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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan
 
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【4752号】第6回部落解放センター運営委員会

2012年7月21日

常議員会からの修正意見を受け入れ 部落解放センター規約変更へ

第12回部落解放全国会議に引き続き、6月13日(水)~14日(木)、東梅田教会において第6回部落解放センター運営委員会が開催された。出席者は陪席者をあわせ延べ27名。
開会礼拝のあと、「部落解放センター運営委員の役割」「全国水平社宣言」の朗読にはじまった今委員会では、報告や議事の他に東谷誠運営委員長による解放理論のための内部学習会が行われた。全国会議での基調報告をさらに踏み込んだ内容で、センターは部落差別問題を無くすために教団に対してもの申すことが出来る立場にあること、ここぞという時には動く必要があるとの力強いメッセージが語られた。
今委員会でも充実した報告がなされたが、全国会議については報告と共に振り返りが行われた。常任運営委員会、みなおし委員会については、第38総会期第1回運営委員会までを任期とすることが了承された。
2011年度の活動献金、会計決算、会計監査報告がそれぞれ承認された。昨年度の活動献金は目標額近くまで献げられ、感謝の念に堪えない。また、今井数一記念解放講座規定の変更が承認された。解放劇の準備について報告があり、運営委員会からの要望が再確認され、継続して準備することが確認された。また次回キャラバン(2013年度)は九州教区で行うことが承認された。
長年に渡って検討され、常議員会で継続審議中の部落解放センター規約改正について、変更案に対して常議員会から委託された教団執行部から修正意見が出された。賛否両論があり激しい議論が交わされたが、次の常議員会で運営委員会から出された変更案を必ず通すとの教団執行部の真摯な言葉を受け止め、修正意見を受け入れることとした。それに伴い、会計処理規程の変更も行った。
委員会は派遣礼拝によって閉会し、解放の思いをなお心に堅くし、それぞれの現場へと派遣された。今総会期も部落解放センターが支えられてきたことを心から感謝したい。次回は2月12日(火)9時から東京の教団会議室で開催の予定。
(多田玲一報)

「第12回部落解放全国会議(わたしの中の差別・被差別、~来て、見て、知って、解放へ~)」を2012年6月11日(月)~13日(水)に日本基督教団東梅田教会を主会場として参加者200名で開催する事ができました。神様の導きを感謝します。

「差別は現場で起きている」ことを感じる全国会議となったか
全国会議実行委員長・大阪教区総会議長 向井希夫
教団部落解放センター開所30周年の年に、沖縄から北海道まで全国から200名近くの仲間が解放センターのある大阪教区に集い、全国会議を開催できたこと、主催者としては感謝の気持ちでいっぱいです。
今回の準備を進めるにあたって大切だと考えたことは、2日目のフィールドワークでした。振り返りの時間を入れて8時間取りましたが、それでも「短い」という意見が出るほど充実したものとなりました。一つ一つの現場にある差別の歴史、その差別との闘いの歴史に加え、現在の取り組みも含めて豊かに学ぶことができました。
現場を訪れることによりわたしたちは、差別が、そこで懸命に生きている人の存在ばかりではなく命すらも脅かしていることを知ります。差別の現実として、様々な違いを認めないで自分たちと異なる人々を排除し、攻撃する言動が、今日なお行われています。
たとえば、フィールドワークで訪れた水平社博物館に対して「在日特権を許さない市民の会」(在特会)会員が差別発言を行い、それをインターネットに流す事件が起こりました。また、大阪市内で訪れたいくつかの現場では、人権や平和を守ろうとする働きが橋下徹大阪市長によって押しつぶされようとしています。
わたしたちが注意しなければならないのは、「在特会」の、目をそらし耳を塞ぎたくなるような露骨な差別言動がインターネットで垂れ流されていること、さらにそれを支持する多くの人々がいること、また橋下市長の支持率が今なお70パーセントを超えているという現実です。その背後には、社会全体を覆う閉塞感、不安感があると考えられます。このことを考えるとき、わたしたちの心の中や教会の中にも、誰かを排除することによって自分たちの中にある閉塞感や不安感を覆い隠そうとする「闇」がないか、検証しなければなりません。
そのためにも、現場に「来て、見て、知る」ことが大切だと、今回強く感じました。その意味では、記念講演で-レジュメに書かれていながら-大阪の部落差別の現状、具体的な解放運動について十分に触れられなかったことは残念でした。にもかかわらず、講師が強調した「方針は、現実から与えられる」は、わたしたちの今後の取り組みにおいて、大切にしていかなければならない視点です。
わたしたちは、2年に1回、この全国会議で現場に学び、差別と闘う仲間と出会い、思いも新たに、それぞれの現場へと遣わされていきます。この営みは、常に「わたしの中の差別・被差別」を謙虚に見つめ、問いながら続けられるものです。「世の光」である主イエスに導かれながら、差別の「闇」に打ち勝つ歩みを続けてまいりましょう。
部落解放センター活動委員長 一木千鶴子
第12回部落解放全国会議が大阪で開催された。前回の東京に続き、大都会での全国会議であったが、原発や基地を地方に押しつけている構造そのものが差別であることを覚えつつの開催であった。また狭山事件の再審が、もう一息のところまできているという期待と緊張感の中での開催でもあった。
実行委員長の挨拶では、今大阪で様々な人権侵害、差別がいたるところで、しかもあからさまに進行している現実の一端が紹介された。その根底には「人間を大事にしない」ということがあるだろう。今回の全国会議が、自分とは考えや立場が違う人たちを平気で排除していく冷たさ、目の前に人権を踏みにじられ、命脅かされている人たちがいることに気づこうともしない想像力のなさなどに、出会いの中で少しでも気づきを与えられるときであってほしいと願っていた。
東谷誠部落解放センター運営委員長は基調講演で、自分が初めて参加した全国会議において、先輩たちが自らをさらけ出して解放運動をしている姿に心打たれたことを話され、自身もまた自分のことをさらけ出しつつ解放運動への熱い思いを語られた。そして、「部落解放祈りの日」には、差別されている信徒が「差別がなくなるように祈ってほしい」と頼んでいるのだから、牧師たち、その願いを受け止めて祈ってくれよと、心からの叫びを吐露された。
さらに、聖書の読み方によってはむしろ差別する人が生まれる現実をあげ、部落差別がなくなるための取り組みは教会の使命であり、隣人を愛することは教会の大事な働きではないかと訴えた。そして最後に、部落解放センターは、他の反差別の運動と連帯しながら、日本基督教団の中で預言者的な働きをしていかなければならないと結ばれた。東谷運営委員長の、差別をなくしたいという熱い思いは、参加者の心に届いたに違いない。
今回も、参加者の感想や意見、決意を十分に分かち合いたいと願いつつも、一日目から時間不足を感じさせられた。講師の講演内容に参加者から鋭い疑問、意見が表明されたが、それについて意見を交わし合い、深めていくことができなかった。世代間のギャップ、経験の違い、立場の違い、思いの違いは、互いに心を開いて謙遜に聞きあい、話し合うという対話の中でこそ高められ、深められていくに違いない。
分科会、全体会も、時間が足りなかった。参加者が、これからの生活の中で考え、対話し、深めていただきたいと願う。全体会の後、橋下市長の横暴によって存続の危機にある大阪人権博物館の補助金を、今まで通り出すようにとの「声明」をみんなで採択した。
長く先頭にたって解放運動をしてこられた先輩方の志を受け継ぎつつ、今があることを思う。部落差別からの解放を心から願う多くの仲間たちと共に、これからも希望をもって歩んでいきたいとあらためて思わされた。

▼日帰り温泉に出掛けた時のこと。特急券を求め、乗車口に近い席に座った。間もなく、切符売りの初老の駅員が電車に乗り込み、話しかけて来る。▼何か手違いでもあったかと訝っていると、駅員が言う。「その席だと、せっかくの景色が見えません。空席がありますから移って下さい」。勿論、直ぐに席を替えた。そうして、箱根を堪能することが出来た。▼出だしでご機嫌になったせいか、その日の短い旅を満喫出来た。バスに乗り換えて着いた日帰り温泉宿は、広告とは大違いで、みすぼらしいほどに小さく、近くには、お昼をいただく店もない。はるばるやって来て、昼食はなんと自販機のあんパン。▼常だったら、不満と後悔で夫婦喧嘩になっていたかも知れない。しかし、駅員から貰った心の余裕がある。宿は粗末でも、お湯は同じ、相客がない分だけラッキーかも知れない、と思うことにした。結果、十分に楽しんだ。▼復路では、70歳代の、同級会帰りのご婦人たちと隣席。うるさい。とにかく良くしゃべる。そして、おせんべいやらおつまみやらをひっきりなしに食べる。常ならば、我が身の不運を嘆いたと思う。次の駅で降りたかも知れない。▼しかし、楽しそうだなと思うことにしたら、世間話、噂話も興味深くなり、むしろ聞き耳を立ててしまった。▼駅員にはサービス精神が有ったのは勿論だが、何より箱根を誇りに思っていたのだと考える。私たちにも、教会を誇りに思う気持ちがあるなら、きっと必ずや。

 6月11日から12日、教団会議室にて37総会期第6回教育委員会が開催された。今回は両日の間、11日の晩に宣教師との懇談会も開催された。
 委員会ではまず教会学校応援セットを送付した教会・伝道所への訪問報告がなされた。天白伝道所、くまの伝道所、北本教会、茅ヶ崎堤伝道所、津久見教会、東広島教会への訪問がなされ、教会学校応援セットを通して教団とのつながりを覚えている諸教会の様子を聞いた。
 また2011年度のクリスマス献金の最終報告がなされた。第5回委員会での決定に従って、奥羽、東北、関東の3つの被災教区に子どもたちを覚えて用いて貰うためにそれぞれ200万円を、また残りを震災対策本部への献金とした。 
 なお2012年度のクリスマス献金も、震災からの復興を念頭に献金先を計画していくこととした。
 2012年ユースミッションの詳細も検討した。8月18日から24日の日程で台湾からの青年を迎えることとなっている。今回は関西で出迎えをし、21日から22日は教育委員会も後援する「教会中高生・青年大会2012」に合流し、その後東京でのプログラムを経て帰国する一週間の計画を立てている。さらに詳細な準備、検討課題などを詰めていくことが確認された。
 キリスト教教育主事認定試験は2013年3月8日(金)に大阪クリスチャンセンターを会場に開催予定。その広告を出すことを確認した。
 先述した宣教師との懇談会について、これは教育委員会として宣教師の働きとそこにある声を聞きたいとはじめられたものである。当初は昨年9月に開催される予定であったが、台風のため今回に延期された。参加者は7名。はじめにフェリス女学院・横浜グリーンハウスのネイサン・ブラウネル氏より発題。ギャップとブロックというキーワードをめぐり、日本の若者像について語られる。その他参加者からも日本の教会の果たすべき役割について、思うところを大いに語って貰った。
(清藤淳報)

 5月31日、教団会議室にて、教団救援対策本部第12回会議を開催した。
 最初に5月30日現在での国内募金総額が3億6、999万316円、海外からの献金は2億1、044万705円と報告された。
 続いて、救援対策室会議報告として、仙台エマオのボランティア登録者数等の活動報告、各部署の会計報告、および海外教会向け募金趣意書の報告がなされた。
 各被災教区からの報告として、奥羽教区からは、宮古教会が礼拝堂の応急処置として床の張替えをしたこと、千厩教会では会堂・牧師館建築に向けての資金繰りを検討中であることなどが報告された。
 また、東北教区からは岩沼教会が建物補修工事を完了したこと、「原発事故に起因する放射能問題支援対策室(仮称)」設置の検討を進めてほしいとの要望が出されていること、そして、関東教区からは、5月に韓国基督教長老会からの訪問団と一緒に被災教会を訪問したことなどが報告された。
 審議事項においては、第4回こひつじキャンプ(7月29日~8月4日。大阪にて)の実施支援を決定したほか、ハートフル遠野UCCJの今後の活動については、今年度末までを一応の目安とすることなどを協議した。
 続いて、教会堂・牧師館再建支援に関して関東教区から出された、桐生東部教会(支援希望額1、517万5、100円)、益子教会(同182万円)、水戸自由ヶ丘教会(同187万5、500円)への支援要請について、「被災教会支援金配分要綱」に従い、支援希望額の50%を支援することを決定した。
 その他、海外教会への支援依頼について協議したほか、田中弘志委員の後任に嶋田順好教師を充てることを常任常議員会に提案すること、北海教区における震災関係報告集会に委員を派遣すること、これまで陪席であった被災3教区の各議長を救援対策本部の委員とすること、被災した宗教法人の建物等の復旧のために行われる募金を「指定寄附金」の対象とする措置(文化庁文化部宗務課)についての情報を被災教区に提供することなどを話し合った。
 次回会議は、6月29日に教団会議室にて開催することとした。  (雲然俊美報)

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