6月8日~9日、石和にて、テーマ「両教会の宣教課題と宣教協力-第2回宣教教議会合意文書を踏まえて-」のもとに開催された。 出席は、在日大韓基督教会側は鄭然元(総会長)、金漢範(副総会長)、金柄鎬(総会書記)、朴珍烈(宣教委員長)、金健(社会委員長)、朴太元(教育委員長)、朴寿吉(総幹事)、教団側は山北宣久議長、佐々木美知夫副議長、鈴木伸治書記、小橋孝一在日韓国朝鮮人連帯特設委員長、小出望宣教委員長、内藤留幸総幹事、今泉幹夫幹事。
開会礼拝は鄭然元総会長が、「主にあってひとつ」と題してメッセージを取り次ぐ。その後、両教会の報告が行われた。
発題は、「在日『外国人』を取り巻く状況と宣教の課題」と題して金健牧師、「個人的な経験と学びから」と題して小橋牧師が行った。日程の中で、DVD「在日大韓基督教会宣教100周年史」を鑑賞し、学びを深めた。
協議事項は以下の通りである。
①平和メッセージについて。平和メッセージ「指紋採取をやめさせよう」について協議し確定した。
②募金活動について。在日大韓基督教会は「KCCJ宣教100周年会館」を建設する。場所は、新宿区西早稲田、地上5階建て、建築予算は2億7千万円である。この募金について日本基督教団は協力する。
③歴史共同研究委員会の設置を決める。イ研究会名=UCCJ・KCCJ歴史共同研究委員会、ロ目的=第2回宣教協議会での合意に基づき、KCCJとUCCJの交流の歴史研究のための資料を共同で収集し、研究する。ハ委員=6名程度(各教会3名)。
閉会礼拝は、佐々木美知夫副議長が「教会の形成と協力」と題してメッセージを取り次いだ。
(鈴木伸治報)
第36総会期第2回予算決算委員会が、6月8日(月)午後及び9日(火)午前の両日にわたって、教団会議室で開催された。
伊藤瑞男委員長による開会祈祷に続き、議事日程を決定して協議に入った。
先ず前回委員会記録並びに常任予算決算委員会記録及び報告を承認、受領した。
愛澤豊重総務幹事より出版局の借入が教団責任役員会で承認されたとの報告を受けた。また、計良祐時財務幹事より
①
大阪教区総会において未納となっている自立連帯資金の支払いが決定された、
②
教職者家族奨学貸出金会計の帳簿をデータ化した、等の報告があった。
続いて協議された2008年度経常会計第二次補正予算は、期末累計額の収支差額1,700万円の内、1,000万円を減価償却引当預金に積立てることを目的に編成することを決定した。また、2008年度決算は決算書概要の字句を一部修正の上、承認された。
教団出版局2008年度決算に関して、教団出版局・有澤年局長、同・百瀬一成経理課長が出席、有澤局長より事業報告、百瀬経理課長より退職金制度と決算の補足説明がなされた後、主に事業内容や退職金、借入金等について協議が行なわれた。
教団部落解放センター2008年度決算を承認し、休会に入った。
二日目は先ず、前日の協議を踏まえて作成した2008年度経常会計第二次補正予算案を承認した後、2010年度教区負担金に関して負担金賦課額、計算方式などについて協議、続いて教職者家族奨学貸出金・貸出資金についての協議を行なった。
9月開催予定の全国財務委員長会議について計良幹事より内容、記録等の担当について常任予算決算委員会で決定すべきとの提案があり、協議の上、承認した。
その後、有澤出版局長、百瀬経理課長が出席し、同日朝の臨時課長会において来たる常議員会に対して行う、今後の資金計画等についての報告内容を決定したとの報告があり、協議を行なった。
年金局決算報告および教団2009年度実行予算の承認を経て、次回委員会を9月14日、15日に開催することを決定し、閉会した。
(外崎孝報)
日本基督教団西東京教区創立10周年記念感謝礼拝が、6月28日(日)、阿佐ヶ谷教会を会場に開催された。説教は山北宣久教団総会議長、当日の聖書日課に当たるコリントの信徒への手紙二8章1~9節から次のように語った。
第31回教団総会では21世紀の伝道に全力を注ぐことが決議された。西東京が17番目の教区として創立したのはこの総会である。2つのことは対であるように思われた。西東京は伝道する教区として出発した。10周年を迎え、立川夕礼拝が標榜するように、「更に西へ」と伝道が進展することを願っている。
「十年一剣を磨く」という漢詩がある。10年かけて神の言葉を磨き、社会へと切り込み、伝道している教区の働きに感謝してやまない。
ジョン・ウェスレーは「財布を悔い改めさせなければならない」と言った。9節には実践の力が述べられている。『主は豊かであったのに、あなたがたのために貧しくなられた』。このことに感謝して、垂直の力を水平の力に展開しなければならない。ベッテルハイムの伝道163年を覚えつつ、日本伝道150年を記念するこの年に、 西東京教区を先頭にして、愛の業が拡がって行くことを望む。
150年前、宣教師はじめ日本宣教に携わった人々は、教派ではなく、聖なる公同の教会を形成しようとした。「信仰は一つ、証しは多様」という合言葉の中で、西東京では一致と画一、多様性と分裂の違いを明確にしつつ、垂直と水平、教団信仰告白という縦軸にあって、横軸としての多様性の豊かさが証しされ続けてきた。
西東京は「信仰、言葉、知識、熱心、愛」といった面で富んだ教区である。それらの賜物を、全体教会としての教団のために、さらにはアジア世界のために献げ、分かち合うことによって、更に豊かにされることを確信する。
礼拝後、西支区時代最後の渡辺正男支区長、西東京教区最初の大宮溥議長が挨拶に立ち、それぞれに教区が誕生した経緯、その理念について詳細に、深い思い入れを込めて語った。
今総会で4代目の議長に選出された阿佐ヶ谷教会大村栄牧師は、教区との関わり、自分の牧会の歩みを振り返りつつ、教区の新しい時代への抱負を語った。
(新報編集部報)
▼「かつて私は何度母といっしょにいることを拒んだことか。忙しいから。疲れてるから。気が乗らないな。教会?いいよ、遠慮しとく。夕食?ごめん、無理だな。会いに来いって?だめだめ、来週なら行かれるかもしれないけど。君もお母さんと過ごせるはずだった時間を計算してごらん。それだけでも一生かかるから…ミッチ ・アルボム『もう一日』、NHK出版」▼母を神に置き換えて読んでいた。▼「汝の大庭にすまう一日は千日にもまされり、我は悪の幕屋におらんよりは、むしろわが神の家の門守とならんことをねがうなり…詩84篇」。▼この面の記事にあるように、教団創立記念日礼拝に於いて、50年以上伝道・牧会しなお現役にある方々が表 彰された。49年の方はとか、いろいろと議論はあるだろうが、素直に方々のお働きに感謝し、そして羨望しても良いと思う。人に言えないような苦労もあったろう。しかし、素晴らしい。神さまの家で50年を過ごすことが出来たのだから。今後、総会毎に表彰したらと、提言したい。
すべての民をわたしの弟子にしなさい
2009年6月24日(水)午後1時半~4時、富士見町教会において日本伝道150年記念、第68回日本基督教団創立記念日礼拝が行われ、全国133の教会から、約320名の教師信徒が出席した。
教団創立記念日礼拝
礼拝は、司会・髙橋豊(白鷺)、奏楽・千葉仁(富士見町)、説教・山北宣久教団総会議長、教団信仰告白、聖餐式、献金感謝祈祷・樋田利明(富士見町)の次第により進められ、続いて、「伝道牧会50年以上の現職の先生方の業に感謝して」表彰式が行われた。
「すべての民をわたしの弟子に」と題して、山北議長はプロテスタント日本伝道の基点から宣教の歴史を辿った。
「日本開国前、1853年7月10日(日)ペリー艦隊サスケハナ艦上での礼拝、そこで捧げられた讃美歌は、今ともに捧げた4番、交読文は100篇であった。艦上ではあるが日本最初のプロテスタントの礼拝である」。
ここから始まる歴史を完全数の7に因んで「150年セブン」として総括した。
▼150年セブン
①163年前の琉球において、多くの難関を貫き、医療、琉球語聖書翻訳に尽くしたベッテルハイムの伝道を覚えなければならない。
②1859年、プロテスタントの宣教師6名が長崎、神奈川に渡来。禁教・迫害の中、1871年までの12年間で20名の受洗者が与えられた。神の言葉に触れるための日本語への聖書翻訳。伝道にはインスタントな手立てはない。
③宣教師たちは教派を持ち込んだのではなく、イエス・キリストを持ち込んだ。垂直軸で言えば、今も昔もこれからも。水平軸で言えば、いつでも、どこでも、誰にでも。垂直軸と水平軸を十字架上で描きながら開かれた教会を形成していった。
④1872年、宣教師たちの初週祈祷会。涙ながらに祈るその祈りを私たちにも教えてくださいと日本人が申し出た。最初の弟子たちが、イエスに私たちに祈ることを教えてくださいと言った姿に重なる。日本伝道は熱き祈りによって前進した。
⑤公会初期の受洗者は青年が多く、15歳の植村正久をはじめ熱き志を抱いた青年を中心に展開された。
⑥日本伝道の曙は、熊本バンドのジェーンズ、札幌バンドのクラークなど、信徒たちが担った。
⑦日本伝道は女性の手で繰り広げられた。後に、女性の人権確立、地位向上、教育振興など、現代日本に大きな影響を及ぼしている。
▼宣教師・人格的福音
日本人の救いのために、はるばる命がけで渡来した外国人が涙して祈り、御言葉を伝えたいとする不撓不屈の思いが、日本人の心をとらえた。
宣教師たちの人格の中に受肉した人格的福音、それが福音伝道の実を結ぶことになる。イエスの御姿を彷彿とさせるものが宣教師たちに宿っていた。御言葉は福音的な人格を通してなされるということを思うとき、私たちは、あるべき姿を整えさせられる。
▼主の命令
復活の主の命令は、行って、授け、教える。この3つの言葉に集約されている。これが、弟子としての私たちのなすべきこと。
行って新来会者を求道者へと導く。求道者を受洗者へと導き、受洗者が聖餐を受け、それぞれの場において献身者となっていく。なぜそうした働きが出来るのか。復活の主が共にいてくださるからに他ならない。
派遣されるために私たちはここに集められている。イデオロギーによってではなく、福音によって私たちは堅く立ち、これからの歩みを切り開いて行く。
▼すべての民をわたしの弟子に
「すべての民をわたしの弟子にしなさい」なお弱き私たちに近づいて、そう命じてくださる主によって心を合わせる時に、様々な不安や恐れを超えて、私たちはここから散らされていく。
私たちは多くの困難があることを覚えている。しかしその時こそ、復活の主が共にいてくださる、そのことを実感させられる時ともなる。
主は地上にて、教え、癒し、福音を宣べ伝えた。教えない学校は無く、癒さない病院は無く、伝道しない教会は無い、ということを確認させられる。教会はただ伝道のために建てられている。伝道し続ける限り教会は復活の主と出会い、共にあり続けるであろう。この確かさこそ、私たちは覚えさせられる。
▼福音を正しく宣べ伝える
主イエスが、初めでいまし、終わりでいます。主イエスにおいて神ご自身が教会と共にいます。その信仰をもって私たちはここから散らされていく。
福音を正しく宣べ伝え、バプテスマと主の晩餐との聖礼典を執り行い、愛のわざに励みつつ、主の再び来たりたもうを待ち望む。そのことに徹底していこう、と説教を結んだ。
伝道牧会50年以上表彰式
続いて行われた表彰式は、司会・小出望宣教委員長により進められた。
「伝道牧会50年以上の現職の先生方の業に感謝して」行われ、牧会66年の草村美教師(高円寺)をはじめ61名の方々が表彰された。うち出席は26名。
▼山北議長祝辞
山北議長は、神学校時代に聴いた言葉を披露した。「聖徳太子は3つの宝を持っていたが、牧師には4つの宝がある。びんぼう、しんぼう、きぼう、そして、にょうぼう」。先達に感謝すると共におつれあい、家族の方々に感謝を述べた。
「教団は苦しんでいるが、61名の方々が尚現職でいてくださり、先頭に立っていてくださることは希望であり、誇りである。
最後に引用した聖書『あなたがたに神の言葉を語った指導者たちのことを、思い出しなさい。彼らの生涯の終わりをしっかり見て、その信仰を見倣いなさい。イエス・キリストは、きのうも今日も、また永遠に変わることのない方です』
(ヘブライ13・7~8)
このことを実感として、皆様方のあとに続いて行きたい。
終わりまでの委ねられた尊い牧会伝道の上に、主の豊かなる祝福と共に心からの感謝を申し上げる」と祝辞を述べた。
▼表彰者を代表して、牧会63年の中村忠明牧師(埼玉新生教会)は次のように挨拶した。
「私は、青年時代病身だったが、毎晩街角に立って伝道していた。勘当されて家を出た。山陰線の車上で祈っていた時激しい胸騒ぎがし、召命の声を聞いた。私は素直に従った。
日本伝道150年記念にあたって、既にその業を終えて、主の御許に召された先輩の方々に感謝をいたしましょう。もちろん、信徒の方々のなさった労苦を決して私たちは忘れてはなりません」と明瞭な言葉で語った。150年の3分の1を引き受け、今なお現役としての証しは大きな拍手を誘った。
一人ひとりに手渡された記念の品は、表彰状と文語訳聖書。讃美歌280番「わが身ののぞみは」を賛美し、共々に感謝と祝福の拍手が続いた。
(鈴木功男報)
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