去る7月23日から24日まで、日本基督教団会議室において、全国社会委員長会議が「3・11.日本基督教団 祈り」というテーマで開催された。
第1日目は、上森俊明委員の司式による礼拝により開会した。石橋秀雄救援対策本部長より「教団として願っていたこと」と題して、東日本大震災直後から現在に至るまでの活動報告を受けた。その後、野田沢教団派遣幹事補佐、奥羽教区(邑原宗男氏)、東北教区(片岡謁也氏)、関東教区(飯塚拓也氏)より発題を受けた。ボランティアの現場、地震被害、津波被害、原発事故による放射能汚染など、映像も交えて、それぞれが置かれた現場からの発題を受けた。ここで共有されたことは、大震災から1年半程経過したが、復興への道のりは、まだ始まったばかりであるということだろう。これからも、祈りを合わせて、それぞれの与えられた場所で復興への取り組みを継続していく必要を強く感じた。また、報道されない事実もあり、正確な情報を得ていく取り組みも必要だと感じた。
2日目は、内藤留幸教団総幹事より「教団として取り組んできたこと」との題で発題があった。その後、各教区社会委員長より、東日本大震災に対する取り組みのほか、各地に被害をもたらしている豪雨災害に対する取り組み、各教区が継続的に取り組んでいる差別問題や基地問題に関する報告を受けた。1教区5分という短い持ち時間であったが、各教区の発表は、資料を用いた簡潔な報告であり、効率よく意見交換をすることができた。
一方、議論する時間が少ないと感じる参加者もいたようだ。次期全国社会委員長会議では、お互いに意見交換しやすいプログラムを工夫する必要を感じた。
この会議において、さまざまな分野からの貴重な発題や報告を分かち合ったことは、教団が祈りを合わせて課題に取り組むために、有益であったと感じた。
芳澤信委員の祈祷をもって閉会した。
(上森俊明報)