【4752号】第12回部落解放全国会議報告 「第12回部落解放全国会議わたしの中の差別・被差別、~来て、見て、知って、解放へ~

「第12回部落解放全国会議(わたしの中の差別・被差別、~来て、見て、知って、解放へ~)」を2012年6月11日(月)~13日(水)に日本基督教団東梅田教会を主会場として参加者200名で開催する事ができました。神様の導きを感謝します。

「差別は現場で起きている」ことを感じる全国会議となったか
全国会議実行委員長・大阪教区総会議長 向井希夫
教団部落解放センター開所30周年の年に、沖縄から北海道まで全国から200名近くの仲間が解放センターのある大阪教区に集い、全国会議を開催できたこと、主催者としては感謝の気持ちでいっぱいです。
今回の準備を進めるにあたって大切だと考えたことは、2日目のフィールドワークでした。振り返りの時間を入れて8時間取りましたが、それでも「短い」という意見が出るほど充実したものとなりました。一つ一つの現場にある差別の歴史、その差別との闘いの歴史に加え、現在の取り組みも含めて豊かに学ぶことができました。
現場を訪れることによりわたしたちは、差別が、そこで懸命に生きている人の存在ばかりではなく命すらも脅かしていることを知ります。差別の現実として、様々な違いを認めないで自分たちと異なる人々を排除し、攻撃する言動が、今日なお行われています。
たとえば、フィールドワークで訪れた水平社博物館に対して「在日特権を許さない市民の会」(在特会)会員が差別発言を行い、それをインターネットに流す事件が起こりました。また、大阪市内で訪れたいくつかの現場では、人権や平和を守ろうとする働きが橋下徹大阪市長によって押しつぶされようとしています。
わたしたちが注意しなければならないのは、「在特会」の、目をそらし耳を塞ぎたくなるような露骨な差別言動がインターネットで垂れ流されていること、さらにそれを支持する多くの人々がいること、また橋下市長の支持率が今なお70パーセントを超えているという現実です。その背後には、社会全体を覆う閉塞感、不安感があると考えられます。このことを考えるとき、わたしたちの心の中や教会の中にも、誰かを排除することによって自分たちの中にある閉塞感や不安感を覆い隠そうとする「闇」がないか、検証しなければなりません。
そのためにも、現場に「来て、見て、知る」ことが大切だと、今回強く感じました。その意味では、記念講演で-レジュメに書かれていながら-大阪の部落差別の現状、具体的な解放運動について十分に触れられなかったことは残念でした。にもかかわらず、講師が強調した「方針は、現実から与えられる」は、わたしたちの今後の取り組みにおいて、大切にしていかなければならない視点です。
わたしたちは、2年に1回、この全国会議で現場に学び、差別と闘う仲間と出会い、思いも新たに、それぞれの現場へと遣わされていきます。この営みは、常に「わたしの中の差別・被差別」を謙虚に見つめ、問いながら続けられるものです。「世の光」である主イエスに導かれながら、差別の「闇」に打ち勝つ歩みを続けてまいりましょう。
部落解放センター活動委員長 一木千鶴子
第12回部落解放全国会議が大阪で開催された。前回の東京に続き、大都会での全国会議であったが、原発や基地を地方に押しつけている構造そのものが差別であることを覚えつつの開催であった。また狭山事件の再審が、もう一息のところまできているという期待と緊張感の中での開催でもあった。
実行委員長の挨拶では、今大阪で様々な人権侵害、差別がいたるところで、しかもあからさまに進行している現実の一端が紹介された。その根底には「人間を大事にしない」ということがあるだろう。今回の全国会議が、自分とは考えや立場が違う人たちを平気で排除していく冷たさ、目の前に人権を踏みにじられ、命脅かされている人たちがいることに気づこうともしない想像力のなさなどに、出会いの中で少しでも気づきを与えられるときであってほしいと願っていた。
東谷誠部落解放センター運営委員長は基調講演で、自分が初めて参加した全国会議において、先輩たちが自らをさらけ出して解放運動をしている姿に心打たれたことを話され、自身もまた自分のことをさらけ出しつつ解放運動への熱い思いを語られた。そして、「部落解放祈りの日」には、差別されている信徒が「差別がなくなるように祈ってほしい」と頼んでいるのだから、牧師たち、その願いを受け止めて祈ってくれよと、心からの叫びを吐露された。
さらに、聖書の読み方によってはむしろ差別する人が生まれる現実をあげ、部落差別がなくなるための取り組みは教会の使命であり、隣人を愛することは教会の大事な働きではないかと訴えた。そして最後に、部落解放センターは、他の反差別の運動と連帯しながら、日本基督教団の中で預言者的な働きをしていかなければならないと結ばれた。東谷運営委員長の、差別をなくしたいという熱い思いは、参加者の心に届いたに違いない。
今回も、参加者の感想や意見、決意を十分に分かち合いたいと願いつつも、一日目から時間不足を感じさせられた。講師の講演内容に参加者から鋭い疑問、意見が表明されたが、それについて意見を交わし合い、深めていくことができなかった。世代間のギャップ、経験の違い、立場の違い、思いの違いは、互いに心を開いて謙遜に聞きあい、話し合うという対話の中でこそ高められ、深められていくに違いない。
分科会、全体会も、時間が足りなかった。参加者が、これからの生活の中で考え、対話し、深めていただきたいと願う。全体会の後、橋下市長の横暴によって存続の危機にある大阪人権博物館の補助金を、今まで通り出すようにとの「声明」をみんなで採択した。
長く先頭にたって解放運動をしてこられた先輩方の志を受け継ぎつつ、今があることを思う。部落差別からの解放を心から願う多くの仲間たちと共に、これからも希望をもって歩んでいきたいとあらためて思わされた。

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