、この家族の写真を見つけ出し今昔を懐かしく思い出しています。これは私たちが二三年間働き住んでいた沖縄でのものです。あれから月日は流れ今長女エリザベスはニュージーランドでの学びが無事に終え昨年就職のため帰国し、長男ポールは二二歳となり只今自動車工学を就学中です。二人一緒に東京に住んでいます。そして、突然ではありましたが、イギリス人である最愛の夫デイヴィドは三年前走るべき道のりを勇敢に走り終え、彼の愛する日本の地で永遠の命の希望をもって天へと召されていきました。
一八八一年主人デイヴィド・グレイは英国メソジスト教会の教育宣教師として沖縄に派遣され同年私たちは結婚し、私も宣教師として沖縄教区にて働かせて頂きました。二人とも主から頂いた英語教育の賜物を活かし、主人は沖縄キリスト教短期大学にて英語の教師として教鞭に立ち、私は子育てをしながら主人と一緒に教会のCS、バイブルクラス、英会話などを持たせて頂きました。結婚によって宣教師になった私はそのための教育を受ける機会がありませんでしたのでただ主の助けを祈りつつ、主人そして教会の皆様を良き同僚者として与えられ、一つ一つ乗り越えさせて頂きました。教育を受けていない自分を卑下したとき時、主人は次のように言って励ましてくれました。「主があなたを選んだ。その事が最もたいせつなことだよ」
沖縄はみなさんもご存知のように違った歴史そして文化を持っています。栃木に生まれた私ははじめて沖縄に行き、見るもの聞くもの珍しく私自身も外国人と言う思いがしました。当初私たちが通いました首里教会では礼拝で高齢者は沖縄語で証をされ、私のため日本語の通訳者がつき、それを私が主人のため英語に直していました。二人にとって遠く家族を離れて知らない土地で、教会の皆様のご親切やお交わりは私たちのこれからと言う生活の支えになりました。
二三年間で最も感動し、嬉しかったこと、それは首里教会が志真志伝道所設立のため派遣した一〇名の中に一緒に加わり、最初の礼拝をしたときの事です。設立までに、主人と二人で協力教師として伝道所の牧会に関わる事が出来た事は、大きなチャレンジであり喜びでした。そしてもう一つの大きな出来事は長女エリザベスが拒食症になったことです。この時娘は千葉の高校で寮にいましたが久し振りで会って見ると痩せ細っていました。しかしながら主はこの苦しみを不思議な方法で喜びに変え私たち家族に多くの祝福を与えてくださいました。これはグレイ家に起こった大きな神の奇跡でした。この神との交わりが八年後に来た試練、すなわち突然主人デイヴィドを失う準備になったと深く確信しています。
二〇〇四年、主人が他界してからもう一年間沖縄で仕事をつづけ、その後念願だった宣教師としての学びに一年半イギリスへ飛び立ちました。その為に沖縄の超教派のクリスチャンたちが「グレイ恵子を支える会」を結成し支えてくださり、又私の母教会そして個人的に多くの友人兄弟姉妹が支え祈ってくださった事は主からの予期しなかった大きな恵でした。主は大きな苦しみと共に大きな祝福を用意してくださっていると確信しております。
これまでの貴重な体験、学びの大集成として今年四月より私の故郷鹿沼の地に戻り、母教会福音伝道教団の鹿沼キリスト教会にて伝道者として働かせて頂くことになりました。残されました日々イエスを見上げつつ共に走っていきましょう。ゴールをめざして!

主の御名を賛美します。
去る5月12日中国四川省で起こった地震は、マグニチュード7.8という想像を遥かに超える大きなものでした。報じられているように被害は未曾有で、最新の情報によれば、約1万9千人以上が死亡し、現在も生き埋めになっている人々が1万3千人以上いると伝えられ、また、建物の多くが倒壊、一部損壊したりして多くの人々が怪我をしており、救援活動が日夜続けられています。
社会委員会は、 Action by Churches Together(ACT) International の呼びかけに応えて緊急救援募金を行います。 度重なるお願いとなりますが、ご理解とご協力のほど何卒よろしくお願い致します。
2008年5月15日
日本基督教団社会委員会委員長 張田 眞

◎募金期間:2008年12月末
◎目標額:特に定めず
◎送金先:加入者名/日本基督教団社会委員会
◎郵便振替:00150-2-593699
(通信欄に「中国四川省大地震救援募金」とお書きください)
〒169-0051 東京都新宿区西早稲田2-3-18-31
日本基督教団社会委員会(電話03-3202-0544)

PageTOP
日本基督教団 
〒169-0051 東京都新宿区西早稲田2-3-18-31
Copyright (c) 2007-2025
The United Church of Christ in Japan