《ささしま共生会/第50回名古屋越冬活動》
安心の時と場を創り出すため
12月28日から1月4日の朝まで、越冬活動が大津橋小園で行われ、愛知西地区は28日と3日、夕食作り・配食等で参加した(名古屋越冬実行委員会主催、以下、実行委員会)。今回はカトリック、日本聖公会、日本福音ルーテル教会、ボランティア団体等と共に持ち回りで担当した(最多の日124名、最少の日71名、平均94名)。
会場では焚火で暖を取り、食事や衣料の提供、医療や法律の相談、正月の楽しい出し物も行われる。インターネットでの利用呼び掛けや、街頭でのアピール、会場に来られない方へ食糧や衣料を届ける訪問活動も行われる。この期間に名古屋市が用意する宿泊施設と、利用希望者をつなぐ役割も実行委員会が担う。こうした細やかな支援から会場設営・撤収等の作業まで当事者の皆さんや実行委員会、ボランティアが担っている。
初めて訪れた利用者さんが「(支援に頼らず仕事を探して)最後まであがきたかった」とお話されたそう。結果として支援を要する人ほど、自分を厳しく責めているように感じる。「助けてほしい」と苦境を伝える(弱音を吐く)ことは恥ずかしい・情けない・悪いと、わたしたちは思い込まされている。
「(炊き出しは)強い人が威張って皆を支配するのでなく、弱い人に仕えていこうということです。それを見ると安心します。なぜなら、自分が弱くなった時にも、そうしてくれると感じられるから」2023年末に急逝した林正史牧師は、数年前の越冬活動でこう語られた(『中部教区通信』151号でも紹介)。
「助けて」との声を、「大変でしたね」との労いとともに受け入れる場が越冬活動。「ここで自分は支えられた、だから自分も」そんな想いを、さりげないやり取りから感じる。こうした安心の時と場を創り出すため、当事者の皆さんや実行委員会、多くの人が仕えている。(岡 健介報)