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日本基督教団 The United Church of Christ in Japan

【4761号】第38回教団総会 伝道する教団の建設

2012年11月24日

「伝道に熱くなる教団」から「伝道に燃える教団」へ

復興への道は遠くとも

今総会は、東日本大震災後最初となる。当然、震災被害からの復旧・復興が最大の関心事であった。幸いと言うべきなのだろう、基本的な方針については、大きな異論がなく、今後も全教団一丸となって取り組むことが確認された。一方、教団世論を全く二分する、東京神学大学との関係正常化を行う趣旨の議案が可決された。賛成派反対派ともに、時代が大きく流れたことを思わされたのではないか。同じく意見が分かれる聖餐正常化を進める趣旨の議案は常議員会付託となった。

新副議長に伊藤瑞男氏、
新総幹事に長崎哲夫氏

第38回教団総会は、10月23日から3日間、東京・池袋のホテルで開催され、総会議員400人中、開会時376人が出席した。沖縄教区は34回総会以来、連続して議員を選出しなかった。
石橋秀雄議長は、「①37総会期に伝道方策検討委員会、伝道推進室を設置した。『伝道に熱くなる教団』から『伝道に燃える教団』へ、諸教会への伝道協力を推進する②教団信仰告白による一致のもとの「聖なる公同の教会」の確立③37総会期に宣教研究所作成の「宣教基礎理論改訂ガイドライン」を常議員会で承認。今後、全教団的に練って改定宣教基礎理論案が39総会に提案されることを願う④東日本大震災募金の海外献金は、目標12億円に対し現在2億2、800万円に止まっており、見直し作業を進めている」などの議長報告を行った。
冒頭の議事日程承認議案から始まり、議長報告、総幹事報告などへの質疑が続いて議事が遅れ、1日目最後に議長選挙が行われ、石橋秀雄議長が再選された。
石橋秀雄  211票
邑原宗男  133票
後宮敬爾    8票
佐々木美知夫、向井希夫
各5票
北 紀吉、深澤 奨
各2票
石井錦一、岩﨑 隆、
小栗 献、岸 憲秀、
柴田もゆる、高橋和人、  高橋 潤   各1票
(投票総数 373票、無効0票)
石橋議長 は、「力のない者が、全国諸教会の祈りに支えられて、37総会期の務めを果たすことが出来た。教団の信仰告白において一致し、『伝道に熱く・燃える教団』となるよう、これからもお支え頂きたい」と挨拶した。
2日目に行われた副議長選挙では、伊藤瑞男議員(東京・推薦議員)が当選した。
伊藤瑞男  191票
邑原宗男  145票
岡本知之   10票
向井希夫    7票
佐々木美知夫  4票
北 紀吉、雲然俊美
各3票
井上勇一、岩﨑 隆、
後宮敬爾、岸 憲秀、
高橋和人、竹内 宙、
西岡昌一郎、深澤 奨、
藤掛順一   各1票
(投票総数 375票、無効3票)
伊藤瑞男新副議長は、「『わが行くみち いついかに なるべきかは つゆ知らねど 主はみこころ なしたまわん』の心境だ。伝道する教団の建設のために仕えて行きたい」と挨拶した。3日目の議事冒頭、松山萠子議員(九州)が、「過去の性差別発言に謝罪がない」として伊藤副議長の不信任を提案した。賛成者を得て動議となったが、 石橋議長は、「時間がないので直ちに採決に入る」ことを提案、挙手投票の結果、投票総数353、賛成128名で少数否決となった。
書記は、慣例通り、正副議長の協議で提案された雲然俊美議員(奥羽)を承認し、雲然書記は再選された。
総幹事選任の件では、 石橋議長が「常議員会の議決に基づき長崎哲夫議員(東京)を推薦する」と述べ、採決の結果、359名中236名の賛成で可決。10月29日付で就任(任期4年)することとなった。
6年間労した内藤留幸総幹事に、石橋議長が謝辞を述べた後、長崎新総幹事は、「これまで多くの人に助けられ、支えられて来た。主の助けと、皆様のお支えを頂いて、務めを果たして行きたい」との挨拶を行った。
2日目午後行われた常議員選挙では、新人議員7名が誕生、教職14名中3名、信徒13名中5名が入れ替わった(再19元1新7)。
出版局長には、常議員会提案の竹澤知代志氏(西東京・教団新報主筆)が挙手多数で選任された。
(永井清陽報)

選挙方法が争点に

今総会の争点の一つは、36回総会以来、連続して論議されている選挙方法を巡ってのものだった。常議員選挙で、常議員会が、「予備投票を行わず、全数連記」議案を上程したのに対し、向井希夫議員(大阪)は、「7名連記投票」の48号議案を提案しており、対案の48号議案から審議が始まった。向井議員は「予備選で倍数候補を選び、所信表明後、本投票する。教団紛争で大阪教区は、10年間、教区総会を開催できなかったが、再開後、『対立する相手を認め合う』ことを精神として、すべて半数連記で選挙を行って来た」と説明した。
これに対し、「合同教会は多様性を求め合うことが大切」「14人の名を書き出せる人が何人いるか」という賛成。「教団創立以来、全数連記で行われ、教団紛争で半数連記となった。役員・長老選挙を半数連記で行っている教会があるのか」「半数連記時代、重要なことが何も決まらなかった」という反論と議論は平行線を辿った。
深澤奨議員(九州)の「無記名投票」提案が5分の1以上の賛成で可決され、投票の結果、半数連記案は、投票総数374(有効372)賛成167、反対205で少数否決された。
これに先立つ、議長選挙でも、雲然俊美書記が「予備投票を行わない」と常議員会提案を説明したのに対し、向井議員が、「予備投票を行い、上位5名の所信表明後の本投票」の修正提案を行い、動議として成立。投票の結果、投票総数368、賛成156で少数否決となり、原案の常議員会提案で選挙が実施された。
副議長選挙も同様で、常議員会原案の「予備投票を実施しない」との説明に対し、東谷誠議員(大阪)が「予備選を行い、候補者の所信表明」提案が動議として成立し、投票の結果、投票総数377、賛成150で少数否決となった。
(永井清陽報)

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