さいはての町で
小林啓太さん
石川県能登半島最北端の禄剛崎灯台のある、さいはての町・珠洲市。2024年1月に発生した能登半島地震後の支援活動を担っているボランティアキャンプ珠洲(通称:ボラキャン珠洲、石川県珠洲市蛸島町鉢ケ崎)にコーディーネーターとして働く小林さん。発起人たちと業務提携している企業に支えられながら、井戸掘りプロジェクトから始まったこの活動に、地震1ヶ月後から現在まで働いている。
自分にできることはないか、という声をあげたことから始まった。食堂を兼ねている事務所のテントに入ると、被災者たちの要望が書かれたホワイトボード。地震後1年経過した今も、泥だし作業や家の片付け、材木や畳運び、家電・家財搬出や倉庫の片付け等50件以上の依頼がある。珠洲市でも海に近い飯田地区、宝立地区は壊滅的であったという。その中で、形をとどめているものを心込めて再生していこうという働きがある。キャンプ場の真ん中に、輪島塗りの器が山積みのテントがあった。思い入れのある輪島塗りをきれいに洗浄し再生していくのだ。
地元の方は、できれば石川で元旦を迎えたくないという声があったという。しかし、家の解体を迷われているような方もある。この町を愛し、懸命に生きようとしている人々に寄り添いつつ、支援していきたいと語る。
1年たつとニーズも変わり、フェーズも変わってくる中で、今後のことを見極めていかなければならないという。まさに、いついかなる時にも、神様に支えられている実感があるから続けられる。
小林さんが浦安教会に久しぶりに戻った昨年の夏。教会員の方がこの働きのために祈ってくださった。祈りに支えられて今の自分があるという。