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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【4769号】日本基督教団議長声明に対する台湾基督長老教会の応答

2013年3月23日

2013年3月11日
台湾基督長老教会総会議長 布興大立
総幹事 張徳謙

東日本大震災2周年に際して、日本基督教団議長石橋秀雄牧師は、「東京電力福島第一原子力発電所事故3年目に際しての議長声明」を発表しました。台湾基督長老教会は、日本基督教団との長年の協力関係、及び基督の肢体として一つの肢体が苦しめば他の肢体も共に苦しむとの信仰の精神に基づき、3・11東日本大震災に受けた日本の苦難を日本基督教団と共に担うことを願っています。また日本基督教団が過去2年の間、震災からの復興に力を尽くして取り組んでいる努力とその働きを是とし、敬意を表します。
ところで、福島第一原子力発電所の事故を通して、私たちは人類の傲慢さと弱さを見ることが出来ました。私たちは、これまで私たちの発明や設計は絶対に間違いがなく、安全で心配することがないと思っていました。原子力発電所の設計と核科学の運用の面でも同じ思いでした。しかし、一つの地震で引き起こされた自然災害は、過去2年の間の再建への取り組みで少しずつ現状を回復しつつありますが、原子力によって引き起こされた人為的災害は未だに手の付けようがありません。吐き出された放射線が土地や海洋やそこに生きる生物を汚染し、日本から他の地方にまで拡がっていくのを見るだけです。
震災後、一時日本政府は全ての原子力発電所の運転を停止させましたが、政治的圧力によって再び再稼働させました。遺憾の極みです。
現在台湾も、日本と同じように原子力発電所の安全性の問題に脅かされています。台湾の第一、第二、第三原子力発電所は、世界で最も危険な原子力発電所と言われています。建設中の第四原子力発電所は、予算を追加し続けているだけでなく、その構造は「あちこちの会社の部品で組み立てた車」に例えられ、嘲られているほど、運転後の状況は実に心配です。3月9日、台湾の北部、中部、南部、東部の4地区で予定されている原発反対のパレードは、原発に対する台湾人の気持ちを表明しています。しかし、最近政府は、原発反対を決めるには高いハードルを設けた国民投票によって反対の決定を成立させず、その結果、第四原子力発電所を合法的に建設し続けています。

私たちは確信します。神が創造された世界は神の目に美しく、かつ祝福されています。
私たちは一時の利便さのため、一時の利益のために、神の創造の美しさと秩序を破壊する権利は与えられていません。特に放射線のような、大気を汚染し、人類や他の生物の生命と安全を脅かし、その上、神の創造の美しさを破壊するような物質を処理する技術も能力を持ち得ない時、私たちはいい加減な原子力による科学技術至上の考えによって神の創造と祝福の世界を傷つけてはなりません。
福島第一原子力発電所事故3年目に際して、私たちは再び悔い改めの心を持ちたいと思います。そして、福島第一原子力発電所の事故で苦痛と恐怖を被った人々は、この原発反対の声明で少しでも慰められるとともに、私たちは、双方の教会が手を繋ぎ、双方の政府に対し共同して原子力発電所の運転停止と廃炉に向けての具体的な取り組みを要求し、核ゼロの国に向かって前進することの出来るよう願っています。それにより、世界は神が創造された時のような神と人間との良き関係に立ち戻り、神の祝福を受けることが出来るようにと願います。

教団新報
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