【4741号】お互いの労苦を覚え 祈り合う

「雪国にある教会では、冬の期間は、日曜日の朝に教会の玄関を開けて、それで礼拝を始める、というわけにはいかないからね」。ある先輩牧師の言葉であった。
確かにその通りだ。まず除雪をしなければならないからだ。東京での神学生時代、冬でも日曜日には教会の玄関を開け、ほうきで掃き、それで教会学校の子どもたちを迎えることができた。けれども、雪が降る地域では、土曜日に何時間もかけて除雪をしても、日曜日の朝に雪が積もっていれば、また、時間をかけて除雪をしなければ礼拝を始めることができない。もちろん、ストーブを点けたり、そのための灯油の手配や給油も忘れるわけにはいかない。冬期間、被災地である岩手・宮城沿岸地域の寒さは特に厳しいことを思う。
正直なところ、「この除雪の時間を聖書研究や説教の準備に使えたら…」と思う。けれども、雪国では誰もがその労苦を担いながら生活をしている。除雪をしていると、道行く人が「ご苦労さん。よく雪が降るね」と声をかけてくれる。共に雪に悩まされながら生きている者同士の連帯感のようなものがある。このような思いの交流もまた、「雪国の伝道」そのものであると思う。なお、ある時、四国で伝道に励んでいる牧師が、「年中、教会の庭の草取りをしています」と言うのを聞き、あらためてそれぞれの地域での苦労があるということを思った。
各教会における祈りにおいて、そのような苦労をいくらかでも覚え、祈り合うことを大切にしたい。
(教団書記 雲然俊美)

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