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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan
 
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【4682号】荒野の声

2009年9月12日

 

5000人のパンが、教会学校分級の聖書箇所となった。小3の男の子が、このパンは「かなり大きいぞ」と言い出した。「一つのパンを1000人で食べたのだから」。小6の男の子が、暗算した。「パン一つが100グラムだと、100キロ、150なら150キロ、お相撲さん並だ」。論より証拠、量った方が早いということになった。6枚切りの食パン一枚が72グラム、思ったよりも軽い。▼小6の女の子が言う。「重さよりも大きさよ。」計測し、計算した。11×12㎝。厚さは2㎝、1000枚だと、高さ20メートル。その後はかなり手こずったが、結局、110×120㎝、高さは2メートルが具合の良い大きさとなった。5000人が2枚ずつだと、この巨大パン10個。▼わかりきったことに無駄な手間暇をかけた気もしないではないが、子どもたちはこうして、主の恵みの業の大きさを実感した。▼実験と議論から得られた子どもたちの結論。イエス様のパンは、愛や友情のように、分け合う者が増えれば増えるほど、一人の取り分が増える。

 

 

恵みや労苦を分かち合う

新任教師61名が良き学びと交わりの3日間

 

2009年度の新任教師オリエンテーションが、615日(月)~17日(水)、静岡県伊豆市の天城山荘にて開催された。「教団の教師として宣教を共に担う」を主題とし、新任教師61名、関係者24名の計85名が参加した。各地に遣わされておよそ3ヶ月を経た新任の教師たちが共に集い、顔と顔を合わせて、それぞれの働きの場での恵みや労苦を分かち合う良き学びと交わりの3日間をもった。

 

この度のオリエンテーションのプログラムは以下の通りである。

1日目、松井睦教師委員長による開会礼拝の後、山北宣久教団総会議長による講演があり、夕食後、交わりの時間をもった。

2日目午前は佐々木美知夫教団総会副議長による講演、および内藤留幸教団総幹事による講演がなされた。

午後には「教団の取り組み」として、教団事務局(勝山健一郎幹事)、部落解放センター(東谷誠センター運営委員長)、年金局(髙橋豊年金局長)、出版局(有澤年出版局長)のそれぞれの働きや取り組みの紹介がていねいになされた。

休憩をはさんで、「教会・キリスト教主義学校・キリスト教社会事業をめぐって」と題して深町正信氏(青山学院名誉院長)による講演がなされた。

夜は分団の時間をもち、各講演についての感想や、それぞれが遣わされている場における働きの紹介や課題、喜びや悩みといったことが活発に話し合われた。

3日目はこの数年大変好評である小島誠志氏(松山番町教会牧師)による牧会講話がなされた。その後、全体のまとめとして、参加した新任教師全員が一言ずつ感想等を述べ、最後に鈴木伸治教団総会書記による閉会礼拝をもってプログラムを終えた。

なお、2日目の朝の礼拝は新任教師の宍戸ハンナ氏が、3日目の朝の礼拝は同じく新任教師の加藤俊英氏が担当した。また奏楽は森里信生教師委員と新任教師の尹太悉氏が奉仕した。

 

教団の今を学ぶ

 

初日の山北議長の講演「公同教会としての教団形成に共に励むために」では、まず1859年のプロテスタント宣教師来日以後150年の日本伝道の歩みの概略とその特色について述べられた。そして教団の課題として、教団が合同教会として、「まことにして一つなる教会」を形成するために正しく福音を宣べ伝え正しく聖礼典を執行すること、伝道する使命に徹すること、宣教と伝道、あるいは社会的責任と信仰告白といった事柄の二極化を克服すること等について熱く語られた。

佐々木副議長による講演「教団の教師像」では、教憲8条および教規123133条、さらに教団式文の教師に関わる項目に記されている教師の職務について述べた後、教師は教団と教区に所属し、各個教会や学校、諸施設等に仕えると共に、全体教会である教団に仕えることが話された。さらに、旧教派的背景の教師像や職務についても言及しつつ、全体教会にある教師像として、信仰告白に言い表された信仰の守り人であり、教憲・教規に従うことをもって全体教会と各個教会に仕える者であることが語られた。その他聖書から学ぶ教師像についても触れるなど、内容豊かな講演であった。

内藤総幹事による講演「教団の教会的機能および教務・教会・教区・教団の関わり」では、教会形成の土台としての正典、信条、秩序について述べた後、語られた神の言葉としての説教の重要性について触れられた。そして、教団存立の使命について、教憲第1条より「主の体たる公同教会の権能(鍵の権能、洗礼の権能、聖餐の権能)を行使」すること、宣教における教団・教区・教会の担う役割、さらに、教師の果たすべき務めとしての教務・事務に至るまで幅広く語られた。

深町氏による講演「教会・キリスト教主義学校・キリスト教社会事業をめぐって」では、自分の信仰の歩みを紹介した後、教団と日本キリスト教社会事業同盟(1949年)の関わり、基督教学校教育同盟会(1910年)からキリスト教学校教育同盟(1971年)に至る働き、さらに、CoC宣教協力協議会解散(2005年)後の宣教協力学校協議会発足に至る経緯等について話された。さらに、自分の体験等を語り、新任教師に対して、「『先生』と呼ばれるよりも『伝道者』と呼ばれることを誇りとしてほしい」と述べ、新任教師に対する励ましの言葉をもって講演を終えた。

小島氏による牧会講話は、牧師としての豊富な経験から、説教や牧会についての苦労や失敗談などが赤裸々に語られ、新任教師は時に大笑いをしながらも話に聞き入り、豊かな慰めと大きな励ましを覚える時となった。

 

出会いと交わり

 

このオリエンテーションは、同じ神学校出身の教師たちが再会を喜び合う時でもあるが、それ以上に、他の神学校出身者、およびいわゆるCコース受験の教師たちとの新しい出会いと交わりの恵みを味わう機会である。

その意味で、今回も1日目の夜の交わりの時間に、新任教師全員がお互いに握手をしながら短く自己紹介をし、さらに、各自が遣わされている地域に立って、全員で「日本伝道地図」を作り、日本の各地域において福音宣教の働きがなされていることを実感することができたことは大きな意義があった。

また、2日目午後には自由時間が設けられ、近くの温泉に出かけるグループ、滝を散策するグループ、卓球を楽しむグループに分かれて時間を過ごしたことも、お互いを知り合い、交流を深め合う良い機会となった。

その他、食事の際にはテーブルごとになごやかに語り合う光景が見られ、教団の教師として宣教を共に担うために立てられている恵みを覚え、その自覚を深めることができたことと思う。

緑に囲まれた会場においてもたれたこの学びと交わりが、今後のそれぞれの働きの場において豊かに生かされることを心から願いつつ、2009年の新任教師オリエンテーションを終えた。    (雲然俊美報)

 

2009年8月9日

 

91年間の生涯を全うし、その絶えざる祈りの聞き手の方の許に凱旋された元教団総会議長 吉田満穂牧師の葬儀に列した。

高知教会牧師として42年間、千葉の我孫子に転じての19年間も多くの教会で礼拝説教をなしつづけられ、福音伝道に捧げきったご生涯であられた。

しかし深く広い牧会伝道のお働きに従事することを時代は吉田満穂牧師に許さなかった。

1969年、第16回臨時総会はいわゆる九・一~二の徹夜討論集会での要求を受け入れて開催されたものであったが、激しい討論集会に終始、議長の総括表明をもって終結した。

’701月の常議員会で高崎毅副議長が辞任。このあとを受けて副議長に就任されたのが吉田満穂牧師であった。

’71年飯清議長の辞任を受け2月常議員会で議長に就任された。

万博問題、東神大機動隊導入問題、教師検定試験をめぐる混乱等まさに「荒野の40年」の渦中に議長として、’728月辞任するまで身を削って教団形成に尽力された。本当にご苦労であった。

教団総会議長でありつつ、総会で選任もされず、総会を開催することもできなかった。

 しかし嵐の如き教団の混乱の中で、み言葉を宣べ伝える教団、歴史を変える神の真理に堅く立つ群れでありつづけるために自ら立ち、忍耐し、教団を守り続けられた。この祈りに裏打ちされた闘いは不滅である。

(教団総会議長 山北宣久)

 

 

36総会期第2回委員会は630日に開催、欠席者はなく全員が出席した。

まず始めに小橋孝一委員長は、前回委員会で在日大韓基督教会の朴寿吉総幹事を招き、今期新たに組織された当委員会との交わりを深めながら在日大韓基督教会の歴史と現状を学ぶ時を持つことを予定していたが、朴総幹事との日程調整がどうしてもつかず、委員会開催が午後に変更された経緯について報告し、委員会はこれを了承した。

続いて、前回委員会議事録を承認した後、68?9日に開催された「第43回在日大韓基督教会と日本基督教団との宣教協力委員会」につき報告がなされた。

特に当委員会から出席した小橋委員長は、2日目に自身が行った発題の内容について詳しく報告し、それを受けてしばらく協議の時を持った。

またその後『KCCJ宣教100周年史DVD』を全員で観、在日大韓基督教会の日本における100年の歩みについて皆で学びの時を持った。

協議では、来る86?8日に開催される「第20回全国キリスト教学校人権教育セミナー」に当委員会から小橋委員長を派遣することを承認した。また野村担当幹事からは、その他当委員会から出席する必要のある具体的な集会等について現時点での予定はないとの報告がなされ、委員会はこれを了承した。

さらに第2回常議員会には、承認された第1回議事録と今回の第2回議事録案を提出することを承認した。次回第3回委員会を、930日(水)午後130分から行うこととし、午後450分に委員会を終了した。

(佃真人報)

 

 

629日~30日に第36総会期第2回宣教研究所委員会が開催された。

本委員会では「宣教基礎理論」と共に「宣教基本方策」も並行して作成を目指しており、今回は各委員が具体的な宣教方策について意見を出し合った。出された意見を委員長が以下のようにまとめた。

新たな宣教方策について考える際に、伝道の御業の担い手であると確認された教会を次のように考える。従来、教会は信仰を持った個人が礼拝に集う場ととらえがちであったが、教会は礼拝を中心とした信仰共同体としてとらえる。信仰を個人的な事柄から共同体的な事柄とし、信仰の養いを個人的な事柄から共同体的な事柄としてとらえる。

例えば、このような受け止め方から展開される一例を挙げるなら会員子弟への信仰継承である。信仰を個人的にとらえる場合には、親のみがそのことに対して責任を感じることとなりがちである。しかし、信仰及び信仰の養いを教会という共同体の事柄としてとらえる場合には、その受け止め方が変わってくることとなる。

宣教基本方策を考える際の基本的な考え方については、次のような道筋が委員長から示された。個々の宣教方策を①教会への招き、②教会における養い、③教会からの派遣、という3つの流れの中で位置づける。

例えば、複数教会や地域教会の伝道協力は何のために行うかと言えば教会への招きを目指して取り組まれる。

また、研修会や修養会は「養い」を目的としていると言える。

教育、福祉、医療などの社会的働きは教会からの派遣と位置づけられる。この枠組みは、宣教を「教会」との関わりで位置づけることができる。従来ややもすると社会活動は教会との位置づけが曖昧なまま進められたきらいが無いとは言えない。

しかし、具体的な宣教を教会からの派遣と位置付け、更に宣教の現場では、神との和解を与えられた信仰者の証しの働きとして捉えることができないかを今後の検討課題としている。

当委員会では「信仰問答」の作成についても取り組みを始めつつある。

(長谷川洋介報)

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