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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【4761号】復興までの道はまだ遠く 東日本大震災に関する報告会

2012年11月24日

総会2日目午後のセッションの冒頭、東日本大震災に関する報告会がおよそ2時間にわたって行われた。
報告会は、震災被害の大きかった奥羽教区、東北教区、関東教区、東京教区報告を各教区議長、支区長が行い、最後に会津放射能情報センターの活動報告がされるという順序で行われた。奥羽、東北、関東の3教区からは詳細な報告書が提出されており、その報告書を土台としてなされた。全ての報告者が報告の冒頭で、震災以降のさまざまな形での援助に対して感謝を述べ、報告を始めた。
奥羽教区の報告として邑原宗男教区議長は、被災した教会の多くが応急処置を完了し、本格的な復興に向かっている状況であると述べた。しかし、完全復興までの道はまだ遠く、特に具体的な復興ビジョンをめぐり、教会内での意見の相違等の問題があり、道を定めるためになお時間が必要であることが語られた。
続いて宮古教会から森分和基牧師が報告に立ち、教会付属のひかり幼稚園との同時復興の形を模索している状況であることが報告された。
東北教区の高橋和人議長は、教区内85教会・伝道所中、54教会・伝道所、つまり約70%以上が何らかの被害を受けた状況であることが報告された。震災支援として、教区内に東北教区被災者支援センター(東北教区センター「エマオ」)、東北教区東日本大震災教会救援復興委員会という2つの委員会が設けられ、教団との連携の中で、さまざまな形での救援活動が行われていると報告した。なお、放射能問題に関してはまだまだこれからという状況であるとも報告した。
同じく東北教区からは、牧人会の山下勝弘牧師から、震災当日の生々しい様子の報告と、神の栄光を現す復興を目指すことが語られ、堀川愛生園の伊藤信彦牧師から、施設の復興は着々と進んでいるが、震災避難ストレスの影響が弱者へ向けられている状況があると報告された。
関東教区報告はパワーポイントが用いられて行われた。具体的な教会の被災と復興の様子が映像を通して議場に示され、改めて議場は震災における教会の被害と、復興状況を確認した。
続いてアジア学院の状況を藩炯旭宣教師が報告した。藩宣教師は、今回の震災とその復興を契機に、アジア学院と教団のつながりを再認識したと語った。
東京教区からは、岸憲秀千葉支区長が立ち、安食教会の被災状況と復興状況の報告を行った。
その後、会津放射能情報センター報告を片岡輝美氏が行った。放射能と向き合う困難の中で、センターが教団と連携して行っている保養キャンプとその成果を報告し、放射能問題は終結しておらず、長期にわたる対応が必要であることを述べた。
最後に石橋秀雄議長が11246祈りのときの充実を訴え、岡本知之副議長による祈りで報告会は閉じられた。   (小林信人報)

 

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